JPH04265969A - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

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JPH04265969A
JPH04265969A JP4742791A JP4742791A JPH04265969A JP H04265969 A JPH04265969 A JP H04265969A JP 4742791 A JP4742791 A JP 4742791A JP 4742791 A JP4742791 A JP 4742791A JP H04265969 A JPH04265969 A JP H04265969A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分光増感されたハロゲ
ン化銀写真感光材料に関するものであり、特にアルゴン
レーザー露光に対して高感度かつ迅速処理適性に優れた
ハロゲン化銀写真感光材料およびその現像処理方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料の露光方法の一つに、原図
を走査し、その画像信号に基づいてハロゲン化銀写真感
光材料上に露光を行い、原図の画像に対応するネガ画像
もしくはポジ画像を形成する所謂スキャナー方式による
画像形成方法が知られている。スキャナー方式による画
像形成方法を実用した記録装置は種々あるが、網点発生
器を用いるいわゆるドットジェネレーター方式が現在で
は数多く用いられている。これらのスキャナー方式記録
装置の記録用光源としては従来グローランプ、キセノン
ランプ、水銀ランプ、タングステンランプ、発光ダイオ
ードなどが用いられてきた。しかしこれらの光源はいず
れも出力が弱く寿命が短いという実用上の欠点を有して
いた。これらの欠点を補うものとして、Ne−Heレー
ザ、アルゴンレーザ、He−Cdレーザ、半導体レーザ
などのコヒーレントなレーザ光源をスキャナー方式の光
源として用いるスキャナーがある。中でも高出力が得ら
れること及びレーザビームを小さく絞ることができると
いう点でアルゴンレーザを、その光源として使用したス
キャナーが数多く用いられている。しかし、アルゴンレ
ーザは高出力が得られるとはいえレーザ管の寿命を長く
保つために出力を絞るには、高感度な感光材料の方が有
利である。また良好な網点を得るためにはレーザビーム
をスリットなどを用いて整形することも必要であり、そ
れにより低下するレーザ出力に対応するためには高感度
な感光材料が必要となる。一方、アルゴンレーザ用の感
光材料としては、アルゴンレーザ光の波長である488
nmの光に感度を与えるには488nm前後に吸収を有
する増感色素を用いて分光増感と称される技術を用いる
のが一般的であるが、この増感色素に起因する残色が処
理後の感光材料に見られ、仕上がりの商品価値を低下さ
せていることが多い。
【0003】更に近年は、印刷業界においても作業の効
率化、スピードアップは強く望まれており、スキャニン
グの高速化及び感光材料の処理時間の短縮化に対する広
範囲なニーズが存在している。これら印刷分野のニーズ
に応えるために、露光機(スキャナー、プロッター)に
おいてはスキャニングの高速化、および高画質化のため
の線数増加やビームのしぼり込みが望まれており、ハロ
ゲン化銀写真感光材料においては、高感度で処理安定性
に優れ、かつ迅速に現像処理することが出来ることが望
まれている。ここでいう迅速現像処理とはフィルムの先
端を自動現像機に挿入してから、現像槽、渡り部分、定
着槽、渡り部分、水洗槽、乾燥部分を通過してフィルム
の先端が乾燥部から出て来た時間が15〜60秒である
処理を言う。
【0004】本発明者はこれらの目的のためにハロゲン
化銀粒子にイリジウム化合物を鉄、レニウム、ルテニウ
ム、オスミウム化合物を併用すると効果があることを発
見したが、この方法だけでは、迅速処理時の増感色素の
残色が処理後の感光材料に見られることが問題であった
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はアルゴ
ンレーザ光に対して高い感度を有するハロゲン化銀写真
感光材料を提供することにある。本発明の別の目的はア
ルゴンレーザ光に対して高い感度を有し、かつ残色の少
ないハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。 本発明の更に別の目的はアルゴンレーザ光に対して高感
度でカブリの少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることにある。本発明の更に別の目的はアルゴンレーザ
光に対して高感度でかつ良好な画質を与えるハロゲン化
銀写真感光材料を提供することにある。本発明の更に別
の目的はアルゴンレーザ光に対して迅速処理を行なって
も残色の少ないハロゲン化銀写真感光材料及びその現像
処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、塩
化銀を30モル%以上のハロゲン化銀からなり、かつ銀
に対して10−6モル%以下のイリジウム化合物と10
−3モル%以下の鉄、レニウム、ルテニウム、オスミウ
ム化合物の少なくとも1種を含有するハロゲン化銀粒子
と、下記一般式(I)で表わされる増感色素の少なくと
も1つを含有するハロゲン化銀乳剤層を少なくとも1層
有するハロゲン化銀写真感光材料を用いることにより達
成された。 一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】本発明の具体的構成について詳細に説明す
る。本発明に係わるハロゲン化銀写真乳剤はハロゲン化
銀として、塩化銀、塩臭化銀もしくは塩沃臭化銀を含有
する。この時塩化銀は30モル%以上、より好ましくは
60モル%以上含有する。また沃化銀含有率は5モル%
以下、さらに好ましくは2モル%以下が良い。ハロゲン
化銀粒子の形状は、立方体、十四面体、八面体、不定型
、板状いずれでも良いが立方体もしくは板状が好ましい
。ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.01μm〜1μm
が好ましいが、より好ましくは0.4μm以下であり、
{(粒径の標準変差)/(平均粒径)}×100で表わ
される変動係数が15%以下、より好ましくは10%以
