JPH0446864B2 - - Google Patents

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JPH0446864B2
JPH0446864B2 JP61052456A JP5245686A JPH0446864B2 JP H0446864 B2 JPH0446864 B2 JP H0446864B2 JP 61052456 A JP61052456 A JP 61052456A JP 5245686 A JP5245686 A JP 5245686A JP H0446864 B2 JPH0446864 B2 JP H0446864B2
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Hiromitsu Tokisue
Nobuo Tsumaki
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は板状体の保持装置に係り、特に、板状
体の表面に流体の吸引力と噴出力とを作用させ
て、板状体を非接触状態で保持する装置に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、板状体を流体の吸引力により保持する装
置として、例えば特開昭58−141536号公報に示さ
れるように、保持すべき板状体の中心から外周方
向に向つて流体を噴出し、ベルヌイの原理により
板状体を非接触で吸着するものがある。
また、他の方策として、特公昭51−40343号公
報に示されるように、吸込管と、この吸込管の周
囲に設けた吐出管とを組合せて、この吸込管およ
び吐出管から流体を流入および流出させることに
よつて板状体を吸込管及び吐出管の先端との間で
無接触で保持するものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
近年、半導体製造の微細化に伴い、半導体ウエ
ハのような板状体を非接触で搬送することが要求
されている。この要求に対し、前述した前者の装
置はベルヌイの原理により板状体を吸着するもの
であるため、板状体とその支持面との間に広いす
きまをもつて、このすきまに多量の流体を流す必
要がある。このとき、このすきま内の流体は非粘
性流れとなつている。このため、保持されている
板状体に何等かの外力が作用すると、板状体は支
持面から離れ落下することがある。また後者の装
置では板状体に流体力が作用する領域は吸込管入
口および吐出管出口に限られることおよび非接触
保持された板状体の面に対して直角方向の変位に
対する吐出管内流量の変化が小さいことから、板
状体に対する保持力、特に保持復元力が小さいの
で、保持安定性が欠けるという問題があつた。
本発明は板状体を強い保持力をもつて非接触で
保持することができる板状体の保持装置を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上記の目的は、流体力によつて板状体
を非接触で保持する装置において、板状体との間
に平面的なすきまを形成するための保持面を備え
る保持体と、この保持体の保持面に設けられ、こ
の保持面に対向する板状体に対して大気圧以上の
圧力を供給する絞りを備えた流体噴出部と、前記
流体噴出部の周囲に位置するように保持体の保持
面に設けられ、板状体に対して大気圧以下の圧力
を発生する流体吸引部とを備えることにより達成
される。
〔作用〕
流体噴出部の周囲に位置する流体吸引部は、流
体の吸引により保持面と板状体との間のすきま内
の平均圧力を大気圧以下にする。この負圧によ
り、板状体の重量を支持する。一方、流体噴出部
の入口側に到達した加圧流体は、絞りを通して保
持面と板状体との間のすきまに減圧されて供給さ
れる。これにより、この部分のすきま内の圧力は
すきま間隔が大きくなれば減少し、すきま間隔が
小さくなれば増加する。このため、板状体は流体
吸引部によつて得られる負圧力との相互作用によ
り、保持面に対して一定の微少なすきま間隔を保
