JPH0436663Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、洋服やセーターなどの衣類を収容
して携行したり保管したりするのに用いる、衣類
収容ケースと、そのケースに取り付けるようにし
たハンガーに関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、衣類を収容するテースは種々考案さ
れているが、衣類を掛けたハンガーとケース本体
の係止が、ケース本体に固定の環状金具とハンガ
ーのフツク端部に設けた鉤形の係止部によるもの
であつたため、ハンガーの着脱を簡単且つ迅速に
できないと共に、掛けたハンガーが振れやすいた
め、掛けている衣類がハンガーより落ちやすく、
安定した状態で携行できないことがあつた。

〔考案が解決しようとする課題） そこでこの考案では、衣類を掛けた状態のハン
ガーを簡単な挿脱操作をすることにより、着脱で
き、且つ、掛けたハンガーは大きく揺れることな
く安定した状態で携行できる、便利な衣類収容ケ
ースとそのケースに用いるハンガーを提供しよう
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

そのためにこの考案では衣類収容ケースを、携
行するようにしたケース本体の内側天井部分にレ
ールを突出させて設け、このレールは適宜の高さ
とした支持部の下部に突縁を左右に張り出して形
成し、他方ハンガーの中央頂部に、前記突縁に係
る係止部を内側に向けて突設した溝を形成し、前
記溝をレールに係脱自在とした。

また、レールの略中央部には、弾発力を有して
出没自在とした突起を設けている。

さらに、レールの上部に鍔を張り出して設け、
前記鍔をケース本体の内側天井部分に固定してい
る。

衣類を収容するケースに用いるハンガーは、衣
類を掛けるようにした掛け部の略中央部に、ケー
ス本体に係脱自在の溝を設け、この溝に左右から
内側に向けて係止部を突設している。

また溝の下部には、フツクの取り付け部を上下
回動自在に取り付けている。

〔作用〕

上記の構成とした衣類収容ケースでは、ケース
本体に設けたレールにハンガーの溝を挿脱させる
ことにより、ハンガーをケース本体に取り付けた
り外したりできる。このようにしてケース本体に
取り付けたハンガーは、レールと溝が嵌合して遊
びが少ないため大きく揺れることがなく、衣類を
安定した状態で携行できる。

またレールに設けた突起は、ハンガーに対して
抜け方向に抵抗を与えているため、ハンガーの外
れ止めに役立つ。

さらに、ハンガーのフツク取り付け部を上下回
動自在として設けた場合には、フツクを下向きに
することにより、このハンガーをケース本体に装
着するのにフツクが邪魔にならず、ハンガーをケ
ース本体から外した場合には、フツクを上向きに
洋服箪笥などの適宜の場所にこのフツクを用いて
掛けることができる。

〔実施例〕

以下この考案の構成を、一実施例として示した
図面に従つて説明する。

１はケース本体で、衣類を収容して携行したり
保管したりできるようにしている。

このケース本体１の内側天井部分２にはレール
３を突出させて設けている。このレール３は、天
井部分２のマチ内に収まる長さとして形成してあ
り、且つ、適宜の高さとした支持部４の下部に左
右に張り出した突縁５を形成している。

レール３の略中央部には、弾発力を有して出没
自在とした突起６を設けている。この突起６は、
弾性を有する合成樹脂によりレール３と一体成型
して成るものであり、コ字溝７の中に形成した杆
８の先端に設けた構造になつている。また、この
突起６は外側面を緩い角度の傾斜にし、内側面を
急斜面に形成している。

さらに、レール３の上部には鍔９を張り出して
設け、前記鍔９をケース本体１の内側天井部分２
に固定している。

このケース本体１には、背広などの衣類を掛け
たハンガー１０を着脱自在に装着して、衣類を収
容して携行したり保管したりするようにしてい
る。

ハンガー１０の中央頂部には、前記突縁５に係
るようにした係止部１１を内側に向けて突設した
溝１２を形成している。

すなわちこのハンガー１０は、衣類を掛けるよ
うにした左右の掛け部１３の略中央部に、レール
３に係脱自在の溝１２を設け、この溝２に左右か
ら内側に向けて係止部１１を突設している。

