JPH04357651A - カラー陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、厚さが比較的薄い張架
形シャドウマスクを用いながら、地球磁界その他の外部
環境磁界の影響を受け難くした、シャドウマスク方式カ
ラー陰極線管に関する。

【０００２】

【従来の技術】公知のように、シャドウマスク方式カラ
ー陰極線管では、シャドウマスクの特定の電子ビーム通
過孔を通過した３原色に対応する３本の特定の電子ビー
ムは、それぞれ、シャドウマスクに対向してカラー陰極
線管のパネルの内面に形成された螢光面の特定位置すな
わち其処に存在する特定原色の螢光体のドット又はスト
ライプに射突して発光させなければならない。しかし、
地球磁界その他の外部の環境磁界が存在すると、上記特
定原色のための電子ビームを構成する電子がローレンツ
の力によって軌道を曲げられ、設計通りに螢光面の特定
位置に射突できなくなり、電子ビームのランディング位
置ずれ、それに伴う所謂色ずれ現象を起こすという問題
がある。

【０００３】このような問題に対して従来も種々の提案
がなされて来たが、何れの提案による対策も色ずれを完
全には防止することが出来ず、近年に至っても未だに新
しい改善提案が行なわれている。

【０００４】例えば、特開平２−１３９８２９号公報に
は、矩形状のコーナー部において、シャドウマスクの本
体とマスクフレームとの間に磁気抵抗部を設けることに
より、外部磁界による電子ビームのランディングずれを
軽減することが提案されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の対策提
案を含めて、従来の技術では、近年広く使用され始めた
板厚の薄いシャドウマスクを丈夫な（従って断面積が比
較的大きい）マスクフレームに張架して用いる場合には
、従来の自己形状保持性のあるシャドウマスクの板厚が
０．１５〜０．２５ｍｍであったのに比べて、張架形の
シャドウマスクの板厚は０．０２５ｍｍ程度と非常に薄
いので、シャドウマスクそのものによる磁気遮蔽効果は
非常に少なくなっており、したがって、張架形シャドウ
マスク方式のカラー陰極線管は、外部の環境磁界の影響
を受け易くなっている。

【０００６】本発明は、張架形シャドウマスクを用いた
場合に、外部の環境磁界による電子ビーム軌道に対する
影響を軽減し、色ずれ現象などを目立ち難くしたカラー
陰極線管を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、バルブのファンネルの内周面に沿
った従来からの第１の内部磁気遮蔽体の他に、シャドウ
マスクを取付固着して張架したマスクフレームの、シャ
ドウマスク取付固着部から前記第１の内部磁気遮蔽体と
の接続部に至る部分の外側を取り囲むように、新たに第
２の内部磁気遮蔽体を設けることにした。

【０００８】

【作用】上記のような手段をとれば、パネル前面からの
外部磁界の磁力線を、新しく設置した第２の内部磁気遮
蔽体に集中させて、シャドウマスク（又はパネル面）に
平行な外部磁界の分力をかなり良好に遮蔽することがで
き、したがって、シャドウマスクや丈夫で断面積が比較
的大きい張架形マスクフレーム近傍への、外部磁界の分
布や其の影響を低下させることができる。実験の結果に
よれば、上記のような手段をとった場合の電子ビームラ
ンディングずれ量は、上記のような手段をとらない場合
に比べて約半分まで低減させることができた。

【０００９】

【実施例】図１は本発明一実施例の側断面図である。パ
ネル１の内面に螢光面２が形成されており、マスクフレ
ーム４に周縁を固着して張架されたシャドウマスク３は
、マスクフレーム４に固着させた板ばね５の孔を、パネ
ルスカートに植設したパネルピン６に係合させることに
よって、パネル１の内面の螢光面２に対向して保持され
る。また、マスクフレーム４にはファンネル９の内周面
に沿った従来からの第１の内部磁気遮蔽体７が接続して
取付けられている。一方、本発明によって新たに設けた
、マスクフレーム４のシャドウマスク３の取付固着部か
ら従来からの第１の内部磁気遮蔽体７との接続部に至る
部分の外側を取り囲む第２の内部磁気遮蔽体８は、上記
パネルピン６に板ばねを介して支持させるか又はマスク
フレーム４に板ばねを介して取付けることにより支持さ
せる。

