JPH04253720A - 吸水性樹脂材料 - Google Patents

吸水性樹脂材料

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JPH04253720A
JPH04253720A JP3036786A JP3678691A JPH04253720A JP H04253720 A JPH04253720 A JP H04253720A JP 3036786 A JP3036786 A JP 3036786A JP 3678691 A JP3678691 A JP 3678691A JP H04253720 A JPH04253720 A JP H04253720A
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Yasuyuki Kumada
熊田保之
Hiroyuki Kajita
梶田洋之
Nobuyuki Nishio
西尾信之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛生材料、農業、土木
、建築、産業資材及び医療材分野などに有用な吸水性樹
脂材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高吸水性樹脂の開発は目覚ましく
、その種類もデンプン−アクリル酸塩グラフト重合体、
アクリル酸重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共
重合体、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、アク
リル酸−アクリルアミド共重合体、イソブチレン−無水
マレイン酸共重合体等、種々の製品が市販されている。 これらの大部分は、架橋構造を有するものであり、有機
溶剤及び水に不溶性であり、熱可塑性でないために、製
品の主な形態は顆粒状、微粉状、球状、繊維状等である
。最近ポリウレタン系吸水性樹脂の中には一部有機溶剤
溶液型のものもあるが、この場合には、溶剤による毒性
、引火性、爆発性などの危険性があり、作業環境、自然
環境に悪影響を及ぼす。更に、これらの製造時における
反応のコントロールは非常に難しく、長期保存中におい
ても増粘やゲル化などの起きる危険性も高い。 このように、従来の吸水性樹脂は、液状で作業性よく使
用できるものではなく、従って、種々の基体に対する親
水性の付与、防水加工、防曇加工などに、これらを使用
することは、実質的に不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来品の欠点を解消し、有機溶剤溶液、水溶液又は水分
散体などとして液状で安定して耐久性よく使用できる吸
水性樹脂材料を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の吸水性樹脂材料
は、活性水素を有する基を2個以上有する活性水素化合
物とイソシアナート基を2個以上有するポリイソシアナ
ート化合物の反応生成物で、末端に活性なイソシアナー
ト基を有するプレポリマーに、ブロック剤を反応させて
、末端イソシアナート基をマスキングして得た樹脂材料
であり、加熱により水に不溶性かつ吸水性の樹脂となる
ものである。上記活性水素化合物は単独の化合物からな
るものであっても、2種以上の化合物の併用であっても
よいが、その50重量%以上が、2個以上のヒドロキシ
ル基を有する平均分子量2000〜100000の水溶
性ポリアルキレンオキシド系ポリオールであり、しかも
、上記活性水素化合物の総量中にエチレンオキサイド単
位が50重量%以上含有されることに特徴を有する。
【0005】このような本発明の吸水性樹脂材料は、有
機溶剤又は水にて、安定な溶液及び分散体となり、これ
を被加工物に処理した後、有機溶剤又は水を蒸発させた
後、加熱して、ブロック剤を解離し、イソシアナート基
を遊離させることによって、この活性イソシアナート基
による空気中の水分との反応や自己重合による架橋反応
によって、プレポリマーが網状化し、多量の水を吸収し
、膨潤するが、水には、溶解しない吸水性樹脂となりう
るものである。
【0006】即ち、本発明の吸水性樹脂材料は、活性な
イソシアナート基を有するプレポリマーを安定化したブ
ロック体であるため、溶液の増粘、ゲル化等の危険性が
なく、容易に反応のコントロールを行うことができるこ
とから、吸水倍率が異なる種々の反応生成物が容易に合
成でき、長期間、安定な溶液状態で保存することが可能
である。また、本発明の吸水性樹脂材料は、有機溶剤溶
液、水溶液又は水分散体として非常に操作性よく使用で
き、しかも、かかる有機溶剤溶液や水溶液から、低温で
、必要な場合には、減圧下に有機溶剤及び水を除去し、
溶融点を有する樹脂固体として得ることもできる。
【0007】従って、本発明の樹脂材料は、木材製品、
ゴム、プラスチック、セラミックス、金属製品、ガラス
