JPH04334370A - ラセミおよび光学活性1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸およびその前駆体の製造方法 - Google Patents

ラセミおよび光学活性1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸およびその前駆体の製造方法

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JPH04334370A
JPH04334370A JP4009825A JP982592A JPH04334370A JP H04334370 A JPH04334370 A JP H04334370A JP 4009825 A JP4009825 A JP 4009825A JP 982592 A JP982592 A JP 982592A JP H04334370 A JPH04334370 A JP H04334370A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、式I、IaおよびIbの化合物
、ならびにそれらの中間体の製造方法に関する。
【0002】式IaまたはIbの化合物は、合成または
半合成ペプチドまたはペプチド様化合物、たとえばブラ
ジキニンアンタゴニストまたはACEインヒビター中の
天然アミノ酸の代わりに使用して、これらの化合物の代
謝安定性および効力を著しく増強することができる。
【0003】式I、IaおよびIbの化合物は公知であ
る。Chem. Ber. 44, 2030(191
1)によれば、式I、IaおよびIbの化合物はラセミ
またはD−もしくはL−フェニルアラニンをホルムアル
デヒドおよび濃塩酸と沸点に加熱して環化することによ
り得られる。しかしながら、この合成経路には重大な欠
点がある。
【0004】すなわち、これらの激烈な実験条件では、
生成物のかなりの部分がラセミ化して、最初の光学純度
は失われてしまう(J. Amer. Chem. S
oc. 84, 4487, 1962参照)。式Ia
およびIbの鏡像異性的に純粋なD−またはL−1,2
,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸はきわ
めて複雑な精製操作(たとえば200倍量のエタノール
/水 2:1からの反復再結晶)によってしか得られな
い。収率はしたがって、中程度の35〜40%である。
【0005】さらに重大な点は、フェニルアラニンの環
化時に塩酸とホルムアルデヒドの混合物中で形成される
発癌性のビスクロロメチルエーテルの生成である。ビス
クロロメチルエーテルはそのアルキル化活性によってヒ
トに対しても発癌性を有し、〔H.G. Neuman
n, in “Allgemeine und spe
zille Pharmakologie und T
oxikologie(General and sp
ecific pharmacology and t
oxicology)”, 4版,W. Forth編
、B.I. Wissenschaftsverlag
, Mannheim−Vienna−Zurich,
 621頁以下、1983〕、その1ppmに1回曝露
しただけでもモルモットに悪性腫瘍を誘発することがで
きる〔Arch. Environ. Health 
30(2), 61〕。したがって、文献公知の方法の
採用は、産業医学的安全性の見地から禁じられるもので
ある。
【0006】本発明は、したがって、上述の欠点をもた
ないラセミおよび鏡像異性的に純粋なD−またはL−の
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カル
ボン酸の製造方法を見出すことを目的としたものである
【0007】この目的は本発明により、式I、Iaおよ
びIb
【化8】 の化合物を製造するにあたり、 a1)  式IVaまたはIVb
【化9】 の化合物を、塩基性メジウム中、式(CO2R1)2C
HNHCOR2〔式中、R1は(C1〜C4)−アルキ
ル、とくにメチルもしくはエチルであり、R2はH、(
C1〜C4)−アルキルまたは(C6〜C12)−アリ
ール、とくにメチルおよびフェニルである〕のN−アシ
ルアミドマロン酸ジアルキルエステルで環化して式II
【化10】 (式中、R1およびR2は上に定義した通りである)の
化合物を得、このようにして得られた式IIの化合物を
塩基性加水分解ついで酸処理することにより脱炭酸して
式III
【化11】 の化合物を得、次に酸性メジウム中で反応させて式Iの
化合物を得るか、または a2)  式IVaおよびIVbの化合物を塩基性メジ
ウム中で環化して式IIの化合物を得、これらを単離す
ることなくワンポット法により直接反応させて式Iの化
合物を得て、所望により式Iのラセミ化合物を
【0008】b1)  (−)メントールおよびp−ト
ルエンスルホン酸と反応させて式VaおよびVb
【化1
2】 のジアステレオマー対を得、このジアステレオマーをカ
ラムクロマトグラフィーにより分離し、塩基によって加
水分解してIaおよびIbの化合物を得るか、またはb
2)  ベンジルアルコールおよびp−トルエンスルホ
ン酸でエステル化して式VI
【化13】 の化合物を得、式VIの化合物をD(−)−マンデル酸
と反応させて式VIIaおよびVIIbの化合物を得る
かもしくはL(+)−マンデル酸と反応させて式VII
IaおよびVIIIbの化合物を得、
