JPH0444239Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、浴槽の中の湯（以下「浴湯」とい
う）、リハビリテーシヨンの訓練用水治プールの
水、ハーバートタンクの水治水、小型水流プール
の水、ハーバートタンクの水治水、小型水流プー
ルの水等の各種の水を銀イオンを利用して殺菌浄
化する装置において、該銀イオンを電解溶出して
発生させる銀極板の取付け構造に関する。

［従来の技術］ 従来、上記各種の水の中には種々の細菌が存す
ることが知られている。

これらの細菌は、時間の経過とともに急速に増
殖し、皮膚病やブドー球菌による化膿、その他の
細菌性疾病等の感染の原因になつている。

そこで、これらの水を殺菌浄化することが望ま
しい。特に多数の人が入浴する会社や学校の寮、
病院、前記水治プール等では常時殺菌浄化するこ
とが必要である。

これらの水を殺菌浄化する手段として、従来は
サラシ粉等の塩素系剤を利用する方法が知られて
いた。

しかし、塩素系剤による殺菌を例えば浴場に用
いると、浴湯は飲料水のような比較的温度の低い
水と異なり温度の高い（37〜50℃）ので、有効塩
素がガス化して塩素の蒸発が促進され有効塩素量
が低下し、時間が経過するにしたがつて浴槽中の
有効濃度を保つことが難しい。このため、常に有
効濃度に保つために必要な塩素系剤を加える必要
があり、煩雑であつた。又濾過器及び給水管、排
水管等金属部分を酸化腐食し、その寿命（耐久
性）を短くしたり、いわゆるサラシ粉臭さ（塩素
臭さ）を生じて人によつては不快感を与えること
が多い、老人等比較的肌の弱い人にとつては炎症
を起こす等の欠点があつた。

そこで本出願人は先に純銀の陽イオンには殺菌
力があり、且つその殺菌力の安定性、人体への無
害性、塩素系剤による殺菌に比べて安価である等
の点に着目して、銀イオンを浴湯の中に電解溶出
して浴湯等の殺菌と浄化をするイオン発生器を提
案した。（実開昭62−130793号） この出願に係る考案によれば、平行に対抗する
２枚の銀極板又は銀極板と対抗電極板とをその周
辺の一辺で支持させたイオン発生器と、この２枚
の電極板に対して電力を供給する電源装置とから
なり、イオン発生器を例えば浴槽内に設置し、電
源装置を浴槽外の脱衣所壁面等に取付け、入浴者
の人数に所定の電流値を乗算した時間、電流を流
して銀極板を電解させることにより、溶解した銀
イオンが浴湯中に流れ、浴湯を殺菌浄化するもの
である。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、前記イオン発生器は矩形の銀極板をそ
の一辺で支持させ、且つ互いに平行に取付けたも
のであるが、ときとして銀極板全体が均一に電解
せず銀極板の取付け側が先に溶解し、このため銀
極板が支持から外れ、落下することがあつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は上記に鑑みて考案されたもので、２枚
の銀極板の一部をイオン発生器の本体部に取付け
るとともに、その自由端側を互いに先窄まりとし
たものである。

［作用］ 上記の構成により、２枚の銀極板はその取付け
側より自由端側のほうが間隔が狭いので、銀極板
間の電気抵抗は自由端側のほうが小さくなり、こ
のため自由端側の電気分解が早くなる。従つて自
由端側から先に溶解するので、途中で銀極板の取
付けが外れたりすることなく、銀極板がなくなる
まで確実に使用できる。

［実施例］ 以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
第１図はイオン発生器の正面図、第２図はその側
面図、第３図は本考案の殺菌浄化装置の使用状態
図である。

これらの図において、符号１は所定の間隔をお
いて対抗させた２枚の銀極板２・２を有するイオ
ン発生器、３は上記銀極板２に対し電力を供給す
る電源部（第３図）、４は該電源部分３とイオン
発生器１をつなぐコードである。

