JPH04274934A - 無段変速機のクラッチ制御機構 - Google Patents

無段変速機のクラッチ制御機構

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JPH04274934A
JPH04274934A JP3575991A JP3575991A JPH04274934A JP H04274934 A JPH04274934 A JP H04274934A JP 3575991 A JP3575991 A JP 3575991A JP 3575991 A JP3575991 A JP 3575991A JP H04274934 A JPH04274934 A JP H04274934A
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motor
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fluid pump
transmission system
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Ryosuke Sugawara
菅原 良輔
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体機械式無段変速機
を利用する自動車、トラクタ−、その他産業機械などに
好適に適用される無段変速機のクラッチ制御機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な流体機械式無段変速機は、図4
に概略的に示すような構成をなしている。このものは、
第1、第2、第3の入出力端1、2、3を有し、その第
1の入出力端1と第2の入出力端2との間を通過する低
速側の機械式伝動系aならびに第1の入出力端1と第3
の入出力端3との間を通過する高速側の機械式伝動系b
を並列的に形成する差動機構4と、この差動機構4の第
2の入出力端2にギヤ5、6を介して一方の流体ポンプ
/モ−タ7の入出力軸7aを接続するとともに前記第3
の入出力端3にギヤ9、11を介して他方の流体ポンプ
/モ−タ8の入出力軸8aを接続し、これら両ポンプ/
モ−タ7、8によって可変速の流体式伝動系A、Bを形
成する流体伝動機構12と、前記低速側の機械式伝動系
aの伝動端を共通回転要素たるセンタ−ボス13に接離
させる低速側のクラッチ14と、前記高速側の機械式伝
動系bの伝動端を前記センタ−ボス13に接離させる高
速側のクラッチ15とを具備してなる。そして、センタ
−ボス13をギヤ16、17、20、21を介して出力
軸18に接続している。出力軸18には車輪26が固着
してある。
【0003】差動機構4は、円周方向に等配に設けた複
数のプラネタリギヤ21の内側にサンギヤ22を配設す
るとともに、外側にリングギヤ23を噛合させてなる遊
星歯車式のものである。そして、前記各プラネタリギヤ
21を軸承するギヤリテ−ナ24の中心を前記第1の入
出力端1とし、この入出力端1にエンジン19から導出
された出力軸25を接続している。また、前記サンギヤ
22の支持シャフト22aの先端を前記第2の入出力端
2とし、この入出力端2に前記ギヤ5を固着している。 さらに、前記リングギヤ23のボス部23aの先端を前
記第3の入出力端3とし、この入出力端3に前記ギヤ9
を設けている。しかして、前記低速側の機械式伝動系a
は、前記プラネタリギヤ21、サンギヤ22、ギヤ5、
6のほかギヤ28、29により構成されており、最後の
ギヤ29のボス部29aが、該機械式伝動系aの伝動端
としての役割を担っている。一方、前記高速側の機械式
伝動系bは、前記プラネタリギヤ21とリングギヤ23
とから構成されており、前記リングギヤ23のボス部2
3aが該機械式伝動系bの伝動端としての役割を担って
いる。
【0004】また、前記流体伝動機構12は、可変容量
形の流体ポンプ/モ−タ7と、可変容量形の流体ポンプ
/モ−タ8とを通常のHSTと同様な液圧回路31を介
して直列に接続したものであり、前記流体ポンプ/モ−
タ7の入出力軸7aを前記サンギヤ22の支持シャフト
22aにギヤ6、5を介して接続するとともに、前記流
体ポンプ/モ−タ8の入出力軸8aをギヤ11、9を介
して前記リングギヤ23に連結している。そして、前記
差動機構4の第2の入出力端2と前記一方の流体ポンプ
/モ−タ7との間に前進、後退を切換えるための図示し