【0009】
【化14】 式VIIaおよびVIIbまたは式VIIIaおよびV
IIIbの化合物を不活性溶媒、たとえば酢酸メチル、
エチルもしくはブチルエステル、ジイソプロピルエーテ
ルまたはMTB中、分別結晶により光学活性対掌体に分
離し、ついで塩基性加水分解によって式IaおよびIb
の化合物を遊離させ、キラルな補助試剤は回収される製
造方法によって達成された。
【0010】これらの合成経路における重要な中間体は
、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−N−ア
シル−3,3−ジカルボン酸ジアルキルエステル、1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−N−アシル−
3−ジカルボン酸、(D,L)−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸ベンジルエステ
ル、(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン−3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデル
酸塩、(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデ
ル酸塩、(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン−3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マン
デル酸塩、(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マ
ンデル酸塩、(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−3−カルボン酸(−)−メンチルエステル
、(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
−3−カルボン酸(−)−メンチルエステルである。
【0011】市販品で容易に入手できる式IVaおよび
IVbのジハロ−o−キシリレンから出発し、低級アル
コール好ましくはメタノール中、R1が(C1〜C4)
−アルキル、特にメチルもしくはエチルであり、R2が
H、(C1〜C4)−アルキルまたは(C6〜C12)
−アリール、特にメチルおよびフェニルであるアシルア
ミドマロン酸ジアルキルエステルを用いる塩基触媒環化
による単純な様式で、式IIのジカルボン酸エステルが
製造できる。この環化反応に使用できる塩基は、ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムte
rt−ブトキシドもしくはマグネシウムメトキシドのよ
うなアルカリ金属およびアルカリ土類金属アルコキシド
および水素化ナトリウム、または水酸化ナトリウムもし
くは水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物であ
る。ナトリウムメトキシドが特に好ましい。大規模なバ
ッチ、特に工業的なバッチでは、経済的および環境的観
点から、キシリレンIVaが好ましい。
【0012】式IIのジカルボン酸エステルは、アルカ
リ金属水酸化物好ましくは水酸化ナトリウムを用いた2
0〜90℃での塩基性加水分解ついで強酸を用いた酸処
理に付す。式IIIのラセミN−アシル−α−アミノカ
ルボン酸は、室温で脱炭酸し、強酸によって処理後、脱
アシル化すると、式Iのラセミ化合物が得られる。強酸
とは、一般的にはHCl、HBr、H2SO4およびH
3PO4、特にHClを意味するものである。
【0013】ジクロロキシリレンIVaを上述の方法で
ジエステルIIに環化し、これをたとえばHClのよう
な強酸水溶液で処理したのち、単離することなく直接式
Iの化合物に変換する、式Iの化合物のワンポット合成
法が特に好ましい。
【0014】この場合、反応は特に環化後、溶媒好まし
くはメタノールを15〜60torr好ましくは25t
orrの真空で除去し、NaCl、式IIのジエステル
および少量の副生成物からなる固体残留物を1/2に希
釈した濃塩酸と数時間還流加熱することにより行われる
。反応時間経過後、混合物のpHを4.5〜7に調整す
ると、式Iの生成物が沈殿する。このワンポット合成の
収率は全段階で理論量の65%であり、したがって単離
された化合物II、IIIおよびIについてのそれぞれ
理論量の約70〜80%、理論量の≧75%および理論
量の約70〜80%である段階的合成より優れている。 しかも、反応はより簡単に実施できて、また装置の経費
および人件費を実質的に低減させることが可能である。
【0015】ラセミ型として得られた式Iのα−アミノ
カルボン酸は、他の中性α−アミノ酸についてChem
. Comm. 18, 421(1965)に記載さ
れているのと同様にして、(−)メントールでエステル
化して分離することができる。しかしながら、好ましく
は式Iのα−アミノカルボン酸は酸触媒下、特に無水p
−トルエンスルホン酸を用い、水を共沸混合物として蒸
留できる不活性溶媒たとえばベンゼン、トルエンまたは
キシレン中、少なくとも1.5当量の(−)メントール
と、70℃から溶媒の沸点までの温度で反応させると、
ジアステレオマーの(−)メンチルエステルVaおよび
Vbの混合物が得られる。収率は理論量の約80%で、
収率は反応時間に強く依存する。反応時間は30〜60
