JPH0433844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は特にパワーチエツク回路を組み込ん
だレーザー医療装置に関する。

＜従来の技術＞ 従来、レーザー医療装置にあつては治療開始
前、レーザー光線が治療に足りるだけの出力があ
るか否かの出力測定（パワーチエツク）を必要と
しており、このためレーザー医療装置とは別個
に、「受光素子」としてのフオトセンサを備えた
パワーチエツク装置を使用していた。即ちレーザ
ー医療装置のプローブ回路よりパワーチエツク装
置のフオトセンサに対してレーザー光線を照射
し、フオトセンサにて受光のレーザー光線の光量
を電気的信号に変換しメータの振れに変えて目盛
りで読み取り、その目盛り上の値（光量を変換し
た電気的信号）の大小にてレーザー光線、言い換
えるならばレーザー医療装置自体が使用可か不可
かの判断を操作者が行つていた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ しかしながら、このような従来のレーザー医療
装置にあつては、レーザー光線のパワーチエツク
時レーザー医療装置とパワーチエツク装置とが別
個に設けられており、レーザー医療装置の側にパ
ワーチエツク装置を用意する必要があるためパワ
ーチエツク装置用のスペースが必要となり、スペ
ースがない場合はレーザー医療装置の側に別の置
き台を用意する等手順が面倒であり改善の余地が
あつた。しかもレーザー光線の光量を電気的信号
に変換して究極的にメータに振れで読み取つてレ
ーザー医療装置の使用可或いは不可を判断してい
たため、操作者によつてメータの読み取りにバラ
ツキが生じることもあつた。

この考案は上記の点に注目してなされたもの
で、レーザー医療装置自体に従来の「パワーチエ
ツク装置」に相当するパワーチエツク回路を組み
込むことにより上記の不具合を解消したレーザー
医療装置を提供せんことを目的としている。

＜問題点を解決するための手段＞ 前記問題点を解決するためのこの考案の構成を
図を参照して説明する。この考案のレーザー医療
装置１は、主にプローブ回路２と制御回路３とか
ら構成される。

プローブ回路２は、レーザー光線９の照射を制
御する照射制御回路４と、該照射制御回路４より
の信号を安定させる定電流回路５と、該定電流回
路５がらの信号により複数の半導体チツプからレ
ーザー光線９を発光せしめる半導体レーザー１１
と、前記複数の半導体チツプからのレーザー光線
９の照射状態を加算する加算回路７と、人体の接
触を感知してON状態とされるタツチスイツチ回
路１２より主に形成される。

一方制御回路３は、主に入力処理回路２０と、
時間表示回路２１と、時間計算回路２２と、パワ
ーチエツク回路２３及び照射レーザー光線チエツ
ク回路２４とから構成される。

入力処理回路２０は、照射制御回路４を介して
レーザー光線９の出力を開始させるマニユアルス
イツチ２６と、該マニユアルスイツチ２６の
ON／OFF状態を記憶する第１記憶回路２７と、
レーザー光線９の出力を停止させるストツプスイ
ツチ２８と、該ストツプスイツチ２８のON／
OFF状態を記憶する第２記憶回路２９と、第１
及び第２両記憶回路２７，２９に接続されマニユ
アル及びストツプ両スイツチ２６，２８の論理積
をとる第1AND回路３０と、前記第１、第２両記
憶回路２７，２９を介したマニユアル及びストツ
プ両スイツチ２６，２８並びに前記タツチスイツ
チ回路１２の論理積をとる第2AND回路３１と、
更に前記第１及び第2AND回路３０，３１の論理
和をとるOR回路３２とから成る。

時間表示回路２１は、前記入力処理回路２０か
らのマニユアルスイツチ２６のON状態若しくは
タツチスイツチ回路１２のON状態の信号により
レーザー光線９の照射時間を加算式に累積して表
示する照射時間表示灯３５を備える回路である。

時間計算回路２２は、予め設定された設定時間
を記憶する照射時間設定回路３６と、レーザー光
線９の照射時間を設定時間まで加算するプリセツ
トカウンタ２１とを備え、前記レーザー光線９の
照射時間とプリセツトカウンタ２１の加算時間が
一致した時点でレーザー光線９の照射を停止させ
る回路である。

