JPH0450319B2 - - Google Patents

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JPH0450319B2
JPH0450319B2 JP58019550A JP1955083A JPH0450319B2 JP H0450319 B2 JPH0450319 B2 JP H0450319B2 JP 58019550 A JP58019550 A JP 58019550A JP 1955083 A JP1955083 A JP 1955083A JP H0450319 B2 JPH0450319 B2 JP H0450319B2
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JP
Japan
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target oligosaccharide
sugar
fraction
target
degree
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JP58019550A
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Toshio Myake
Shuzo Sakai
Takashi Shibusa
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Publication date
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Publication of JPH0450319B2 publication Critical patent/JPH0450319B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、グルコース重合度が3乃至10の範囲
から選ばれる高純度グルコオリゴ糖の製造方法に
関する。 近年、グルコース重合度3乃至10の範囲から選
ばれるグルコオリゴ糖は、試薬、診断薬、医薬な
どとして注目され、その需要も急速に高まつてい
る。 グルコオリゴ糖は、澱粉、プルラン、エルシナ
ンなどの部分加水分解物中に含まれているけれど
も、これら部分加水分解物は、通常、重合度3乃
至10の範囲から選ばれる目的のグルコオリゴ糖だ
けでなく、他のオリゴ糖をも多量に含有した糖混
合物である。従つて、目的のグルコオリゴ糖の純
度は低く、このままで、試薬、診断薬、医薬など
の用途に向けることは極めて困難である。 一方、このような糖混合物から、高純度に目的
のグルコオリゴ糖を採取する方法としては、例え
ば、有機沈澱剤による分別沈澱法、活性炭カラム
による選択的吸脱着法などの精製方法が知られて
いる。しかしながら、これらの方法で高純度に目
的のグルコオリゴ糖を工業的に大量に製造するこ
とは極めて困難である。 本発明者等は、グルコース重合度3乃至10の範
囲から選ばれる高純度のグルコオリゴ糖を工業的
に大量製造する方法について鋭意研究した。 その結果、グルコース重合度3乃至10の範囲か
ら選ばれる目的のグルコオリゴ糖(以下、目的オ
リゴ糖という)の製造に際し、目的オリゴ糖とと
もにこれよりグルコース重合度が1以上大きい糖
類(以下、L糖という)とグルコース重合度が1
以上小さい糖類(以下、S糖という)とを含有す
る糖混合液を、アルカリ金属型またはアルカリ土
類金属型強酸性カチオン交換樹脂を充填したカラ
ムに流し、次いで水で溶出し、L糖高含有画分、
L糖・目的オリゴ糖高含有画分、目的オリゴ糖高
含有画分、目的オリゴ糖・S糖高含有画分、S糖
高含有画分の順になるように複数の画分、通常5
乃至100画分、望ましくは5乃至30画分に分画し、
このうち、目的オリゴ糖高含有画分を採取するこ
とにより、容易に高純度の目的オリゴ糖が製造で
き、工業的製法として好適であることを見いだ
し、本発明を完成した。 また、使用するカチオン交換樹脂としては、目
的オリゴ糖がグルコース重合度3乃至5の範囲か
ら選ばれる場合には架橋度6%以下のものが、グ