時間である。過剰の(−)メントールを伴う粗生成物を
、クロマトグラフィーカラム(たとえばシリカゲルカラ
ム:30〜70μm)上、わずかに極性の溶出溶媒たと
えばシクロヘキサン/酢酸エチル、酢酸エチル/トルエ
ン、ジイソプロピルエーテル/トルエンまたはヘキサン
/MTBエーテルを80:20〜20:80、好ましく
は50:50の比率で、所望によってはまた濃度勾配を
つけて使用して、純粋なジアステレオマー成分、Vaお
よびVbに分離される。いずれの場合も、過剰のメント
ールは最初の分画から回収できる。
【0016】純粋な対掌体であるアミノカルボン酸Ia
およびIb
【化15】 は、それぞれ純粋なジアステレオマー成分VaおよびV
bから、水性メジウムまたはたとえば水/C1〜C3−
アルキルアルコールのような含水アルコール性メジウム
中水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液のよ
うな塩基により、室温から90℃の温度範囲で処理して
遊離させることができる。IaおよびIbの化合物はこ
の場合、pHを4.5〜7.0に調整したのち、理論量
の約80%の収率、ee>99%の鏡像対掌体純度で沈
殿する。 これ以上の化学的精製たとえば再結晶は必要ない。
【0017】式Iのラセミ体を式IaおよびIbの光学
的対掌体に分割する特に好ましい経路は、式Iの化合物
を、化合物IaおよびIbについてChem.Phar
m. Bull. 31(1), 312(1983)
に記載されているのと同様にして、式VIのベンジルエ
ステルに変換する経路である。
【0018】好ましくは無水p−トルエンスルホン酸を
用いる酸触媒エステル化は、引き続いて水を共沸混合物
として蒸留できる溶媒たとえばトルエンまたはキシレン
中、ベンジルアルコール3〜5当量を用い、還流温度で
行われる。生成した反応水は8〜12時間の反応過程で
水分離装置に連続的に収集され、反応の進行を指示する
。式VIのラセミベンジルエステルは好ましくはp−ト
ルエンスルホン酸塩として得られ、これから水非混和性
有機溶媒好ましくは酢酸エチル中含水塩基溶液好ましく
はアルカリ金属炭酸塩溶液で処理して遊離される。相分
離後、有機相をいずれの場合も当モル量のD(−)−ま
たはL(+)−マンデル酸で処理したのち、いずれの場
合もより難溶性の式VIIaおよびVIIIbの塩の対
がジアステレオマー過剰率de>98%、化学収率≧理
論量の80%で析出する。母液中に残った残留物、いず
れの場合もより易溶性の式VIIbおよびVIIIaの
ジアステレオマー塩は、極性の低い溶媒好ましくはジイ
ソプロピルエーテルの連続的添加により、またはそれぞ
れ他のマンデル酸鏡像異性体での複分解により、ジアス
テレオマー過剰率de=94〜99%、化学収率≧理論
量の70%で析出する。
【0019】式VIIa、VIIb、VIIIaまたは
VIIIbの純粋なジアステレオマー塩から、1.0〜
1.1当量のアルカリ金属水酸化物好ましくは水酸化ナ
トリウムを用いた塩基性加水分解によって、式Iaまた
はIbの化合物を遊離させ、pH4.5〜7、温度0℃
〜25℃において、純度ee>99%、理論量の約95
%の化学収率で沈殿させることができる。キラルな補助
試剤は母液を酸性化にして抽出することにより回収でき
る。
【0020】本発明の方法によれば、光学的分割は分別
結晶により緩和な条件、たとえば10℃から室温までの
温度で行われ、その後にキラルな補助試剤、D(−)−
またはL(+)−マンデル酸の回収が行われる。
【0021】式VIのラセミ化合物の段階における、光
学活性補助試剤を使用しないでの光学的分割たとえば単
純な再結晶は、式VIの化合物の光学的に純粋な異性体
の種晶添加を行っても達成できなかった。20〜60%
の物質を結晶化したのちの鏡像異性体過剰率はee<5
%の範囲である。
【0022】これらの鏡像異性体のこの段階での分割は
、結晶化に使用される粗製物質の鏡像異性体過剰率が、
Chem. Pharm. Bull. 31(1),
312(1983)に記載されているように、すでにか
なり高く、たとえばee>80%でないと達成できない
ことが明らかである。
【0023】このように本発明は、ホルムアルデヒドと
濃塩酸を使用する旧来のPicet−Spengler
の環化縮合に比べてあらゆる点で優れている。特に、旧
来方法における高価な出発原料の部分ラセミ化や毒性の
高い副生成物の形成といった上述の欠点が回避されるこ
とから、本発明の方法は従来技術に比較して著しい進歩
を提供するものである。
【0024】以下の実施例は、本発明をさらに詳細に例
示するものである。 実施例1 D,L−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸 方法A:(化合物IVaから化合物I)5.00kgの
α,α′−ジクロロ−o−キシリレン(化合物IVa)
および6.20kgのアセトアミドマロン酸ジエチルエ
ステルを49リットルのメタノール中に室温で撹拌しな
がら導入し、ついで5.14kgのナトリウムメトキシ
ド溶液(メタノール中30重量%)を30分かけて加え
、この間反応混合物は還流加熱する。
【0025】添加完了後、混合物を還流下に10分間撹
拌し、ついでさらに5.14kgのナトリウムメトキシ
ド溶液を還流下に2時間かけて加える。次に、混合物を
還流下に2時間撹拌し、最後に濃縮乾固し残留物を43
リットルの半濃塩酸で処理し、再び還流下に4時間撹拌
する。この過程で、混合物は激しく発泡し(脱炭酸)、