下の粒径分布の狭いものが好ましい。ハロゲン化銀粒子
は内部と表層が均一な相から成っていても、異なる相か
らなっていてもよい。本発明に用いられる写真乳剤は、
P.Glafkides 著 Chimie et P
hysique Photographique(Pa
ul Montel社刊、1967年)、G. F. 
Duffin著 Photographic Emul
sion Chemistry(The Focal 
Press刊、1966年)、V. L. Zelik
man etal著 Making and Coat
ing Photographic Emulsion
(The Focal Press 刊、1964年)
などに記載された方法を用いて調製することができる。 即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよ
く、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成
としては、片側混合法、同時混合法、それらの組合せな
どのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の下に
おいて形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いるこ
ともできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化
銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、即ち
、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いる
こともできる。この方法によると、結晶形が規則的で粒
子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。ま
た、粒子サイズを均一にするためには、英国特許1,5
35,016号、特公昭48−36890、同52−1
6364号に記載されているように、硝酸銀やハロゲン
化アルカリの添加速度を粒子成長速度に応じて変化させ
る方法や、英国特許4,242,445号、特開昭55
−158124号に記載されているように水溶液の濃度
を変化させる方法を用いて、臨界飽和度を越えない範囲
において早く成長させることが好ましい。本発明のハロ
ゲン化銀乳剤の粒子形成は、四置換チオ尿素、有機チオ
エーテル化合物の如きハロゲン化銀溶剤の存在下で行う
ことが好ましい。本発明で用いられる好ましい四置換チ
オ尿素ハロゲン化銀溶剤は、特開昭53−82408、
同55−77737などに記載された次の一般式(II
)で表わされる化合物である。 一般式(II)
【0009】
【化3】
【0010】一般式(II)について説明する。式中、
R1 、R2 、R3 及びR4 は、置換または未置
換のアルキル基、アルケニル基(アリル基など)、ある
いは、置換または未置換のアリールを表わし、これらは
互いに同じでも異なってもよく、R1 〜R4 の炭素
数の合計は30以下が好ましい。また、R1 とR2 
、R2 とR3 、あるいはR3 とR4 で結合して
5ないし6員の複素環イミダゾリジンチオン、ピペリジ
ン、モルホリンなどを作ることもできる。上記アルキル
基は直鎖又は分岐のものの両方が用いられる。アルキル
基の置換基としては、例えばヒドロキシ基(−OH)、
カルボキシ基、スルホン酸基、アミノ基、アルキル残基
が1〜5個の炭素原子を有するアルコキシ基(o−アル
キル)、フェニル基または5ないし6員の複素環(フラ
ンなど)である。アリール基の置換基としては、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基またはスルホン酸基である。ここ
で、特に好ましくは、R1 〜R4 のうち、アルキル
基が3つ以上で、各アルキル基の炭素数は1〜5、アリ
ール基はフェニル基、さらにR1 〜R4 の炭素数の
合計は20以下である。本発明に用いることのできる化
合物の例として次のものを挙げることができる。
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】本発明に好ましく用いられる有機チオエー
テルハロゲン化銀溶剤は例えば特公昭47−11386
号(米国特許3,574,628号)等に記載された酸
素原子と硫黄原子がエチレンによりへだてられている基
(例えば−O−CH2 CH2 −S−)を少なくとも
1つ含む化合物、特開昭54−155828号(米国特
許4,276,374号)に記載された両端にアルキル
基(このアルキル基は各々ヒドロキシ、アミノ、カルボ
キシ、アミド又はスルホンの中から選ばれる少なくとも
2個の置換基を有する)を持つ鎖状のチオエーテル化合
物である。具体的には次のような例を挙げることができ
る。
【0016】
【化8】
【0017】ハロゲン化銀溶剤の添加量は、用いる化合
物の種類および目的とする粒子サイズ、ハロゲン組成な
どにより異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり10−5
〜10−2モルが好ましい。ハロゲン化銀溶剤の使用に
より目的以上の粒子サイズになる場合は粒子形成時の温
度、銀塩溶液、ハロゲン塩溶液の添加時間などを変える
ことにより所望の粒子サイズにすることができる。
【0018】本発明に用いられるイリジウム化合物とし
て、水溶性イリジウム化合物を用いることができる。例
えば、ハロゲン化イリジウム(III)化合物、またハ
ロゲン化イリジウム(IV) 化合物、またイリジウム
錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オキザラト等
を持つもの、例えばヘキサクロロイリジウム(III)
あるいは(IV)錯塩、ヘキサアンミンイリジウム(I
II)あるいは(IV)錯塩、トリオキザラトイリジウ
ム(III)あるいは(IV)錯塩などが挙げられる。 本発明においては、これらの化合物の中からIII 価
のものとIV価のものを任意に組合せて用いることがで
きる。これらのイリジウム化合物は水あるいは適当な溶
媒に溶解して用いられるが、イリジウム化合物の溶液を
安定化させるために一般によく行われる方法、即ちハロ
ゲン化水素水溶液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あ
るいはハロゲン化アルカリ(例えばKCl、NaCl、