ない出力方向切換機構を設けている。
【0005】なお、前記各クラッチ14、15にはシン
クロメッシュ式のものが採用してあり、これらのクラッ
チ14、15には断接操作用のアクチュエ−タ41、4
2が取り付けてある。また、前記流体ポンプモ−タ7、
8にもそれらの押し除け容積DS、DRを変更するため
のアクチュエ−タ44が所定の動作を行うリンク機構4
4aを介して取り付けてある。
【0006】ところで、無段変速機の変速制御は、実エ
ンジン回転数をアクセル開度に対応して予め定められた
目標エンジン回転数に保持すべく、押し除け容積DS、
DRを変化させ、速度比eを調節することを基本理念に
据えている。しかし、この無段変速機は広範な変速範囲
を確保することを目的として低速モ−ドの他に高速モ−
ドを設定し、さらに両モ−ド間における頻繁なモ−ド切
換わりを防止するとともに液圧回路における漏れ損失を
低減化することを目的として中間モ−ドを設定している
。この結果、この無段変速機においては、押し除け容積
DS、DRに対する通常制御の他に、モ−ド間を移行さ
せるためのクラッチ14、15に対する切換制御と、液
圧回路の漏れを低減化するための制御が行われる。各モ
−ドの占める範囲は、低速モ−ドは速度比e(出力回転
速度/入力回転速度)が中間設定速度比emよりも小さ
くなる領域に対応し、高速モ−ドは速度比eが中間設定
圧emよりも大きくなる領域に対応し、中間モ−ドは速
度比eが中間設定速度比emに等しく保持される領域に
対応している。
【0007】具体的に説明すると、低速モ−ドは、低速
側のクラッチ14を接続し高速側のクラッチ15を離脱
させることによって選択される。このとき、前記差動機
構4の第1の入出力端1と第2の入出力端2との間を通
過する低速側の機械式伝動系aを介して入力軸25と出
力軸18とを直結し、エンジン19から入力される動力
の一部をこの機械式伝動系aを通して車輪26に直接に
伝達する。したがって、通常走行状態では前記一方の流
体ポンプ/モ−タ7はモ−タとして機能し、前記他方の
流体ポンプ/モ−タ8はポンプとして機能するとともに
、前記差動機構4の第3の入出力端3の回転力が前記両
流体ポンプ/モ−タ7、8間に形成される流体式伝動系
Aを通して前記車輪26に並列に伝えられる。しかして
、この低速モ−ドが選択された状態下では、図5に示す
ように速度比eの増加とともに当初前記一方の流体ポン
プ/モ−タ7の押し除け容積DSを最大に保った状態で
前記他方の流体ポンプ/モ−タ8の押し除け容積DRを
増加させていき、その押し除け容積DRが最大になった
後は、それを保持して今度は前記一方の流体ポンプ/モ
−タ7の押し除け容積DSを漸次減少させていく。
【0008】また、高速モ−ドは、高速側のクラッチ1
5を接続し低速側のクラッチ14を離脱させることによ
って選択される。このとき、前記差動機構4の第1の入
出力端1と第2の入出力端2との間を通過する高速側の
機械式伝動系bを介して入力軸25と出力軸18とを直
結し、エンジン19から入力される動力の一部をこの機
械式伝動系bを通して車輪26に直接に伝達する。した
がって、前記一方の流体ポンプ/モ−タ7はポンプとし
て機能し、前記他方の流体ポンプ/モ−タ8はモ−タと
して機能するとともに、前記差動機構4の第2の入出力
端2の回転力が前記両流体ポンプ/モ−タ7、8間に形
成される流体伝動系Bを通して前記車輪26に並列に伝
えられる。しかして、この高速モ−ドにおいては、図5
に示すように当初前記他方の流体ポンプ/モ−タ8の押
し除け容積DRを最大に保った状態で前記一方の流体ポ
ンプ/モ−タ7の押し除け容積DSを漸次増大させてい
き、その押し除け容積DSが最大になった後は、それを
保持して今度は前記他方の流体ポンプ/モ−タ8の押し
除け容積DRを漸次減少させていく。
【0009】一方、中間モ−ドは、両クラッチ14、1
5をともに接続することによって選択される。そして、
その後直ちに前記流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積
DSを制御して流体伝動系A、Bの回路間差圧、すなわ
ち、前記両回路分31a、31b間の差圧を略零にする
制御が行われる。この結果、速度比eを中間設定速度比
emにロックし、その状態で機械式伝動系a、bのみが
機能することになり、通常のHSTと同様の高い伝達効
率でエンジン19から入力される動力を車輪26に伝え
