JPH0417205Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は油タンクのストレーナに関するもので
ある。

［従来の技術］ 第２図はパワーステアリング用油タンク２を示
すもので、潤滑油は底部の出口７から油圧ポンプ
によりパワーステアリングへ送られ、戻り口８か
ら油タンク２へ戻される。出口７にはフイルタ６
が嵌合され、この上端部に結合したキヤツプ３が
油タンク２の装着口１１のねじ部に螺合され、適
時フイルタ６が交換される。油タンク２の上壁に
は給油口９が設けられ、これに枠４に網５を一体
的に結合してなるカツプ状のストレーナ１０が装
着され、図示してないキヤツプが給油口９のねじ
部に螺合される。

給油口９から供給される潤滑油がストレーナ１
０の上部まで溜り、油タンク内部の空気が逃げら
れなくなると、潤滑油の流れが急に悪くなり、引
き続き供給される潤滑油が給油口９から溢れてし
まう。

実開昭56−136816号公報に開示されるストレー
ナでは、ガソリン燃料のように低粘性物の場合に
は問題がないが、粘性の高い潤滑油の場合には同
様のことが生じる。

［考案が解決しようとする問題点］ そこで、本考案の目的は潤滑油の流れにより油
タンクの呼気作用が妨げられいない油タンクのス
トレーナを提供することにある。

［問題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案の構成は給
油口に装着されるストレーナの底部に上方へ突出
する呼気管を結合し、この上端部に傘を設けたも
のである。

［作用］ 油タンク内部の空気はストレーナ１０の底部１
４ａから上方へ延びる呼気管１６の通孔１８を経
て外部へ逃げるので、ストレーナ１０の網１５を
通過する潤滑油の流れが妨げられい。呼気管１８
の上端部に傘１７が備えられているので、供給さ
れる潤滑油が呼気管１６へ流入することがない。

［考案の実施例］ 第１図に示すように、油タンク２の給油口９に
装着されるストレーナ１０は枠１４が網１５と一
体的に樹脂成形されるもので、同時に底部１４ａ
から上方へ突出する呼気管１６が一体に成形され
る。呼気管１６の上端部に通孔１８と傘１７が設
けられる。この傘１７は呼気管１６と一体に成形
するか、または別物を呼気管１６に嵌合される。
このようなストレーナ１０は給油口９の内部に装
着され、かつ入口側に筒状の押え２０を嵌合して
固定される。給油口９はキヤツプ２１により閉鎖
される。

本考案によれば、キヤツプ２１を外して給油口
９からストレーナ１０の内部へ潤滑油を注ぐと、
網１５により異物が濾過されて清浄な潤滑油が油
タンク２の内部へ流れると同時に、油タンク２の
内部の空気が底部１４ａから呼気管１６、通孔１
８を経て外部へ流れる。したがつて、網１５の全
面が潤滑油で塞がれても、油タンク内部の空気圧
が円滑に解放されるので、潤滑油の流れが妨げら
れることがなく、従来例に比べて潤滑油の流入が
促進される結果、給油口９から溢れ出るという不
具合が解消される。

［考案の効果］ 本考案は上述のように、給油口に装着されるス
トレーナの底部に上方へ突出する呼気管を結合し
たから、ストレーナの上部まで潤滑油が溜り、網
の全面が潤滑油で塞がれても、油タンク内部の空
気が呼気管を通つて円滑に外部へ流れ出るので、
網を通る潤滑油の流れが妨げられない。したがつ
て、従来例のようにストレーナの油面が高くなる
と急に潤滑油の流れが悪くなり、給油口から溢れ
出るなどの不具合を回避することができる。ま
た、傘が呼気管の上端部に備えられているので、
供給される潤滑油が呼気管の内部へ流入すること
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る油タンクのストレーナの
側面断面図、第２図は従来の油タンクのストレー
ナを備えた油タンクの側面断面図である。 ９……給油口、１０……ストレーナ、１５……
網、１６……呼気管、１７……傘、１８……通
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給油口に装着されるストレーナの底部に上方へ
   突出する呼気管を結合し、この上端部に傘を設け
   たことを特徴とする油タンクのストレーナ。