パワーチエツク回路２３は、前記半導体レーザ
ー１１からのレーザー光線９を受光してレーザー
光線９の光量を電気的信号に変換するフオトセン
サ３８と、該電気的信号に変換された光量を受光
値とし予め設定されたレーザー光線９の標準値と
比較する比較器４０と、この比較結果によつて使
用可か使用不可かを表示する表示部４１とを備え
た回路である。

照射レーザー光線チエツク回路２４は、前記加
算回路７からの信号を比較し比較結果が標準値よ
り低いとき照射中のレーザー光線９の出力が減少
したことを知らしめる回路である。

そして、上記プローブ回路２から照射されるレ
ーザー光線９の光量の出力チエツクを制御回路
３、具体的には制御回路３に組み合わされるパワ
ーチエツク回路２３で可能としたものである。

＜作用＞ パワーチエツク； マニユアル及びストツプ両スイツチ２６，２８
をON状態とすると〔このときタツチスイツチ回
路１２のON／OFF状態は無視される〕、第
2AND回路３１及びOR回路３２を介して入力処
理回路２０からレーザー光線９の照射可の信号が
プローブ回路２へ伝達される。プローブ回路２で
は、照射制御回路４→定電流回路５を介して伝達
された信号によつて半導体レーザー１１よりレー
ザー光線９を照射する。このとき制御回路３に組
み込まれるパワーチエツク回路２３にレーザー光
線９を照射すると、フオトセンサ３８がレーザー
光線９を受光してレーザー光線９の光量を電気信
号に変換して受光値とし、そこで予め設定された
標準値と比較されるため容易に「パワーチエツ
ク」ができるものである。更にパワーチエツクの
結果、即ち受光値と予め設定されたレーザー光線
９の標準値を比較器４０で比較した結果が表示部
４１に表示されるため、メータ〔図示せず〕の振
れによつて判断していた従来に比し使用可或いは
使用不可が一目で判断できるものである。

＜実施例＞ 以下、この考案の一実施例を第１図を参照して
説明する。レーザー医療装置１は、主にプローブ
回路２と制御回路３とから構成される。

プローブ回路２は、主に照射制御回路４、定電
流回路５、半導体レーザー６、加算回路７及びタ
ツチスイツチ回路１２から構成されている。照射
制御回路４は制御回路３側からの作動信号によつ
てレーザー光線９の照射を制御するための回路で
あつて定電流回路５を介して安定した電流を半導
体レーザー１１へ伝達する。半導体レーザー１１
は図示せぬ複数の半導体チツプから成つており、
この半導体チツプで発光された「光線」がレーザ
ー光線９として照射されるものである。加算回路
７は前記半導体チツプ〔図示せず〕の各々から発
光される「光線」の電気的信号を加算する回路で
あつて、例えば一つの半導体チツプが壊れた場合
加算された電気的信号は全体が作動しているとき
の値よりも低くなる。そして、これら照射制御回
路４、定電流回路５及び半導体レーザー１１から
なるレーザー光線９の「照射系統」とは別個にプ
ローブ回路２には図示せぬ人体の接触を感知して
ON状態とされるタツチスイツチ回路１２が備え
られている。

一方制御回路３は、主に入力処理回路２０、時
間表示回路２１、時間計算回路２２、パワーチエ
ツク回路２３、照射レーザー光線チエツク回路２
４及びアラーム回路２５より構成される。

入力処理回路２０は、主にマニユアルスイツチ
２６、第１記憶回路２７、ストツプスイツチ２
８、第２記憶回路２９、第1AND回路３０、第
2AND回路３１及びOR回路３２より構成される。
第１記憶回路２７は、前記プローブ回路２からレ
ーザー光線９の出力を開始させるマニユアルスイ
ツチ２６のON／OFF状態を記憶する回路であつ
て、第１及び第２両AND回路３０，３１に接続
されている。第２記憶回路２９はレーザー光線９
の出力を停止させるストツプスイツチ２８の
ON／OFF状態を記憶する回路であつて、第１及
び第２両AND回路３０，３１に接続されている。
又、第2AND回路３１には、タツチスイツチ回路
１２の信号も入力されるような接続状態となつて
いる。そして第1AND回路３０ではマニユアルス
イツチ２６がON、ストツプスイツチ２８がOFF
状態の場合の論理積を、また第2AND回路３１で
はマニユアルスイツチ２６OFF、ストツプスイ
ツチ２８がOFF、そしてタツチスイツチ回路１
２がONの状態の場合の論理積を、各々とり、上
記状態を第1AND回路３０及び第2AND回路３１
の各々の出力としてOR回路３２に伝達し、ここ
で更に論理和をとるものである。尚、第2AND回
路３１では、マニユアルスイツチ２６がON状態
の場合タツチスイツチ回路１２のON／OFF状態
は無視されるようになつている。即ち、マニユア
ルスイツチ２６がOFF、ストツプスイツチ２８
がOFF、そしてタツチスイツチ回路１２がONの
状態或いは、マニユアルスイツチ２６がON、ス
トツプスイツチ２８がOFFの状態の場合の何れ
かの状態においてのみ入力処理回路２０からレー
ザー光線９の照射可の信号が前記照射制御回路４
その他に伝達されることになるものである。