つて非接触で支持される。また、保持面と板状体
との間のすきまの流れは、ベルヌイ原理を用いた
保持装置において生じる非粘性流れに対して粘性
流れであり、すきまの間隔を小さくでき、板状体
に対して強い保持力を発生する。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図および第2図は本発明の装置の一実施例
を示すもので、これらの図において、1は非接触
に保持すべき例えば半導体ウエハのような板状体
を示す。2は板状体1の保持体である。板状体1
は保持体2の保持面2Aに対して間隔hを有する
すきま3を介して非接触状態で保持される。保持
体2の保持面2Aの中央部にはポケツト状の開口
部4が設けられている。この開口部4の深さは、
気体の圧縮性に起因する自励振動が板状体1に発
生するのを防止するために、すきま3の間隔hと
同程度になつている。そして開口部4は絞り5を
通して加圧流体供給孔6に連通している。この加
圧流体供給孔6は加圧流体供給管路7を通して加
圧流体供給源8に連結している。保持体2の保持
面2Aには開口部4を取り囲むように環状溝9が
設けられている。この環状溝9は流体吸引孔10
および管路11を通して流体吸引源12に連結し
ている。保持体2の周囲には、保持した板状体1
の面方向の移動を阻止する阻止部材13が設けら
れている。第1図において矢印14は重力が働く
方向を示している。
次に、上述した本発明の装置の一実施例につい
て、その動作を説明する。
第1図において、流体吸引源12を作動させる
と、これによつて管路11、流体吸引孔10を通
して環状溝9から流体が吸引され、この環状溝9
内の圧力が大気圧以下に減圧される。一方、環状
溝9内の圧力と比較して高い圧力に保たれている
加圧流体供給源8は、加圧流体を管路7、加圧流
体供給孔6から絞り5を通してすきま3に供給し
ている。このとき、すきま3内の圧力、またこの
圧力から計算される板状体1に働く力は、理論的
に以下のようになる。
いま、すきま3の間隔hを十分小さくとると、
すきま3内の流れは等温、層流で、慣性力と比較
して粘性力が支配的な流れであると仮定できる。
このとき、すきま3内の流れに対し、第3図に示
す座標系および記号を用いて、次の方程式および
境界条件が成立する。
h3/r ∂/∂r〔r∂P2/∂r〕=0……(1) r1≦r≦r0のすきまに対し、 P=Pc at r=r1、P=Pv at r=r0……(2) ra≦r<rbのすきまに対し、 P=Pv at r=ra、P=Pa at r=rb ……(3) ここで、 r:保持体2の中心からすきま3のひろがり方向
に測つた座標 h:すきま3の間隔 P:すきま3内の圧力 r1:開口部4の半径 r0:環状溝9に囲まれた保持面2Aの外半径、環
状溝9の内半径 ra:環状溝9の外半径 rb:保持体2の保持面2Aの半径 Pc:開口部4内の圧力 Pv:環状溝9内の圧力 Pa:大気圧 このすきま3内の流れ(圧力)の式に対し、加
圧流体供給孔6に介設された絞り5を通る気体質
量流量m〓Rは、 m〓R=CDπrs 2/√RTPs・φ(Pc/Ps) ……(4) ここで、 CD:オリフイス絞り流量係数(空気に対しては
CD〜0.85) rs:絞り5の半径 R:ガス定数 T:気体の絶対温度 Ps:加圧流体供給孔6に供給される気体の圧力 K:気体の比熱比 また、r1≦r≦r0のすきま3内を流れる気体質
量流量m〓hは、 m〓h=−2πr1h3/24μRT ∂P2/∂r|r=r1
…(5) μ:気体の粘性係数 と表わされ、これらの気体質量流量m〓R、m〓h
は、次の連続条件が課せられる。
m〓R=m〓h ……(6) 以上、式(1)〜(6)がすきま3内の流れに対する基
礎式であり、これらを解くことにより、すきま3
内の圧力が求まる。そして求まつたすきま3内の
圧力より、板状体1に働く吸引力F(上向き正)
は次式のように表わされる。
F=−∫rb 0(P−Pa)2πrdr =−πr1 2(Pc−Pa
−∫r0 r1(P−Pa)2πrdr −π(ra 2−r0 2)(Pv−Pa