気体の発生は2時間後に増大する。
【0026】反応時間経過後、混合物を室温で15時間
撹拌し、ついで0℃に冷却し、冷却しながら25%アン
モニア溶液を用いてpHを6.5に調整し、さらに1時
間0℃で撹拌し、吸引濾過する。残留物を2×2リット
ルの水で洗浄し、乾燥オーブン中60℃で乾燥する(1
2時間乾燥後のカール・フィシャー滴定による残留水分
含量0.06%)。
【0027】収量:3.27kg(全段階理論量の65
%) 融点:>300℃ TLC:シリカゲル(Merck);酢酸エチル(EA
)/メタノール/氷酢酸/水 70:30:5:5Rf
:0.3(ニンヒドリンで発色) 1H−NMR(CF3CO2D, 270MHz):δ
=3.51および3.66(2・dd, 2H, Jg
em=18Hz, 9Hz,6Hz; CH2−CH)
;4.64〜4.78(m, 3H, CH2−CHお
よびCH2−N); 7.24〜7.48(m, 4H
,芳香族H)。
【0028】方法B:(化合物IIIから化合物I)7
.6gの(D,L)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−N−アセチル−3−カルボン酸(化合物I
II)を50mlの半濃塩酸に懸濁し、還流下に4時間
撹拌する。混合物をついで0℃に冷却し、冷却しながら
25%アンモニア溶液を用いてpHを6.5に調整し、
さらに1時間0℃で撹拌し吸引濾過する。残留物を2×
10mlの水で洗浄し、吸引乾燥し、真空乾燥器中で乾
燥する。
【0029】収量:3.6g(理論量の78%)物理学
的データは方法A参照
【0030】実施例2 1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−N−アセ
チル−3,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(化合物
IVbから化合物II) 26.4gのα,α′−ジブロモ−o−キシリレン(化
合物IVb)および21.7gのアセトアミドマロン酸
ジエチルエステルを175mlのメタノール中に懸濁し
、撹拌しながらこの懸濁液に、室温で18mlのナトリ
ウムメトキシド溶液(メタノール中30重量%)を10
分かけて加え、ついで混合物を還流加熱する。
【0031】15分間還流したのち、さらに18mlの
ナトリウムメトキシド溶液を2時間を要して加え、添加
完了後、混合物を還流温度でさらに2時間撹拌する(こ
の時点でpHは中性を示す)。後処理は、混合物を濃縮
乾固し、残留物を水100mlと酢酸エチル150ml
の間に分配し、相を分離することにより行う。水相を2
×75mlの酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて1
×100mlの半飽和食塩溶液で洗浄し、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥し濃縮乾固する。残留物を100mlのメチ
ルtert−ブチルエーテル(MTBエーテル)/ジイ
ソプロピルエーテル(1:1)に溶解し、結晶を析出さ
せる。
【0032】収量:21.5g(理論量の75%)融点
:141〜143℃ TLC:シリカゲル(Merck);MTBエーテルR
f:0.3 1H−NMR(CDCl3, 270MHz):δ=2
.30(s, 3H, NCO−CH3); 3.43
(s, 2H, CH2−C); 3.68(s, 6
H, CO2CH3); 4.68(s, 2H, C
H2−N); 7.13〜7.27(m, 4H, 芳
香族H)。
【0033】実施例3 D,L−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
N−アセチル−3−カルボン酸 (化合物IIから化合物III) 10.65gの1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−N−アセチル−3,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(化合物II)を、100mlのメタノールと2
0mlの水の溶媒混合物中に懸濁し、この懸濁液に室温
で4.55gの水酸化カリウムペレットを少量ずつ加え
、ついで4時間還流加熱すると澄明な溶液が生成する。
【0034】反応溶液を室温に冷却したのち濃縮乾固し
、残留物を酢酸エチル100mlで処理し、激しく撹拌
しながら2N塩酸を用いてpHを1に調整する(気体発
生)。
【0035】相を分離したのち、水相を3×50mlの
酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥し、濃縮乾固する。残留物を10mlのMT
Bエーテル中にペーストとし、最後に吸引乾燥する。
【0036】収量:6.84g(理論量の85%)融点
:171〜173℃〔文献値(Chem. Pharm
. Bull. 16(3), 414,1968):
171〜172℃〕TLC:シリカゲル(Merck)
;酢酸エチル(EA)/メタノール/氷酢酸/水=70
:30:5:5Rf:0.7 1H−NMR(d6−DMSO, 270MHz):δ
=2.07および2.16(2・s, 3H, NCO
CH3, 炭化温度:90℃); 3.00〜3.29
(m, 2H, CH2−CH); 4.31, 4.
62, 4.74および4.75(2・2・d,2H,
 J=18Hz, 16Hz, CH2−N); 4.