、繊維製品、紙、フィルム等に溶液状又は均一な分散体
状でコーティング又は含浸させ、それらの表面に吸水性
ある被膜や構造体を形成することが可能であり、また、
塗料や種々の液状ポリマーに混和し、使用することもで
きる。更に、フィルムの状態で使用したり、溶液から粉
末として取り出し、これをそのまま又は種々の媒体に混
和、分散して使用することもできる。
【0008】本発明では、活性水素化合物の主成分とし
て、A)2個以上のヒドロキシル基を有する平均分子量
2000〜100000の水溶性ポリアルキレンオキシ
ド系ポリオールを使用するものであるが、その他に、B
)活性水素を有する基を2個以上有する分子量1000
以下の低分子化合物、及びC)2個以上のヒドロキシル
基を有する分子量1000〜5000の疎水性オリゴマ
ーが併用されてもよく、これらを併用する場合には、A
)成分100重量部に対して、B)成分10重量部以下
、C)成分90重量部以下であるのが好ましく、いずれ
にしても、活性水素化合物の総量中に、エチレンオキサ
イド単位が50重量%以上含まれるようにすることが重
要である。
【0009】A)成分は、平均分子量2000〜100
000で、1分子中に2個以上の水酸基を有する水溶性
樹脂(ポリアルキレンオキシド系ポリオール)であれば
よいが、平均分子量4000以上のものを使用するのが
特に好ましく、エチレンオキシド単独重合体、エチレン
オキシドとプロピレンオキシド共重合体、又はエチレン
オキシドとブチレンオキシドとの共重合体等がいずれも
使用でき、水溶性を失わない限り、他の共重合成分が含
まれてもよい。また、これらは単独で使用されても、2
種以上混合使用されてもよく、適切なポリマーの選択に
よって、生成する樹脂の性質、例えば吸水性の倍率を調
節することが可能である。
【0010】なお、ポリアルキレンオキシド系ポリオー
ルの分子量が2000より小であると、架橋構造が蜜に
なり、親水性基の割合が低下するため、樹脂の吸水性が
低下する場合が多く、吸水速度も遅くなり、更に、樹脂
の可とう性が乏しくなり、脆い樹脂となりやすい。
【0011】次に、B)成分の低分子化合物としては、
イソシアナート基と反応性ある活性水素を2個以上有す
る化合物、例えばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル等のグリコール類;ポリエチレンポリアミン、ポリプ
ロピレンポリアミン、ポリブチレンポリアミン等のポリ
アルキレンポリアミン類;及びトリメチロールプロパン
、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等
の多価アルコール類;モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコー
ル類;上記化合物のエチレンオキシド又はプロピレンオ
キシド付加物で分子量が1000以下の化合物、又はN
−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−エチル−
N,N−ジエタノールアミン及びこれらと酸との塩類、
又はこれらの四級化物;ジメチロールプロピオン酸、ス
ルホン酸ジヒドロキシエチルテレフタレート、タウリン
及びこれらの酸物質に塩基物質、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニア、低級アミン等との中
和物等がいずれも使用でき、これらは単独で使用されて
も2種以上混合使用されてもよい。なお、B)成分は、
鎖延長剤として、樹脂の架橋反応や分子量の調整に用い
、主に吸水性能の他、溶液粘度をコントロールする目的
で使用される。なお、B)成分の使用量は、A)成分1
00重量部に対して、10重量部以下で充分である。
【0012】また、C)成分の疎水性オリゴマーとして
は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール
、アクリル系ポリオール等の使用が好ましく、これらは
単独で使用されても2種以上混合使用されてもよい。
【0013】ポリエーテルポリオールには、プロピレン
オキシド、テトラヒドロフラン等をモノマーとする単独
重合体や共重合体が含まれ、ポリエステルポリオールに
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン等の多価アルコール類と、アジピン酸、コハク酸、
フタル酸、マレイン酸、ピロメリット酸等の多価カルボ
ン酸又はそれらの無水物からの脱水縮合により得られる
線状又は分岐状の縮合生成物や環状エステル化合物の開
環重合体、ヒドロキシ酸の縮合体等が含まれる。
【0014】これらC)成分は、被膜強度を高める働き
や被加工物と類似の成分を使用することにより、被加工
物への親和性を高め、密着性や接着性等を増す働きをす
るもんであるが、その使用量の割合が増すに従って、生
成する本発明の樹脂材料の水への溶解性が低下し、水溶
