JPH0441010A - 冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鋼板等の金属板の冷間圧延において、これら
の板のエツジドロップを減少するための制御方法に関す
るものである。

（従来の技術） 圧延板のプロフィル、すなわち板幅方向の板厚分布（板
クラウン）は、圧延製品の重要な品質の一つであり、矩
形断面をもつ板製品のニーズは年々高まっている。矩形
断面をもつ製品を製造するためには、圧延工程で発生す
る板端近傍のエツジドロップを減少させることが必要で
あり、従来の圧延機で行われてロールベンディング制御
では、それに対する効果が殆ど認められなかった。

近時、エツジドロップを制御する方法として、ワークロ
ールの胴端部にテーパーをつけ、このワークロールを板
幅方向にシフトする方法が提案されている。例えば、特
公昭６０−５１９２１号公報には、片側胴端部にテーパ
ーをつけたワークロールを上下に用いた４段圧延機が開
示され、圧延時、被圧延板の幅方向に移動させ、それぞ
れのロールテーパ一部が板縁部に位置させてエツジドロ
ップを軽減することを提案している。

この方法を実際に応用する場合、被圧延機、特にストリ
ップコイルの圧延では原板コイル内に工、シトロツブ量
に変動があり、この変動に応じた迅速な対応がされなけ
れば、製品のエツジドロップ量も変動する。そのために
、圧延中にエツジドロップ量を制御することが提案され
ている。例えば、特開昭６０−１４８６１０号公報や同
６０−１５２１０号公報には、圧延機出側の板厚（エツ
ジドロップ）を測定し、この測定値と目標値の差にもと
づいて、ワークロールのシフト量を修正する方法が開示
されている。

（発明が解決しようとする課題） このように、圧延機出側の板エツジドロップを検出し、
これにもとづいて、ワークロールのシフト量を修正制御
することは、前記公報に示されているように公知である
。しかし、これらの方法は、フィードバック制御である
ため、シフト装置の応答性が遅いことによる修正タイミ
ングの時間の遅れがあり、検出値と修正時の原板クラウ
ン量との間に差が出てしまう。すなわち、フィードバッ
ク制御では、原板のエツジドロップの変化に対応してロ
ールシフト制御が充分に追従することができず、エツジ
ドロップ量の修正不足や、修正量過大によるビルドアッ
プ等によって品質トラブルを発生するおそれがあった。

本発明は、あらかじめ原板クラウン（エツジドロップ）
量の変動、あるいは、この変動の平均値にもとづいて、
ワークロールのシフト量を算出し、この変動が圧延機に
到達した時点で該ロールのシフト量を修正することによ
り、測定に起因する時間遅れの発生を防止するようにし
、その方法を具体的に実現するに際しワークロールシフ
トの特性を十分に考慮した制御方法を提供するものであ
る。

（課題を解決するための手段） 本発明は、前述した目的を達成するために冷間圧延にお
いてロール胴の少なくとも一端部が先細りとなっている
ワークロールを、板幅方向にシフトして、板のエツジド
ロップを制御するに際し圧延機の入側に設けたクラウン
測定器によって被圧延原板の板クラウンを測定し、測定
のピッチ、板の長さ、あるいは熱延時の先端部、後端部
等の部位などによって区分された板の長手方向位置毎に
該測定値に基づいて被圧延板のエツジドロップ量を計算
し、製品の要求水準に従って定められた目標値と、前記
計算値を比較し、目標値と計算値の差が予め設定した限
界値を越えたときワークロールのシフト量を計算し修正
することを特徴とした圧延板におけるエツジドロップの
制御方法を要旨とするものである。

以下本発明の詳細な説明する。

第１図は、本発明の圧延板におけるエツジドロップの制
御システムを示す実施例であり、阻１〜に５の５段スタ
ンド（ワークロールのみを表示）よりなり、隘１スタン
ドのワークロールを板幅方向にシフトするタンデム圧延
機１に適用する場合を示す。２は圧延機１の入側に設け
られたクラウン計であり、例えばＸ線を用いたスキャン
タイプクラウンメーター、マルチビームタイプ、クラウ
ンメーターなどを用いて、被圧延板Ｓの幅方向のクラウ
ン形状を検出する。３は入側クラウン計２で測定した検
出信号を人力し、これに基ついて、圧延機入側の板Ｓの
エツジドロップ量を計算し、その計算結果を出力する原
板エツジドロップ計算部である。４はワークロール位置
計算部であり、そこでは被圧延機の品種、用途等に応じ
て選択されたエツジドロップ量の目標値と出側（被圧延
板）のエツジドロップ予測値との比較計算、ワークロー
ル位置変更量計算等の機能を有する。５は圧延機１の出
側に設けられた出側クラウン計であり、入側クラウン計
と同様、圧延板の幅方向のクラウンを検出する。この検
出信号は、エツジドロップ予測モデルの自習に用いられ
る。

ところでワークロールのシフトはエツジドロップの制御
上有効な手段ではあるが次のような問題をかかえている
。

■現在存在する圧延機のシフト機構上、シフトシリンダ
ーによるシフト力は、ワークロールの端部の軸箱（チョ
ック）及びチョック内に位置するベアリングを通じてワ
ークロールに加えられる。

