JPH04307354A - エンジンの燃料混合比センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、２種以上の透光性燃
料の混合比を、光の屈折率の差を利用して測定する混合
比センサに係わり、とくにガソリンとアルコールとの混
合燃料を使用するエンジンに装着するのに適した燃料混
合比センサのプリズム保持構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】混合燃料に一部表面を接触させた光学ガ
ラス製プリズムに、その近傍に配置した発光素子で発光
させた光を、前記一部表面以外から入射させて該一部表
面で反射させ、該発光素子と対向的に配置した受光素子
で受光し、その光量でガソリンとアルコールとの混合比
を検出するセンサが開発されている。このセンサでは、
プリズムを筒状の主体金具に融着ガラスで融着して保持
し、混合燃料が流れる測定室に臨ませる構成が一般的で
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、プリズム、
融着ガラス、および主体金具は、常に被測定混合燃料か
ら圧力を受けているため、融着ガラスまたはプリズムの
融着部にひび割れが生じやすい。ひび割れ防止には融着
ガラスを厚くすればよいが、融着ガラスを厚くすると、
その分だけ発光素子からプリズムの反射面に入射する光
の妨げとなる融着面が増大し、有効入射面が減少する。 この発明の目的は、プリズムの有効入射面の減少を招か
ずに前記融着部の強度が増大できる混合比センサのプリ
ズム保持構造の提供にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、被測定燃料
に接触した反射面を備えるとともに、該反射面近傍が円
柱部となっているプリズム、該プリズムに光を照射する
発光素子、および前記反射面での反射光を検知する受光
素子を組み合わせてなり、プリズムの保持は、前記円柱
部を内周壁が融着面となっている内周縁を備えた円筒状
主体金具に嵌め込み、環状間隙を融着ガラスで融着して
行う光学式燃料混合比センサにおいて、前記反射面を融
着ガラスの端面または内周縁の端面より奥に設定する構
成を採用した。

【０００５】

【実施例】図１および図２はこの発明の一実施例である
ガソリン−アルコール混合燃料の混合比検出装置１００
を示し、混合燃料が流れるエンジンの燃料供給路２００
に装着され、燃料混合比を検出する。混合比検出装置１
００は、図示上面がセンサ回路基板の設置室３０１とな
っている樹脂製のセンサボディ３００内に、光学式液体
混合比センサであるセンサユニット１と、被測定燃料の
測定室を形成する金属製ハウジング２をインサート成形
により一体的にモールドしてなる。

【０００６】センサユニット１は、前記ハウジング２の
図示上部に、その下部が嵌め込まれた円筒状主体金具３
と、該主体金具３の先端（図示下端）部に融着ガラス４
１で融着されたプリズム４と、主体金具３内に嵌め込ま
れ、発光素子および受光素子を保持している円柱状素子
ホルダ５とからなる。

【０００７】ハウジング２はステンレス製で、有底円筒
状を呈するハウジング本体２０を備える。この本体２０
は、下面中心が円錐台状に下方に膨出した底２１と、円
筒状の胴２２とを有する。胴２２の下部には、燃料の流
入口２３と流出口２４とが開けられ、前記燃料供給路２
００を構成する燃料パイプ２０１、２０２の端部が差込
まれてろう付けされている。ハウジング本体２０の内部
は前記流入口２３からガソリンとアルコールとの混合燃
料が流入し、前記流出口２４から流出する燃料溜（測定
室）Ｃとなっている。

【０００８】主体金具３はプリズム４に熱膨張率が近似
した５０％Ｎｉ−Ｆｅ合金製であり、厚さ２ｍｍの内周
縁３１となっている下（先）端部を有し、外径２２ｍｍ
で前記ハウジングの胴２２に嵌め込まれた下部３２と、
外径２５ｍｍの上部３３とからなっている。内周縁３１
は、内周が内径１２ｍｍ、厚さ２ｍｍのプリズム融着壁
３４となっており、下部３２が前記ハウジング２の上部
に嵌め込まれたとき下面３５は前記燃料溜Ｃに臨む。

【０００９】プリズム４は、この実施例では直径１０ｍ
ｍ、高さ１０ｍｍの円柱状の光学ガラス製で、先（下）
端面が反射面４２となっている。プリズム４は、外周が
円柱状となっている先端部４３を前記プリズム融着壁３
４に同軸的に遊嵌し、両者の環状間隙に環状融着ガラス
４１を嵌め込み、融着されて主体金具３に固着されてい
る。融着ガラス４１は厚さ２ｍｍで、プリズムの反射面
４２は、融着ガラス４１の下面（端面）４１１および内
周縁の下面（端面）３５から１ｍｍ奥に引っ込んだ状態
でなされる。これにより融着ガラス４１とプリズム４と
の融着面４４は１ｍｍとなっている。

【００１０】この融着は図３に示す如く、カーボン台８
１の上に主体金具３、プリズム４、および環状融着ガラ
ス４１をカーボン治具８２、８３とともにセットし、融
着ガラス４１にのみ圧力が加わるよう、円環板状カーボ
ン治具８４を介して重り８５を載せる。またプリズム４
の上面にテーパー付円板状カーボン治具８６を載置し融
着ガラス４１の内周を塞ぐ。これを微量の酸素を含む低
圧窒素雰囲気中で加熱することで、融着ガラスと光学ガ
ラスの融点の差を利用し、融着ガラスのみを溶融させて
なされる。

