JPH0432352Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は連続または間欠的に整列されて送られ
てきた部品を１個づつ分離してスライドレール等
の搬送用のレール上に供給する装置であつて、被
供給部品が小型、軽量なものであつても、トラブ
ルを生じることなく確実に前記レール上に分離、
供給でき、また無端循環運動する移送装置への組
み込みも可能であり、しかも構造が簡単な移送装
置への部品分離供給装置を提供することを目的と
している。

この種の装置は、第４図および第５図に示すよ
うに、チエーンのアタツチメント１０等をスライ
ドレール１１の溝１２の下方より溝１２の上方に
突出させてそのアタツチメント１０により部品ｍ
を押してスライドレール１１上をスライドさせ、
組立または加工ステーシヨン１３へ順次送り、そ
こで組立または加工を行い、完成品をキヤツチパ
ン１４へ送り込む機構となつており、さらに前記
スライドレール１１の先端には該スライドレール
１１上に部品ｍを供給すべきブツシヤー１５が直
交的に連設され、かつ前記ブツシヤー１５にはさ
らに連続整列された部品ｍをブツシヨヤー１５に
送り込む直進フイーダ１６が直交的に連設されて
いる構造となつており、通常直進フイーダ１６
は、その移送方向と直交する平面への部品の投影
における高さｈに対し、低くとも略合致する高さ
の側壁を有する。

前記構造を有する従来の装置は、直進フイーダ
１６によつて送り込まれてきた高さｈの部品ｍを
ブツシヤー１５によつてスライドレール１１上に
１個づつ分離供給する際、第６図ａ，ｂ，ｃに示
すように部品ｍに対するブツシヤー１５の姿勢規
制が無くなるため、該部品がスライドレール１１
上に納まらず溝１２に落ちてしまうことがある。
また直進フイーダ１６が振動型のものであると、
その振動分を考慮して第７図に示すようにブツシ
ヤー１５と直進フイーダ１６とは間隔αを設けな
ければならず、この間隔α部分では直進フイーダ
１６の側壁による姿勢規制が無くなつている。と
ころが第９図に示すごとく部品ｍの形状がコ字状
等のものでしかも先端の部分Ｂがα＞βであると
きは第８図に示すように部品ｍがブツシヤー１５
にうまく送り込まれず、部品ｍの先端が直進フイ
ーダ１６とブツシヤー１５との間隔α内に入り込
んでトラブルを起こすこととなる。

本考案は、前記した実用新案登録請求の範囲に
記載する構成とすることにより、上記欠点を除去
した移送装置への部品分離供給装置を提供するも
のである。

以下、図面に示す実施例に基づき本考案の構成
を説明する。

第１図、第２図および第３図は実施の一例を示
しており、高さｈの被供給部ｍを矢印Ａ方向に直
進させるフイーダ３と、スライドレールとして示
される被供給部品ｍの搬送用のレール１１とに直
交して配設され、双矢印Ｂで示される方向に作動
されるブツシヤー２の先端１に、双矢印Ｂで示さ
れるブツシヤー２の作動方向と直交する部品受入
れ用の空洞部４が貫設されており、該空洞部４の
底面１７が被供給部品ｍに対する部品受支面とさ
れている。

前記底面１７の中央には、空洞部４の貫設方向
と平行に開口部８が開設されており、この開口部
８は空洞部４の前部の底部端面１８から後部の底
部端面１９に連通して形成されている。

前述のブツシヤー２は、第３図に示されるごと
く、フイーダ３の部品引渡し口２０と搬送用のレ
ール１１の部品受入口２１とに空洞部４を合致さ
せる２位置間を、図示を省略した流体圧装置によ
り双矢印Ｂに示されるごとく往復移動させられる
ように組み付けられている。