ルコース重合度6乃至10の範囲から選ばれる場合
には架橋度4%以下のものが好適であることを見
いだした。 また、目的オリゴ糖を含有する糖混合液をカラ
ムに流すに際し、既に得られているL糖・オリゴ
糖高含有画分及び目的オリゴ糖・S糖高含有画分
をともに流すことにより高純度の目的オリゴ糖を
高濃度、高収率で安定して製造し得ることを見い
だし、本発明を完成した。 本発明に用いる目的オリゴ糖を含有する糖混合
液(以下、原糖液という)は、目的オリゴ糖含量
が固形物当り約10〜80W/W%(以下、特にこと
わらない限り、含量%は、固形物当りW/W%を
意味する。)の範囲にあつて、実質的にケトース
を含有しない糖液であり、本発明によつて目的オ
リゴ糖含量90%以上の高純度の目的オリゴ糖が高
収率で採取できるものであればよい。 目的オリゴ糖がマルトトリオースの場合には、
例えば、澱粉、プルラン、エルシナンなどに酸ま
たは酵素を作用させて得られるマルトトリオース
を含有する部分加水分解物が、マルトテトラオー
スの場合には、例えば、澱粉にエキソマルトテト
ラオヒドロラーゼ(EC 3.2.1.60)を作用させて
得られるマルトテトラオースを含有する部分加水
分解物が、マルトペンタオースの場合には、例え
ば、澱粉にバチルス属に属する細菌由来のα−ア
ミラーゼ(EC 3.2.1.1)を作用させて得られるマ
ルトペンタオースを含有する部分加水分解物が、
マルトヘキサオースの場合には、例えば、澱粉、
α−シクロデキストリンに酸または酵素を作用さ
せて得られるマルトヘキサオースを含有する部分
加水分解物が、マルトヘプタオースの場合には、
例えば、澱粉、β−シクロデキストリンに酸また
は酵素を作用させて得られるマルトヘプタオース
を含有する部分加水分解物が、またはα−シクロ
デキストリンとグルコースとの混合物にシクロデ
キストリングルカノトランスフエラーゼ(EC
2.4.1.19)を作用させて得られるマルトヘプタオ
ースを含有する糖混合物が、マルトオクタオース
の場合には、例えば、澱粉、γ−シクロデキスト
リンに酸または酵素を作用させて得られるマルト
オクタオースを含有する部分加水分解物が、また
はα−シクロデキストリンとマルトースとの混合
物若しくはβ−シクロデキストリンとグルコース
との混合物にシクロデキストリングルカノトラン
スフエラーゼを作用させて得られるマルトオクタ
オースを含有する糖混合物が、マルトノナオース
の場合には、例えば、β−シクロデキストリンと
マルトースとの混合物若しくはγ−シクロデキス
トリンとグルコースとの混合物にシクロデキスト
リングルカノトランスフエラーゼを作用させて得
られるマルトノナオースを含有する糖混合物が、
マルトデカオースの場合には、例えば、β−シク
ロデキストリンとマルトトリオースとの混合物若
しくγ−シクロデキストリンとマルトースとの混
合物にシクロデキストリングルカノトランスフエ
ラーゼを作用させて得られるマルトデカオースを
含有する糖混合物が用いられる。 また、目的オリゴ糖が分枝糖、例えば、3−O
−α−マルトトリオシルマルトトリオースの場合
には、プルランにプルラナーゼ(EC 3.2.1.41)
を作用させて得られる3−O−α−マルトトリオ
シルマルトトリオースを含有する糖混合物が、イ
ソマルトトリオースまたはイソマルトテトラオー
スの場合には、デキストランを酸またはデキスト
ラナーゼ(EC 3.2.1.11)を作用させて得られる
イソマルトトリオースまたはイソマルトテトラオ
ースを含有する部分加水分解物が、パノースの場
合には、マルトースにα−グルコシダーゼ(EC
3.2.1.20)を作用させて得られるパノースを含有
する糖混合物が用いられる。 また、本発明で使用されるアルカリ金属型また
はアルカリ土類金属型強酸性カチオン交換樹脂に
は、スルホン基を結合したスチレン−ジビニルベ
ンゼン架橋共重合体樹脂のNa+型、K+型などの
アルカリ金属塩型、またはCa++、Mg++型などの
アルカリ土類金属塩型の1種または2種以上が適
宜使用され、市販品としては、例えば、ダウケミ
カル社製造の商品名ダウエツクス50W×1、ダウ
エツクス50W×2、ダウエツス50W×4、ローム
