JPH04157119A - 一方向性電磁鋼板用薄鋳片の製造方法 - Google Patents

一方向性電磁鋼板用薄鋳片の製造方法

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JPH04157119A
JPH04157119A JP27909690A JP27909690A JPH04157119A JP H04157119 A JPH04157119 A JP H04157119A JP 27909690 A JP27909690 A JP 27909690A JP 27909690 A JP27909690 A JP 27909690A JP H04157119 A JPH04157119 A JP H04157119A
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cooling
solidification
sec
sulfide
molten steel
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Kenji Kosuge
健司 小菅
Morio Shiozaki
塩崎 守雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2.5〜6.5%のStを含む0.3〜3.
0mm厚−一方向性電磁鋼板用薄鋳片の製造方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
一方向性電磁鋼板はトランス等の電気機器の鉄心材料と
して利用されており、磁気特性として励磁特性と鉄損特
性が良好でなくてはならない。しかも近年、特にエネル
ギーロスの少ない低鉄損素材への市場要求が強まってい
る。
しかし、従来の製造方法では、熱延、冷延、焼鈍などの
複雑な工程処理が必要なため、製造コストが非常に高い
という問題がある。そこで最近、電磁鋼の溶鋼を急冷凝
固法で直接薄帯にする技術が開発された。この方法によ
れば、溶鋼から直接成品または生成品が出来るので、製
造コストを大幅に下げることが可能である。
この急冷凝固法で一方向性電磁鋼板を製造する方法は、
インヒビターを活用するものが主流である。たとえば、
特開昭63−11619号には、Si :2.5〜6.
5%等を含有する溶湯を、冷却面が移動更新する冷却体
上に連続供給して急冷凝固し、0.7〜2.0m厚の鋳
片を得、これに圧下率50%以上の冷間圧延を施した後
、焼鈍することからなる一方向性電磁鋼板の製造方法が
開示されている。
さらに、特公昭56−51216号および特公昭56−
43295号では、いずれも溶鋼を鋳型の中心部の凝固
冷却速度がl″C/秒以上となるように冷却し、凝固後
の少な(とも600″Cまでを0.05℃/秒以上で急
冷することにより、硫化物、窒化物、炭化物などの析出
物を殆ど固溶させた鋳片を得、以降の工程で析出処理す
ることにより、微細分散させるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、特開昭63−11619号の特許文献記
載の方法によれば、望ましい磁気特性を得るために必要
な、急冷凝固後の具体的な鋳片の冷却速度については言
及されていない。また、特公昭56−51216号およ
び特公昭56−43295号のように、たとえ凝固後の
具体的な鋳片の冷却速度が言及されていたとしても、後
に硫化物の析出処理のため再熱する必要があり、省エネ
ルギーの観点からは不利になっている。加えて、この特
許文献記載では、冷却過程で冷却速度を適当に制御すれ
ば一部の硫化物が細かく析出し、そのまま殆ど成長もし
くは凝集粗大化せずに結晶粒内に分散して低い温度に達
することも出来ると言っているが、実際には冷却過程で
冷却速度を適正に制御することは非常に困難で多大の努
力を必要とする、と述べている。
以上のように、従来開示されてきた急冷凝固法による一
方向性電磁鋼板の製造方法では、二次冷却での適切な制
御により微細な硫化物を析出させた鋳片を得て、析出処
理工程の省略、また熱延工程省略を狙った方法は今まで
困難と考えられ、工業化されていなかった。
本発明者らは、この困難を克服し、省エネルギーの観点
からも有利にするため、急冷凝固法における凝固後の冷
却(これを以後、二次冷却と述べる)の適正な制御によ
り、鋳片中へ微細な硫化物を析出させ、(110) <
001 >方位の集積度が高く磁気特性の良好な一方向
性電磁鋼板を得るための薄鋳片製造方法を課題に取り組
んできた。
〔課題を解決するための手段] 本発明では、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、
重量でSi  :2.5〜6.5%、Mn  : 0.