る。したがって、この中間モ−ドに限っては、DS、D
Rに対する通常の制御は行われない。
【0010】ところで、モ−ド間を移行するためのクラ
ッチ制御は、中間モ−ドへの引込みおよび中間モ−ドか
らの離脱という2つの態様において行われる。中間モ−
ドへの引込みは、低速側の機械式伝動系aの伝動端と高
速側の機械式伝動系bの伝動端との回転数差が一定値以
下に下がった場合に実行される。そして、それが低速モ
−ド側からのアクセスであれば、モ−タとして機能して
いる一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積DSを
図5中、点Iに向かって減少させ、その位置で高速側の
機械式伝動系bの伝動端の回転とセンタ−ボス13の回
転とを同期させて高速側のクラッチ15を接続する。そ
の後、前記一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積
を点Pに向かって増大させると、その位置で液圧回路1
2の差圧を略零に保持することができる。また、それが
高速モ−ド側からのアクセスであれば、ポンプとして機
能している一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積
DSを点IIに向かって減少させ、その位置で低速側の
機械式伝動系aの伝動端の回転とセンタ−ボス13の回
転とを同期させて低速側のクラッチ14を接続する。そ
の後、前記一方の一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除
け容積を点Pに向かって減少させると、その位置で液圧
回路12の差圧を略零に保持することができる。
【0011】これに対して、中間モ−ドからの離脱は、
実エンジン回転数と目標エンジン回転数との差が一定値
以上に開いた場合に実行される。そして、それが高速モ
−ド側への離脱であれば、前記一方の流体ポンプ/モ−
タ7の押し除け容積DSを図5中、点Pから点IIに向
かって増大させることにより当該流体ポンプ/モ−タ7
がポンプとして機能し流体ポンプ/モ−タ8がモ−タと
して機能し得るようする。これにより、低速側の機械式
伝動系aの伝動端への伝達トルクが抜けるので、低速側
のクラッチ14の脱嵌を果たすことができる。また、そ
れが低速モ−ド側への離脱であれば、前記一方の流体ポ
ンプ/モ−タ7の押し除け容積DSを点Pから点Iに向
かって減少させることにより当該流体ポンプ/モ−タ7
がモ−タとして機能し流体ポンプ/モ−タ8がポンプと
して機能し得るようにする。これにより、高速側の機械
式伝動系bの伝動端への伝達トルクが抜けるので、高速
側のクラッチ15の脱嵌を果たすことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のクラッチ制御によると、エンジンブレ−キが掛かっ
た状態で中間モ−ドから低速モ−ドへ移行する時に、高
速側のクラッチ15の切り離しに手間取り、その結果、
急ブレ−キ時など急速に変速したいときにエンストを起
こし易いという問題を生じる。具体的に説明すると、図
6は図5に対応してエンジンブレ−キ時の両流体ポンプ
/モ−タ7、8の状態を示すものであり、低速モ−ドお
よび高速モ−ドにおいて押し除け容積DS、DRに対す
る制御は概ね同様に行えばよいが、このエンジンブレ−
キ状態においては車輪26からエンジン19に向かって
トルクが伝達される結果、両流体ポンプ/モ−タ7、8
のポンプとしての機能およびモ−タとしての機能が逆転
する。このため、中間モ−ドへ引き込んだ後、および中
間モ−ドから離脱する前において、前述とは逆の容量操
作を行わなければならない。すなわち、中間モ−ドへの
引き込み時は、それが低速モ−ド側からのアクセスであ
れば、ポンプとして機能している一方の流体ポンプ/モ
−タ7の押し除け容積DSを図6中、点IIに向かって
減少させ、その位置で高速側の機械式伝動系bの伝動端
の回転とセンタ−ボス13の回転とを同期させて高速側
のクラッチ15を接続する。その後、前記一方の流体ポ
ンプ/モ−タ7の押し除け容積を点Pに向かって減少さ
せると、その位置で液圧回路12の差圧を略零に保持す
ることができる。また、それが高速モ−ド側からのアク
セスであれば、モ−タとして機能している一方の流体ポ
ンプ/モ−タ7の押し除け容積DSを点Iに向かって減
少させ、その位置で低速側の機械式伝動系aの伝動端の
回転とセンタ−ボス13の回転とを同期させて低速側の