このシフト力は通例５０Ｔ２００　Ｔに及ぶ大きなもの
であり、頻繁なシフト操作はベアリングの耐久性を阻害
し、設備事故につながる。

■以上のような大きなシフト力を加えても、シフト可能
な速度は１秒間に数層程度に過ぎず、例えば５０ｍｍシ
フトしようとればその間に数百ｍの圧延材が圧延されて
しまう。

以上の点から本発明者らはワークロールのシフトは頻繁
な操作ではなく、意味ある操作に絞って行うべきである
と考え、これを具体的にするにあたり、 （１）原板のエツジドロップの変化の特性及び測定器の
特性に着目し、 （２）制御計算の側面からのアプローチを行う、ことと
した。

即ち、まず第１に原板のエツジドロップは、第２図に示
すように熱間圧延時の条件の変化から、原板先端（ＴＯ
Ｐ）部、中間（ＭＩＤ）部、後端（ＢＯＴ）部では異な
っていることから、このような原板の部位が変わるとこ
ろでのみワークロールシフトを行うこととする。また、
クラウン測定器については、スキャニング方式を用いる
場合にはスキャニングに一定の時間がかかることから、
Ｎ回のスキャニング毎にワークロールシフトを行うこと
とする（Ｎはデータの信頼性の条件を考慮して３〜１０
程度が適当）。これらの方法は、並用の必要はな（、ワ
ークロールシフトの操作タイミングを限定するという本
来の目的からは一方だけで十分といえる。また、上記の
ような方法に変わる非常に単純なやり方として、原板の
長さをある周期で区切ることによって操作タイミングを
限定することも可能である。しかし、より原板のエツジ
ドロップ特性等に密着した部位によるタイミングの設定
の方が望ましい。

第２に、上記によって指定されたタイミングにおいても
、そのときの状態においてワークロールシフトを行うこ
とが必ずしも必要でないならば、いたずらなシフト操作
を防止するために制御計算上シフト変更出力を行わない
ようにすべきである。

第１図の実施例中に表示した計算フローのように圧延板
のクラウンを予測し、予測値が目標値から大きくはずれ
ていないときには、ワークロールシフトを回避するよう
にしている。ここで予測モデルには種々の形がありうる
が、例えば簡便な方法として発明者らは次ぎのような式
を採用している。

出側エツジドロップ量＝ａ−ＨＣＷ＋ｂ・原板エツジド
ロップ量＋に こてＨＣＷはワークロール端部の先細り開始点の板端よ
りの板端より内側方向への距離である。

また、ａ、ｂ、ｃは材料の特性、圧延条件等によって変
化する係数である。

上式は、現在のＨＣＷの値及び測定した原板エツジドロ
ップ量によって出側エツジドロップ量を予測計算しうる
のみならず、予測値と目標値の差異がある程度（第１図
中のδ）以上に大きいときにワークロールシフト位置の
修正量つまり修正すべきＨＣＷの値を計算する際にも使
用できる。すなわち、この場合には出側エツジドロップ
量として目標値を与え、上式よりＨＣＷの値を逆算すれ
ばよい。

一例として使用する数値をあげれば ａ　＝　−０，０７ｊ／ｎ＋＋ ｂ＝　　０．０７μ／β ｃ＝　　９．０８ｊ である。

以上が本発明の方法を構成する基本的内容であり、これ
によりワークロールシフト操作を有意味なタイミングに
限定した制御を行うことが可能となる。

なお、第１図中の原板エツジドロップ計算３について補
足的に説明すると、この計算には、（１）採集したデー
タについて平均値をとる計算（２）クラウン計２の測定
値から制御上必要なエツジドロップ量を算出する計算 （３）クラウン測定回数等からワークロールシフトの修
正タイミング到来を判断するための計算 （４）クラウン計の板長平方向の測定位置を把握して圧
延機での圧延時の原板のデータとして供給するためのト
ラッキング計算 等が含まれている。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明は、圧延前の板の工、シト
ロツブ量に基づいて圧延機のワークロールのシフト量を
計算し、これを調整するため、測定上の時間的に遅れが
なく、かつ、ワークロールシフトの操作回数を少なくし
た実用性の高いエツジドロップ制御方法を与えており、
圧延製品の幅方向の板厚の均一性を向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の計算システムを示す図である。 第２図は原板のエツジドロップの板長手方向での変化の
例である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）冷間圧延においてロール胴の少くとも一端部が先
   細りとなっているワークロールを、板幅方向にシフトし
   て、板のエッジドロップを制御するに際し、圧延機の入
   側に設けたクラウン測定器によって被圧延原板の板クラ
   ウンを測定し、測定ピッチ、板の長さ、あるいは熱延時
   の板の部位などの材料条件又は計測条件によって区分さ
   れた板の長手方向位置毎に該測定値に基づいて被圧延板
   のエッジドロップ量を計算し、製品の要求水準目標値と
   、前記計算値を比較し、目標値と計算値の差が予め設定
   した限界値を超えたとき、ワークロールのシフト量を計
   算し修正することを特徴とする圧延板におけるエッジド
   ロップの制御方法。