98および5.16(2・dd, 1H, J=6Hz
, 4Hz, CH2−CH);7.13〜7.25(
m, 4H, 芳香族H); 12.7(broad,
 1H, CO2H)。
【0037】実施例4 (D)−および(L)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸(−)メンチルエステル
(化合物Iから化合物VaおよびVb)10gのp−ト
ルエンスルホン酸一水和物を150mlのトルエンに撹
拌しながら懸濁し、この混合物を水分離装置を用いて1
時間還流加熱する(水分離装置中に50mlのトルエン
と1mlの水が残る)。
【0038】混合物をついで80℃〜90℃に冷却し、
6.3gのD,L−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3−カルボン酸(化合物I)および8.3g
の(−)メントールを順次添加し、次に水分離装置中で
さらに30時間還流加熱する(この時間経過後さらに1
.3mlの水が分離される)。褐色の反応溶液を室温に
冷却し、2×75mlの2N炭酸水素ナトリウム溶液で
洗浄する。 水相を合わせて1×50mlの飽和食塩溶液で洗浄する
【0039】有機相を合わせて硫酸ナトリウム上で乾燥
し濃縮乾固すると、油状の粗生成物10.3gが残る。 粗生成物を、シリカゲル(30〜70μm)300g、
溶媒混合物シクロヘキサン/酢酸エチル(7:3)を用
いたクロマトグラフィーカラム上で精製し、2つのジア
ステレオマーに分離する。
【0040】収量:回収(−)メントール1.2g化合
物Vb 4.6g(理論量の83%);〔α〕20D=
−117.2°(c=1,MeOH) 化合物Va 4.2g(理論量の76%);〔α〕20
D=−10.5°(c=0.5,MeOH) TLC:シリカゲル(Merck);トルエン/酢酸エ
チル 1:1 Rf:0.9〔(−)メントール〕 0.6(化合物Vb) 0.5(化合物Va) 1H−NMR(d6−DMSO, 270MHz,化合
物Vb):δ=0.71(d, 3H, J=7Hz;
 (CH2)2=CH−CH3); 0.84〜0.9
2(m, 6H, CH(CH3)2); 0.77〜
1.13, 1.25〜1.55, 1.58〜1.7
1および1.78〜1.90(4・m, 9H, シク
ロ−CH2−CH−CH2−CH2−CH(CH)−C
(O)); 2.78および2.93(2・dd, 2
H, Jgem=16Hz, 10Hz, 5Hz; 
CH2−CH(N)); 3.64(dd, 1H,J
=10Hz, 5Hz; CH−N); 3.90およ
び3.95(2・d, 2H, J=16Hz; CH
2−N); 4.66(dt, 1H,J=11Hz,
4Hz; CH−O); 7.00〜7.15(m, 
4H, 芳香族H)。
【0041】1H−NMR(d6−DMSO, 270
MHz,化合物Va):δ=0.64(d, 3H, 
J=7Hz; (CH2)2=CH−CH3); 0.
82〜0.90(m, 6H, CH(CH3)2);
 0.77〜1.11, 1.22〜1.55, 1.
58〜1.92(3・m, 9H, シクロ−CH2−
CH−CH2−CH2−CH(CH)−C(O)−);
 2.82および2.94(2・dd, 2H, Jg
em=16Hz, 10Hz, 5Hz; CH2−C
H(N)); 3.67(dd, 1H, J=10H
z,5Hz; CH−N); 3.88および3.95
(2・d, 2H, J=16Hz; CH2−N);
 4.62(dt, 1H, J=11Hz, 4Hz
; CH−O); 6.98〜7.13(m, 4H,
 芳香族H)。
【0042】実施例5 D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−
カルボン酸 (化合物Vaから化合物Ia) 1.1gのD−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸(−)メンチルエステル(化合物
Va)を0℃で、同じく0℃に冷却したメタノール12
ml中NaOH 210mgに導入して処理し、この温
度で5分間撹拌する。ついで混合物の温度を室温まで上
昇させ、さらに5時間撹拌し、最後に2N塩酸を加えて
pHを7にする。
【0043】結晶化完了後、混合物を撹拌しないで12
時間室温に放置し、ついで化合物を吸引濾過し、5ml
の水で洗浄し、真空中室温で乾燥する。
【0044】収量:515mg(理論量の83%)〔α
〕20D=130°(c=1,0.1N HCl);e
e>99%(GC,シクロデキストリンカラム)融点:
321〜323℃ TLC:シリカゲル(Merck);酢酸エチル/メタ
ノール/氷酢酸/水 70:30:5:5 Rf:0.3(ニンヒドリンで発色) 1H−NMRは化合物Iに類似する。
【0045】実施例6 D,L−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル (化合物Iから化合物VI) 190.2gのp−トルエンスルホン酸一水和物を3リ
ットルのトルエンに撹拌しながら懸濁し、水分離装置中
で1時間還流加熱する。ついで温度を80℃〜90℃に
低下させ、D,L−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−3−カルボン酸177.2gを導入し、混合
物をさらに1時間還流加熱する(水分離装置中に80m
lのトルエンと22mlの水が残る)。
【0046】次に、反応溶液にベンジルアルコール30
0mlを30分を要して添加し、添加完了後、混合物を
次に水分離装置中でさらに10時間還流加熱する。澄明
な褐色の反応溶液を濃縮乾固し、ついで2リットルの酢
酸エチルおよび1リットルのジイソプロピルエーテルと
撹拌すると、生成物が自然に析出し始める。混合物を撹
拌しながら、さらに2リットルのジイソプロピルエーテ
ルで処理し、0℃で2時間撹拌し、吸引濾過する。残留
物を100mlのジイソプロピルエーテルで洗浄し、吸
引乾燥する。残留物を真空中、室温で乾燥する。
【0047】収量:346.5g(VIトルエンスルホ