図示例のフイーダ３の部品引渡し口２０の端面
２２には、被供給部品ｍの高さｈより低い高さＨ
を有し、ブツシヤー２の双矢印Ｂで示す作動方向
と平行する欠肉段落部２３が形成され、他方ブツ
シヤー２には、前記欠肉段落部２３内に位置する
張り出し肩部５が形成されている。この結果、フ
イーダ３の両側壁２６，２６には、欠肉段落部２
３の上に位置する張り出し壁６，６が形成されて
いる。

前述の欠肉段落部２３の高さＨは、該フイーダ
３の部品引渡し口２０に位置する被供給部品ｍの
高さｈより低く設定されている。

第３図に示されるごとく、搬送用のレール１１
の部品受入口２１にブツシヤー２の空洞部４が位
置した際の、該空洞部４の底面１７の開口部８
は、レール１１に付設されて矢印Ｃ方向に間欠的
に無端循環移動する搬送用アタツチメント１０の
走行軌跡に合致させられ、開口部８を通つて搬送
用アタツチメント１０がレール１１に沿つて移行
しうるように構成されている。

図示例のブツシヤー２の張り出し肩部５は、ブ
ツシヤー２の略全長に亘つて形成されており、空
洞部４の底面１７も張り出し肩部５の前面２４と
一致する位置間で延長させられているが、張り出
し肩部５の形成部位は空洞部４の位置に形成され
るのみでも良い。

ブツシヤー２は、ストツパー兼用のガイド板７
と受支板２５とにガイドされ、被供給部品ｍは、
１個づつ空洞部４内へ送り込まれ、ガイド板７に
より定位される。

以上説明した構成であるからフイーダ３の部品
引渡し口２０からブツシヤー２の空洞部４内へ送
り込まれる被供給部品ｍは、送り込み時に該部品
引渡し口２０とブツシヤー２の空洞部４の前部の
底部端面１８との間の間隔部２７の上方に張り出
し壁６，６が存在するため、この張り出し壁６，
６により間隔部２７を渡り終る間、側転等を生じ
ないよう姿勢規制され、前述のごとくコ字状等の
被供給部品ｍであつても、その先端の部品βが、
間隔部２７に入り込むことなく、常に円滑に空洞
部４内へ送り込まれる。

またブツシヤー２の作動により、搬送用のレー
ル１１の部品受入口２１に移送される間は、被供
給部品ｍは空洞部４に抱持され、ストツパ兼用の
ガイド板７と接触する外には、他部材と摩擦接触
することがないので姿勢の安定性がよく、擦り疵
等が生ずることもない。

搬送用のレール１１の部品受入口２１にブツシ
ヤー２の空洞部４が達すると、適宜の検知信号に
よりアタツチメント１０が作動し、空洞部４の底
面１７の開口部８を通つて進行し、被供給部品ｍ
を押動し、搬送用のレール１１に移し変えるの
で、該アタツチメント１０の停止をまつて、ブツ
シヤー２を後退させることにより、間欠的に被供
給部品ｍの分離供給が連続して行なわれる。

この間、アタツチメント１０による押動で空洞
部４からレール１１上まで被供給部品ｍは空洞部
４によつて姿勢規制されているので、姿勢規制な
しでレール１１上へ移動することによるレール１
１間の溝１２への落ち込み等は全く生じない。

なお図示例では欠肉段落部２３がフイーダ３側
に形成され、第２図に示されるごとく、欠肉段落
部２３の上部の張り出し壁６が、ブツシヤー２側
の張り出し肩部５の上側に位置しているが、ブツ
シヤー２側に欠肉段落部と張り出し壁とを形成
し、フイーダ３側に張り出し肩部を形成しても良
く、その際のブツシヤー２の空洞部４の底部端面
１８に形成される欠肉段落部の高さが被供給部品
ｍの高さより低くされることは、図示例と同一で
ある。