&ハース社製造の商品名アンバーライトCG−
120、東京有機化学工業株式会社製造の商品名
XT−1022E、XT−1007、三菱化成工業株式会社
製造の商品名ダイヤイオンSK 1B、ダイヤイオ
ンSK 102、ダイヤイオンSK 104などがある。な
かでも、架橋度6%以下の樹脂が好適であること
が判明した。 本発明でいう架橋度とは、スチレン−ジビニル
ベンゼン架橋共重合体を製造するに際し、全仕込
モノマーに対するジビニルベンゼンの重量百分率
(%)をいう。 これらの樹脂は、目的オリゴ糖高含有画分の分
画に優れているだけでなく、耐熱性、耐磨耗性に
も優れ、高純度の目的オリゴ糖の大量生産に極め
て有利である。 本発明では、通常0.01〜0.5mm程度の粒径の樹
脂をカラムに充填して使用すればよい。カラム内
に充填する樹脂層の長さは、全長で9m以上が望
ましく、この際1本のカラムで9m以上にして
も、また2本以上のカラムを直列に連結して9m
以上にしてもよい。カラムの材質、形状は、本発
明の目的が達成できる限り自由に選択できる。即
ち、その材質は、例えば、ガラス、プラスチツ
ク、ステンレスなどが利用でき、その形状は充填
した樹脂層内を通す液ができるだけ層流になる例
えば、円筒状、角筒状などが適宜利用できる。 更に、本発明の実施方法をより具体的に述べ
る。 アルカリ金属型またはアルカリ土類金属型強酸
性カチオン交換樹脂を水に懸濁してカラムに充填
し、樹脂層の全長が通常9m以上になるようにす
る。このカラム内の温度を45〜85℃に維持しつ
つ、これに濃度約40〜70%の原糖液を樹脂に対し
て約1〜50v/v%加え、これに水をSV約0.1〜
2.0の流速で上昇法または下降法により流して溶
出し、原糖液をL糖高含有画分、L糖・目的オリ
ゴ糖高含有画分、目的オリゴ糖高含有画分、目的
オリゴ糖・S糖高含有画分、S糖高含有画分の順
に分画し、その目的オリゴ糖高含有画分を採取す
ればよい。 この際、溶出液の採取は、通常、使用樹脂に対
して約1〜20v/v%毎に行なわれるが、これを
自動化し、前記画分に振り分けるようにしてもよ
い。 また、原糖液をカラムに流して分画するに際
し、既に得られているL糖・目的オリゴ糖高含有
画分及び目的オリゴ糖・S糖高含有画分を原糖液
の前後に、または原糖液とともに流すことによ
り、分画に要する使用水量を減少させ、原糖液中
の目的オリゴ糖を高純度、高濃度、高回収率で採
取できるので好都合である。 一般的には、既に得られているL糖・目的オリ
ゴ糖高含有画分を流した後に原糖液を流し、次い
で既に得られている目的オリゴ糖・S糖高含有画
分を流すという順序を採取するのが好ましい。ま
た、本発明で使用される分画法は、固定床方式、
移動床方式、擬似移動床方式のいずれかであつて
もよい。 このようにして分画し、採取された目的オリゴ
糖高含有画分を、そのままで用いることもできる
が、必要ならば、常法に従い脱色、脱塩して精製
し、更には、例えば濃縮してシラツプとするか、
または乾燥、粉末化して粉末を採取することも自
由にできる。 このようにして製造された高純度の目的オリゴ
糖は、試薬、診断薬、医薬などとしては勿論のこ
と、各種飲食品、化粧品などの配合剤、化学品原
料などとしても有利に利用することができる。 次に、本発明を実験により詳細に説明する。 実験1 原糖液の調製 1−A マルトトリオース調製用原糖液 プルラン(林原商事株式会社販売、PF grade)
を10%水溶液とし、PH6.0、温度50℃にてプルラ
ナーゼ(株式会社林原生物化学研究所販売)をプ
ルラングラム当り5000単位の割合になるように加
え、24時間反応させた。その反応液を95℃で10分
間保つた後、冷却し、過して得られる液を、
常法に従つて活性炭で脱色し、H型及びOH型イ
オン交換樹脂により脱塩して精製し、更に濃縮し
て濃度60%の糖液を収率約83%で得た。 この糖液の糖組成は、グルコース重合度が2以
下の糖類3.9%、マルトトリオース71.7%および
グルコース重合度が4以上の糖類24.4%であつ
た。 1−B マルトペンタオース調製用原糖液 6%馬鈴薯澱粉乳を加熱糊化させた後、PH4.5、
温度50℃に調整し、これにイソアミラーゼ(株式