ン酸の理論量の85%) 融点:128〜130℃ TLC:シリカゲル(Merck);酢酸エチル(EA
)/メタノール/氷酢酸/水=70:30:5:5Rf
:0.8 1H−NMR(d6−DMSO, 270MHz);δ
=2.29(s, 3H, トシルCH3); 3.1
5および3.36(2・dd, 2H, Jgem=1
8Hz, 12Hz, 5Hz; CH2−CH); 
4.34および4.40(2・d, 2H, J=16
Hz; CH2−N); 4.67(dd, 1H, 
J=11Hz, 4Hz; CH−N); 5.32(
s, 2H, CH2−フェニル); 7.11および
7.47(2・d, 4H, J=8Hz; トシルH
); 7.23〜7.31(m, 4H, フェニレン
−H);7.36〜7.46(m, 5H, フェニル
−H); 9.70(broad, 2H, NH2+
)。
【0048】化合物VIは、そのトシレート付加物から
、飽和炭酸水素ナトリウム溶液処理および酢酸エチル抽
出によって、無色の油状物として定量的収率で遊離され
る。
【0049】1H−NMR(d6−DMSO, 270
MHz);δ=2.86および2.98(2・dd, 
2H, Jgem=16Hz, 10Hz, 5Hz;
 CH2−CH); 3.77(dd, 1H, J=
12Hz, 4Hz; CH−N); 3.89および
3.96(2・d, 2H, J=16Hz, CH2
−N); 5.17(s, 2H, CH2−フェニル
); 7.00〜7.15(m, 4H, フェニレン
−H); 7.31〜7.42(m, 5H, フェニ
ル−H)。
【0050】実施例7 (D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデル酸塩
および(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデ
ル酸塩(化合物VIから化合物VIIaおよびVIIb
)(D,L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−3−カルボン酸ベンジルエステルトシレート10
9.9gを500mlの酢酸エチルに懸濁した液を撹拌
しながら、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用い室温で、
pHを7.0〜7.5に調整し、さらに続けてpHをコ
ントロールし、ついで相を分離する。
【0051】水相を100mlの酢酸エチルで抽出し、
有機相を合わせて100mlの水で洗浄する。酢酸エチ
ル相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、乾燥剤残留
物を2×50mlの酢酸エチルで洗浄する。濾液をその
まま計38.04gの(D)−マンデル酸で処理し、室
温で12時間、0℃で2時間撹拌する。沈殿した無色の
結晶泥をついで吸引濾過し、50mlの酢酸エチルおよ
び50mlのジイソプロピルエーテルで洗浄し、真空乾
燥器中で恒量になるまで乾燥する。
【0052】残った(L,D)−ジアステレオマー塩(
化合物VIIb)は母液を初めの容量の約30%に濃縮
し、室温で10時間撹拌すると析出する。混合物を15
0mlのジイソプロピルエーテルで処理し、短時間撹拌
し結晶泥を吸引濾過し、吸引乾燥する。
【0053】収量:化合物VIIa 46.6g〔(D
,D)−ジアステレオマーの理論量の89%〕 〔α〕20D=+11.7°(c=1,MeOH);d
e>98%(誘導体化後HPLC) 融点:98〜100℃ 収量:化合物VIIb 42.3g〔(D,L)−ジア
ステレオマーの理論量の81%〕 〔α〕20D=−99.6°(c=0.5,MeOH)
;de>96%(誘導体化後HPLC) 融点:84〜87℃ 1H−NMR(d6−DMSO, 270MHz,化合
物VIIa):δ=2.88および3.02(2・dd
, 2H, Jgem=16Hz, 10Hz, 5H
z; CH2−CH); 3.83(dd, 1H, 
J=11Hz, 4Hz; CH−N); 3.94お
よび4.00(2・d, 2H, J=16Hz; C
H2−N); 4.98(s, 1H, フェニル−C
H−O); 5.18(s, 2H,フェニル−CH2
−O); 7.02〜7.15(m, 4H, フェニ
レン−H); 7.20〜7.45(m, 10H, 
フェニル−H)1H−NMR(化合物VIIb)は化合
物VIIaと同一。
【0054】実施例8 (D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マンデル酸塩
(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マンデル酸塩
方法A (化合物VIから化合物VIIIaおよびVIIIb)
11gの(D,L)−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−3−カルボン酸ベンジルエステルトシレー
トを50mlの酢酸エチルに懸濁し、この懸濁液を室温
で撹拌しながら、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用いp
Hを7.0〜7.5に調整し、ついで相を分離する。水
相を10mlの酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせて
水10mlで洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾
燥し、濾過し、乾燥剤残留物を10mlの酢酸エチルで
洗浄する。濾液にL(+)マンデル酸3.8gを少量ず
つ加え、室温で12時間撹拌する。沈殿をついで吸引濾
過し、20mlのジイソプロピルエーテルで洗浄し、恒
量になるまで乾燥する。得られた母液は初めの容量の約
30%に濃縮して、母液に残った(D,L)−ジアステ
レオマー塩(化合物VIIIa)を析出させ、0℃でさ
らに3〜4時間撹拌し、生成した濃厚な結晶泥を10m
lの酢酸エチルおよび20mlのジイソプロピルエーテ