クラッチ14を接続する。その後、前記一方の一方の流
体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積を点Pに向かって増
大させると、液圧回路12の差圧を略零に保持すること
ができる。
【0013】また、中間モ−ドからの離脱は、それが高
速モ−ド側への離脱であれば、前記一方の流体ポンプ/
モ−タ7の押し除け容積DSを点Pから点Iに向かって
減少させることにより当該流体ポンプ/モ−タ7がモ−
タとして機能し流体ポンプ/モ−タ8がポンプとして機
能し得るようする。これにより、低速側の機械式伝動系
aの伝動端への伝達トルクが抜けるので、低速側のクラ
ッチ14の脱嵌を果たすことができる。また、それが低
速モ−ド側への離脱であれば、前記一方の流体ポンプ/
モ−タ7の押し除け容積DSを点Pから点IIに向かっ
て増大させることにより当該流体ポンプ/モ−タ7がポ
ンプとして機能し流体ポンプ/モ−タ8がモ−タとして
機能し得るようにする。これにより、高速側の機械式伝
動系bの伝動端への伝達トルクが抜けるので、高速側の
クラッチ15の脱嵌を果たすことができる。
【0014】このように、この無段変速機においては通
常走行時かエンジンブレ−キ時かによって中間モ−ドへ
の引き込みのための制御、および中間モ−ドからの離脱
のための制御を逆に行わなければならないことになる。 しかし、通常走行時かエンジンブレ−キ時かを正しく判
断することは一般に困難な場合が多い。しかして、中立
点Pに向かう制御は図4に示す差圧センサ50を用いた
フィ−ドバック制御で比較的容易に行うことができるの
で問題は少ないが、離脱に係る制御においては手掛かり
がないため、一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容
積DSをトライアンドエラ−で正逆方向に振り、その結
果高速側のクラッチ15が実際に抜けたかどうかによっ
て判断するようにしている。すなわち、通常走行状態に
おいて最初に流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積DS
が図7に示すように点Pから減少方向にシフトしたとす
ると、この方向は図5で示した点Iに向かう方向に合致
し、図8に示すように流体ポンプ/モ−タ7、8のポン
プ又はモ−タとしての機能が適正に現れるので、高速側
の機械式伝動系bの伝動端への伝達トルクが抜け、スム
−ズに高速側のクラッチ15の脱嵌を果たすことができ
る。しかし、エンジンブレ−キ状態において最初に流体
ポンプ/モ−タ7の押し除け容積DSが図9に示すよう
に点Pから減少方向にシフトされると、この方向は図6
で示した点IIに向かう方向と逆になるので、図10に
示すように流体ポンプ/モ−タ7、8のポンプ又はモ−
タとしての機能が本来在るべき姿とは逆に現れ、高速側
の機械式伝動系bの伝動端への伝達トルクが抜けるどこ
ろかシンクロメッシュクラッチをより深く嵌合させてし
まい、脱嵌に失敗する。そこで始めて、図9に示すよう
に前記一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積DS
を点IIに向かって増大方向に修正してやることで、流
体ポンプ/モ−タ7、8の機能が適正化され、その後よ
うやくクラッチの脱嵌を果たすことができる。このため
、高速側のクラッチ15の脱嵌に手間取り、その結果、
急ブレ−キ時など急速に変速したいときにエンストを起
こし易いという問題を生じる。また、これに伴って図1
0に示すように液圧回路12における他方の流体ポンプ
/モ−タ8の吐出圧にピ−ク圧が発生する不具合も生じ
る。
【0015】本発明は、このような課題を有効に解決す
ることのできる無段変速機のクラッチ制御機構を提供す
ることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものである
【0017】すなわち、本発明にクラッチ制御機構は、
前述した無段変速機において、中間モ−ドから低速モ−
ドへの離脱条件が整った際に、アクセル開度が予め定め
た設定値以下であることを条件として、先ずエンジンの
出力トルクを強制的に減少して負にさせ、次に、流体ポ
ンプ/モ−タの押し除け容積をエンジンブレ−キ時にお
ける中間モ−ドからの離脱方向に変化させ、しかる後、
高速クラッチを切り離して燃料を再供給する制御を行う
制御手段を設けたことを特徴とする。
【0018】
