JPH04270826A - 暖房装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は作動媒体の蒸気と液の相
変化を利用して暖房を行なう装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の暖房装置は、図３に示すよ
うに、下方から上方に向かって順に加熱器１、気液分離
器２と、上部ヘッダー管３、下部ヘッダー４、複数の管
路５、熱交換フィン６から成る放熱器７とを設け、加熱
器１の上部出口より気液分離器２内の上部へ立ち上げる
吐出管８と、気液分離器２の底部から加熱器１の底部と
、放熱器７の下部ヘッダー管４を結合する復管９へ、バ
イパスするバイパス管１０を設け、気液分離器２の最上
部と、放熱器７の上部ヘッダー管３を連絡する往管１１
を設けて環状の密閉回路を構成している。１２はバーナ
である。

【０００３】又、密閉回路内には作動媒体として低圧高
温用のフロン冷媒を使用している。高温用のフロン冷媒
のため外気温度が低く装置運転オフ時には、密閉回路内
の圧力は負圧となり、外気の湿り空気が回路内へ侵入し
、湿り空気中の水分が、運転をオンして冷媒を加熱する
と冷媒の熱分解、劣化が生じ、配管の内部腐食による機
器の信頼性をそこなうため、回路内へ不活性ガス（例え
ば窒素等）を封入して、低外気温時の負圧を防止し、湿
り空気が回路内へ混入しないようにしている。

【０００４】上記構成において、その動作は図中矢印に
示すように、加熱器１でバーナ１２により加熱された冷
媒は、圧力上昇し、蒸気、液の二相状態で、吐出管８か
ら気液分離器２内へ流入する。気液分離器２で蒸気と液
に分離され、蒸気は往管１１へ入り、液は気液分離器２
へ溜る。蒸気冷媒は往管１１から放熱器７内の上部ヘッ
ダー管３へ流入し、複数管路５へ入る。同時に、熱交換
フィン６の温度も上昇していく。管路５、フィン６と室
内空気が熱交換し高温空気が室内へ放出される。管路５
中の冷媒は凝縮液化し、下ヘッダー管４から復管９へ入
る。液冷媒は加熱器１と下ヘッダー管４との高低差によ
り加熱器１へ流入する。又、気液分離器２へ溜った液冷
媒はバイパス管１０から復管９へ流入し、放熱器７側の
液冷媒と合流し、加熱器１へ入る。このサイクルにより
暖房を行なう。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
においては、密閉回路に不活性ガスを封入しているため
、最上部である放熱器７の上ヘッダー管３内および、複
数の管路５内上部に不活性ガスが溜り、冷媒が流れにく
くなり、熱交換性能が低下し、回路内の異常な圧力上昇
をまねき、機器の信頼性低下、十分な暖房が得られない
などの問題を有していた。

【０００６】本発明は、かかる従来の問題点を解消する
もので、回路内の負圧防止を行ないかつ回路内の圧力上
昇を抑え十分な暖房を保証することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の暖房装置は、放熱器の上部ヘッダー管にフ
ロン系冷媒と不活性ガスを封入する空間部を設けたもの
である。

【０００８】

【作用】本発明は、上記構成によって、空間部に不活性
ガスが滞留し、複数の管路内には入らないため、冷媒の
流れは円滑になって、密閉回路内の異常な圧力上昇もな
く、十分な暖房能力を得ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面にもとづい
て説明する。なお、図３と同一符号は同一部材を示し、
又、同一機能を有しているので、詳細な説明は省略し、
異なる点を中心に説明する。

【００１０】図１において、１３は上部ヘッダー管３の
上部に設けた空間部であり、この空間部１３には常に不
活性ガスが滞留するようになっている。空間部１３の容
積は、機器オフ状態で低温時において、密閉回路内の圧
力が負圧にならないように設定されている。

