JPH04262710A - コンバインの選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、圃場において作物の
穀稈を刈り取るコンバインに関し、特に刈り取られた穀
稈から分離した穀粒を選別して収穫するコンバインの選
別装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンバインに搭載される脱穀装置は一般
に、穀稈から穀粒を離脱する脱粒装置と、脱粒装置にお
いて穀稈から離脱した穀粒を同時に離脱した藁屑から分
離、選別する選別装置とによって構成されている。更に
、この選別装置はグレンパン等の揺動板の揺動により比
重選別を行う揺動選別部と、トウミからの送風により比
重選別を行う風力選別部とによって構成される。この選
別装置は、グレンパンの揺動により比重の大きい穀粒を
下方に、比重の小さい藁屑を上方に位置させ、これらを
チャフパンの隙間からトウミの送風路中に順次落下させ
るようにしている。風力選別部では比重の小さい藁屑は
後方に吹き飛ばされ、後方の排出口から外部に排出され
る。一方、比重の大きい穀粒はそのまま下方に落下し、
精粒オウガによって収穫される。また、揺動選別部にお
いてもグレンパンの後方に孔部を形成する等してトウミ
から排出口への風路を形成し、比重の軽い藁屑を風力選
別部に落下する前に後方に吹き飛ばしておき、刈取量の
増加による風力選別部における選別負荷を軽減すること
により、選別精度の向上を図るようにしたものがあった
。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、刈取作
業中においてコンバインを方向転換する場合等のように
、穀稈の実際の刈取りが行われていない場合があり、こ
のような状態では脱粒装置から選別装置に落下する穀粒
および藁屑の量が著しく減少し、藁屑のみが孔部から風
力選別部に落下することとなって風力選別部における藁
屑の占める割合が大きくなり、選別精度の低下を招く問
題があった。

【０００４】この発明の目的は、コンバインの方向転換
時等において穀稈の刈取りが一時中断し、脱粒装置への
穀稈の供給量が低下した場合には、揺動選別部に形成さ
れた孔部を閉鎖するようにし、低負荷時における選別精
度を向上することができるコンバインの選別装置を提供
することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明のコンバインの
選別装置は、コンバイン内で脱粒装置により穀稈から離
脱した穀粒および藁屑を揺動選別部から風力選別部に落
下させる選別装置において、脱粒装置内における穀稈の
有無に応じて揺動選別部の揺動板の後端部に形成された
孔部を開放または閉鎖する孔部開閉手段を設けたことを
特徴とする。

【０００６】

【作用】この発明においては、刈り取られた穀稈が脱粒
装置内に供給されると、選別装置の揺動選別部に形成さ
れた孔部が開放され、風力選別部のトウミから揺動選別
部を経由する風路が形成される。これによって揺動選別
においても比重の軽い藁屑が後方に吹き飛ばされ、揺動
選別部から風力選別部に落下する藁屑の量が減少し、風
力選別における負荷が低下する。一方、脱粒装置内に穀
稈が無い状態では揺動選別部の孔部が閉鎖され、この孔
部から藁屑が風力選別部に落下することがない。したが
って、コンバインの方向転換時等において処理すべき穀
粒量が減少した場合にも選別精度を高く維持することが
できる。

【０００７】

【実施例】図１は、この発明の選別装置が適用されるコ
ンバインの脱穀装置の構成を示す概略図である。脱穀装
置１は脱粒装置２およびその下方の選別装置３からなる
。

【０００８】脱粒装置２は扱室４内に回転自在にされた
扱胴５を備えている。この扱室４内に刈り取られた穀稈
が搬送される。扱胴５の周面には図外の扱歯が複数設け
られており、扱胴５の回転により穀稈から穀粒および藁
屑が離脱する。扱室４には穀稈センサ６が設けられてお
り、この穀稈センサ６により扱室４内における穀稈の有
無が検出される。

【０００９】この脱粒装置２の下方に選別装置３が配置
されている。選別装置３は上方の揺動選別部７と下方の
風力選別部８とに別れる。揺動選別部７は前後に揺動す
るグレンパン９およびチャフパン１０ａ〜１０ｃからな
り、チャフパン１０ａ〜１０ｃを構成する各チャフシー
ブの隙間は穀粒量に応じて調節できるようにされている
。脱粒装置２から落下した穀粒および藁屑は、揺動選別
を受けながらグレンパン９から後方に導かれる。風力選
別部８にはトウミ１１が設けられておりチャフパン１０
ａの下方およびチャフパン１０ｂ，１０ｃの下方にトウ
ミ１１からの送風路が形成される。これによってチャフ
パン１０ａからチャフパン１０ｂ，１０ｃに穀粒および
藁屑が落下する間、およびチャフパン１０ｂ，１０ｃか
ら選別板１２に落下する間に風力選別が行われる。風力
選別を受けた比重の高い穀粒は精粒オウガ１３によって
ホッパに回収され、比重の小さい穀粒および藁屑は還元
オウガ１４より再度脱粒装置２に還元、または図外の２
番脱粒装置に導かれる。

【００１０】揺動選別部７に設けられたグレンパン９の
後端部には、図２に示すように角孔部２１が形成されて
いる。角孔部２１の下方にはラックギヤ２３が形成され
たシャッタ２２が備えられており、このラックギヤ２３
に噛合するピニオンギヤ２４の回転によりシャッタ２２
が矢印ＡおよびＢ方向に移動する。ピニオンギア２４は
モータ２５の回転軸に固定されており、モータ２５の正
転または逆転によりシャッタ２２が矢印Ａ方向に移動し
て角孔部２１が開放され、モータ２５が逆転することに
よりシャッタ２２が矢印Ｂ方向に移動して角孔部２１か
閉鎖される。シャッタ２２が矢印Ａ方向に移動して角孔
部２１が開放されると、トウミ１１から揺動選別部７を
貫通して排出口１５に至る送風路が形成される。この送
風路が形成されることにより、揺動選別中にも比重の軽
い藁屑が後方に吹き飛ばされる。

