JPH04206027A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な表面保護層により走行耐久性。

摩擦係数などの特性を向上した金属薄膜型の磁気記録媒
体に関する。

従来の技術 ビデオ機器の画質・解像度向上のために、より高密度な
磁気記録の可能な媒体が要求される。蒸着、スパッタリ
ングで得られる金属合金薄膜テープは塗布型テープのよ
うに高分子バインダーを必要とせず、ベースフィルム上
に直接金属合金薄膜の磁性層を形成することから磁性層
中の磁性体の占める割合が大きく、残留磁束密度が非常
に大きくなる。また金属合金薄膜テープの表面は鏡面と
なり短波長記録時に問題となる空隙損失が小さく、高密
度記録に最適な磁気記録媒体である。また金属合金薄膜
テープは耐蝕性の向上、摩擦係数の低下のために磁性層
表面には保護層が形成されている。

この保護層は、直接磁気ヘッドで高速摺動して記録再生
する場合の磁性層の耐久性や空隙損失に係わる電磁変換
特性に影響を及ぼす、これらの保護層としては、磁性層
の表面を酸化させて保護層としたり、フッ素系潤滑層を
塗布するなどの方法が実施されている。

発明が解決しようとする課題 高画質５高解像度を特徴とするバイバンド８ミリビデオ
テープレコーダー用の記録媒体として金属合金薄膜テー
プが採用されたことにより、金属合金薄膜テープも塗布
型磁気テープと並び実用化段階になったといえる。しか
しながら現在の金属合金薄膜テープの保護層の特性はま
だ十分ではなく、特に耐久性（スチル寿命など）の点で
課題を持つ。また小型軽量のカメラ一体型ビデオテープ
レコーダーの需要は増加する一方であり、これらの使用
環境も低温から高温まで非常に広く、全環境下での記録
媒体の耐久性を向上させる必要がある。

本発明は、空隙損失を少なくするため超薄膜でも金属薄
膜テープの耐久性を向上させる保護層を塗布形成するこ
とによって、！磁変換特性を損なわず、耐久性に優れた
金属合金薄膜テープを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、空隙損失の許容さ
れる１００Å以下の塗布膜厚で、保護層として十分な耐
久性能を発揮するよう↓こ硬度の高い無機高分子である
フォスフアゼン樹脂を含む結合側樹脂に粒子径１５ｎｍ
以下のルチル型酸化チタン、α−アルミナまたはカーボ
ンブラックの無機質充填剤を添加し、金属合金薄膜テー
プ表面に塗布形成したものである。

作用 本発明の特徴とするフォスフアゼン樹脂は、有機高分子
と比較すると非常に硬く、鉛筆硬度で９Ｈ以上の表面硬
度を持っている。そのため、テープ表面に塗布した場合
、テープの摩擦係数も非常に低くなり安定した走行性を
確保できる。これに添加される無機質充填剤は、磁気テ
ープと高速摺動する磁気ヘッドを適度に研磨し、磁気ヘ
ッド表面を良好な状態に保つためのクリーニング性を金
属合金薄膜テープに与えるものである。このことにより
、電磁変換特性の低下の原因となる磁気ヘッドの焼付現
象などを解決することができる。

実施例 以下本発明の実施例について述べる。なお実施例、比較
例で使用した金属合金薄膜磁性層は、７．８μｍの非磁
性支持体であるポリエチレンナフタレートベースフィル
ム上に電子ビーム渾着法によってＣｏ−Ｎｉ　（Ｎｉ、
２０ｗｔ％）層を０．２μｍ蒸着して得た。

（実施例１） 下記化学構造のフォスフアゼン樹脂（出光石油化学■型
光開始剤３重量％含有）１００重量部に対してルチル型
酸化チタン（ティカー製商品銘柄ＭＴ−１０Ｏ３）５重
量部、ｎ−ブチルステアレート０．５重量部、オレイン
酸０．５重量部、シクロへキサノン１５０重量部、トル
エン１５０重量部を加え混合分散し、その後シクロヘキ
サノン１５００重量部、トルエン１５００重量部を加え
希釈し金属合金薄膜磁性層上に乾燥膜厚が約７０人とな
るように保護層を塗布し乾燥した。その後、高圧水銀灯
により３００ｍＪ／ｄの紫外線を照射し塗膜を硬化させ
た。これを８ミリ幅の磁気テープとして試作テープ？４
ＣＬ１を得た。

