JPH04370364A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トラツク等のデイーゼ
ルエンジンに採用されて好適な列型燃料噴射ポンプに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】デイーゼルエンジンの運転状態に応じ燃
料噴射時期を調整することによつて、エンジン性能の向
上を達成するようにした可変プレストローク式の列型燃
料噴射ポンプは従来公知である。（一例として実用新案
出願公開昭和５７年第１５３７６５号参照）従来の列型
燃料噴射ポンプにおける燃料噴射時期調整装置は、ハウ
ジング内に摺動自在に装入されポンプ駆動カムにより軸
線方向に駆動されるプランジヤと、上記ハウジング内に
装架され常時閉方向にばね負荷された吐出弁と、上記吐
出弁とプランジヤの一端面によつて上記ハウジング内に
限界されたポンプ室と、上記プランジヤを囲んで上記ハ
ウジング内に形成された燃料室と、同燃料室内において
プランジヤの外側に嵌装された制御スリーブと、一端が
上記ポンプ室に開口するプランジヤ内の油路と、同油路
を介して上記ポンプ室と燃料室とを連通させ又は遮断す
るため上記プランジヤ上に設けられた制御溝及び同制御
溝と協働する制御スリーブ上の制御孔を具えてなる噴射
ポンプにおいて、上記ハウジングの外部に設けられた調
整部材を操作することにより、極めて複雑な機械的リン
ク機構を介して上記制御スリーブを軸線方向に変位させ
、同制御スリーブと上記プランジヤとの軸線方向の相対
関係位置を変更することによつて、燃料噴射時期を調整
するように構成されている。しかしながら、この種の燃
料噴射時期調整装置は、構造極めて複雑で部品点数が多
く製造及び整備のコストが著しく高くなる欠点があり、
また複雑な機械的リンク機構を構成する多数の部材間の
製造技術上不可避的な誤差の集積によつて複数シリンダ
における噴射時期の整合が難しく、複数シリンダ間にお
いて噴射時期にばらつきが発生し易い不具合があつた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、構造簡単で製造及び整備に要す
るコストが廉く、複数シリンダの噴射時期の整合を容易
に行ない得るようにした列型燃料噴射ポンプを提供する
ことを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明は、ハウジング内に摺動自在に装入されポンプ
駆動カムにより軸線方向に駆動されるプランジヤ、上記
ハウジング内に装架され常時閉方向にばね負荷された吐
出弁、上記吐出弁とプランジヤの一端面とによつて上記
ハウジング内に限界されたポンプ室、上記プランジヤを
囲んで上記ハウジング内に形成された燃料室、同燃料室
内においてプランジヤの外側に嵌装された制御スリーブ
、一端が上記ポンプ室に開口するプランジヤ内の軸線方
向の油孔、同油孔を介して上記ポンプ室と燃料室とを連
通させ又は遮断するため上記プランジヤ上に設けられた
制御溝及び同制御溝と協働する制御スリーブ上の制御孔
を具えてなるものにおいて、上記プランジヤとポンプ駆
動カムとの間に油圧応動装置が介装され、同油圧応動装
置に供給される作動油の圧力を制御することによつて、
上記制御孔と上記プランジヤの一端面との軸線方向の相
対関係位置を変化させるように構成したことを特徴とす
る燃料噴射ポンプを提案するものである。

【０００５】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面について具体
的に説明する。１０は燃料噴射ポンプのハウジング、１
２は上記ハウジングの上端部に抜差自在に嵌装されボル
トによつて固定されたバレル、１４は同バレル１２及び
上記ハウジング内に同バレルに対し同軸的にかつ回転し
ないように装架された制御スリーブ１６の中心孔１６′
によつて形成されたポンプ室、１８は上記バレルの上端
に螺合された吐出弁ホルダ２０内に収容さればね２２に
より予負荷されて上記ポンプ室１４を閉塞する燃料吐出
弁、２４は上記吐出弁ホルダ２０内に設けられ、図示し
ない燃料噴射管を経て燃料噴射ノズルに連通する吐出通
路、２６は上記制御スリーブ１６の中心孔１６′内に軸
線方向に摺動自在に嵌装されたプランジヤであつて、そ
の上端面２６ａは上記ポンプ室１４に臨み、又その下端
部２６ｂはタペツト２８内に形成されたシリンダ３０内
に摺動自在に嵌装されたピストン３２にスプリングホル
ダ３４を介し当接している。上記タペツト２８には回転
自在のローラ３６が支持され、同ローラ３６は、エンジ
ンのクランク軸に連動して駆動されるカム軸３８上のポ
ンプ駆動カム４０に接している。