02〜0.15%、S : 0.01〜0.05%を基
本成分として含有する溶鋼から0.3〜3.0mmの厚
みの薄鋳片に連続鋳造するに際し、凝固時点を急冷凝固
して、上記硫化物が固溶した凝固相を得、凝固完了から
γループ上部のδ単相域を100’C/秒以上で急冷後
、さらに700°Cまでの温度域を5℃/秒以上の冷却
速度で冷却を行う、硫化物の微細析出処理を施すと、二
次再結晶が安定し磁気特性が改善されることを見出した
。これは、本発明での二次冷却方法を用いると、100
人オーダーの硫化物が均一微細に析出し、かつ結晶粒径
が100−以下の薄鋳片が得られるためである。
さらに、インヒビターとしてAfNなどの窒化物を必要
とする場合には、後の工程で窒化物の析出処理を施す。
以下に本発明の詳細な説明する。
一方向性電磁鋼板は、その製造工程の最終焼鈍中に二次
再結晶を充分に起こさせ、所謂ゴス集合組織を得ること
により製造できる。このゴス集合組織を得るためには、
−次再結晶粒の成長粗大化を抑制し、(110) (0
01>方位の再結晶粒のみを成る温度範囲で選択的に成
長させる。すなわち、二次再結晶させる様な素地を作っ
てやる事が必要である。そのためには、素材に微細な介
在物が一次再結晶粒の成長の抑制材(インヒビター)と
して、均一に分散していなければならない。また、この
時の最適な析出サイズは100人オーダーであると言わ
れている。
このインヒビターの代表的なものとして硫化物がある。
特公昭56−43295号の特許文献記載によれば、硫
化物は1500°C付近の凝固完了期および1200〜
900°C付近の温度で析出すると言われている。
また、硫化物の溶体化域は1400〜1250℃である
と言われている。つまり、凝固期が徐冷された場合には
、凝固完了期に析出し、凝固期が極めて速く急冷された
場合には、硫化物は地に過飽和に固溶したまま低い温度
に到達する。さらに、1200〜900°C付近の温度
に保持されれば、硫化物は時間に伴って凝集粗大化し、
この温度域でも急冷されれば、硫化物が地に完全に固溶
したままの状態が得られる。
従来での硫化物を活用した急冷凝固法では、前記特公昭
56−51216号および特公昭56−43295号に
開示されているように、凝固期を極めて速く急冷して、
引き続いて凝固後も急冷して600’C程度まで冷却し
、硫化物が地に完全に固溶したままの鋳片を得、後の析
出処理により100人オーダーの硫化物を微細に析出さ
せる方法がある。しかし、本発明では上記方法における
余分な析出処理工程を省略するがため、凝固期を極めて
速く急冷して、引き続いて凝固後、硫化物の溶体化域で
ある1400〜1250°C程度の温度域、つまりδ単
相域でも極めて速く急冷することにより、1200〜9
00°C付近の温度域にて100人オーダーの硫化物を
微細に析出させる方法をとり、後の析出処理を省略する
方法を採っている。つまり、これまでに本発明者らは、
鋳造後の二次冷却で最適な冷却制御温度範囲を実験によ
り明確にし、特にδ単相域での冷却速度が100人オー
ダーの硫化物の微細析出に密接な関係を持つことを突き
止めた。
この理由としては、以下のことが考えられる。
第1図に、−例としてFe −3i −0,07%C系
状態図を示す。本発明で述べているδ単相域とは、第1
図での斜線部で示された、Tループより高温側のδ相温
度域を示す。