【作用】このような構成のものであると、燃料カットを
行ったエンジンは常にトルクが負であり、車両は常にエ
ンジンブレ−キ状態となる。このようにして、積極的に
流体ポンプ/モ−タの押し除け容積に対する制御方向を
一方向に特定してやることで、クラッチの円滑な離脱を
図ることが可能になる。しかして、この制御はアクセル
開度が小さい場合にのみ行われるので、制御が開始され
る直前は大抵がエンジンブレ−キ状態にあるか、あるい
は通常走行状態であっても正の駆動トルクがさほど大き
くなることはない。このため、一時的な燃料カットを行
っても大きなショックを伴うことがなく、ドライバ−に
あっても心づもりができていると考えられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3を参照
して説明する。なお、図4と共通する部分には同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0020】このクラッチ制御機構は、エンジン19の
一部に組み込まれた燃料噴射装置51と、アクセルに付
帯して設けられたアクセル開度検出手段52と、本発明
に言う制御手段としての役割をなすミッションコントロ
−ラ53とを具備してなる。このミッションコントロ−
ラ53には、前記アクセル開度検出手段52からアクセ
ル開度信号が入力されるほか、従来の制御におけると同
様に両クラッチ14、15の脱嵌信号、あるいは差圧セ
ンサ50から検出された差圧信号が入力されるようにな
っている。また、このコントロ−ラ53からは、前記燃
料噴射装置51に燃料カット信号を出力してその間のエ
ンジン19への燃料をカットさせることができるほか、
従来の制御におけると同様に両流体ポンプ/モ−タ7、
8の制御用アクチュエ−タ44に容積コントロ−ル信号
を出力し得るようになっている。
【0021】そして、従来の制御において中間モ−ドか
ら低速モ−ドへ離脱すべき条件が整えられたときに、そ
の時点で読み込まれたアクセル開度が予め定めた設定値
(例えば0〜数%)以下である場合に限って、本発明に
係る制御を開始するようにしている。しかして、その制
御は、先ず前記燃料噴射装置51に燃料カット信号を出
力し、次に、一方の流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容
積DSを図2に示すようにトライアンドエラ−ではなく
常に増大させるようにする。その結果、図3に示すよう
に一方の流体ポンプ/モ−タ7がポンプとして機能し他
方の流体ポンプ/モ−タ8がモ−タとして機能し得るよ
うになったら、高速側のクラッチ15を離脱させ、しか
る後、燃料カット信号の出力を終了して燃料噴射装置5
1を正常に作動させる。
【0022】このような構成のものであると、燃料カッ
トを行ったエンジン19は常にトルクが負であり、車両
は常にエンジンブレ−キ状態となる。このようにして、
積極的に流体ポンプ/モ−タ7の押し除け容積DSに対
する制御方向を一方向に特定してやると、速やかに図6
で示した点Pから点IIに向かう手順をとることができ
、図3に示すごとく流体ポンプ/モ−タ7、8のポンプ
又はモ−タとしての機能を図6におけるそれに合致させ
ることができる。この結果、高速側の機械式伝動系bの
伝動端への伝達トルクを速やかに抜き、スム−ズに高速
側のクラッチ15の脱嵌を果たすことができる。このた
め、この無段変速機においては、従来から急ブレ−キ時
などにエンストを起こしていた不具合を確実に解消する
ことが可能になる。また、液圧回路12において他方の
流体ポンプ/モ−タ8の吐出圧にピ−ク値を発生してい
た問題も解消することができる。その上、この制御はア
クセル開度が小さい場合にのみ行われるものであるので
、制御が開始される直前は大抵がエンジンブレ−キ状態
にあるか、あるいは通常走行状態であっても正の駆動ト
ルクがさほど大きくなっている場合はない。このため、
一時的な燃料カットを行っても大きなショックを伴うこ
とはなく、ドライバ−にあっては若干のショックを了知
しておくだけで済む。
【0023】なお、エンジンの点火タイミングを変える
ことによって、トルクを減らし、同様の効果を出すこと
もできる。
【0024】
【発明の効果】本発明のクラッチ制御機構を無段変速機
に適用すると、中間モ−ドから低速モ−ドへのクラッチ
の円滑な離脱を図ることができる。このため、変速をス
ム−ズに行なうことが可能になり、急ブレ−キ時にエン