KBr、NaBr等)を添加する方法を用いることがで
きる。水溶性イリジウムを用いる代わりに、ハロゲン化
銀粒子調製時にあらかじめイリジウムをドープしてある
別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させることも可能
である。本発明に係わるイリジウム化合物の全添加量は
、最終的に形成されるハロゲン化銀1モル当たり1×1
0−8〜1×10−6モルが適当であり、好ましくは5
×10−8〜1×10−6モルである。これらの化合物
の添加は、ハロゲン化銀乳剤の製造時及び、乳剤を塗布
する前の各段階において適宜行なうことができるが、特
に、粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込
まれることが好ましい。具体的化合物としては、塩化第
1イリジウム(III)、臭化第1イリジウム(III
)、塩化第2イリジウム(IV)、ヘキサクロロイリジ
ウム(III)酸ナトリウム、ヘキサクロロイリジウム
(III)塩、ヘキサアミンイリジウム(IV)塩、ト
リオキザラトイリジウム(III)塩、トリオキザラト
イリジウム(IV)塩、などのハロゲンアミン類、オキ
ザラト錯塩類が好ましい。
【0019】本発明に用いられる鉄化合物は2価または
3価の鉄イオン含有化合物で、好ましくは本発明で用い
られる濃度範囲で水溶性をもつ鉄塩や鉄錯塩である。具
体的には ヒ酸第一鉄 臭化第一鉄 炭酸第一鉄 塩化第一鉄 クエン酸第一鉄 フッ化第一鉄 ぎ酸第一鉄 グルコン酸第一鉄 水酸化第一鉄 よう化第一鉄 乳酸第一鉄 しゅう酸第一鉄 リン酸第一鉄 こはく酸第一鉄 硫酸第一鉄 チオシアン酸第一鉄 硝酸第一鉄 硝酸第一鉄アンモニウム 塩基性酢酸第二鉄 アルブミン酸第二鉄 酢酸第二鉄アンモニウム 臭化第二鉄 塩化第二鉄 クロル酸第二鉄 クエン酸第二鉄 フッ化第二鉄 ぎ酸第二鉄 グリセロ・リン酸第二鉄 水酸化第二鉄 酸性リン酸第二鉄 硝酸第二鉄 リン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄ナトリウム チオシアン化第二鉄 硫酸第二鉄 硫酸第二鉄アンモニウム 硫酸第二鉄グアニジン クエン酸第二鉄アンモニウム ヘキサンシアノ鉄(II)酸カリウム ベンタシアノアンミン第一鉄カリウム エチレンジニトリロ四酢酸第二鉄ナトリウムヘキサシア
ノ鉄(III)酸カリウム 塩化トリス(ジピリジル)第二鉄 ベンタシアノニトロシル第二鉄カリウム塩化ヘキサレア
第二鉄 特にヘキサシアノ鉄(II)酸塩、ヘキサシアノ鉄(I
II)酸塩、チオシアン酸第一鉄塩やチオシアン酸第二
鉄塩が顕著な効果を表す。
【0020】本発明に用いられる、レニウム、ルテニウ
ム、オスミウム化合物はヨーロッパ公開特許(EP)0
336689A号、同0336427A1号、同033
6425A1号、同0336426A1号に記載された
六座配位錯体が好ましく、特にシアニド配位子を少なく
とも4個以上含むものが好ましい。好ましい態様におい
てはこれらの化合物は次のような式によって表わすこと
ができる。 〔M(Cn)6−yLy 〕n  ここに、Mはレニウム、ルテニウム、オスミウムであり
、Lは架橋配位子であり、yは整数0、1、又は2であ
り、そしてnは−2、−3又は−4である。具体例とし
ては     〔Re(CN)5〕−4          
    〔Ru(CN)5〕−4    〔Os(CN
)5〕−4              〔ReF(C
N)5〕−4      〔RuF(CN)5〕−4 
           〔OsF(CN)5〕−4  
    〔ReCl(CN)5〕−4        
  〔RuCl(CN)5〕−4      〔OsC
l(CN)5〕−4          〔ReBr(
CN)5〕−4      〔RuBr(CN)5〕−
4          〔OsBr(CN)5〕−4 
     〔ReI(CN)5〕−4        
    〔RuI(CN)5〕−4      〔Os
I(CN)5〕−4            〔ReF
2 (CN)4〕−4      〔RuF2 (CN
)5〕−4          〔OsF2 (CN)
5〕−4      〔ReCl2 (CN)4〕−4
        〔RuCl2 (CN)4〕−4  
    〔OsCl2 (CN)4〕−4      
  〔RuBr2 (CN)4〕−4      〔O
sBr2 (CN)4〕−4        〔ReB
r2 (CN)4〕−4      〔RuI2 (C
N)4〕−4          〔OsI2 (CN
)5〕−4      〔Ru(CN)5(OCN)〕
−4    〔Os(CN)5(OCN)〕−4   
   〔Ru(CN)5(SCN)〕−4    〔O
s(CN)5(SCN)〕−4      〔Ru(C
N)5(N3)〕−4        〔Os(CN)
5(N3)〕−4      〔Ru(CN)5(H2
 O)〕−3    〔Os(CN)5(H2 O)〕
−3  が挙げられる。
【0021】上記の鉄、レニウム、ルテニウム、オスミ
ウム化合物は、ハロゲン化銀粒子形成中に添加すること
が好ましい。添加位置としては、粒子中に均一に分布さ
せても、また粒子形成の初期、中期、後期に局在化させ
ても良いが、粒子形成の後期、すなわち最終粒子径の5
0%、より好ましくは80%が形成された後に添加する
ことが好ましい。添加量は銀1モルに対し10−3モル
以下であるが、好ましくは10−6〜10−4モルであ
る。本発明においては第VIII族に含まれる他の金属
、すなわちコバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウム
、白金などを併用しても良い。特に塩化ロジウム、ヘキ
サクロロジウム(III)酸アンモニウムのごときロジ
ウム塩との併用は硬調な乳剤が得られ有利である。
【0022】本発明の感光材料は一般式(I)で表わさ
れる化合物を含有している。 一般式(I)
【0023】
【化9】
【0024】次に一般式(I)について説明する。ここ
でR1 、R2 はそれぞれアルキル基(炭素原子数4
以下、例えばメチル基、エチル基、3−プロピル基、3
−ブチル基、4−ブチル基など)、置換アルキル基〔ア
ルキル部分の炭素原子数4以下、例えばスルホアルキル
基(例えばスルホエチル基、3−スルホプロピル基、3
−スルホブチル基、4−スルホブチル基など)、カルボ