ここで、溶鋼の凝固からの各相でのメカニズムを模式的
に表現すると第2図の様になる。(a)は(L+δ)領
域を、(b)と(C)はδ単相領域を、(d)は(δ+
r ) 6i域をそれぞれ表している。ただし、(b)
は(L+δ)I域近傍の6単相域(δ単相高温側)、(
c)は(δ+T)領域近傍のδ単相域(δ単相低温側)
である。また、図中の実線は粒界を、点線は旧(初晶)
δ粒界を示す。溶鋼は凝固後、初晶6粒が晶出しく第2
図(a))、後にこれらが成長する(第2図(b))。
この初晶6粒はδ単相域の低温側になると、いくらか粒
成長する(第2図(c))、そして(δ+γ)領域に入
ると、これら粒成長したδ粒の粒界からγ相が析出する
(第2図(d))。したがって、δ単相域での二次冷却
速度を高めると、第2図の(b)から(C)での初晶6
粒の粒成長が止まり、第2図(b)での初晶6粒が残存
し、γ相の分布が微細になる。
さて、硫化物の析出について考察してみると、δ単相域
では溶解度積から判断して硫化物は析出しない。(δ十
T)二相域に入りδ→T変態が進行すると、Sの平衡分
配係数K Cr/δ)は約0.70であるから、Sがγ
相からδ相へ再分配し、δ相中にSが濃縮し、δ相内−
面に均一かつ微細に析出する。本発明では、δ単相域の
冷却速度を100℃/秒以上に高めると、より多くのγ
相が微細に分散することになり、この時のγ相分散状態
になるとSの再分配の効果が大きくなり、δ→T変態に
より多くの100人オーダーの微細硫化物がδ相内−面
に析出すると推測される。
以上が、δ単相域での冷却速度が100℃/秒付近にな
ると、特に100人オーダーの硫化物の微細析出に密接
な関係を持ってくる理由の一つと考えられる。
さらに、γ相の成長を抑制させるため、700°Cまで
の(δ+γ)二相域での冷却も合わせて重要である。つ
まり、微細な結晶粒径を持った鋳片を得るため、δ単相
域の冷却速度を急冷することにより、初晶6粒をできる
だけ結合成長させることなく冷却し、次のδ単相以下の
温度域ではγ相の成長を抑制させるため、(δ+T)二
相域での冷却を5℃/秒以上必要とする。これにより、
結晶粒径が100.n以下の微細なものになり、磁気特
性向上の上で非常に好ましいものとなる。この理由は、
薄鋳片の単位体積当たりのゴス核の存在個数が高まるか
らである。
また、高磁束密度を得るため、硫化物に加えてAffi
Nなとの窒化物をインヒビターとして利用する場合につ
いて述べる。前記特公昭56−43295号によると、
AfNは1150°C以下で析出すると述べている。し
たがって、AINなどの窒化物を出来るだけ多く固溶し
た状態にするためには、(δ+T)二相域を急冷する必
要がある。その急冷の度合いは、硫化物析出範囲と略同
じで良い。そして、後の工程にて950〜1200’C
の30秒〜30分の条件で中間焼鈍を行い、AfN等を
微細析出させる。
なお、鋳片の集合組織については、急冷凝固法により結
晶方位がランダムな組織が得られる。
〔作 用] 次に本発明において、1ii1組成および製造条件を前
記のように限定した理由を、詳細に説明する。
この鋼成分の限定理由は下記のとおりである。
Siは鉄損を良くするために下限を2.5%とするが、
多すぎると冷間圧延の際に割れ易く加工が困難となるの
で上限を6.5%とする。
MnはMnSを形成するために必要な元素で、下限0.