−∫rb ra(P−Pa)2πrdr ……(7) ここで圧力Pについての式(1)〜(3)の解は ただしここでPcは未知であり、このPcは式(4)〜
(6)より定まる。
以上の式(1)〜(7)より、すきま3の間隔hを変え
て板状体1に働く吸引力Fを計算した結果を第4
図に、またその動作説明図を第5図に示す。これ
らの図により、上述した本発明の装置の一実施例
の動作を説明すると、以下の通りである。
いま、すきま3の間隔hが設計すきま間隔ha
すなわち第5図において板状体1が破線で示す位
置にあるときに吸引力と板状体1の重量とがつり
合うように設定されているものとする。このと
き、板状体1が第5図において実線で示す位置に
移動して、すきま3の間隔hが設計すきま間隔ha
を越えてhbに増加すると、第4図に示すように吸
引力は板状体1の重量より大きくなる。したがつ
て、第5図の実線で示す位置にある板状体1に
は、設計すきま間隔haの位置に引きもどす方向に
復元力が働く。同様にして、すきま3の間隔hが
設計すきま間隔haより小さくなつた場合にも、板
状体1にはその位置を設計すきま間隔haの位置に
もどす方向に復元力が働く。これにより、板状体
1は、保持体2の保持面2Aとすきま3の間隔ha
をへだてて非接触に安定浮上支持されることにな
る。
またこのとき、負圧に保たれる環状溝9は、開
口部4を取り囲むように環状に設けられているの
で、開口部4からすきま3内へ流入した流体はす
べて環状溝9内に吸引回収され、外部に噴出する
ことはない。逆に、保持体2の外周部から外気が
環状溝9内に流入するが、環状溝9内の負圧の大
きさは200〜300mm水柱程度であり、すきま3の間
隔hも従来のベルヌイ原理を利用した保持装置と
異なつて小さく設定できるので、すきまへ流入さ
せる流体の流量は少なくてよい。
上述の実施例においては、保持体2の保持面2
Aと板状体1とのすきまにおける板状体1の中心
部に正の圧力を、その周囲に負の圧力を生起し、
板状体1を保持体2に対し非接触状態で確実に保
持することができるので、第1図に示すように保
持体2の保持面2Aを下方に向けて板状体1を保
持した状態から、保持体2をいかなる姿勢に変化
させても、板状体1を非接触で保持することがで
きる。
以上に述べたように、本発明の一実施例におい
ては板状体1を非接触状態で保持し得るので、例
えば、処理面の汚れ、傷付きをきらう半導体ウエ
ハのハンドリングに使用すれば有効である。また
装置からその外方に向き流体が噴出することがな
いので、周囲のごみがまき上がつてウエハを汚し
たり、装置周辺に置かれたウエハを移動させたり
することがない。
ここで、前述した従来の技術の項で述べた従来
技術に対する本発明の装置の機能を以下に説明す
る。
まず、ベルヌイ原理を用いた保持装置は、保持
体の保持面と板状体の上面とのすきまに圧縮空気
を噴出して、すきま内に高速な流体流れを形成す
る。すきま内の流れが非粘性流れとみなせると
き、その流れに対しては次のベルヌイの式が成立
する。
P+1/2ρv2=P0(const) ……(8) ここで P:圧力 ρ:密度 v:流速 P0:全圧 流速vが大きければすきま内の圧力Pは負圧と
なり、この負圧と外気圧との差圧によつて、板状
体を非接触に吸引支持する。すなわち、ベルヌイ
原理を用いる保持装置では、すきま内の流れは壁
面境界層の部分を除いて非粘性流れである必要が
ない。これに対し、本発明では、すきま内の流れ
は粘性力が支配的な完全な粘性流れである。すき
ま内の流れが粘性流れであれば、すきまの間隔を
数μm程度にまで小さくすることが十分可能であ
り、このとき、板状体に対する保持剛性dF/dh
は、すきまの間隔の減少とともに増加し、また流
体流量はすきまの間隔の減少とともに減少する。
これに対して、ベルヌイ原理を用いる保持装置で
は、すきま内に流体の非粘性高速流れを形成する
ことが必要なため、すきまの間隔を本発明のよう
に小さく設定することは不可能であり、また式(8)
からわかるように、例えば水柱10mmの負圧を発生
させるのに約13m/secの流速が必要である。こ