キシアルキル基(例えばカルボキシメチル基、カルボキ
シエチル基、3−カルボキシプロピル基など)、ヒドロ
キシアルキル基(例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキ
シエチル基など)、アラルキル基(例えばベンジル基、
フェネチル基、スルホフェネチル基など)、アリーロキ
シアルキル基(例えばフェノキシエチル基、フェノキシ
プロピル基、スルホフェノキシプロピル基など)、アセ
チルアミノアルキル基(例えば2−アセチルアミノエチ
ル基、3−アセチルアミノプロピル基など)、アルキル
スルホニルアミノアルキル基(例えば2−メチルスルホ
ニルアミノエチル基、3−メチルスルホニルアミノプロ
ピル基など)、N−アルキルカルバモイルアミノアルキ
ル基〔例えば2−(N−メチルカルバモイル)アミノエ
チル基、2−(N−エチルカルバモイル)アミノエチル
基、3−(N−メチルカルバモイル)アミノプロピル基
など)を表わし、R1 、R2 の少なくとも1つは、
アセチルアミノアルキル基あるいはN−アルキルカルバ
モイルアミノアルキル基である。V1 、V2 はそれ
ぞれ水素原子、アルキル基(炭素原子数3以下、例えば
メチル基、エチル基など)、アルコキシ基(炭素原子数
3以下、例えばメトキシ基、エトキシ基など)、トリフ
ロロメチル基を表わす。以下に本発明の一般式(I)の
化合物の具体例を示す。
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】本発明に用いられる化学増感の方法として
は、硫黄増感法、セレン増感法、貴金属増感法などの知
られている方法を用いることができ、単独または組み合
わせて用いられるが、特に金−イオウ増感、金−セレン
増感、金−セレン−イオウ増感の組み合わせが好ましい
。貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金
化合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、た
とえば白金、パラジウム、イリジウム等の錯塩を含有し
ても差し支えない。硫黄増感剤としては、ゼラチン中に
含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合物、たとえ
ばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニン
類等を用いることができる。還元増感剤としては第一す
ず塩、アミン類、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン
化合物などを用いることができる。セレン増感剤として
は活性および不活性セレン化合物を用いることができる
。化学増感剤の添加量は、ハロゲン化銀粒子のサイズ、
形状や化学増感時の雰囲気によって最適な量を設定する
ことができる。化学増感は化学増感剤を添加した時が開
始時になり任意の方法で終了させることができる。 たとえば温度を下げる方法、pAgを上げる方法、pH
を下げる方法、安定剤を添加する方法などがある。pH
の調節としては硫酸、リン酸、酢酸や水酸化ナトリウム
、炭酸ナトリウムなどの一般的な酸や塩基が用いられる
。化学増感を行なう時期は粒子形成後から塗布までの間
のいつでもよいが、脱塩後行なうのが好ましい。化学増
感は通常50℃〜75℃で10分〜100分行なわれる
【0030】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止しあるい
は写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有
させることができる。すなわちアゾール類たとえばベン
ゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベン
ズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メル
カプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、
メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、
ベンゾチアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、な
ど;メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類
;たとえばオキサゾリンチオンのようなチオケト化合物
;アザインデン類、たとえばトリアザインデン類、テト
ラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,
3a,7)テトラザインデン類)、ペンタアザインデン
類など;ベンゼンチオスルフォン酸、ベンゼンスルフィ
ン酸、ベンゼンスルフォン酸アミド等のようなカブリ防
止剤または安定剤として知られた多くの化合物を加える
ことができる。特にポリヒドロキシベンゼン化合物は、
感度は損うことなく耐圧力性を向上させる点で好ましい
。ポリヒドロキシベンゼン化合物は下記のいずれかの構
造を持つ化合物であることが好ましい。一般式(III
【0031】
【化14】
【0032】次に一般式(III)について説明する。 XとYはそれぞれ−H、−OH、ハロゲン原子、−OM
(Mはアルカリ金属イオン)、−アルキル基、フェニル
基、アミノ基、カルボニル基、スルホン基、スルホン化
フェニル基、スルホン化アルキル基、スルホン化アミノ
基、スルホン化カルボニル基、カルボキシフェニル基、
カルボキシアルキル基、カルボキシアミノ基、ヒドロキ
シフェニル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルエーテ
ル基、アルキルフェニル基、アルキルチオエーテル基、
又はフェニルチオエーテル基である。以下に一般式(I
V)の化合物の具体例を示す。
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】ポリヒドロキシベンゼン化合物は、感材中
の乳剤層に添加しても、乳剤層以外の層中に添加しても
良い。添加量は1モルに対して10−5〜1モルの範囲
が有効であり、10−3モル〜10−1モルの範囲が特
に有効である。本発明を用いて作られた感光材料には、
親水性コロイド層にフィルター染料として、あるいはイ