液とならない場合が生じたり、加熱により得られる吸水
性樹脂の吸水倍率や、吸水速度が、低くなって所望の性
状が得られない場合が生じ易い。そのため、C)成分の
使用量は、A)成分100重量部に対し、90重量部以
下、特に40重量部以下であるのが好ましい。A)成分
のポリアルキレンオキシドの疎水性基の割合が多く、B
)成分により充分な架橋構造が生成される場合において
は、C)成分が含まれない場合もある。
【0015】次に、本発明で使用するポリイソシアナー
ト化合物は、同一分子内にイソシアナート基(−NCO
基)を2個以上有する化合物であって、例えば、1,3
−プロパンジイソシアナート、1,4−ブタンジイソシ
アナート、1,6−ヘキサンジイソシアナート、デカン
ジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、
イソホロンジイソシアナート、2,4−又は2,6−ト
リレンジイソシアナート又はこれらの異性体混合物、 
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタ
リン−1,4− ジイソシアナート、1−メチル−2,
4,6− トリイソシアナート、ナフタリン−1,3,
7− トリイソシアナート、トリフェニルメタン−4,
4’,4”− トリイソシアナート、又はトリレンジイ
ソシアナートの三量体(ディスモデュールL)、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアナート(アップジョン社製
)等がある。これらの単独で使用されても、2種以上混
合使用されてもよい。
【0016】本反応に使用するポリイソシアナート化合
物の量は、各反応組成物の種類によって、異なるが、通
常は活性水素化合物─A)、B)及びC)成分─に含ま
れる活性水素を有する基のモル当量の総和とポリイソシ
アナート化合物のイソシアナート基のモル当量の比が1
:1.1〜1:3の範囲内であるのが好ましい。
【0017】活性水素化合物とポリイソシアナート化合
物の反応は無水の状態で、必要な場合は、不活性ガス雰
囲気中において、実施されるのが好ましく、反応温度は
50℃ないし150℃でNCO%が理論値に達するまで
行う。
【0018】活性水素化合物とポリイソシアナート化合
物の反応の順序は特に限定されるものではなく、活性水
素化合物を全て混合した後にポリイソシアナート化合物
と反応させても、活性水素化合物、例えばA)B)C)
成分をそれぞれ段階的にポリイソシアナート化合物と反
応させてもよく、また、その他適宜な方法が使用できる
【0019】これらの反応は、無溶剤のまま実施しても
よいが、生成するプレポリマーの粘度により、無水溶剤
を、樹脂生成時の反応系に使用したり、また反応後の希
釈に使用してもよい。溶剤は、樹脂の溶解度に応じて単
独で使用しても、混合使用してもよく、イソシアナート
基に不活性で、プレポリマーを溶解するものがいずれも
使用できる。このような溶剤としては、例えば、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキ
シド、ヘキサメチレンホスホルアミド、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル、ジオキサン、塩化メチレン、二
塩化エタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、パー
クロルエチレン、1,1,1−トリクロルエタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、フロン系溶剤、メチルエチ
ルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル及びプロピオン酸
ブチル等がある。なお、反応系中にトリエチルアミン、
ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルベンジル
アミン、テトラエチルジアミン、トリエチレンジアミン
、モルホリン誘導体、ピペラジン誘導体等の三級アミン
、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート
、ジブチル錫ジアセテート、トリフェニル錫アセテート
、スタナスオクトエート等を触媒として少量添加するこ
とにより反応を促進することもできる。
【0020】このようにして合成されたプレポリマーは
、活性なイソシアナート基を有するため、空気中の湿気
や活性水素化合物と反応したり、自己重合によって、増
粘やゲル化が起こり易いことから、E)ブロック剤と反
応せしめ、イソシアナート基を保護することによって、
水溶液や有機溶剤溶液の状態で安定化される。
【0021】次に、イソシアナート基のブロック剤とし
ては、例えば、フェノール類、クレゾール類、トリメチ
ルフェノール類、アルコール類、アセト酢酸エチル、ア
セチルアセトン、ジエチルマロネート等の活性メチレン