構造 （実施例２） 実施例１で使用したフォスフアゼン樹脂（出光石油化学
■型光開始剤３重量％含有）１００重量部に対してルチ
ル型酸化チタン（ティカー製商品銘柄ＭＴ−１００３）
４重量部、カーボンブラック（米国Ｃｏｌｕｍｂｉａｎ
　Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ　Ｃｏｍｐａｎｙ製商品銘柄ＣＤ
−７００４）２重量部、ｎ−ブチルステアレート０．５
重量部、オレイン酸０．５重量部、シクロへキサノン１
５０重量部、トルエン１５０重量部を加え混合分散し、
その他は実施例１と同様に試作テープＮＣＬ２を得た。

（実施例３） 実施例１で使用したフォスフアゼン樹脂（出光石油化学
株製光開始剤３重量％含有）５０重量部に対してポリウ
レタンアクリレート（武田薬品工業■製商品銘柄ＵＶ−
１０ＸＰＥ−３０Ａ）５０重量部、ルチル型酸化チタン
（ティカー製商品銘柄ＭＴ−１０Ｏ５）４重量部、カー
ボンブラック（米国Ｃｏｌｕｍｂｉａｎ　Ｃｈｅｍｉｃ
ａｌｓ　Ｃｏｍｐａｎｙ製商品銘柄ＣＤ−７００４）２
重量部、ｎ−ブチルステアレート０．５重量部、オレイ
ン酸０．５重量部、シクロへキサノン１５０重量部、ト
ルエン１５０重量部を加え混合分散し、その他は実施例
１と同様に試作テープ随３を得た。

（比較例１） 比較例としてフッ素系潤滑荊（イタリア国ＭＯＮＴＥＦ
ＬＵＯ５社製商品銘柄フォンブリ７Ｚ−２５）のフロン
−１１３に溶解し１．５重量％の溶液を作製し、金属合
金薄膜磁性層上に乾燥膜厚が約７０人となるように保護
層を塗布し乾燥した。これを８ミリ幅の磁気テープとし
て試作テープ−４を得た。

実施例、比較例で得られた試作テープの表面粗さ、摩擦
係数、Ｃ／Ｎ、スチル寿命を下記の方法で評価した。

（１）　　Ｍｉ磁性層表面粗さ 米国ＷＹＫＯ社製非接触式３次元表面粗さ測定器ＴＯＰ
Ｏ−３Ｄを用いて磁性層表面の表面粗さを測定した。

（２）磁性層の摩擦係数 直径３ｍφのステンレス棒に試験用テープを１８０度巻
き付はテープを５１／秒で滑らせたときの入側と出側の
荷重を測定して求めた。ただし入側の荷重は２０ｇｒと
した。ＨＷＩ係数の測定は摩擦係数の温度依存性を知る
ために３℃。

２３℃、４０°Ｃの各環境下で測定した。

（３１Ｃ／Ｎの測定 磁性層の表面粗さ、保護層による空隙損失の影響が考え
られるため、市販のハイバンド８ミリ方式ビデオテープ
レコーダーを改造して、試作テープの７ＭＨｚ±ＩＭＨ
ｚのＣ／Ｎの測定を行なった。

（４）スチル寿命試験 市販のハイバンド８ミリ方式ビデオテープレコーダーを
用い、各試作テープを一１０″Ｃと４０゛Ｃ１８０％Ｒ
Ｈの環境下で試験した。スチルモードで、記録した映像
が乱れるまでの時間を寿命とした。

これらの結果を次の表にまとめた。

（以　下　余　白） 評価結果から明らかなように本発明の実施例で得られた
試作テープは、比較例と同様のＣ／Ｎを実現できており
、さらに摩擦係数には温度依存性が少なく、スチル寿命
の点でも優れている。

発明の効果 以上詳述したように本発明の磁気記録媒体においては、
電磁変換特性を損なうことのないよう１００Å以下の厚
さの磁性保護層を設けたものであり、これにより摩擦係
数が小さく安定し、その温度依存性も少なく、低温から
高温まで全環境下において走行安定性、耐久性に優れた
磁気記録媒体を提供することができ、その実用上の価値
には大なるものがある。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性支持体上に形成された金属合金薄膜型磁性
   層上に無機質充填剤と結合剤樹脂を主体とする１００Å
   以下の膜厚の保護層を塗布形成してなる磁気記録媒体。
2. （２）無機質充填剤が、平均粒子サイズ１５ｎｍ以下の
   ルチル型酸化チタンまたはカーボンブラックまたはそれ
   らの混合物である請求項１記載の磁気記録媒体。
3. （３）保護層を構成する結合剤樹脂にフォスファゼン樹
   脂が含有されている請求項１記載の磁気記録媒体。