会社林原生物化学研究所製造)を澱粉グラム当り
2500単位の割合になるように加え、20時間反応さ
せた。その反応液をPH6.0に調整し、オートクレ
ーブ(120℃)を10分間行ない、次いで45℃に冷
却し、これにα−アミラーゼ(ノボ社製造、商品
名ターマミール60L)を澱粉グラム当り150単位
の割合になるように加え、24時間反応させた。そ
の反応液をオートクレーブ(120℃)で20分間行
なつた後、冷却し、以後実験1−Aと同様に精
製、濃縮して濃度55%の糖液を収率約91%で得
た。この糖液の糖組成は、グルコース重合度が4
以下の糖類47.5%、マルトペンタオース40.3%、
グルコース重合度が6以上の糖類12.2%であつ
た。 1−C マルトヘキサオース調製用原糖液 0.1N−硫酸にα−シクロデキストリンを10%
になるように溶解し、100℃に60分間保つて部分
加水分解した後、水酸化ナトリウム溶液で中和し
た。この液を約1/3容になるように濃縮し、これ
に5v/v%のテトラクロロエタンを加え、攪拌
しながら一夜令室に放置した後、過して得られ
る液を、実験1−Aと同様に精製し、濃縮して
濃度55%の糖液を収率約87%で得た。 この糖液の糖組成は、グルコース重合度が5以
下の糖類31.7%、マルトヘキサオース60.1%、グ
ルコース重合度が7以上の糖類8.2%であつた。 1−D マルトデカオース調製用原料糖 () シクロデキストリングルカノトランセフ
エラーゼの調製 バチルス ステアロサーモフイラス
(Bacilllus stearothermophilus)FERM−PNo.
2222をソリユブルスターチ 2w/v%、硝酸ア
ンモニウム 1w/v%、リン酸2カリウム
0.1w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩
0.05w/v%、コーンステイープリカー 0.5w/
v%、炭酸カルシウム 1w/v%からなる殺菌
した液体培地 10に植菌して、50℃で3日間通
気攪拌培養した。得られた培養液を遠心分離し
て、その上清を硫安0.7飽和で塩析しシクロデキ
ストリングルカノトランスフエラーゼ(EC
2.4.1.19)の活性約80000単位を有する粗酵素標品
を得た。ここでいう活性1単位とはPH5.5、
0.02Mの酢酸緩衝液及び2×10-3の塩化カルシウ
ムを含む0.3w/v%のソリユブルスターチ溶液
5mlに適当に希釈した酵素液0.2mlを加え40℃
で10分間反応した後、その反応液0.5mlをとり、
0.02N−硫酸水溶液 15mlに混合して反応を停止
させ、さらにこの反応停止液に0.1Nヨウ素ヨウ
化カリウム溶液0.2mlを加えて発色させ、ついで
660nmにおける吸光度を測定して、40℃で10分間
反応させることによりソリユブルスターチ15mgの
ヨウ素の呈色を完全に消失させる酵素量をいう。 () 原糖液の調製 β−シクロデキストリン10%およびマルトトリ
オース20%を含む水溶液に、前記()の方法で
調製したシクロデキストリングルカノトランスフ
エラーゼをシクロデキストリングラム当り5単位
の割合で加え、PH5.5、温度70℃で6時間反応さ
せた後、95℃に15分間保ち、次いで冷却し、過
した。 得られた液に5V/V%のブロモベンゼンを
加え、攪拌しながら一夜冷室に放置し、次いで
過して得られる液を、実験1−Aと同様に精
製、濃縮して濃度45%の糖液を収率75%で得た。
この糖液の糖組成は、グルコース重合度が9以下
の糖類71.9%、マルトデカオース15.3%、グルコ
ース重合度が11以上の糖類12.8%であつた。 実験2 原糖液の分画に及ぼす強酸性カチオン交
換樹脂の影響 実験1で調製した原糖液を用いて、それの分画
に及ぼす強酸性カチオン交換樹脂の架橋度の影響
を調べた。 強酸性カチオン交換樹脂は、市販品(Na+型)
を平均粒径0.1〜0.3mmに調整して使用し、その種
類は第1表に示した。
【表】
【表】 カラムは、内径2.2cmのジヤケツト付ステンレ
ス製で、これに樹脂を樹脂層長が10mになるよう
に充填した。カラム内温度を70℃に維持しつつ、
これに濃度40%とした原糖液を樹脂に対して
10v/v%加え、更に70℃の温水をSV0.4の流速