化合物類、コハク酸イミド、ε−カプロラクタム等のラ
クタム類、ブタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシ
ム等のオキシム類、重亜硫酸塩類、メチルメルカプタン
、エチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン等の脂
肪族メルカプタン類、2−メチルイミダゾール、ベンズ
イミダゾール等のイミダゾール類等が使用でき、これら
は単独で使用しても、2種以上併用してもよい。
【0022】イソシアナート基をブロック剤と反応する
際に、使用してもよい溶剤としては、前述のプレポリマ
ーを合成する際に使用するものがいずれも使用できるが
、更に、重亜硫酸塩類との反応の場合には、メタノール
、エタノール、イソプロパノール、水などの親水性溶剤
を使用してもよい。なお、ブロック剤の使用量は、プレ
ポリマーのイソシアナート基のモル当量に対して、モル
比1:1〜1:2であるのがよい。
【0023】以上の反応によって得られる本発明の樹脂
材料は、固体又は粘性物、各種有機溶剤溶液、又は水と
有機溶剤の混合系での溶液又は均一な分散体として得ら
れる。更に、溶剤溶液から、ブロック剤が解離しない温
度(例えば70℃以下)で、必要な場合には、減圧下に
溶剤を除去し、得られた乾燥固形物をブロック状、フィ
ルム状又は粉体として、各種応用基材に加工することが
できる。
【0024】本発明の樹脂材料は、通常80℃〜180
℃に加熱して、ブロック剤を解離させることにより、活
性なイソシアナート基が再生し、これが空気中の湿気や
基材との反応や自己重合により架橋反応や結合が起こり
ポリマーが網状化することによって、水を吸収し、膨潤
するが、水には、溶解しない吸水性樹脂が得られるもの
である。更に、このものに、目的に応じて、例えばヒン
ダードフェノール系、硫黄系、燐系の抗酸化剤や耐光安
定剤等を加えることにより、樹脂の耐久性を大幅に改良
することが可能である。また、ブロック剤の解離とイソ
シアナートの架橋反応を促進するため、ナトリウムメチ
ラート、三級アミン類及び有機錫化合物等の触媒を併用
することも可能である。
【0025】このようにして、本発明の樹脂材料のブロ
ック剤を解離させて得た樹脂の吸水倍率は、淡水中で約
3〜50倍であり、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、
塩化アンモニウム等の塩類の水溶液の他、尿素水溶液も
、効果的に吸水膨潤しうるものである。塩類の種類、濃
度により、淡水の場合と比較して多少吸水率が低下する
ものもあるが、ほとんど変わりなく、所望の効果を得る
ことができる。
【0026】更に、特筆すべき性能として、本発明の樹
脂材料から得られる吸水性樹脂は、ある種の高濃度の鉱
酸、例えば硫酸、燐酸等の水溶液を常温にて、高い吸水
倍率にて安定に吸収保持することが判明した。これに対
して、現在市販されている吸水性樹脂はほとんどのもの
が、分子内に電解質イオン性基を有するため、塩類の水
溶液に対する吸水性は、淡水に比べ著しく低下し、硫酸
、燐酸等の鉱酸の高濃度水溶液に対してほとんど吸水性
を示さない。
【0027】このように、本発明の吸水性樹脂材料は、
有機溶剤及び水に可溶性又は均一な分散性があり、基材
等に適用後、加熱により、水に不溶性で、吸水性に富ん
だ吸水性樹脂に転ずることができ、しかも、この吸水性
樹脂は、造膜性に優れ、かつ、淡水の他、高濃度の塩水
溶液や硫酸、燐酸等の水溶液に対して高い吸水性を示す
ため、非常に広範囲な用途に効果的に使用できるものと
なる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、
実施例中、特に断らない限り、部及び%は重量部及び重
量%を示す。また、実施例における吸水倍率は次の値を
示す。 〔吸水倍率〕絶乾重量(Wo)を測定したフィルムを2
5℃の水道水に24時間浸漬した後、膨潤したフィルム
の重量(Ws)を秤量することにより、吸水倍率(M)
を式─M(%)=(Ws/Wo)×100─に従って算
出する。 〔吸水性樹脂フィルムの作成法〕実施例で得た吸水性樹
脂材料の溶液又は分散体をテフロン板上に流し、バーコ
ーターにて均一層に形成し、70℃の送風式オーブンに
て恒量に達するまで(約3時間)乾燥し、厚さ0.3m
mの乾燥フィルムに作成し、更に、このフィルムをブロ
ック剤の種類により100〜180℃の範囲で約10分
間再加熱し、得られた樹脂フィルムについて吸水性の試
験をした。
【0029】実施例1 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量800
0のポリエチレンオキシド含有量85%のポリエチレン
オキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体100部と
、平均分子量3000のポリプロピレンオキシド18.