時間表示回路２１は、主に発振回路３３、トー
タルカウンタ回路３４及び照射時間表示灯３５よ
りなり、前記入力処理回路２０からのマニユアル
スイツチ２６のON状態の信号若しくはタツチス
イツチ回路１２のON状態の信号によつてレーザ
ー光線９の照射中のみ発振回路３３で刻まれる時
間をトータルカウンタ回路３４にて加算式に累積
すると共にその時間をトータル時間として照射時
間表示灯３５に表示するための回路である。そし
て前記トータルカウンタ回路３４で累積されるト
ータル時間、即ちレーザー光線９の照射累積時
間、はトータルカウンタ回路３４をリセツトしな
い限りクリアされないようになつている。

時間計算回路２２は、主に予め設定されたレー
ザー光線９の照射設定時間を記憶する照射時間設
定回路３６と、該設定された照射時間設定回路３
６の照射設定時間までレーザー光線９の照射時間
を加算するプリセツトカウンタ３７より成つてお
り、この時間計算回路２２では、プリセツトカウ
ンタ３７で加算された照射時間と照射設定時間と
を比較し、時間が一致した時点でレーザー光線９
の照射を停止させるようにされている。

パワーチエツク回路２３は、主に「受光素子」
としてのフオトセンサ３８、増幅器３９、比較器
４０及び表示部４１より成る。フオトセンサ３８
にて前記半導体レーザー１１から照射されたレー
ザー光線９を受光してレーザー光線９の強弱を
「光量」として捉え電気的信号に変換して「受光
値」とし、この受光値を増幅器３９にて増幅す
る。比較器４０には、治療時最低必要なレーザー
光線９の「標準値」が予め設定されており、前記
「受光値」と「標準値」とを比較器４０で比較す
る。そして比較結果によつて使用可か使用不可か
を決定し、使用可ならば「OK」を、又使用不可
ならば「LOW」を各々接続される表示部４１に
表示して一目でレーザー医療装置１が使用できる
か否かが判断できるようにされており、このパワ
ーチエツク回路２３を制御回路３に組み込んだこ
とがこの考案の一つの大きな特徴である。

照射レーザー光線チエツク回路２４は、前記加
算回路７に接続され加算回路７からの信号を比較
する比較器４２と、出力減少表示回路４３とから
主に成つている。比較器４２には、治療に必要な
レーザー光線９の「標準値」が予め設定されてお
り、加算回路７を介して伝達される照射中のレー
ザー光線９の光量を表す電気的信号と「標準値」
とを常時比較し比較結果が標準値より低いとき、
即ち照射中のレーザー光線９の出力が低下した場
合、出力減少表示回路４３に表示してレーザー光
線９の出力が減少した異常状態である旨を知らし
めるものである。この出力減少表示回路４３とし
てはランプの如く視覚にうつたえるもの、或いは
発音体の如く聴覚にうつたえるもの等の採用が可
能である。

アラーム回路２５は、主にアラーム発生回路４
４、増幅器４５及びスピーカ４６とから成り、レ
ーザー光線９や前述各回路に異常状態が発生した
場合、その異常信号を受けアラーム発生回路４４
にて異常の信号を発生させ増幅器４５を介してス
ピーカ４６より異常を知らせるものである。