で流し、溶出される糖液を溶出順に分画採取し
た。 カラムから糖の溶出が終了に近づいた時点で、
カラムへの温水の注水を止め、代りに、先に分画
採取した糖液を溶出順に加え、続いて同様に温水
を流した。このような操作を5回繰り返して(但
し、マルトデカオース用原糖液の場合は8回繰り
返して)L糖高含有画分、L糖・目的オリゴ糖高
含有画分、目的オリゴ糖高含有画分、目的オリゴ
糖・S糖高含有画分、S糖高含有画分の順に溶出
分画し、90%以上の高純度目的オリゴ糖を含有し
ている画分を採取した。 得られた高純度画分中の目的オリゴ含量の使用
した原糖液中の目的オリゴ糖含量に対する百分率
を目的オリゴ糖回収率とした。 結果を第2表に示した。
【表】 第2表の結果から明らかなように、強酸性カチ
オン交換樹脂を用いて前記方法で原糖液を溶出分
画することにより、グルコース重合度3乃至10の
範囲の高純度目的オリゴ糖が80%以上の高回収率
で採取できることが判明した。 なかでも、目的オリゴ糖のグルコース重合度が
3乃至5の場合には、強酸性カチオン交換樹脂が
架橋度6%以下のものの使用が好適であり、グル
コース重合度が6乃至10の場合には、架橋度4%
以下のものの使用が好適であることが判明した。 以下、2〜3の実施例を述べる。 実施例1 マルトトリオース 実験1−Aで調製したマルトトリオース含量
71.7%の糖液を原糖液とした。樹脂は、アルカリ
金属型強酸性カチオン交換樹脂(東京有機化学工
業株式会社製造、商品名XT−1007、Na+型、架
橋度6%)を使用し、内径5.4cmのジヤケツト付
ステンレス製カラムに水懸濁液で充填し、その液
が直列に流れるようにカラム4本を連結して樹脂
層全長を20mとした。 カラム内温度を55℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して5v/v%加え、これに55℃の温水を
SV0.13で流して分画し、マルトトリオース含量
90%以上のマルトトリオース高含有画分を採取し
た。 このマルトトリオース高含有画分に回収された
マルトトリオースは、原糖液のマルトトリオース
に対して約83%であつた。 実施例2 マルトトリオース まず、第1回目の分画に際し、原糖液を樹脂に
対して20V/V%使用した以外は、実施例1と同
様に分画した。分画品の溶出パターンを図に示し
た。 図において、AはL糖高含有画分を示し、Bは
L糖・目的オリゴ糖高含有画分を示し、Cは目的
オリゴ糖高含有画分を示し、Dは目的オリゴ糖・
S糖高含有画分を示し、EはS糖高含有画分を示
す。 その分画品の溶出順序は、A、B、C、D、E
の順であつた。その中、分画品C(マルトトリオ
ース高含有画分)を採取し、分画品A及びEは除
去した。 第2回目以降の分画は、同じカラムに分画品
B、樹脂に対して約10V/V%の原糖液及び分画
品Dの順に加え、更に55℃の温水を実施例1と同
様に流してマルトトリオース含量90%以上のマル
トトリオース高含有画分を採取した。 第2回目以降の分画操作を延べ20回繰り返して
1回当りの平均結果を求めたところ、マルトトリ
オースの回収率は約94%の高収率であつた。 実施例3 マルトペンタオース 実験1−Bで調製したマルトペンタオース含量
40.3%の糖液を原糖液とした。樹脂は、アルカリ
土類金属型強酸性カチオン交換樹脂(ダウケミカ
ル社製造、商品名ダウエツクス50W×4、Mg++
型、架橋度4%)を使用し、実施例1と同じカラ
ムに樹脂層全長が30mになるように充填した。 カラム内温度を75℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して6.6v/v%加え、これに75℃の温水を
SV0.13の流速で流して分画した。 得られた分画品を、溶出順に再度カラムにかけ
て同様に分画し、マルトペンタオース含量90%以
上のマルトペンタオース高含有画分を採取した。 マルトペンタオースの回収率は約85%であつ
た。 実施例4 マルトヘキサオース 実験1−Cで調製したマルトヘキサオース含量
60.1%の糖液を原糖液とした。樹脂は、アルカリ
金属型強酸性カチオン交換樹脂(三菱化成工業株
式会社製造、商品名ダイヤイオンSK 104、K+