8部及びグリセリン0.58部を、アセトニトリル73
5部に、窒素雰囲気中30℃〜40℃にて、完全に溶解
させた。この溶液に、触媒としてトリエチレンジアミン
0.2部を加え、次いでトリレンジイソシアナート6.
85部を加えて、50℃〜70℃にて3時間反応させた
後、反応系のイソシアナート価(NCO%)を測定し、
その値が理論値以下に達したことを確認した後、ジエチ
ルマロネート3.6部を加え、約70℃にて2時間反応
させた。 赤外線吸収スペクトル法(以下、IRスペクトルと述べ
る)にて、反応系から、イソシアナート基に基づく22
50cm−1の吸収が消失したことを確かめ、固形分1
5%の均一な吸水性樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、
前述の方法でフィルム化し、その物性試験を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0030】実施例2 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量200
00のポリエチレンオキシド50部と平均分子量150
00でポリエチレンオキシド含有量が80%のポリエチ
レンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体50部
、平均分子量2000のポリブチレンオキシド5.83
部及び平均分子量400のトリメチロールプロパンのプ
ロピレンオキシド付加物1.17部を、二塩化エチレン
637部に、窒素雰囲気中30℃〜40℃にて、完全に
溶解させた。この溶液に、触媒としてジブチル錫ジオク
トエート0.05部を加え、次いでイソホロンジイソシ
アナート4.08部を加えて、50℃〜65℃にて2時
間反応させた後、反応系のイソシアナート価(NCO%
)を測定し、その値が理論値以下に達したことを確認し
た後、ε−カプロラクタム1.48部を加えて、同温度
で更に2時間反応させた。IRスペクトルにて、反応系
から、イソシアナート基に基づく2250cm−1の吸
収が消失したことを確かめ、固形分15%の均一な吸水
性樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を実施例1と同様にフ
ィルム化し、その物性試験を行った。その結果を表1に
示す。
【0031】実施例3 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量200
00のポリエチレンオキシド100部と、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール及びアジピン酸からなる
平均分子量4000のポリエステルジオール10部と、
平均分子量600のグリセリンのプロピレンオキシド付
加物1.5部を、657部のジメチルスルホキシドに、
窒素雰囲気中30℃〜40℃にて、完全に溶解させた。 この溶液に、触媒としてトリエチレンジアミン0.2部
を加え、次いでキシリレンジイソシアナート3.0部を
加えて、50℃〜70℃にて3時間反応させた後、反応
系のイソシアナート価(NCO%)を測定し、その値が
理論値以下に達したことを確認した後、アセト酢酸エチ
ル1.5部を加えて、60〜70℃にて、更に2時間反
応させた。IRスペクトルにて、反応系から、イソシア
ナート基に基づく2250cm−1の吸収が消失したこ
とを確かめ、固形分15%の均一な吸水性樹脂溶液を得
た。この樹脂溶液を実施例1と同様にフィルム化し、そ
の物性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0032】実施例4 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量500
00のポリエチレンオキシド30部と、平均分子量15
000でポリエチレンオキシド含有量が80%のポリエ
チレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体70
部と、平均分子量4000のポリプロピレンオキシド1
0.5部を、650部のトルエンに、窒素雰囲気中50
℃〜60℃にて、完全に溶解させた。この溶液に、同温
度で、触媒としてトリエチレンジアミン0.2部を加え
、次いでヘキサメチレンジイソシアナート1.4部とポ
リイソシアナート(コロネートHL)2.6部を加えて
、3時間反応させた後、反応系のイソシアナート価(N
CO%)を測定し、その値が理論値以下に達したことを
確認した後、メチルエチルケトオキシム1.03部を加
え、約70℃にて、更に2時間反応させた。IRスペク
トルにて、反応系から、イソシアナート基に基づく22