【００１１】カーボン治具８６のテーパーは、融着工程
後の冷却において、融着ガラスの収縮がカーボン治具の
収縮より大きいため、カーボン治具８６が外しにくくな
ることを防止する目的による。この構成により、プリズ
ム４は主体金具の下部３２に位置し、該下部３２の内周
壁とプリズム外周壁との間には環状空間４５が形成され
る。

【００１２】素子ホルダ５は、この実施例では上下に２
分割された下側ホルダ６および上側ホルダ７からなり、
主体金具３内に収容され、主体金具の上端部をかしめる
ことにより固定されている。下側ホルダ６は、前記環状
空間４５に差し込まれた筒部６１と、その上端に設けら
れフランジ部６２とからなる。筒部６１の内周には、軸
方向に素子基板を差込むためのＩ字状溝６３、６４が対
向して平行的に形成されている。上側ホルダ７は、下面
に凹所７１が設けられた円板状を呈し、前記Ｉ字状溝６
３、６４に対応する位置には多数のテーパー付小穴７３
が開けられリードピンの取り出し口となっている。

【００１３】前記Ｉ字状溝６３には発光素子５１および
そのリードがプリントされたセラミック製帯状基板５２
が差し込まれ、Ｉ字状溝６４には受光素子５３、モニタ
ー受光素子５４およびそのリードがプリントされたセラ
ミック製帯板状基板５５が嵌め込まれている。これら基
板５２、５５の上端は前記凹所７１内へ突き出ており、
この部分でリードピン５６がろう付けされている。

【００１４】前記プリズム４の反射面４２、融着ガラス
４１の下面４１１および内周縁の下端面３５は、測定室
Ｃ内を流れる混合燃料により常時圧力を受ける。このた
め大きい融着強度が要求され、融着ガラス４１の厚さは
耐久性および安全性の観点からは厚い方が良い。また、
発光素子５１は点光源であり、照度は光源に近いほど強
く、かつ発光素子の光度は中心部において強く周辺部に
おいて弱いため、発光素子５１をできるだけ反射面４２
に近接して装着し、強い光を反射面４２に入射できるよ
うにすることが望ましい。しかるに、融着ガラスの厚さ
を厚くすると、融着ガラスとプリズムとの融着面が大き
くなり、この結果プリズムの有効入射面が狭まり、検出
に寄与しないデッドスペースＤＳが増大する。

【００１５】この発明では、耐久性の観点からともに１
．５ｍｍ程度でよい融着ガラス４１の厚さおよび内周縁
３１の厚さを２ｍｍとし、同時に反射面４２を１ｍｍ引
っ込ませて上記デッドスペースＤＳを小さくしている。 これにより、有効入射面の増大を図るとともに、内周縁
３１および融着ガラス４１の圧力による歪みを小さくし
、この歪みが１ｍｍの厚さの融着面４４に外力として作
用することを防止して、融着部の強度の低下を補ってい
る。

【００１６】なお融着ガラスは主体金具の内周縁のプリ
ズム融着壁３４に融着する側を厚くし、プリズム４との
融着面側を薄く形成できれば、強度上からも上記デッド
スペース低減の観点からも望ましい。またプリズム４と
の融着面側のうち、発光素子５１側および受光素子５３
側のみを薄く形成し、他部は厚く形成できれば、さらに
強度が増大できる。

【００１７】図４は他の実施例を示す。この実施例では
、プリズムの反射面４２および融着ガラス下面４１１を
同一平面に形成し、内周縁の下面３５より１ｍｍ引っ込
ませている。主体金具の内周縁３１の厚さを充分厚くす
ることにより、この構成においても融着部の強度の低下
が防げる。

【００１８】

【発明の効果】この発明では、融着面を薄くして、発光
素子による発光が効率よくプリズムの入射面に入射する
ように設定するとともに、融着ガラスまたは主体金具の
プリズム融着壁を厚くし、被測定燃料の圧力の影響を低
減させているので、プリズムの有効入射面を増大できる
とともに融着部の強度低下が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例にかかる燃料混合比センサ
の縦断面図である。

【図２】図１の要部拡大図である。

【図３】主体金具とプリズムとの融着ガラスによる融着
工程図である。

【図４】この発明の他の実施例にかかる燃料混合比セン
サの要部拡大断面図である。

【符号の説明】

１　　センサユニット ２　　金属製ハウジング ３　　円筒状主体金具 ４　　プリズム ５　　円柱状素子ホルダ ３１　　内周縁 ３４　　プリズム融着壁 ３５　　内周縁の下面 ４１　　融着ガラス ４２　　反射面 ４３　　プリズムの先端部 ４４　　融着面 １００　　燃料混合比検出装置 ４１１　　融着ガラスの下面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　被測定燃料に接触した反射面を備える
   とともに、該反射面近傍が円柱部となっているプリズム
   、該プリズムに光を照射する発光素子、および前記反射
   面での反射光を検知する受光素子を組み合わせてなり、
   プリズムの保持は、前記円柱部を内周壁が融着面となっ
   ている内周縁を備えた円筒状主体金具に嵌め込み、環状
   間隙を融着ガラスで融着して行う光学式燃料混合比セン
   サにおいて、前記反射面を融着ガラスの端面または内周
   縁の端面より奥に設定したことを特徴とするエンジンの
   燃料混合比センサ。