次に、この考案に係るレーザー医療装置１の使
用状態を説明する。

パワーチエツク； マニユアル及びストツプ両スイツチ２６，２８
をON状態とすると〔このときタツチスイツチ回
路１２のON／OFF状態は無視される〕、第
2AND回路３１及びOR回路３２を介して入力処
理回路２０からレーザー光線９の照射可の信号が
プローブ回路２へ伝達される。プローブ回路２で
は、照射制御回路４→定電流回路５を介して伝達
された信号によつて半導体レーザー１１よりレー
ザー光線９を照射する。このとき制御回路３に組
み込まれるパワーチエツク回路２３にレーザー光
線９を照射すると、フオトセンサ３８がレーザー
光線９を受光してレーザー光線９の光量を電気信
号に変換して受光値とし、そこで予め設定された
レーザー光線９の標準値と比較されるため容易に
「パワーチエツク」ができるものである。更にパ
ワーチエツクの結果、即ち受光値と予め設定され
たレーザー光線９の標準値を比較器４０で比較し
た結果が表示部４１にOK或いはLOWの文字で
表示されるため、メータ〔図示せず〕の振れによ
つて判断していた従来に比し使用可或いは使用不
可が一目で判断できるものである。

＜効果＞ この考案に係るレーザー医療装置は、以上説明
した如き内容のものなので、制御回路にパワーチ
エツク回路を組み込んだことにより、従来の如く
レーザー医療装置とパワーチエツク装置とが別個
にされていたことにより面倒であつた医療開始前
のパワーチエツクが容易に行え、しかも使用可か
使用不可かが表示部に表示されるため一目で判断
できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は、この考案のレーザー医療装置を示す全体
の回路図である。 １……レーザー医療装置、２……プローブ回
路、３……制御回路、４……照射制御回路、５…
…定電流回路、６……半導体レーザー、７……加
算回路、９……レーザー光線、１１……半導体レ
ーザー、１２……タツチスイツチ回路、２０……
入力処理回路、２１……時間表示回路、２２……
時間計算回路、２３……パワーチエツク回路、２
４……照射レーザー光線チエツク回路、２６……
マニユアルスイツチ、２７……第１記憶回路、２
８……ストツプスイツチ、２９……第２記憶回
路、３０……第1AND回路、３１……第2AND回
路、３２……OR回路、３５……照射時間表示
灯、３６……照射時間設定回路、３８……フオト
センサ、４０……比較器、４１……表示部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 レーザー光線の照射を制御する照射制御回路、
   該照射制御回路よりの信号を安定させる定電流回
   路、 該定電流回路からの信号により複数の半導体チ
   ツプからレーザー光線を発光せしめる半導体レー
   ザー、 該半導体レーザーの照射状態を加算する加算回
   路及び人体の接触を感知してON状態とされるタ
   ツチスイツチ回路より形成されるプローブ回路
   と、 前記照射制御回路を介してレーザー光線の出力
   を開始させるマニユアルスイツチのON／OFF状
   態を記憶する第１記憶回路及び停止させるストツ
   プスイツチのON／OFF状態を記憶する第２記憶
   回路を備え、且つ前記第１及び第２両記憶回路に
   接続されマニユアル及びストツプ両スイツチの論
   理積をとる第1AND回路そして前記第１、第２両
   記憶回路及び前記タツチスイツチ回路の論理積を
   とる第2AND回路を備え、更に前記第１及び第
   2AND回路の論理和をとるOR回路を備える入力
   処理回路、 該入力処理回路からのマニユアルスイツチの
   ON状態若しくはタツチスイツチ回路のON状態
   の信号によりレーザー光線の照射時間を加算式に
   累積して表示する照射時間表示灯を備える時間表
   示回路、 予め設定された設定時間を記憶する照射時間設
   定回路及びレーザー光線の照射時間を設定時間ま
   で加算するプリセツトカウンタを備え、前記レー
   ザー光線の照射時間とプリセツトカウンタの加算
   時間が一致した時点でレーザー光線の照射を停止
   させる時間計算回路、 前記半導体レーザーからのレーザー光線を受光
   してレーザー光線の光量を電気的信号に変換する
   フオトセンサ、該電気的信号に変換された光量を
   受光値として予め設定されたレーザー光線の標準
   値と比較する比較器及び前記比較結果によつて使
   用可か使用不可かを表示する表示部を備えたパワ
   ーチエツク回路、 前記加算回路からの信号を比較し比較結果が基
   準値より低いときレーザー光線の出力が減少した
   ことを知らしめる照射レーザー光線チエツク回
   路、より形成される制御回路と、 によつて、プローブ回路から照射されるレーザ
   ー光線の光量の出力を制御回路でチエツク可能と
   したレーザー医療装置。