50cm−1の吸収が消失したことを確かめ、固形分1
5%の均一な吸水性樹脂溶液を得た。この反応系から、
70℃〜80℃の減圧下で、トルエンを留去させた後、
得られた反応生成物に、650gの水を加え、加熱下に
溶解させ、固形分15%の均一な樹脂水溶液を得た。こ
れを実施例1と同様にしてフィルム化し、その物性試験
を行った。その結果を表1に示す。
【0033】実施例5 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量500
00のポリエチレンオキシド50部、平均分子量200
00のポリエチレンオキシド50部、平均分子量200
0のポリラクトン3.5部及び平均分子量400のトリ
メチロールプロパンのプロピレンオキシド付加物0.7
部を、アセトン606部に、窒素雰囲気中40℃〜50
℃にて、完全に溶解させた。この溶液に、触媒としてジ
メチルベンジルアミン0.3部を加え、次いでキシリレ
ンジイソシアナート2.07部を加えて、40℃〜50
℃にて、3時間反応させた後、反応系のイソシアナート
価(NCO%)を測定し、この値が理論値以下に達した
ことを確認した後、アセチルアセトン0.79部を加え
、50℃〜60℃にて、更に2時間反応させた。IRス
ペクトルにて、反応系から、イソシアナート基に基づく
2250cm−1の吸収が消失したことを確かめ、固形
分15%の均一な吸水性樹脂溶液を得た。これを実施例
1と同様にしてフィルム化し、その物性試験を行った。 その結果を表1に示す。
【0034】実施例6 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量100
000のポリエチレンオキシド30部、平均分子量10
000のポリエチレンオキシド70部、ネオペンチルグ
リコールとアジピン酸からなる平均分子量2000のポ
リエステルジオール7.3部及びトリエタノールアミン
0.54部を、1039部のN,N−ジメチルアセトア
ミドに、窒素雰囲気中50℃〜70℃にて、完全に溶解
させた。 この溶液に、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.0
5部を加え、次いでジフェニルメタンジイソシアナート
5.75部を加えて、50℃〜70℃にて、2時間反応
させた後、反応系のイソシアナート価(NCO%)を測
定し、この値が理論値以下に達したことを確認した後、
ε−カプロラクタム1.85部を加え、約70℃にて、
更に2時間反応させた。IRスペクトルにて、反応系か
ら、イソシアナート基に基づく2250cm−1の吸収
が消失したことを確かめ、固形分10%の均一な吸水性
樹脂溶液を得た。これを実施例1と同様にしてフィルム
化し、その物性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】実施例7 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量100
000のポリエチレンオキシド20部、平均分子量20
000のポリエチレンオキシド80部、平均分子量40
00のポリブチレンオキシド8.4部、及び平均分子量
600のトリメチロールプロパンのプロピレンオキシド
付加物1.26部を、639部のアセトニトリルに、窒
素雰囲気中50℃〜60℃にて、完全に溶解させた。こ
の溶液に、触媒としてジブチル錫ジアセテート0.05
部を加え、更に1,6−ヘキサンジイソシアナート2.
22部を加えて、50℃〜60℃にて、3時間反応させ
た後、反応系のイソシアナート価(NCO%)を測定し
、この値が理論値以下に達したことを確認した後、内温
を20℃に下げた。酸性亜硫酸ソーダ0.9gを水20
gに溶解し、反応系中に加え、20℃〜30℃にて、3
時間反応させた後、IRスペクトルにて、反応系から、
イソシアナート基に基づく2250cm−1の吸収が消
失したことを確かめ、固形分10%の均一な吸水性樹脂
溶液を得た。これを実施例1と同様にしてフィルム化し
、その物性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0036】比較例1 それぞれ減圧乾燥により十分脱水した平均分子量800
0でポリエチレンオキシド含有量85%のポリエチレン
オキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体100分と
、平均分子量3000のポリプロピレンオキシド75部
及びグリセリン1.15部を、アセトニトリル1117
部に、窒素雰囲気中30℃〜40℃にて、完全に溶解さ
せた。この溶液に、触媒としてトリエチレンジアミン0
.3部を加え、次いでトリレンジイソシアナート13.