【０００６】上記スプリングリテーナ３４と、協働する
上方のスプリングリテーナ４２との間に、スプリング４
４が縮設され、上記ローラ３６は、タペツト２８及びピ
ストン３２とシリンダ３０とからなる油圧応動装置を介
して上記スプリング４４のばね力により上記ポンプ駆動
カム４０に圧接されている。上記ハウジング１０内に、
上記制御スリーブ１６を囲繞して環状の燃料室４６が形
成され、同燃料室４６には、エンジンの運転中図示しな
いフイードポンプによつて常時燃料が供給されている。 上記制御スリーブ１６には上記燃料室４６に連通する制
御孔４８が穿設され、また上記プランジヤ２６の軸線方
向中間部分に形成された角形部２６ｃにはコントロール
スリーブ５０の対応する角形部分が相対回転不能に外嵌
されている。同コントロールスリーブ５０の上端フラン
ジ部にはボール５２が装着され、同ボール５２は、図１
の紙面に直角方向に延在するコントロールラツク５４に
作動的に係合されている。また上記プランジヤ２６には
、その上端面２６ａに開口する軸線方向の油孔５６が設
けられ、更にその外周面には上記油孔５６に連通し軸線
に対し傾斜した制御溝５８が削設されている。なおまた
、上記シリンダ３０には、油路６０を介してエンジンの
運転状態に応じ変化する油圧が供給されるようになつて
いる。同油圧源には、一例としてエンジンのクランク軸
に連動して駆動されるオイルポンプと、エンジンの回転
数及び負荷に応じて上記オイルポンプの吐出油圧を制御
する圧力調整装置とからなる装置が有利に採用されてる
。

【０００７】上記装置において、油圧応動装置のシリン
ダ３０内に低圧の圧油が供給され、ピストン３２に作用
する油圧力に基づいてスプリングリテーナ３４に作用す
る押上力が、スプリング４４のスプリングリテーナ３４
に対する押下力より小さい場合、燃料噴射ポンプの各部
材は図１及び図２に示されている位置にある。このとき
油圧応動装置のピストン３２はシリンダ３０内の最低位
置に下降しており、タペツト２８のローラ３６がポンプ
駆動カム４０の基円部分に接しているとき、即ちプラン
ジヤ２６が上昇ストロークを開始していないとき、同プ
ランジヤの上端面２６ａと制御孔４８の上端縁との間の
距離（リフト）は、図２に良く示されているようにＬ１
であり、ポンプ室１４には制御スリーブ１６を囲繞する
燃料室４６内の低圧の燃料が制御孔４８から供給されて
いる。いま、この状態からエンジンによりカム軸３８が
駆動され、ポンプ駆動カム４０によつてローラ３６、タ
ペツト２８及びピストン３２を介しプランジヤ２６が上
方に押し上げられ上昇ストロークが開始されると、上昇
ストロークが上記リフトＬ１に達するまでの間は、ポン
プ室１４内の燃料が制御孔４８から燃料室４６内に押し
出されるので同ポンプ室内の燃料圧力は上昇しない。プ
ランジヤ２６の上昇ストロークがリフトＬ１を超えると
制御孔４８がプランジヤ２６の外周面により閉鎖される
ために、ポンプ室１４内の燃料が加圧され、その圧力が
設定値を超えるとばね２２が克服されて吐出弁１８が開
き、高圧の燃料が吐出通路２４からエンジンの燃料噴射
ノズルに圧送される。更に、プランジヤ２６が上昇して
その外周に傾斜して削設された制御溝５８が制御孔４８
に連通すると、ポンプ室１４内の燃料が、プランジヤ２
６内の軸線方向の油孔５６から制御溝５８及び制御孔４
８を経て燃料室４６内に流出するので、吐出弁１８が閉
鎖しエンジンに対する燃料の供給が停止される。上記の
ようにプランジヤ２６が上昇ストロークを開始したのち
燃料の噴射が開始されるまでのストロークが所謂プレス
トロークであつて、燃料噴射時期はこのプレストローク
によつて決定される。また、燃料噴射量は、プレストロ
ークの後、制御溝５８が制御孔４８に連通するまでのプ
ランジヤ２６の上昇ストロークによつて決定される。従
つて、図示の実施例では、コントロールラツク５４をエ
ンジンの運転状態に応じて図１の紙面に対し直角方向に
変位させ、ボール５２、コントロールスリーブ５０及び
プランジヤ２６の角形部２６ｃを介して同プランジヤ２
６を軸線の周りに駆動させ、上記傾斜した制御溝５８の
制御孔４８に対する相対的角位相を変化させることによ
つて、燃料噴射量を調整することができる。（なお、技
術上良く知られているように、上記プランジヤ２６を、
軸線周りの回転に関しては固定し軸線方向には自在に摺
動し得るようにハウジング１０内に保持すると共に、制
御スリーブ１６をプランジヤ２６の周りに自在に廻動し
得るように取り付け、コントロールラツクにより同制御
スリーブ１６を廻動させて制御孔４８と制御溝５８との
相対関係位置を変化させても良い。）