れらのことより、本発明の装置はベルヌイ原理を
用いた保持装置に対し、流体の噴出量は少量でよ
い。また、すきまの間隔を小さくすることができ
るので保持力、保持剛性dF/dhを大きくするこ
とができる。
また、本発明では、板状体1の上面と保持体2
の保持面2Aとによつてすきま間隔の小さい平面
的なすきまが形成されているのに対し、従来の吸
込管と吐出管との組合せによるものではそれが存
在しないということである。すなわち、板状体を
安定に保持するためには、板状体が変位したと
き、板状体に働く復元力、厳密に定義すれば保持
剛性dF/dhが大きいことが必要である。大きい
保持剛性を得るためには、上記の平面的なすきま
が必要であることを以下に説明する。
本発明においては、式(7)およびその解の式から
わかるように、dF/dhはdPc/dhが大きい程大
きい。すなわち、すきま3の間隔hの変化に対し
て、絞り5の出口圧力Pcの変化が大きい程、保持
剛性dF/dhは大きな値となる。同様に上述の従
来技術では板状体に働く吸引力F′は、 F′=−(Pc−Pa)Aout−(Pv−Pa)Ain ……(9) ここで、 Pc:吐出管の絞りより下流の管内圧力 Aout:吐出管の出口面積 Pv:吸入管入口圧力 Ain:吸入管入口面積 と表わされ、この場合も本発明の場合と同様に、
すきまhの変化に対する絞り機構の出力圧力Pc
変化dPc/dが大きい程、保持剛性dF′/dhは大
きな値となる。さらに、すきまhの変化に応じて
絞り出口圧力Pcが変化するのは、すきまhの変化
によつて絞りを通過する気体の質量流量m〓Rが変
化し、この吸込管と吐出管を組合せた従来技術の
場合についても同様に式(4)に表わされる関係をみ
たすべく絞り出口圧力Pcの値が変化することによ
る。したがつて、すきまhの変化に対する絞り機
構通過気体質量流量m〓Rの変化dm〓R/dhが大きい
程、dPc/dh、dF/dhが大きいことになる。
さて、dm〓R/dhを本発明の場合と従来技術の場
合とで比較すると、本発明の場合の方が大きい値
となる。すきまの変化によつて気体質量流量が変
化する機構は、本発明では式(5)で表わされてい
る。すなわち、保持体2の保持面2A板状体1の
上面との間のすきまの間隔が変化すると、式(5)で
表わされるように、すきまを流れる流量はほぼす
きまhの三乗に比例して変化する。一方従来の技
術においてすきまhの変化による流量変化を表わ
す機構は、次式で表わされる。
m〓h=CD2πrputh/√RTPcφ(Pa/Pc) ……(10) ここで rput:吐出管半径 すなわち、吐出管出口端部と板状体の上面との
間の円柱状のすきまを絞りすきまとする絞り機構
の式で表現される。この式(10)からわかるように、
従来技術のものでは、すきまを流れる流量はほぼ
すきまhに比例して変化する。これにより、すき
まhの変化に対する流量の変化は本発明の場合の
方が大きいことがわかる。
このように本発明と従来技術の場合とでは、す
きまhの変化に対する絞り機構通過気体の質量流
量の変化、ひいては保持剛性が変化する機構が本
質的に異なつている。そして、大きい保持剛性を
得るためには、本発明のように保持体の保持面と
板状体の上面との間に平面的なすきまを形成する
ことが有効である。さらに、平面的なすきまは大
きな流量変化をもたらすだけでなく、式(7)の第2
項にあるように、現実には、本発明の装置では平
面的なすきま内の圧力分布が保持力に大きく寄与
しており、これによつて大きな保持剛性を得るこ
とができる。また平面的なすきまがあることによ
つて、同じすきま間隔hであれば本発明の方がよ
り少ない流量の気体で作動することが可能であ
る。
第6図は本発明の装置の他の実施例を示すもの
で、この図において第1図と同符号のものは同一
部分または相当する部分である。この実施例は第
1図に示す保持体2を板状体1に対向して複数個
設けたものである。これらの複数個の保持体2は
装置枠15に装設される。また各保持体2の加圧
流体供給孔6および流体吸引孔10はそれぞれ管
路7,11によつて共通の加圧流体供給源8およ