前記イオン発生器１は浴槽５の浴湯、リハビリ
テーシヨンの訓練用水治プールの水、ハーバート
タンクの水治水、小型水流プールの水等の各種水
の中に配設するもので、第１図、第２図に示すよ
うにポリプロピレン等により中押６ａされ、更に
成型６ｂされた二重構造の本体部６と、その本体
部６に一部を取付けられた前記銀極板２と、該銀
極板２を覆うケース７とから構成されている。

上記銀極板２の形状は任意であるが、図示例は
略矩形の形状で縦長に設置し、その短辺側の上辺
を本体部６の下端に設けた取付け片８にねじ９止
め固定されている。又この取付け辺８はその両側
がテーパ面８ａとなつており、銀極板２はそのテ
ーパ面８ａに沿つて自由端側２ａ（図示例の下端
側）が先窄まりに取付けられている。

前記ケース７は、銀極板２の銀の電解溶出にと
もない銀極板２が小さくなるので、その減り具合
を確認できるように透明体とし、また側面及び底
面には電解した銀が浴槽内に流出するための穴７
ａ，７ｂが設けられている。

前記電源部３は洗い場１０、脱衣場その他の任
意の場所に設置し、不図示のスイツチによりイオ
ン発生器１内の銀極板２にコード４を介して電力
を供給するもので、必要に応じイオン発生器１に
流れる電流を一定にして時間を変化させたり、或
は逆に時間を一定とし電流値を変化させることに
より、銀極板２の銀イオンの発生量を調整出来る
ようにしてもよい。

尚上記の例ではイオン発生器１と電源部３を別
体としたが、電源部３を電池等としてイオン発生
器１の内部に設けてもよい。

本考案は２枚の銀極板２の自由端側２ａを先窄
まりとしたので、取付け側２ｂより自由端側２ａ
のほうが間隔が狭くなり、その間の電気抵抗は小
さくなる。このため、取付け側２ｂより自由端側
２ａの方が電気分解が早くなつて先に溶解するも
のである。

第４図〜第６図は本考案の銀極板の取付け構造
の他の実施例で、このうち第４図は前記縦長に取
付けた矩形の銀極板２の長辺側の略中央の位置で
固定した例、第５図は同じく縦長に取付け矩形の
銀極板２の略中心の位置で固定した例、第６図は
円形の銀極板の一端を固定した例である。

第４図の場合、その取付け側２ｂと反対側の自
由端２ａ側となる長辺をその辺に沿つて先窄まり
としている。第５図の場合、銀極板２の略中心を
固定したので、その自由端側２ａは左右（又は上
下）両側になり、このためその両側の自由端側２
ａを夫々折曲げ、湾曲等して互いに先窄まりとし
たものである。第６図の場合、円形の一端を取付
けたので、円の中心に対しその取付け側２ｂと反
対側が自由端側２ａとなり、その自由端側２ａを
他の実施例と同様、先窄まりとしたものである。

これらの実施例では、いずれも自由端側２ａの
方が取付け側２ｂより銀極板２，２間の距離を短
かくしたので、その電気抵抗が小さくなり、固定
側より確実に先に電解するものである。

［考案の効果］ 本考案はイオン発生器、所定の間隔をおいて対
抗させた２枚の銀極板の一部をイオン発生器に取
付けるとともに、その自由端側を互いに先窄まり
としたので、先窄まりとなつた自由端側の銀極板
間の電気抵抗が小さくなつて固定側より確実に先
に電解するので、小さくなるまで、確実に使用出
来、途中で取付け側が先に溶解して銀極板が取れ
ることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はイオン発生器の正面図、第２図はその
側面図、第３図は本考案の殺菌浄化装置の使用状
態図、第４図〜第６図は銀極板の取付け構造の他
の実施例を説明するための斜視図である。 １……イオン発生器、２……銀極板、２ａ……
自由端側、２ｂ……取付け側、３……電源装置、
４……コード、５……浴槽、６……本体部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所定の間隔をおいて対抗させた２枚の銀極板を
   有するイオン発生器と、該２枚の銀極板に対して
   電力を供給する電源部とからなる殺菌浄化装置に
   おいて、 前記２枚の銀極板の一部をイオン発生器の本体
   部に取付けるとともに、その自由端側を互いに先
   窄まりとしたことを特徴とする殺菌浄化装置にお
   ける銀極板の取付け構造。