型、架橋度4%)を使用し、カラムは実施例3と
同様のものを使用した。 カラム内温度を60℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して7v/v%加え、これに60℃の温水を
SV 0.12の流速で流して分画し、マルトヘキサオ
ース含量90%以上のマルトヘキサオース高含有画
分を採取した。 マルトヘキサオースの回収率は、原糖液に対し
て約86%であつた。 実施例5 マルトヘキサオース まず、第1回目の分画に際し、原糖液を樹脂に
対して10v/v%使用した以外は、実施例4と同
様に分画した。分画品の溶出パターンは、図に示
めされるものと同様で、A、B、C、D、Eの順
に分画した。その中、分画品C(マルトヘキサオ
ース高含有画分)を採取し、分画品A及びEを除
去した。 第2回目以降の分画は、同じカラムに分画品
B、樹脂に対して約6.6v/v%の原糖液及び分画
品Dの順に加え、更に60℃の温水を実施例4と同
様に流してマルトヘキサオース含量90%以上のマ
ルトヘキサオース高含有画分を採取した。 第2回目以降の分画操作を延べ50回繰り返し
て、1回当りの平均結果を求めたところ、マルト
ヘキサオースの回収率は約93%であつた。 実施例6 3−O−α−マルトトリオシルマルト
トリオース 試薬プルラン(株式会社林原生物化学研究所販
売)を25%水溶液とし、PH6.0、温度45℃にてプ
ルラナーゼ(株式会社林原生物化学研究所販売)
をプルラングラム当り2500単位の割合になるよう
に加え、9時間反応させた。その反応液を95℃に
10分間保つた後冷却し、これにメタノールを
80v/v%になるように加え、一夜放置した後
過し、得られる液を減圧濃縮して濃度50%の3
−O−α−マルトトリオシルマルトトリオース調
製用原糖液を得た。 この糖液の糖組成は、グルコース重合度が5以
下の糖類44.4%、3−O−α−マルトトリオシル
マルトトリオース25.7%、グルコース重合度が7
以上の糖類29.9%であつた。 樹脂は、アルカリ金属型強酸性カチオン交換樹
脂(ダウケミカル社製造、商品名ダウエツクス
50W×2、Na+型、架橋度2%)を使用し、実施
例1と同じカラムに充填した。 カラム内温度を60℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して5v/v%加え、これに60℃の温水を
SV0.2の流速で流して分画した。 得られた分画品を溶出順に再度カラムにかけて
同様に分画し、3−O−α−マルトトリオシルマ
ルトトリオース含量90%以上の3−O−α−マル
トトリオシルマルトトリオース高含有画分を採取
した。 3−O−α−マルトトリオシルマルトトリオー
スの回収率は約82%であつた。 実施例7 マルトヘプタオース α−シクロデキストリンの代りにβ−シクロデ
キストリンを、テトラクロロエタンの代りにブロ
モベンゼンを用いた以外は、実験1−Cと同様に
処理して濃度55%のマルトヘプタオース調製用原
糖液を調製した。 この糖液の糖組成は、グルコース重合度が6以
下の糖類21.3%、マルトヘプタオース67.3%、グ
ルコース重合度が8以上の糖類11.4%であつた。 樹脂は、アルカリ土類金属型強酸性カチオン交
換樹脂(三菱化成工業株式会社製造、商品名ダイ
ヤイオンSK102、Ca++型、架橋度2%)を使用
した。 使用カラムおよび分画操作は、実施例4と同様
に行なつたことろ、マルトヘプタオースの回収率
は約89%であつた。 実施例8 マルトヘプタオース まず、第1回目の分画に際し、原糖液を樹脂に
対して10v/v%使用した以外は、実施例7と同
様に分画した。 分画品の溶出パターンは、図に示めされるもの
と同様でA、B、C、D、Eの順で分画した。そ
の中、分画品C(マルトヘプタオース高含有画分)
を採取し、分画品A及びEは除去した。第2回目
以降の分画操作は、実施例5と同様に行いマルト
ヘプタオース含量90%以上のマルトヘプタオース
高含有画分を採取した。 第2回目以降の分画操作を延べ70回繰り返し
て、1回当りの平均結果を求めたところ、マルト
ヘプタオースの回収率は約96%であつた。 実施例9 マルトデカオース 実験1−Dで調製したマルトデカオース含量