び流体吸引源12に連通している。
この実施例によれば、板状体1は複数個の保持
体2によつて非接触で保持されるので、板状体1
が保持体2の保持面2Aに対して傾くように変化
した場合にも、板状体1に大きな復元力を与える
ことができる。
第7図および第8図は本発明の装置のさらに他
の実施例を示すもので、これらの図において、第
1図と同符号のものは同一部分または相当する部
分である。この実施例は第1図に示す本発明の装
置の一実施例における管路7および加圧流体供給
源8を取り除き、保持体2の保持面2Aに設けた
ポケツト状の開口部4を、絞り5を通して大気に
開口している流体吸入孔16に連通して構成した
ものである。
次にこの実施例の動作を説明する。
液体吸引源12を作動させて、流体を吸引する
と、第9図に示すように保持面2Aの中央部の開
口部4を取り囲む環状溝9から流体が吸引され、
この環状溝9内の圧力が大気圧以下に減圧され、
負の圧力となる。一方、開口部4には環状溝9に
よる流体の吸引により、外気の流体が流体吸入孔
16、絞り5を通つて流入し、絞り5における圧
力降下によりこの部分の圧力も負の圧力となる。
この圧力発生によつて、板状体1の上面には重力
作用方向14に逆らつて板上向きに吸引力が働
く。この吸引力によつて状体1の重量が支持され
るが、この板状体1に働く吸引力は第10図に示
すようにすきま3の間隔hが設計すきま間隔ha
越えてhbに増加すれば、増加し、またhcに減少す
れば、減少する。すなわち、いま、すきま3の間
隔hが第9図に示すようにhbに増加すると、すき
ま3内の流れが受ける抵抗が減少し、絞り5を通
過する気体流量が増加する。これにより、絞り5
における圧力降下量が増加し、絞り5の上流側の
流体吸入孔16内の圧力は大気圧で一定であるの
で、絞り5の下流側のポケツト状の開口部4内の
圧力が減少する。それによつて、すきま3内の圧
力が減少し、すきま3内の圧力と大気圧との差が
大きくなり、板状体1に働く吸引力が増加して、
板状体1は設計すきま間隔haに整定する。
この実施例によれば、前述した実施例と同様
に、板状体1を非接触で確実に保持することがで
きると共に、加圧流体供給源が不要になり設備が
簡単になる。さらに、流体を吸引する形式である
ので、特に半導体ウエハのハンドリングに用いれ
ば、ごみのまき上げ、隣接するウエハの移動も防
ぐことができる。
第11図は本発明の装置の他の実施例を示すも
ので、この図において第7図と同符号のものは同
一部分である。この実施例は第7図に示す保持体
2を板状体1に対向して保持体2は装置枠15に
装設される。また各保持体2の流体吸引孔10は
管路11によつて共通の流体吸引源12に連通し
ている。
この実施例によれば、板状体1を複数個の保持
体2によつて非接触で保持することができるの
で、保持面2Aに対する板状体1の傾き作動に対
して大きな復元力を与えることができ、その保持
性を向上させることができる。
なお、上述の実施例においては、保持体2の保
持面2Aのほぼ中央部にポケツト状の開口部4を
設けたが、第12図および第13図に示すように
環状溝4Aとこの環状溝4A内においてこれと通
ずる十字状溝4Bとからなる開口部を設けてもよ
い。この開口部によれば、絞り5の下流側の容積
が小さいので、気体の圧縮性に起因して板状体に
生じる自励振動の発生を防止することができる。
また上述の実施例においては絞り5としてオリ
フイス形の絞りを用いたが、多孔質絞り、毛細管
絞り、自成式絞りあるいは表面絞り等を用いるこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、板状体
を非接触で確実に保持することができるので、保
持により汚れを嫌う板状体のハンドリング性能を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の装置の一実施例の縦断正面
図、第2図はその底面図、第3図は本発明の装置
を構成する保持体の機能を示す説明図、第4図は
第1図に示す本発明の装置の一実施例におけるす
きまと吸引力との関係を示す特性図、第5図は第