7部を加えて、50℃〜70℃にて、3時間反応させた
後、反応系のイソシアナート価(NCO%)を測定し、
この値が理論値以下に達したことを確認した後、ジエチ
ルマロネート7.2部を加え、約70℃にて2時間反応
させた後、IRスペクトルにて、反応系から、イソシア
ナート基に基づく2250cm−1の吸収が消失したこ
とを確かめ、固形分15%の均一な吸水性樹脂溶液を得
た。これを実施例1と同様にしてフィルム化し、その物
性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】注1)外観は、実施例1〜7については、
加熱によりフィルムを形成する前の性状を示し、比較例
については製品の性状を示す。注2)溶解性は、実施例
1〜7については「吸水性樹脂フィルムの作成法」に記
載する方法で、途中70℃のオーブンによる乾燥のみを
行ったフィルムについて、試験した。 ◎:  水、ジメチルホルムアミド、二塩化エタンの三
種の溶剤すべてに、溶解又は均一に分散するもの。 ○:  上記三種の溶剤のいずれかに溶解又は均一に分
散するもの。 ×:  いずれの溶剤にも溶解または均一に分散しない
もの。 注3)吸水倍率は、実施例1〜7については「吸水性樹
脂フィルムの作成法」に記載する方法で得られた樹脂フ
ィルムについて測定した。 注4)比較例2〜5で使用した樹脂は下記の通りである
。 比較例2:  ブタジエン−無水マレイン酸共重合物か
らなる市販品 比較例3:  デンプン−アクリル酸グラフト重合物か
らなる市販品 比較例4:  架橋型アクリル樹脂からなる市販品比較
例5:  架橋型アクリル共重合樹脂からなる市販品

0039】
【発明の効果】本発明の吸水性樹脂材料は、有機溶剤及
び水に可溶性又は均一な分散性があり、しかも、基材等
に適用後、加熱により、水に不溶性で、吸水性に富んだ
吸水性樹脂に転ずることができ、得られた吸水性樹脂は
、造膜性に優れ、淡水の他、高濃度の塩水溶液や硫酸、
燐酸等の水溶液に対しても優れた吸水性を示すため、非
常に広い分野、例えば、紙おむつ、生理用品等の衛生材
料、結露防止剤、樹脂類への帯電防止性、吸水性及び保
水性付与加工剤、水性ゲル基材、苗木移植用保水剤、農
業園芸用土壌保水剤、吸水性シーリング剤、湿度調整剤
等のいずれにも効果的に使用できるものとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  活性水素を有する基を2個以上有する
    活性水素化合物とイソシアナート基を2個以上有するポ
    リイソシアナート化合物の反応生成物で、末端に活性な
    イソシアナート基を有するプレポリマーに、ブロック剤
    を反応させて、末端イソシアナート基をマスキングして
    得た樹脂材料で、液状で使用可能なものであって、上記
    活性水素化合物の50重量%以上が、2個以上のヒドロ
    キシル基を有する平均分子量2000〜100000の
    水溶性ポリアルキレンオキシド系ポリオールであり、し
    かも、上記活性水素化合物が総量中にエチレンオキサイ
    ド単位を50重量%以上含有することを特徴とする、加
    熱により水に不溶性かつ吸水性の樹脂となる吸水性樹脂
    材料。
  2. 【請求項2】  上記活性水素化合物が、A)2個以上
    のヒドロキシル基を有する平均分子量2000〜100
    000の水溶性ポリアルキレンオキシド系ポリオール1
    00重量部、B)活性水素を有する基を2個以上有する
    分子量1000以下の低分子化合物10重量部以下、及
    びC)2個以上のヒドロキシル基を有する分子量100
    0〜5000の疎水性オリゴマー90重量部以下からな
    るものであることを特徴とする請求項1の吸水性樹脂材
    料。
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