ラジェーション防止その他種々の目的で水溶性染料を含
有してもよい。このような染料には、オキソノール染料
、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシアニン
染料、シアニン染料及びアゾ染料が包含される。なかで
もオキソノール染料;ヘミオキソノール染料及びメロシ
アニン染料が有用である。
【0037】本発明の写真感光材料の写真乳剤層には感
度上昇、コントラスト上昇、または現像促進の目的で、
たとえばポリアルキレンオキシドまたはそのエーテル、
エステル、アミンなどの誘導体、チオエーテル化合物、
チオモルフォリン類、四級アンモニウム塩化合物、ウレ
タン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピ
ラゾリドン類アミノフェノール類等の現像主薬を含んで
も良い。なかでも3−ピラゾリドン類(1−フェニル−
3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒ
ドロキシメチル−3−ピラゾリドンなど)が好ましく、
通常5g/m2以下で用いられ、0.01〜0.2g/
m2がより好ましい。本発明の写真乳剤及び非感光性の
親水性コロイドには無機または有機の硬膜剤を含有して
よい。例えば活性ビニル化合物(1,3,5−トリアク
リロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニ
ルスルホニル)メチルエーテル、N,N−メチレンビス
−〔β−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など
)、活性ハロゲン化物(2,4−ジクロル−6−ヒドロ
キシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコ
クロル酸など)、N−カルバモイルピリジニウム塩類(
1−モルホリ)カルボニル−3−ピリジニオ)メタンス
ルホナートなど)、ハロアミジニウム塩類(1−(1−
クロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム、2−
ナフタレンスルホナートなど)を単独または組み合わせ
て用いることができる。なかでも、特開昭53−412
20号、同53−57257号、同59−162546
号、同60−80846号に記載の活性ビニル化合物お
よび米国特許3,325,287号に記載の活性ハロゲ
ン化物が好ましい。本発明を用いて作られる感光材料の
写真乳剤層または他の親水性コロイド層には塗布助剤、
帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真
特性改良(例えば、現像促進、硬調化、増感)等種々の
目的で、種々の界面活性剤を含んでもよい。例えばサポ
ニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(
例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレング
リコールアルキルエーテル類又はポリエチレングリコー
ルアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコー
ルエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエス
テル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又は
アミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物
類)、グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク酸
ポリグリセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)
、多価アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエ
ステル類などの非イオン性界面活性剤;アルキルカルボ
ン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンス
ルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ア
ルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N
−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エ
ステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン
酸エステル類などのような、カルボキシ基、スルホ基、
ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性
基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸塩、アミノアル
キルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸又はリン酸エス
テル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド類などの
両性界面活性剤;アルキルアミン塩類、脂肪族あるいは
芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダ
ゾリウムなどの複素環第4級アンモニウム塩類、及び脂
肪族又は複素環を含むホスホニウム又はスルホニウム塩
類などのカチオン界面活性剤を用いることができる。ま
た、帯電防止のためには特開昭60−80849号など
に記載された含フッ素系界面活性剤を用いることが好ま
しい。
【0038】本発明の写真感光材料には写真乳剤層その
他の親水性コロイド層に接着防止の目的でシリカ、酸化
マグネシウム、ポリメチルメタクリレート等のマット剤
を含むことができる。本発明で用いられる感光材料には
寸度安定性の目的で水不溶または難溶性合成ポリマーの
分散物を含むことができる。たとえばアルキル(メタ)
アクリレート、アルコキシアクリル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、などの単独もし
くは組合わせ、またはこれらとアクリル酸、メタアクリ