1図に示す本発明の装置の動作を示す説明図、第
6図は本発明の装置の他の実施例を示す縦断正面
図、第7図は本発明の装置のさらに他の実施例を
示す縦断面図、第8図は第7図の底面図、第9図
は第7図に示す本発明の装置の装置の動作説明
図、第10図は第9図に示す本発明の装置の実施
例におけるすきまと吸引力との関係を示す特性
図、第11図は本発明の装置の他の実施例を示す
縦断正面図、第12図は本発明の装置に用いられ
る保持体の他の実施例を示す縦断正面図、第13
図はその底面図である。 1……板状体、2……保持体、2A……保持
面、3……すきま、4……開口部、5……絞り、
8……加圧流体供給源、9……環状溝、12……
流体吸引源。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 流体力によつて板状体を非接触で保持する装
    置において、板状体との間に平面的なすきまを形
    成するための保持面を備える保持体と、この保持
    体に供給される大気圧以上の圧力を有する流体
    を、この保持体の保持面に設けられ、この保持面
    に対向する板状体に対して供給する絞りを備えた
    流体噴出部と、前記流体噴出部の周囲に位置する
    ように保持体の保持面に設けられ、板状体に対し
    て大気圧以下の圧力を発生する流体吸引部とを備
    えたことを特徴とする板状体の保持装置。 2 特許請求の範囲第1項記載の板状体の保持装
    置において、前記流体吸引部は流体吸引装置に接
    続し、前記流体噴出部は大気に開放していること
    を特徴とする板状体の保持装置。 3 特許請求の範囲第1項記載の板状体の保持装
    置において、前記流体吸引部は流体吸引装置に接
    続し、前記流体噴出部は流体加圧供給装置に接続
    したことを特徴とする板状体の保持装置。 4 特許請求の範囲第2項または第3項記載の板
    状体の保持装置において、前記流体噴出部は保持
    面に開口する絞りを備える流体噴出孔で構成し、
    前記流体吸引部は前記流体噴出孔を取り囲むよう
    に設けた流体吸引溝で構成したことを特徴とする
    板状体の保持装置。 5 特許請求の範囲第4項記載の板状体の保持装
    置において、前記流体噴出孔は保持面にポケツト
    状の開口部を備えたことを特徴とする板状体の保
    持装置。 6 特許請求の範囲第4項記載の板状体の保持装
    置において、前記流体噴出孔は保持面に、環状溝
    と、この環状溝内にこれに通じる十字状の溝とか
    らなる開口部を備えたことを特徴とする板状体の
    保持装置。 7 特許請求の範囲第5項または第6項記載の板
    状体の保持装置において、前記流体吸引溝は連続
    した1つの溝であることを特徴とする板状体の保
    持装置。 8 特許請求の範囲第5項または第6項記載の板
    状体の保持装置において、前記流体吸引溝は複数
    の不連続な溝であることを特徴とする板状体の保
    持装置。 9 特許請求の範囲第1項ないし第8項のいずれ
    かに記載の板状体の保持装置において、前記流体
    噴出部および前記流体吸引部を備える保持体を、
    板状体に対して複数個配置したことを特徴とする
    板状体の保持装置。
JP5245686A 1986-03-12 1986-03-12 板状体の保持装置 Granted JPS62211236A (ja)

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JP5245686A JPS62211236A (ja) 1986-03-12 1986-03-12 板状体の保持装置

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JPS62211236A (ja) 1987-09-17

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