15.3%の糖液を原糖液とした。樹脂は、アルカリ
金属型強酸性カチオン交換樹脂(ダウンケミカル
社製造、商品名ダウエツクス50W×1、K+型、
架橋度1%)を使用し、内径2.2cmのジヤケツト
付カラムに水懸濁状で充填した。この際、樹脂層
長5mのカラム4本に充填し、その液が直列に流
れるようにカラム4本を連結して樹脂層全長を20
mとした。 カラム内温度を65℃に維持しつつ、原糖液を樹
脂に対して5v/v%加え、これに65℃の温水を
SV0.2の流速で流して分画した。 得られた分画品を溶出順に再度カラムにかけて
同様に分画し、マルトデカオース含量90%以上の
マルトデカオース高含有画分を採取した。マルト
デカオースの回収率は約88%であつた。
【図面の簡単な説明】
図は、原糖液の溶出パターンの一例を示す図で
ある。 図中の符号を説明すれば、次の通りである。 AはL糖高含有画分、BはL糖・目的オリゴ糖
高含有画分、Cは目的オリゴ糖高含有画分、Dは
目的オリゴ糖・S糖高含有画分、EはS糖高含有
画分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 グルコース重合度が3乃至10の範囲から選ば
    れるグルコオリゴ糖(以下、目的オリゴ糖とい
    う)の製造に際し、目的オリゴ糖とともにこれよ
    りグルコース重合度が1以上大きい糖類(以下、
    L糖という)とグルコース重合度が1以上小さい
    糖類(以下、S糖という)とを含有する糖混合液
    をアルカリ金属型またはアルカリ土類金属型強酸
    性カチオン交換樹脂を充填したカラムに流し、次
    いで水で溶出し、L糖高含有画分、L糖・目的オ
    リゴ糖高含有画分、目的オリゴ糖高含有画分、目
    的オリゴ糖・S糖高含有画分、S糖高含有画分の
    順に分画し、目的オリゴ糖高含有画分を採取する
    グルコース重合度が3乃至10の範囲から選ばれる
    高純度グルコオリゴ糖の製造方法であつて、目的
    オリゴ糖がグルコース重合度3乃至5の範囲から
    選ばれる場合には、架橋度が6%以下のアルカリ
    金属型またはアルカリ土類金属型強酸性カチオン
    交換樹脂を用い、また、目的オリゴ糖がグルコー
    ス重合度6乃至10の範囲から選ばれる場合には、
    架橋度が4%以下のアルカリ金属型またはアルカ
    リ土類金属型強酸性カチオン交換樹脂を用いるこ
    とを特徴とするグルコース重合度が3乃至10の範
    囲から選ばれる高純度グルコオリゴ糖の製造方
    法。 2 目的オリゴ糖を含有する糖混合液をカラムに
    流すに際し、既に得られているL糖・目的オリゴ
    糖高含有画分及び目的オリゴ糖・S糖高含有画分
    をともに流すことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の高純度グルコオリゴ糖の製造方法。 3 目的オリゴ糖を含有する糖混合液をカラムに
    流すに際し、既に得られているL糖・目的オリゴ
    糖高含有画分を流した後に目的オリゴ糖を含有す
    る糖混合液を流し、次いで既に得られている目的
    オリゴ糖・S糖高含有画分を流すことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の高純
    度グルコオリゴ糖の製造方法。 4 目的オリゴ糖を含有する糖混合液が、目的オ
    リゴ糖を固形物当り10乃至80%含有することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項、第2項または第
    3項記載の高純度グルコオリゴ糖の製造方法。 5 目的オリゴ糖高含有画分が、目的オリゴ糖を
    固形物当り90%以上含有することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項、第2項、第3項または第4
    項記載の高純度グルコオリゴ糖の製造方法。
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