JPH0427377Y2

JPH0427377Y2 -

Info

Publication number: JPH0427377Y2
Application number: JP1986073537U
Authority: JP
Priority date: 1986-05-15
Filing date: 1986-05-15
Publication date: 1992-07-01
Also published as: JPS62185531U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は携帯用のポツト、ジヤー等の容器の吊
り紐取付構造に関するものである。

（従来の技術）近年、この種の携帯用容器は、容器本体の上下
方向にハンドルを設けるとともに、吊り紐の両端
をそれぞれ容器本体の上部及び下部に係着するこ
とにより、容器本体を横持ち若しくは横掛け、又
は紐を付け替えて縦掛けにして携帯可能とする一
方、前記ハンドルにより容器本体を横置き又は縦
置きのいずれも可能としたものがある。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、前記携帯用容器においては、横
置きから縦置きに置き替える場合、又は横掛け若
しくは縦掛け状態からハンドルを持つて縦置きと
する場合、横持ち状態で垂れ下がつた吊り紐が、
容器本体の底に回り込んで下敷きになりがちであ
る。このため、改めて置き直したり、他方の手で
吊り紐を払い除けるか、又は吊り紐の端を先に落
としてから容器本体を横にずらせることにより、
吊り紐が邪魔にならないようにして縦置きしなけ
ればならず、煩わしいという問題がある。

本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもの
で、容器本体を縦置きにする際に、吊り紐が底に
回り込むことのない携帯用容器の吊り紐取付構造
を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）前記問題点を解決するため、本考案は、短レバ
ーと長レバーを回動可能に連結し、短レバー側の
一端を容器本体の肩体に上下方向に摺動可能に軸
着し、長レバー側の一端を容器本体の底体に回動
可能に軸着して不使用時に容器本体に沿つて倒せ
るようにした可倒式ハンドルを有する携帯用容器
において、前記ハンドルの上端の軸着部より上方の肩体に
形成した支軸に吊り紐の一端を系着する一方、ハンドルの下端を軸着する支軸は露出し、か
つ、当該支軸の背後を包囲するように、ハンドル
の下端にＵ字形の凹部を形成して、該凹部の支軸
より下方の壁面を支軸に近接した略水平の紐受部
とし、支軸の露出部に吊り紐の他端を係着したも
のである。

（実施例）次に、本考案の一実施例を添付図面に従つて説
明する。

第１図、第２図は本考案を適用した携帯用魔法
瓶を示し、容器本体１は従来周知のステンレス鋼
製の真空二重瓶で、内瓶２及び外瓶３を口部４で
接合し、内瓶２と外瓶３の間の空間５を、外瓶３
の底部６に設けた排気管７より排気して真空に封
じ込みしたものである。そして、この容器本体１
の口部４及び外瓶３に首部８を保護する合成樹脂
製の肩体９が、外瓶３に螺合され、かつ、係止金
具１０により回り止めされて取り付られている。
同様に、外瓶３の底部６を保護する底体１１が、
外瓶３に螺合され、かつ、固定ねじ１２により取
り付けられている。また、１３は内瓶２の口部４
に嵌入する栓体、１４は肩体９に螺合する蓋体で
ある。

ハンドル１５は、短レバー１５ａと長レバー１
５ｂを回動可能に連結し、短レバー１５ａ側の一
端を、前記肩体９より延設した保護部材１６に突
設したリブ１７，１７に上下方向に摺動可能に軸
着し、長レバー１５ｂ側の一端を底体１１に突設
したリブ１８，１８に軸着して、第１図中２点鎖
線で示すように、使用時には長レバー１５ｂを引
き出し、使用しないときは長レバー１５ｂを外瓶
３の表面に近接して邪魔にならにように戻せるよ
うにした、いわゆる可倒式のハンドルである。

前記保護部材１６は、リング状であつて肩体９
と一体に形成され、肩体９を外瓶３の首部８に螺
合する際に外瓶３に嵌合されるようになつてい
る。このため容器本体１をハンドル１５又は後述
する吊り紐１９で支えたときにリブ１７，１７に
集中して作用する引張力が、リング状の保護部材
１６に沿つて分散され、肩体９又は外瓶３に無理
な力が作用して変形したり、破損しないようにな
つている。

吊り紐１９は、その一端の輪環部１９ａを、前
記リブ１７，１７間にこれらと一体に設けた支軸
２０に係着し、他端の輪環部１９ｂを、前記長レ
バー１５ｂの軸着部分に形成した凹部２１内に露
出する支軸２２に係着して、容器本体１を横掛け
状態に携帯できるようになつている。ここで、支
軸２２はハンドル１５の長レバー１５ｂの支軸で
あり、また吊り紐１９の輪環部１９ｂを系着する
支軸でもあり、両者を兼用したものである。

そして、前記凹部２１は、第３図に示すよう
に、支軸２２の背部を包囲するようにＵ字形の曲
面で形成され、輪環を形成する前の吊り紐１９の
先端を挿通し易いようになつている。また、この
凹部材２１の第１図中下方に位置する部分の側壁
は支軸２２に近接した略水平の紐受部２３となつ
ている。

この紐受部２３により、吊り紐１９の輪環部１
９ｂは支軸２２より鉛直下へ垂れ下がろうとする
のを阻止されるため、第４図に示すように、容器
本体１を立てて保持した状態では、吊り紐１９は
支軸２２より輪環部１９ｂが水平方向に向き、ゆ
るやかな放物線状に垂れ下がることになる。従つ
て、容器本体１を縦置きにしたとしても、吊り紐
１９は底体１１より離れた位置に垂れ下がり、底
体１１の下方に回り込んで下敷きになることはな
い。

なお、底体１１に突設した突部２４は、長レバ
ー１５ｂに設けた凹所２５と係合して、長レバー
１５ｂをリブ１８，１８に軸着する際の位置決め
とするものである。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、ハンドルの支軸の露出部に系着された吊り紐
は紐受部によつて当該支軸より鉛直下へ垂れ下が
りが阻止されて、縦置きする際に吊り紐が底に回
り込むことがないため、吊り紐が下敷きにならな
いように気を使う必要がなく、置き易い。

また、吊り紐はハンドルの下端を軸着する支軸
の露出部に系着されており、吊り紐の支軸とハン
ドルの支軸とが兼用されているため、部品点数が
少なく、組立容易であるという効果を有してい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した携帯用魔法瓶の半断
面正面図、第２図は第１図の側面図、第３図は第
１図の部分拡大図、第４図は吊り紐の垂れ下がり
状態を示す正面図である。１……容器本体、１１……底体、１５……ハン
ドル、１６……肩体、１９……吊り紐、２０，２
２……支軸、２３……紐受部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】短レバーと長レバーを回動可能に連結し、短レ
バー側の一端を容器本体の肩体に上下方向に摺動
可能に軸着し、長レバー側の一端を容器本体の底
体に回動可能に軸着して不使用時に容器本体に沿
つて倒せるようにした可倒式ハンドルを有する携
帯用容器において、前記ハンドルの上端の軸着部より上方の肩体に
形成した支軸に吊り紐の一端を係着する一方、ハンドルの下端を軸着する支軸が露出し、か
つ、当該支軸の背後を包囲するように、ハンドル
の下端にＵ字形の凹部を形成して、該凹部の支軸
より下方の壁面を支軸に近接した略水平の紐受部
とし、支軸の露出部に吊り紐の他端を係着したこ
とを特徴とする携帯用容器の吊り紐取付構造。