【０００８】次に、エンジンの運転状態に応じて油路６
０からシリンダ３０内に高圧の作動油が供給されピスト
ン３２に作用する油圧力に基づく押上力により、スプリ
ング４４が克服されて、図３に示すようにピストン３２
が上昇すると、プランジヤ２６の上端面２６ａと制御孔
４８の上端縁との間の距離即ちプレストロークはＬ２と
なり、ピストン３２の上昇分だけプレストロークが小さ
くなり、燃料噴射時期が図２の場合より早められること
となるので、エンジンは所要の性能を発揮することがで
き。

【０００９】上記のように、プランジヤ２６とポンプ駆
動カム４０との間に構造簡単な油圧応動装置を介装する
ことによつて、エンジンの運転状態に応じプレストロー
クを確実容易に調整することができる。また、この燃料
噴射ポンプは、極めて複雑な機械的リンク機構を採用し
た従前の可変プレストローク式燃料噴射ポンプと較べ、
構造的に著しく簡素で製造及び整備のコストが廉く、更
に複数シリンダの燃料噴射時期の整合作業も極めて容易
でばらつきを低減することができる。なお、油圧応動装
置のシリンダ３０に供給される油圧力と、対抗するスプ
リング４４のばね力とを適当にバランスさせることによ
つて、プレストロークを上記Ｌ１とＬ２の中間の任意値
に設定することもできる。

【００１０】叙上のように、本発明に係る燃料噴射ポン
プは、ハウジング内に摺動自在に装入されポンプ駆動カ
ムにより軸線方向に駆動されるプランジヤ、上記ハウジ
ング内に装架され常時閉方向にばね負荷された吐出弁、
上記吐出弁とプランジヤの一端面とによつて上記ハウジ
ング内に限界されたポンプ室、上記プランジヤを囲んで
上記ハウジング内に形成された燃料室、同燃料室内にお
いてプランジヤの外側に嵌装された制御スリーブ、一端
が上記ポンプ室に開口するプランジヤ内の軸線方向の油
孔、同油孔を介して上記ポンプ室と燃料室とを連通させ
又は遮断するため上記プランジヤ上に設けられた制御溝
及び同制御溝と協働する制御スリーブ上の制御孔を具え
てなるものにおいて、上記プランジヤとポンプ駆動カム
との間に油圧応動装置が介装され、同油圧応動装置に供
給される作動油の圧力を制御することによつて、上記制
御孔と上記プランジヤの一端面との軸線方向の相対関係
位置を変化させるように構成したことを特徴とし、構造
簡単で製造及び整備コストが廉く、かつ複数シリンダの
燃料噴射時期の整合を容易に行なうことができる列型燃
料噴射ポンプを提供し得る利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図である。

【図２】図１に示した燃料噴射ポンプのプレストローク
が大きい状態を示した要部断面図である。

【図３】図１に示した燃料噴射ポンプのプレストローク
が小さい状態を示した要部断面図である。

【符号の説明】

１０　　　　ハウジング １４　　　　ポンプ室 １６　　　　制御スリーブ １８　　　　吐出弁 ２６　　　　プランジヤ ２８　　　　タペツト ３０　　　　シリンダ ３２　　　　ピストン ４０　　　　ポンプ駆動カム ４８　　　　制御孔 ５６　　　　油孔 ５８　　　　制御溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ハウジング内に摺動自在に装入されポ
   ンプ駆動カムにより軸線方向に駆動されるプランジヤ、
   上記ハウジング内に装架され常時閉方向にばね負荷され
   た吐出弁、上記吐出弁とプランジヤの一端面とによつて
   上記ハウジング内に限界されたポンプ室、上記プランジ
   ヤを囲んで上記ハウジング内に形成された燃料室、同燃
   料室内においてプランジヤの外側に嵌装された制御スリ
   ーブ、一端が上記ポンプ室に開口するプランジヤ内の軸
   線方向の油孔、同油孔を介して上記ポンプ室と燃料室と
   を連通させ又は遮断するため上記プランジヤ上に設けら
   れた制御溝及び同制御溝と協働する制御スリーブ上の制
   御孔を具えてなるものにおいて、上記プランジヤとポン
   プ駆動カムとの間に油圧応動装置が介装され、同油圧応
   動装置に供給される作動油の圧力を制御することによつ
   て、上記制御孔と上記プランジヤの一端面との軸線方向
   の相対関係位置を変化させるように構成したことを特徴
   とする燃料噴射ポンプ