ル酸、などの組合せを単量体成分とするポリマーを用い
ることができる。写真乳剤の縮合剤または保護コロイド
としては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以
外の親水性コロイドも用いることができる。たとえばゼ
ラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリ
マー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロ
ース硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギ
ン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ
−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタク
リル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール
、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如
き多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。 ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラ
チンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵
素分解物も用いることができる。本発明で用いられるハ
ロゲン化銀乳剤層には、アルキルアクリレートの如きポ
リマーラテックスを含有せしめることができる。本発明
の感光材料の支持体としてはセルローストリアセテート
、セルロースジアセテート、ニトロセルロース、ポリス
チレン、ポリエチレンテレフタレート紙、バライタ塗覆
紙、ポリオレフィン被覆紙などを用いることができる。
【0039】本発明に使用する現像液に用いる現像主薬
には特別な制限はないが、良好な網点品質を得やすい点
で、ジヒドロキシベンゼン類を含むことが好ましく、ジ
ヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリド
ン類の組合せまたはジヒドロキシベンゼン類とp−アミ
ノフェノール類の組合せを用いる場合もある。本発明に
用いるジヒドロキシベンゼン現像主薬としてはハイドロ
キノン、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノン
、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン
、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロロ
ハイドロキノン、2,3−ジブロムハイドロキノン、2
,5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが特にハイド
ロキノンが好ましい。本発明に用いる1−フェニル−3
−ピラゾリドン又はその誘導体の現像主薬としては1−
フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−
ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチ
ル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フ
ェニル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、1
−p−アミノフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾ
リドン、1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロキ
シメチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用い
るp−アミノフェノール系現像主薬としてはN−メチル
−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−
(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N
−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、2−メチル−
p−アミノフェノール、p−ベンジルアミノフェノール
等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノー
ルが好ましい。現像主薬は通常0.05モル/リットル
〜0.8モル/リットルの量で用いられるのが好ましい
。またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン類又はp・アミノ・フェノール類との組合せ
を用いる場合には前者を0.05モル/リットル−0.
5モル/リットル、後者を0.06モル/リットル以下
の量で用いるのが好ましい。本発明に用いる亜硫酸塩の
保恒剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸
ナトリウムなどがある。亜硫酸塩は0.3モル/リット
ル以上、特に0.4モル/リットル以上が好ましい。ま
た上限は2.5モル/リットルまで、特に、1.2まで
とするのが好ましい。pHの設定のために用いるアルカ
リ剤には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リ
ン酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムの如
きpH調節剤や緩衝剤を含む。上記成分以外に用いられ
る添加剤としてはホウ酸、ホウ砂などの化合物、臭化ナ
トリム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き現像抑制剤
:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセロ
ソルブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノー
ルの如き有機溶剤:1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾール、2−メルカプトベンツイミダゾール−5−ス
ルホン酸ナトリウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニ
トロインダゾール等のインダゾール系化合物、5−メチ
ルベンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合物
などのカブリ防止剤を含んでもよく、更に必要に応じて
色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤、な
どを含んでもよい。特に特開昭56−106244号に
記載のアミノ化合物、特公昭48−35493号に記載
のイミダゾール化合物が現像促進あるいは感度上昇とい
う点で好ましい。本発明に用いられる現像液には、銀汚
れ防止剤として特開昭56−24347号に記載の化合
物、現像ムラ防止剤として(特開昭62−212,65
1号)に記載の化合物、溶解助剤として特開昭61−2
67759号に記載の化合物を用いることができる。
【0040】定着液は定着剤の他に必要に応じて硬膜剤
(例えば水溶性アルミニウム化合物)、酢酸及び二塩基
酸(例えば酒石酸、クエン酸又はこれらの塩)を含む水
溶液であり、好ましくは、pH.8以上、より好ましく
は4.0〜5.5を有する。定着剤としてはチオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸アンモニウムなどであり、定着速度
の点からチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤
の使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜
約5モル/リットルである。定着液中で主として硬膜剤
として使用する水溶性アルミニウム塩は一般に酸性硬膜
定着液の硬膜剤として知られている化合物であり、例え
ば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんな
どがある。前述の二塩基酸として、酒石酸あるいはその
誘導体、クエン酸あるいはその誘導体が単独で、あるい
は二種以上を併用することができる。これらの化合物は
定着液1リットルにつき、0.005モル以上含むもの
が有効で、特に0.01モル/リットル〜0.03モル
/リットルが特に有効である。具体的には、酒石酸、酒
石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナト
リウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸アンモニウムカリ
ウム、などがある。本発明において有効なクエン酸ある
いはその誘導体の例としてクエン酸、クエン酸ナトリウ
ム、クエン酸カリウム、などがある。定着液にはさらに
所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、
pH緩衝剤(例えば、酢酸、硼酸)、pH調整剤(例え
ば、アンモニア、硫酸)、画像保存良化剤(例えば沃化
カリ)、キレート剤を含むことができる。ここでpH緩
衝剤は、現像剤のpHが高いので10〜40g/リット
ル、より好ましくは18〜25g/リットル程度用いる
。本発明の感光材料は前処理時間が15秒〜60秒であ
る自動現像機による迅速現像処理にすぐれた性能を示す
。本発明の迅速現像処理において、現像、定着の温度お
よび時間は約25℃〜50℃で各々25秒以下であるが
、好ましくは30℃〜40℃で4秒〜15秒である。
【0041】本発明においては感光材料は現像、定着さ
れた後水洗または安定化処理に施される。ここで、水洗
工程は、2〜3段の向流水洗方式を用いることによって
節水処理することができる。また少量の水洗水で水洗す
るときにはスクイズローラー洗浄槽を設けることが好ま
しい。更に、水洗浴または安定浴からのオーバーフロー
液の一部または全部は特開昭60−235133号に記
載されているように定着液に利用することも出来る。こ
うすることによって廃液量も減少しより好ましい。また
、水洗水には、カビ防止剤(例えば堀口著、防菌防黴の
化学」、特開昭62−115154号公報に記載の化合
物)、水洗促進剤(亜硫酸塩など)、キレート剤などを
含有していてもよい。上記の方法による水洗または安定
浴の温度及び時間は0℃〜50℃で5秒〜30秒である
が、15℃〜40℃で4秒〜20秒が好ましい。本発明
では現像、定着、水洗された感光材料はスクイズローラ
ーを経て乾燥される。乾燥は40℃〜80℃で4秒〜3
0秒で行われる。本発明における全処理時間とは自動現
像機の挿入口にフィルムの先端を挿入してから、現像槽
、渡り部分、定着槽、渡り部分、水洗槽、渡り部分、乾
燥部分を通過して、フィルムの先端から乾燥出口からで
てくるまでの全時間である。本発明に用いられる減力液
に関しては特に制限はなく、例えば前記のミーズ著「ザ
・セオリー・オヴ・ザ・フォトグラフィッツ・プロセス
」に記載されたものが有効に用いられる。即ち、過マン
ガン酸塩、過硫酸塩、第二鉄塩、第二銅塩、第二セリウ
ム塩、赤血塩、重クロム酸塩等の減力成分を単独又は併
用し、さらに必要により硫酸等の無機酸、アルコール類
を含有せしめた減力液、あるいは、赤血塩、エチレンジ
アミンテトラ酢酸第二鉄塩等の減力成分とチオ硫酸塩、
ロダン塩、チオ尿素あるいはその誘導体等のハロゲン化
銀溶剤、さらに必要により硫酸等の無機酸を含有せしめ
た減力液が用いられる。本発明に用いられる減力液には
、さらに必要により特開昭52−68419号公報に記
されたようなメルカプト器を有する化合物を含有せしめ
ることが出来る。本発明の減力処理に用いる減力液の組
成、処理条件(温度、時間等)には特に制限はなく、等
業者が適宜、決定することが出来る。減力液及び減力方
法に関しては下記特許の記載を参考にすることが出来る
。特開昭51−140733号、同52−68419号
、同53−14901号、同54−119236号、同
54−119237号、同55−2245号、同55−
2244号、同55−17123号、同55−7944
4号、同55−81344号以下に実施例を挙げて本発
明をさらに具体的に説明する。
【0042】
【実施例】実施例1 乳剤Aの調製   1液     水                    
                         