ルで処理する。室温で15分間撹拌したのち、吸引濾過
し吸引乾燥する。
【0055】収量:化合物VIIIa 4.30g〔(
L,L)−ジアステレオマーの理論量の82%〕〔α〕
20D=+12.7°(c=1,MeOH);de>9
8%(誘導体化後HPLC) 融点:99〜101℃ 収量:化合物VIIIb 3.80g〔(D,L)−ジ
アステレオマーの理論量の72%〕 〔α〕20D=−99.8°(c=1, MeOH);
de>98%(誘導体化後HPLC) 融点:85〜87℃ 1H−NMR(d6−DMSO, 270MHz,化合
物VIIIaおよびVIIIb)は化合物VIIaの相
当するスペクトルと同一である。
【0056】方法B (化合物VIから化合物VIIIaおよびVIIIb)
110gの(D,L)−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン−3−カルボン酸ベンジルエステルトシレ
ートを350mlの酢酸エチルに懸濁し、室温で撹拌し
ながら飽和炭酸水素ナトリウム溶液150mlおよび水
50mlで処理し、10分後に相を分離する。有機相を
100mlの半飽和炭酸水素ナトリウム溶液で再び洗浄
し、相を分離し、水相を合わせて150mlの酢酸エチ
ルで抽出する。 酢酸エチル相を合わせて、100mlの飽和食塩溶液で
洗浄したのち、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、撹
拌しながらL(+)マンデル酸38gで処理する。
【0057】添加後約5分間で結晶化が始まり、室温で
10分間、0℃で1時間撹拌すると完結する。結晶泥を
ついで吸引濾過し、少量の酢酸エチルおよび100ml
のジイソプロピルエーテルで洗浄し、化合物VIIIa
を恒量になるまで乾燥する。残った母液を上述の操作と
同様にして炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥し、濾過し、撹拌しながらD(−)マン
デル酸18gで処理する。溶液を室温で5分間ついで0
℃で1時間撹拌し、結晶泥を吸引濾過し、少量の酢酸エ
チルおよび50mlのジイソプロピルエーテルで洗浄し
吸引乾燥する。
【0058】収量:化合物VIIIb 50.0g〔(
L,L)−ジアステレオマーの理論量の95%〕〔α〕
20D=−13.3°(c=1,MeOH);de>9
8%(誘導体化後HPLC) 収量:化合物VIIIa 44.6g〔(D,L)−ジ
アステレオマーの理論量の85%〕 〔α〕20D=+14.3°(c=1,MeOH);d
e>99%(誘導体化後HPLC)
【0059】実施例9a (D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸 (化合物VIIaから化合物Ia) (D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マンデル酸塩
40gを水200mlに懸濁し、室温で撹拌しながら1
0分間を要してNaOH 8.4gの水200ml溶液
を加え、ついで反応混合物をさらに9時間撹拌する。
【0060】澄明な溶液のpHを2N塩酸を用いて7に
調整すると生成物が沈殿する。混合物を30分間撹拌し
、ついで撹拌しないで室温に12時間放置すると結晶化
が完結する。次に、結晶泥を吸引濾過する。
【0061】残留物を2×15mlの酢酸エチルでペー
ストとし、吸引濾過し、真空中室温で乾燥する。2相の
母液を濃塩酸でpH1に調整し、2×150mlの酢酸
エチルで抽出する。有機相を合わせて、1×50mlの
飽和食塩溶液で洗浄し、水相を分離し、硫酸ナトリウム
上で乾燥し、濃縮乾固する。残留物を10mlのトルエ
ンでペーストとし、吸引乾燥し、水20mlから再結晶
する。
【0062】収量(化合物Ia):15.0g(理論量
の89%) 融点:321〜325℃ 〔α〕20D=130°(c=1,0.1N HCl)
;ee>99%(GC,シクロデキストリンカラム)収
量〔D(−)マンデル酸〕:8.9g(理論量の85%
) 〔α〕20D=−155.7°(c=5,水)(文献値
−155±5°)
【0063】実施例9b (L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸 (化合物VIIIbから化合物Ib) (L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マンデル酸塩
2.7gを酢酸エチル50mlに懸濁し、2×15ml
の飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。水相を合わ
せて酢酸エチル30mlで抽出し、有機相を合わせて5
0mlの飽和食塩溶液で洗浄する。酢酸エチル相を硫酸
ナトリウム上で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレー
ターで濃縮乾固する。
【0064】油状の残留物にNaOH 310mgの水
25ml溶液を加え、室温で15時間撹拌する。反応時
間経過後、澄明な溶液のpHを2N塩酸を用いて4.5
とし、1時間撹拌したのち沈殿を吸引濾過し、恒量にな
るまで乾燥する。
【0065】マンデル酸を回収するためには、上述の水
相および飽和食塩洗浄液を合わせて、濃塩酸でpH0〜
1に調整し、3×20mlの酢酸エチルで抽出する。有
機相を合わせて、10mlの飽和食塩溶液で洗浄し、水
相から分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固す
る。無色の残留物を水から再結晶する。
【0066】収量(化合物Ib):920mg(理論量
の80%) 〔α〕20D=138°(c=1,0.1N HCl)
収量〔L(+)マンデル酸〕:840mg(理論量の8
6%) 〔α〕20D=−154.8°(c=5,水)
【006
7】式IaおよびIbの化合物は式VIIIaおよびV
IIbの化合物から実施例9aおよび9bと同様にして
得られた。
【0068】以下の反応式は記載の反応の順序を例示す
るものである。
【0069】