【００１０】パネル１の内面に螢光面２を形成させ、シ
ャドウマスク３や第１の内部磁気遮蔽体７、第２の内部
磁気遮蔽体８などを取付けたのち、パネルスカートとフ
ァンネル９とを低融点ガラスで溶着させる。ファンネル
他端のネック管内には電子銃１０が組込まれ、ここから
電子ビームが射出され、電子ビームは、図示してない偏
向ヨークによって水平方向に偏向を順次繰返しながら垂
直方向に偏向され、前記パネル１内面の螢光面２に射突
して、射突箇所の螢光体を発光させ、所望の画像を表示
するサイクルを繰返し行なう。

【００１１】本発明を実施したカラー陰極線管では、パ
ネル１の面から電子銃１０へ向かう外部磁界のかなりの
部分が本発明に係る第２の内部磁気遮蔽体８（や従来か
らの第１の内部磁気遮蔽体７）に集中して通過し、電子
ビームの偏向が行なわれる部分に分布する外部磁界が弱
くなり、その結果として外部磁界の影響が少ないカラー
陰極線管が得られる。シャドウマスク３に直角な方向の
外部磁界の磁力線のうち、シャドウマスク周辺部近くの
ものは本発明に係る第２の内部磁気遮蔽体８を通過する
ようになるが、シャドウマスク中央部すなわち表示面中
央部を通過するものは、周辺部の場合ほどには此の第２
の内部磁気遮蔽体８の中を通過するようにならないで残
留する。しかし、中央部近傍では電子ビームもシャドウ
マスクに直交しており、上記方向の磁力線とは平行であ
るから、その磁力線によって電子ビーム軌道が曲げられ
ることはない。つまり、本発明に係る内部磁気遮蔽体は
電子ビーム軌道がシャドウマスクの垂線に対して傾斜し
ているシャドウマスク周辺部、即ち本来は上記磁力線に
よって電子ビーム軌道が曲げられる箇所で、磁力線の分
布を少なくするように作用するのである。なお、既述の
ように、外部磁界のシャドウマスクに平行な方向の磁力
線は、構造から見てすぐ判るように、かなり多くの部分
が内部磁気遮蔽体７、８の内部を通過して、電子ビーム
軌道に影響を与えなくなる。

【００１２】図２は本発明に係る第２の内部磁気遮蔽体
８を、マスクフレーム４とは別個に、単独で板ばね１３
を介してパネルスカート内面に植設したパネルピン６に
係合支持させた実施例の支持部近傍の拡大断面図である
。

【００１３】図３は本発明に係る第２の内部磁気遮蔽体
８を、まずマスクフレーム４に取付け、マスクフレーム
４を介して支持させるようにした実施例の支持部近傍の
拡大断面図である。上記第２の内部磁気遮蔽体８の所定
の場所に突起部１２を設け、他方マスクフレーム４にも
、前記突起部１２に対応する所定の場所に孔１１を設け
、突起部１２を孔１１に係合させることによって、第２
の内部磁気遮蔽体８をマスクフレーム４に取付け、この
ようにしたマスクフレーム４を従来と同様にパネルピン
６に板ばね５を介して支持させる。

【００１４】実験結果によれば、薄いシャドウマスクを
張架して用いているカラー陰極線管で、従来は電子ビー
ムのランディング位置の外部磁界によるずれ量が４５ミ
クロンであったのが、本発明を実施することによって２
５〜３０ミクロンにまで低減させることが出来た。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ネル面から電子銃へ向かう外部磁界の一部が本発明に係
る内部磁気遮蔽体の内部を通過するようになり、それだ
け外部磁界の電子ビーム軌道に対する影響が軽減され、
電子ビームランディング位置の移動による色ずれを軽減
することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例の側断面図である。

【図２】本発明に係る内部磁気遮蔽体を単独で板ばねを
介してパネルピンに係合支持させた実施例の支持部近傍
の拡大断面図である。

【図３】本発明に係る内部磁気遮蔽体を一旦マスクフレ
ームに取付けマスクフレームを介して支持させるように
した実施例の支持部近傍の拡大断面図である。

【符合の説明】

１…パネル、　　２…螢光面、　　３…シャドウマスク
、　　４…マスクフレーム、５…板ばね、　　６…パネ
ルピン、　　７…従来からの第１の内部磁気遮蔽体、８
…本発明に係る第２の内部磁気遮蔽体、　　９…ファン
ネル、　　１０…電子銃。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ファンネルの内周面に沿った第１の内部磁
   気遮蔽体の他に、シャドウマスクを取付固着して張架し
   たマスクフレームの、シャドウマスク取付固着部から前
   記第１の内部磁気遮蔽体との接続部に至る部分の外側を
   取り囲むように、第２の内部磁気遮蔽体を設けたことを
   特徴とするカラー陰極線管。