ストを生じていた不具合や、その際にピ−ク圧が発生し
ていた不具合を確実に解消することができる。また、こ
の制御はアクセル踏込量が小さいときにのみ行われるよ
うにしているため、ドライバ−に不意に大きなショック
を与えるような不都合もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した無段変速機を示す
構成図。
【図2】同実施例において中間モ−ドの前後で行われる
制御を示す図。
【図3】同実施例においてモ−ド切換時における流体ポ
ンプ/モ−タの状態変化を示す図。
【図4】従来の無段変速機を示す構成図。
【図5】従来においてモ−ド全般に亘って行われる流体
ポンプ/モ−タの制御および通常走行時におけるその役
割を示す図。
【図6】従来においてモ−ド全般に亘って行われる流体
ポンプ/モ−タの制御およびエンジンブレ−キ時におけ
るその役割を示す図。
【図7】従来において通常走行時に中間モ−ドの前後で
行われる制御を示す図。
【図8】従来において通常走行時にモ−ド切換が行われ
たときの流体ポンプ/モ−タの状態変化を示す図。
【図9】従来においてエンジンブレ−キ時に中間モ−ド
の前後で行われる制御を示す図。
【図10】従来においてエンジンブレ−キ時にモ−ド切
換が行われたときの流体ポンプ/モ−タの状態変化を示
す図。
【符号の説明】
1、2、3…入出力端 4…差動機構 7、8…流体ポンプ/モ−タ 7a、8a…入出力軸 13…共通回転要素(センタ−ボス) 14…低速側のクラッチ 15…高速側のクラッチ 19…エンジン 53…制御手段(ミッションコントロ−ラ)a…低速側
の機械式伝動系 b…高速側の機械式伝動系 A、B…流体式伝動系 e…速度比 em…中間設定速度比 DS、DR…押し除け容積

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入、出力端間に低速側の機械式伝動系およ
    び高速側の機械式伝動系を並列的に形成する作動機構と
    、前記各機械式伝動系の途中に対をなす流体ポンプ/モ
    −タの各入出力軸をそれぞれ接続しこれら両流体ポンプ
    /モ−タによって可変速の流体式伝動系を形成する流体
    伝動機構と、前記低速側の機械式伝動系の伝動端を入力
    側または出力側に設けた共通回転要素に接離させる低速
    側のクラッチと、前記高速側の機械式伝動系の伝動端を
    前記共通回転要素に接離させる高速側のクラッチとを具
    備してなり、出力回転速度/入力回転速度で表される速
    度比が前記低速側の伝動端と高速側の伝動端との回転速
    度差が零となる中間設定速度比よりも小さくなる運転領
    域では前記低速側のクラッチのみを接続する低速モ−ド
    を選択し、前記速度比が前記中間設定速度比よりも大き
    くなる運転領域では高速側のクラッチのみを接続する高
    速モ−ドを選択し、さらに、前記速度比が一定条件下に
    前記中間設定速度比に等しく保持される運転領域では両
    クラッチをともに接続する中間モ−ドを選択するように
    構成された無段変速機において、前記中間モ−ドから前
    記低速モ−ドへの離脱条件が整った際に、アクセル開度
    が予め定めた設定値以下であることを条件として、先ず
    エンジンの出力トルクを強制的に減少して負にさせ、次
    に、流体ポンプ/モ−タの押し除け容積をエンジンブレ
    −キ時における中間モ−ドからの離脱方向に変化させ、
    しかる後、高速クラッチを切り離して燃料を再供給する
    制御を行う制御手段を設けたことを特徴とする無段変速
    機のクラッチ制御機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019049298A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 いすゞ自動車株式会社 油圧機械式無段変速機
EP4080032A4 (en) * 2019-12-20 2023-12-27 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha HYDROSTATIC CONTINUOUSLY VARIABLE TRANSMISSION SYSTEM

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