また溝１２の下部には、フツク１４の取り付け
部１５を上下回動自在に取り付けている。

このフツク１４は、ハンガー１０をケース本体
１に装着する際には不要であるため、第３図に示
すように下向きにし、洋服箪笥スなどの他の適宜
の所にハンガー１０を掛ける際には第４図に示す
ように上向きにする。

フツク１４を上向きにした場合には、フツク１
４の軸部は溝１２を通つており、この状態で取り
付け部１５の下端部は、ハンガー１０の裏面に当
たつて、後ろに倒れないようにしている。

次に上記の構造とした衣類収容ケース及びハン
ガー１０の使用状態を説明する。

この衣類収容ケースでは、ケース本体１に設け
たレール３にハンガー１０の溝１３を挿入し又は
抜き取ることにより、ハンガー１０をケース本体
１に取り付けたり外したりできる。

このようにしてケース本体１に取り付けたハン
ガー１０は、レール３と溝１２が嵌合しているた
め遊びが少なく、従つて大きく揺れず、衣類を安
定した状態で収容し、携行できる。

またレール３に設けた突起６は、ハンガー１０
の挿入時には、自らの弾力性で没入し、溝１２を
通過させる。このようにして、一旦ハンガー１０
を装着すると突起６の急斜面がハンガー１０に当
接して抵抗を与えているため、ハンガー１０の外
れ止めに役立つている。しかし、ハンガー１０を
抜け方向に強く移動させると、突起６は溝１３部
分に押圧されて没入し、ハンガー１０を抜き取る
ことができる。

さらに、ハンガー１０のフツク１４取り付け部
１５を上下回動自在として設けた場合には、フツ
ク１４を下向きにすると、このハンガー１０をケ
ース本体１に装着する際にフツク１４が邪魔にな
らない。逆に、ハンガー１０をケース本体１から
外した場合には、フツク１４を上向きにし、この
フツク１４を用いてこのハンガー１０を洋服箪笥
などの適宜の場所に掛けることができる。

〔考案の効果〕

この考案は上述のような構成を有するものであ
り、従つて、洋服などの衣類を掛けた状態のハン
ガー１０を、簡単な挿脱操作によつてケース本体
１に着脱でき、且つ、掛けたハンガー１０は大き
く揺れることなく安定した状態で携行できるな
ど、この衣類収容ケースとそのケースに用いるハ
ンガーは、実用的効果に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図はケース本体にハンガーを装着した状態
を示す斜視図。第２図はハンガーを外した状態の
斜視図。第３図はハンガーの斜視図。第４図はフ
ツクを上向きにした状態のハンガーの斜視図。 １……ケース本体、２……天井部分、３……レ
ール、４……支持部、５……突縁、６……突起、
７……コ字溝、８……杆、９……鍔、１０……ハ
ンガー、１１……係止部、１２……溝、１３……
掛け部、１４……フツク、１５……取り付け部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 衣類を収容して携行するようにしたケース本
   体の内側天井部分にレールを突出させて設け、
   このレールは適宜の高さとした支持部の下部に
   突縁を左右に張り出して成り、他方、ハンガー
   の中央頂部に、前記突縁に係る係止部を内側に
   向けて突設した溝を形成し、前記溝をレールに
   係脱自在としたことを特徴とする、衣類収容ケ
   ース。 ２ レールの略中央部に、弾発力を有して出没自
   在とした突起を設けている請求項１記載の、衣
   類収容ケース。 ３ レールの上部に鍔を張り出して設け、前記鍔
   をケースの内側天井部分に固定した請求項１及
   び２記載の、衣類収容ケース。 ４ 衣類を掛けるようにした掛け部の略中央部
   に、ケース本体に係脱自在の溝を設け、この溝
   に左右から内側に向けて係止部を突設したこと
   を特徴とする、衣類収容ケース用ハンガー。 ５ 溝の下部に、フツクの取り付け部を上下回動
   自在に取り付けている、請求項４記載の衣類収
   容ケース用ハンガー。