       1.0リットル    ゼラチン   
                         
                         
 20g    塩化ナトリウム          
                         
             20g    1,3−ジ
メチルイミダゾリジン−2−チオン         
           20mg    ベンゼンチオ
スルホン酸ナトリウム               
                 6mg  2液     水                    
                         
       400リットル    硝酸銀    
                         
                         
100g  3液     水                    
                         
       400リットル    塩化ナトリウム
                         
                   30.5g 
   臭化カリウム                
                         
     14.0g    ヘキサクロロイリジウム
(III)酸カリウム               
         15ml      (0.001
%水溶液)     ヘキサブロモロジウム(III)酸アンモニウ
ム                    1.5m
l      (0.001%水溶液) 38℃、pH4.5に保たれた1液に2液と3液を撹拌
しながら同時に10分間にわたって加え、0.16μm
の核粒子を形成した。続いて下記4液、5液を10分間
にわたって加えた。さらにヨウ化カリウム0.15gを
加え粒子形成を終了した。   4液     水                    
                         
       400リットル    硝酸銀    
                         
                         
100g  5液     水                    
                         
       400リットル    塩化ナトリウム
                         
                   30.5g 
   臭化カリウム                
                         
     14.0g    K4 Fe(CN)6 
                         
              (表1の量)その後常法
にしたがってフロキュレーション法によって水洗し、ゼ
ラチン30gを加えた。これを4等分し、pHを5.5
、pAgを7.5に調整し、チオ硫酸ナトリウム2mg
と塩化金酸3mgを加え、65℃で最適感度になるよう
に化学増感した。さらに安定剤として2−メチル−4−
ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラアザインデン5
0mg、防腐剤としてフェノキシエタノールを100p
pm になるように添加し、最終的に塩化銀を80モル
%含む平均粒子形0.20μmのヨウ塩臭化銀立方体粒
子乳剤を得た。(変動係数9%)乳剤Bの調整 3液と5液の塩化ナトリウムと臭化カリウムをそれぞれ
20.2gと35.1gにした以外は乳剤Aと全く同様
にして最終的に塩化銀を50モル%含む平均粒子径0.
19μmのヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤を得た。 比較乳剤Cの調整 3液と5液の塩化ナトリウムと臭化カリウムをそれぞれ
9.9gと56gにした以外は乳剤Aと全く同様にして
最終的に塩化銀を20モル%含む平均粒子径0.18μ
mのヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤を得た。 塗布試料の作成 上記乳剤に表1に示すようにオルソ増感色素を5×10
−4モル/モルAg加えてオルソ増感を施した。さらに
カブリ防止剤としてハイドロキノン、1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾールをAg1モルあたりそれぞれ
2.5g、50mg、可塑剤としてポリエチルアクリレ
ートラテックスをゼラチンバインダー比25%、硬膜剤
として2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタ
ンを加えて、ポリエステル支持体上にAg3.0g/m
2、ゼラチン1.0g/m2になるように塗布した。こ
の上に下記組成の保護層下層および保護層上層を同時塗
布した。この時、非感光性上部層としてマット剤(ポリ
メチルメタアクリレートで平均粒子サイズ3.4μmの
もの)を0.10g/m2及び塗布ゼラチン量を1.0
g/m2になる様に添加し塗布助剤としてP−ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダと構造式(IV−1)のフッ
ソ界面活性剤を添加し乳剤層と同時に塗布した。
【0043】
【化18】
【0044】なお本実施例で使用したサンプルの支持体
は下記組成のバック層及びバック保護層を有する。 バック層   ゼラチン                   
                         
      2.0g/m2  ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム                 
       80mg/m2  染料(IV−2) 
                         
                    70mg/
m2  染料(IV−3)             
                         
        70mg/m2  染料(IV−4)
                         
                     90mg
/m2  1,3−ジビニルスルホン−2−プロパノー
ル                  60mg/m
【0045】
【化19】
【0046】バック保護層   ゼラチン                   
                         
      0.5g/m2  ポリメチルメタクリレ
ート(粒子サイズ4.7μm)           
 30mg/m2  ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム                      
  20mg/m2  含フッソ界面活性剤(IV−1
)                        
          2mg/m2  シリコーンオイ
ル                        
                  100mg/m
2試料の評価 得られた試料を、488nmにピークをもつ干渉フィル
ターを介入し、発光時間10−5sec のキセノンフ
ラッシュ光で露光し、富士写真フイルム (株) 製自
動現像機FG−710NHを用いて下記に示した温度及
び時間でセンシトメトリーを行った。但し、現像液及び
定着液はそれぞれ富士写真フイルム (株) 製LD8
35とLF308を用いた。 現像        38℃        14秒定
着        37℃      9.7秒水洗 
       26℃          9秒スクイ
ズ                2.4秒乾燥  
      55℃      8.3秒合計    
              43.4秒濃度3.0を
与える露光量の逆数を感度とし、相対感度で表1に示し
た。また、特性曲線で濃度0.1と3.0の点を結ぶ直
線の傾きを階調として同じく第1表に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【化20】
【0049】表1からわかるように、本発明は高感硬調
で高い色増感性を示し、かつ残色、カブリが少ない。
【0050】実施例2 乳剤Aにおいて5液のK4 Fe(CN)6の代わりに
表2に示す化合物を3×10−5モル/Agモル用いた
場合の結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【化21】
【0053】表2からわかるように本発明は高感硬調で
高い色増感性を示し、かつ残色カブリが少ない。
【0054】実施例3 本発明の迅速処理適性の向上を以下に示す。FG−71
0NHのライン速度を落とし、現像から乾燥までの時間
を各々1.7倍にし合計73.8秒にして実施例1の試
料を評価した。実施例1の結果との差を表3に示す。本
発明は感度差及び階調差とも少ないことが判る。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】AgCl  30モル%以上のハロゲン
化銀に10−6モル%以下のイリジウム化合物と10−
3モル%以下の鉄、レニウム及びオスミウム化合物から
選ばれる化合物と本発明の一般式(I)で表わされる化
合物を含有するハロゲン化銀写真感光材料により、アル
ゴンレーザー光に対する感度、階調、カブリが改良され
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上にハロゲン化銀粒子を含有す
    る感光性乳剤層をすくなくとも1層有するハロゲン化銀
    写真感光材料において、該ハロゲン化銀粒子は塩化銀が
    30モル%以上であるハロゲン化銀であり、銀に対して
    10−6モル%以下のイリジウム化合物を含有しかつ銀
    に対して10−3モル以下の鉄、レニウム、ルテニウム
    、オスミウム化合物の少なくとも1種を含有し、かつ該
    感光性乳剤層に下記一般式(I)で表わされる化合物の
    少なくとも1つを含有することを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。 一般式(I) 【化1】 式中R1 、R2 はそれぞれ置換基を有していてもよ
    いアルキル基を表わし、R1 、R2 の少なくとも1
    つはアセチルアミノアルキル基あるいは、N−アルキル
    カルバモイルアミノアルキル基である。V1 、V2 
    はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基あるい
    はトリフロロメチル基を表わす。
  2. 【請求項2】  全処理時間が15秒〜60秒である自
    動現像機で処理することを特徴とする請求項1のハロゲ
    ン化銀写真感光材料の現像処理方法。
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