【化16】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式I、IaまたはIb【化1】 の化合物を製造するにあたり、 a1)  式IVaまたはIVb 【化2】 の化合物を、塩基性メジウム中、式(CO2R1)2C
    HNHCOR2〔式中、R1は(C1〜C4)−アルキ
    ルであり、R2はH、(C1〜C4)−アルキルまたは
    (C6〜C12)−アリールである〕のN−アシルアミ
    ドマロン酸ジアルキルエステルで環化して式II 【化3】 (式中、R1およびR2は上に定義した通りである)の
    化合物を得、このようにして得られた式IIの化合物を
    塩基性加水分解ついで酸処理することにより脱炭酸して
    式III 【化4】 の化合物を得、次に酸性メジウム中で反応させて式Iの
    化合物を得るか、または a2)  式IVaおよびIVbの化合物を塩基性メジ
    ウム中で環化して式IIの化合物を得、これらを単離す
    ることなくワンポット法により直接反応させて式Iの化
    合物を得て、所望により式Iのラセミ化合物を b1)  (−)メントールおよびp−トルエンスルホ
    ン酸と反応させて式VaおよびVb 【化5】 のジアステレオマー対を得、このジアステレオマーをカ
    ラムクロマトグラフィーにより分離し、塩基によって加
    水分解してIaおよびIbの化合物を得るか、またはb
    2)  ベンジルアルコールおよびp−トルエンスルホ
    ン酸でエステル化して式VI 【化6】 の化合物を得、式VIの化合物をD(−)−マンデル酸
    と反応させて式VIIaおよびVIIbの化合物を得る
    かもしくはL(+)−マンデル酸と反応させて式VII
    IaおよびVIIIbの化合物を得、 【化7】 式VIIaおよびVIIbまたは式VIIIaおよびV
    IIIbの化合物を不活性溶媒中で分別結晶により光学
    活性対掌体に分離し、塩基性加水分解によって式Iaお
    よびIbの化合物を遊離させ、キラルな補助試剤は回収
    される、上記の化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の式I、IaまたはI
    bの化合物を製造するにあたり、式IVaまたはIVb
    の化合物をワンポット法で反応させて式Iの化合物を得
    、このようにして得られた式Iの化合物を所望により、
    ベンジルアルコールおよびp−トルエンスルホン酸によ
    りエステル化して式VIの化合物を得、式VIの化合物
    をD(−)−マンデル酸と反応させて式VIIaおよび
    VIIbの化合物を得るかもしくはL(+)−マンデル
    酸と反応させて式VIIIaおよびVIIIbの化合物
    を得、ついでVIIaおよびVIIbまたは式VIII
    aおよびVIIIbの化合物を不活性溶媒中分別結晶に
    より光学活性対掌体に分離し、塩基性加水分解によって
    式IaおよびIbの化合物を遊離させ、キラルな補助試
    剤は回収される上記の化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項1に記載の式IaまたはIbの
    化合物を製造するにあたり、式Iのラセミ化合物を(−
    )メントールおよびp−トルエンスルホン酸と反応させ
    て式VaおよびVbのジアステレオマー対を得、ついで
    ジアステレオマーをカラムクロマトグラフィーにより分
    離し、塩基性加水分解に付して、式IaおよびIbの化
    合物を得るか、または式Iの化合物をベンジルアルコー
    ルおよびp−トルエンスルホン酸によりエステル化して
    式VIの化合物を得、式VIの化合物をD(−)−マン
    デル酸と反応させて式VIIaおよびVIIbの化合物
    を得るかもしくはL(+)−マンデル酸と反応させて式
    VIIIaおよびVIIIbの化合物を得、ついでVI
    IaおよびVIIbまたは式VIIIaおよびVIII
    bの化合物を不活性溶媒中分別結晶により光学活性対掌
    体に分離し、塩基性加水分解によって式IaおよびIb
    の化合物を遊離させ、キラルな補助試剤は回収される上
    記の化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】  1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
    ノリン−N−アシル−3,3−ジカルボン酸ジアルキル
    エステル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    −N−アシル−3,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
    、(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
    −3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデル酸
    塩、(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
    ン−3−カルボン酸ベンジルエステル(D)−マンデル
    酸塩、(D)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
    リン−3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マンデ
    ル酸塩、(L)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
    ノリン−3−カルボン酸ベンジルエステル(L)−マン
    デル酸塩、(D,L)−1,2,3,4−テトラヒドロ
    イソキノリン−3−カルボン酸(−)−メンチルエステ
    ル。
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