本考案は以上説明した構成、作用のものであつ
て、フイーダの部品引渡し口の端面と、該部品引
き渡し口に臨むブツシヤーの空洞部の端面とのい
ずれか一方には、被供給部品の高さ以下の高さ
で、ブツシヤーの作動方向と平行する欠肉段落部
が形成され、欠肉段落部の上方側部には張り出し
壁が存し、前記両端面のいずれか他方には、前記
欠肉段落部内に位置する張り出し肩部が形成され
ているので、フイーダの部品引渡し口とブツシヤ
ーの空洞部の底部端面との間の間隔部の上方に
は、必ず欠肉段落部の上側方の張り出し壁が存在
し、側転等を生じないよう該部品を安定した姿勢
に規制できる効果を奏する。

従つて、小型軽量の被供給部品であつても、フ
イーダとブツシヤーとの間の間隔部への部品端部
の入り込む等のトラブルなしに該部品のブツシヤ
ーの空洞部への送り込みが可能となる。

被供給部品はブツシヤーの空洞部で抱持して移
行させるので、移行時の姿勢が安定し、かつ他部
材との摩擦接触を最小限にとどめることができ、
擦り疵等の発生を最小にとどめうる効果も奏す
る。

また空洞部の底面中央には、前後端面に連通す
る開口部が開設されているので、搬送用のレール
に付設されている無端循環移動するアタツチメン
トによる被供給部品の取り出し、搬送用のレール
への引渡しが安全かつ確実に行なわれ、引渡し時
における該レール内への被供給部品の落ち込み等
のトラブルを防止でき、しかも空洞部が前記アタ
ツチメントの通過を許容できることにより部品分
離供給装置の適用範囲を拡げうる等の効果も有し
ている。

しかも構造が比較的簡単であり、保守管理が容
易であると共に、廉価に提供できる等の利点も有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の移送装置への部品分離供給装
置の斜視図、第２図は同上装置におけるブツシヤ
ーとフイーダとの接当部分を示す側面図、第３図
は同上装置の作用説明図、第４図は従来の移送装
置全体の平面図、第５図は同上側面図、第６図
ａ，ｂ，ｃは従来装置において部品がブツシヤー
からスライドレールに供給される状態を示す図、
第７図は従来装置におけるブツシヤーとフイーダ
との配置状態を示す図、第８図は第７図の配置状
態における部品の移送状態を示す図、第９図は部
品の一実施例を示す図である。 １……先端、２……プツシヤー、３……フイー
ダ、４……空洞部、５……張り出し肩部、６……
張り出し壁、８……開口部、１０……アタツチメ
ント、１１……レール、１７……底面、１８，１
９，２２……底部端面、２０……部品引渡口、２
１……部品受入口、２３……欠肉段落部、Ｂ……
ブツシヤーの作動方向、ｈ……被供給部品、Ｈ…
…欠肉段落部の高さ、ｍ……被供給部品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被供給部品のフイーダと、該部品の搬送用のレ
   ールとに直交して配設されたブツシヤーの先端
   に、該ブツシヤーの作動方向と直交する部品受入
   れ用の空洞部が貫設され、該空洞部の底面が部品
   受支面とされ、該底面の中央には、空洞部の貫設
   方向と平行に、空洞部の前部の底部端面から後部
   の底部端面まで連通する開口部が開設されてお
   り、前記ブツシヤーは、空洞部をフイーダの部品
   引渡し口と、搬送用のレールの部品受入口とに合
   致させる２位置間を往復移動するよう組み付けら
   れていると共に、前記フイーダの部品引渡し口の
   端面と、該部品引渡し口に臨むブツシヤーの空洞
   部の端面とのいずれか一方には、被供給部品の高
   さ以下の高さで、ブシシヤーの作動方向と平行す
   る欠肉段落部が形成され、かつ該欠肉部の上方側
   部に張り出し壁が形成され、前記両端面のいずれ
   か他方には、前記欠肉段落部内に位置する張り出
   し肩部が形成されており、また搬送用のレールの
   部品受入口に位置した際のブツシヤーの空洞部の
   底面の開口部は、搬送用のレールに付設されて無
   端循環移動する搬送用のアタツチメントの走行軌
   跡に合致させられている移送装置への部品分離供
   給装置。