【００１１】上記構成において、機器がオンされると、
加熱器１で蒸発した冷媒は高温高圧となり気液分離器２
で蒸気と液に分離され蒸気が往管１１から放熱器７内の
上ヘッダー管３へ流入する。ここで空間部１３にある不
活性ガスは不凝縮性であるため空間部１３の不活性ガス
容積はボイルシャルルの法則により、小さくなって行く
。蒸気冷媒は、上ヘッダー管１３の下部より複数の管路
５に入る。管路５に入った冷媒から熱伝導により熱交換
フィン６へ冷媒の熱が移動し、熱交換フィン６の温度が
上昇する。管路５、フィン６とファン（図示せず）によ
り吸入された室内空気が熱交換し、高温空気となって室
内へ放出される。この過程において冷媒は凝縮液化し、
下ヘッダー管４、復管９を介して加熱器１へ戻る。

【００１２】次に機器がオフされると、密閉回路の冷媒
の温度、圧力が低下し、空間部１３の不活性ガスの容積
が大きくなり、放熱器７、往管１１、復管９の冷媒が、
気液分離器２、加熱器１内へ回収される。ここで不活性
ガスの不凝縮特性により密閉回路内の圧力は絶えず正圧
に保持されている。

【００１３】これによって、機器運転中、複数の管路５
内へ不活性ガスが入ることがなく、冷媒の流れが円滑に
なり、伝熱性能をそこなうことなくかつ異常な圧力上昇
もなくなり、機器の信頼性および十分な暖房効果を得る
ことができる。

【００１４】又、機器オフ時においても冷媒が加熱器１
、気液分離器２へ回収されるため、機器再運転時におい
ても加熱器１へ冷媒が確保され、加熱器１の異常な温度
上昇もなく、機器の信頼性が向上するという効果がある
。

【００１５】次に本発明の他の実施例を図２を用いて説
明する。図３において前記実施例と相違する点は、上部
ヘッダー管３内に空間部１３を設けるのではなく、上部
ヘッダー管３とは別に空間容積を確保するタンク１４を
設けたものである。これにより上ヘッダー管３内の冷媒
と不活性ガスの分離効果が上がり、前記の実施例の効果
がより大きくなる。

【００１６】

【発明の効果】以上のように本発明の暖房装置によれば
、放熱器の上部ヘッダー管にフロン系冷媒と、不活性ガ
ス（例えば窒素等を封入する空間部を設けることによっ
て次の効果が得られる。 （１）機器運転中、放熱器の複数管路内へ不活性ガスが
入ることがなく、冷媒の流れが円滑になり、伝熱性能向
上、および、回路内の異常な圧力上昇もなくなり、機器
の信頼性、および十分な暖房効果を得ることができる。 （２）機器オフ時、冷媒が加熱器、気液分離器へ回収さ
れるため、機器の再運転時、加熱器に冷媒が確保され、
加熱器の異常な温度上昇がなく、機器の信頼性が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における暖房装置の構成
図

【図２】本発明の第２の実施例における暖房装置の構成
図

【図３】従来の暖房装置の構成図

【符号の説明】

１　　加熱器 ２　　気液分離器 ３　　上部ヘッダー管 ４　　下部ヘッダー管 ５　　複数管路 ６　　熱交換フィン ７　　放熱器 １３　　空間部 １４　　タンク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上部ヘッダー管、下部ヘッダー管、この上
   ，下部ヘッダー管を連通する複数の管路、この各管路間
   に設けた熱交換フィンから成る放熱器と、前記放熱器か
   ら下方に順に設けた気液分離器と加熱器を環状の密閉管
   路で結合し、前記放熱器の上部ヘッダー管にフロン系冷
   媒と不活性ガスを封入する空間部を設けた暖房装置。
2. 【請求項２】上部ヘッダー管、下部ヘッダー管、この上
   ，下部ヘッダー管を連通する複数の管路、この各管路間
   に設けた熱交換フィンから成る放熱器と、前記放熱器か
   ら下方に順に設けた気液分離器と加熱器を環状の密閉管
   路で結合し、前記放熱器の上部ヘッダー管に連通するタ
   ンクを設け、このタンクにフロン系冷媒と不活性ガスを
   封入してなる暖房装置。