【００１１】図３は上記選別装置が適用されるコンバイ
ンの構成を示す概略図である。コンバイン３１はいわゆ
る自脱型コンバインであり、刈取部３２において刈り取
った作物の穀稈の株元部分を搬送チェーン３３により挟
持し、穀稈の穂先部分のみを扱室３４内に供給する。こ
のコンバイン３１の刈取部３２には、圃場における作物
の有無を検出する株元センサ３５、および刈り取った穀
稈の穂先を検出する穂先センサ３６が備えられている。

【００１２】図４は上記コンバインの制御部の一部を示
すブロック図である。ＣＰＵ４１は株元センサ３５、穂
先センサ３６および図外の脱穀クラッチ等のオン／オフ
状態に基づいて刈取部３２の刈高制御や前記選別装置３
のトウミ１１の風力制御等を実行する。これらの制御は
ＲＯＭ４２に予め書き込まれたプログラムにしたがって
実行され、この間に入力されるデータがＲＡＭ４３の所
定のメモリエリアに一時格納される。また、ＣＰＵ４１
は株元センサ３５のオン／オフ状態によりモータドライ
バ４４にモータ２５の駆動データを供給する。モータド
ライバ４４はこの駆動データにしたがってモータ２５を
正転または逆転方向に回転する。

【００１３】図５は上記コンバインの制御部の処理手順
の一部を示すフローチャートである。メインスイッチが
オンされてエンジンが駆動され、図外の脱穀クラッチが
オンされてエンジンの回転が脱穀装置１に供給され、脱
穀装置１が動作を開始すると、株元センサ３５がオンし
て作物の株元を検出するのを待機する（ｎ１，ｎ２）。 株元センサ３５がオンするとＲＡＭ４３に割り当てられ
たタイマを起動し（ｎ３）、このタイマがタイムアップ
した後モータ２５を正転する（ｎ４，ｎ５）。

【００１４】このタイマは刈取部３２において刈り取ら
れた作物の穀稈が搬送チェーン３３により扱室４に導か
れるまでの時間を計時する。これによって穀稈が扱室内
４に導かれた時にグレンパン９の後端部に形成された角
孔部２１が開放され、トウミ１１から揺動選別部７を貫
通して排出口１５に至る送風路が形成されることになる
。

【００１５】この状態で刈取作業が実行され、刈取作業
中においては前述のように刈高制御３２等の制御が行わ
れる。この刈取作業中にコンバイン３１を方向転換させ
る場合等において刈取部３２における作物の刈取りが一
時停止された場合、株元センサ３５は作物の株元を検出
せずにオフ状態になる。このように株元センサ３５がオ
フすると前述のタイマを起動し、このタイマがタイムア
ップ後にモータ２５を逆転する（ｎ７〜ｎ１０）。この
処理によって扱室４内に穀稈が無くなるとモータ２５の
逆転により角孔部２１が閉鎖され、角孔部２１から藁屑
が下方に落下することがなく、風力選別部において藁屑
の割合が増加せず、風力選別部における選別精度の低下
を防止することができる。上記ｎ３〜ｎ５およびｎ８〜
ｎ１０の処理がシャッタ２２とともにこの発明の孔部開
閉手段に相当する。

【００１６】なお、いわゆる普通型コンバインでは自脱
型コンバインのように刈取部３２に株元センサや穂先セ
ンサを備えておらず、図１に示すように扱室４内に穀稈
センサ６を備えている。したがってこの穀稈センサ６の
オン／オフにより扱室４における穀稈の有無を検出する
場合には、センサによる穀稈の有無の検出状態が扱室４
において実現されるまでに時間差を生じるといったこと
がなく、図５に示すｎ３，ｎ４，およびｎ８，ｎ９のタ
イマによる遅延処理を行う必要がない。

【００１７】

【発明の効果】この発明によれば、脱粒装置内に穀稈が
供給され、選別装置に多量の穀粒および藁屑が落下して
いる状態では、揺動板の後端部に形成された孔部を開放
してトウミから揺動選別部を貫通して排出口に至る送風
路を形成し、比重の軽い藁屑等を吹き飛ばすことによっ
て揺動選別部の下方に位置する風力選別部の負荷を軽減
することができる。一方、脱粒装置内に穀稈がなく、選
別装置に充分な穀粒および藁屑が落下していない状態で
は、藁屑が孔部から風力選別部に落下することを防止し
、風力選別部における藁屑の割合が増加することを防止
して選別精度の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例である選別装置が適用される
コンバインの脱穀装置の構成を示す概略図である。

【図２】上記選別装置の要部の構成を示す図である。

【図３】上記選別装置が適用されるコンバインの構成を
示す概略図である。

【図４】同コンバインの制御部の要部を示すブロック図
である。

【図５】同制御部の処理手順の一部を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

２−脱粒装置 ３−選別装置 ７−揺動選別部 ８−風力選別部 ９−揺動板 ２１−孔部 ２２−シャッタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コンバイン内で脱粒装置により穀稈から離
   脱した穀粒および藁屑を揺動選別部から風力選別部に落
   下させる選別装置において、脱粒装置内における穀稈の
   有無に応じて揺動選別部の揺動板の後端部に形成された
   孔部を開放または閉鎖する孔部開閉手段を設けたことを
   特徴とするコンバインの選別装置。