02%は、これ未満であればMnSの絶対量が不足し、
上限0.15%は、これを越えるとMnSの適当な分散
状態が得られないので上記範囲に限定した。
SはMnS、(Mn  −Fe)Sを形成するために必
要な元素で、下限0.01%は、これ未満では、MnS
、(Mn  −Fe)Sの絶対量が不足し、上限0.0
5%は、これを越えると仕上高温焼鈍で脱硫が困難とな
るので上記範囲に限定した。
さらに、硫化物に加えてAfNを利用する場合は、酸可
溶性A2とNを添加する。酸可溶性Ai。
はAfNを形成するために必要な元素で、下限0.01
%は、これ未満ではAffiNの絶対量が不足し、上限
0.04%は、これを越えるとAj2Nの適正な分散状
態が得られないので限定した。
NはAiNを形成するために必要な元素で、下限0.0
3%は、これ未満ではAfNの絶対量が不足し、また上
限0.015%は、これを越えると二次再結晶が不安定
となると共に、ブリスターが発生しやすくなるので上記
範囲に限定した。
その他、Cu、Sn、Sbはインヒビターを強くする目
的で1.0%以下において少なくとも1種添加しても良
い。
Cについては、0.03〜0.01%が望ましい。下限
0.03%は、これ未満であれば二次再結晶が不安定と
なり、上限0.10%は、これより多くなると脱炭所要
時間が長くなり、経済的に不利となるからである。
次に、この溶鋼を双ロール法等により急冷凝固し、0.
3〜3.3閣厚の薄鋳片を製造するが、最終板厚0.0
5〜0.40mの製品を想定したとき、良好な二次再結
晶を得るためには0.3 m未満では冷延圧下率が不足
であり、3.0■超では冷延圧下率は過剰となる。
さらに凝固直後、二次冷却を実施する必要がある。本発
明では、硫化物の微細析出処理を施すため、γループ上
部のδ単相域の冷却速度を限定した。第3図にδ単相域
での二次冷却速度と磁気特性の関係を示す。この図から
、磁気特性を良好にするには、最適な二次冷却速度の下
限値が100℃/秒であることがわかる。二次冷却速度
が、これ以下では硫化物が粗大析出し均一微細とはなら
ず、二次再結晶が不安定になり良好な磁気特性が得られ
ない。また第4図に、後述実施例工におけるδ単相域で
の二次冷却を125℃/秒実施した条件Aと、30”C
/秒実施した条件Eでの、鋳片の硫化物のサイズ分布を
示す。δ単相域の冷却速度を100”C/秒以上にする
ことにより、二次再結晶に有効な100人オーダーの硫
化物が析出している。
また、δ単相以下の温度域では、微細な結晶粒径を持つ
ため、(δ+γ)二相域を急冷する必要がある。このた
めには、少なくとも700°Cまで5”C/秒以上の冷
却を必要とする。この下限値5℃/秒は、冷却速度がこ
れ以下では結晶粒径粗大化し、硫化物も凝集粗大化する
ため限定した。
また、AfNなどの窒化物を必要とする場合にも、本発
明による700℃まで5℃/秒以上の冷却により、窒化
物が出来るだけ多く固溶した状態になり、上記の二次冷
却条件が満足されなければ、窒化物が粗大析出する。
以上、二次冷却方法としては、凝固完了からγループ上
部のδ単相域を100℃/秒以上で急冷後、さらに70
0℃までの温度域を5℃/秒以上の冷却速度で冷却を行
う硫化物の微細析出処理を施せば、微細な結晶粒径を持
ち、AINなどの窒化物を多く固溶した状態で鋳片を得
ることができる。
ここで、急冷凝固された鋳片を二次冷却する方法である
が、気水冷却及び不活性ガス、不活性流体による冷却が
代表的なものとして挙げられる。
これらの他に、サポート的な冷却移動媒体(たとえば、
ロール等)による接触式冷却方法も考えられる。
以上、本発明により得られた薄鋳片の集合組織は、結晶
方位がランダムな集合組織である。
この薄鋳片素材は、熱延工程を実施することなく次工程
へ進む。ここで、インヒビターとして窒化物も必要とす
る場合は、AIN等の析出のために950〜1200℃
で30秒〜30分の中間焼鈍を行うことが望ましい。
次に、1回ないし、中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延
を施す。このときの最終冷延圧下率は高いゴス集積度を
もつ製品を得るため、圧下率60〜90%が必要となる
この後は、湿水素雰囲気中で脱炭焼鈍を行い、さらにM
gO等の焼鈍分離剤を塗布して、二次再結晶と純化のた
め1100°C以上の仕上げ焼鈍を行うことで、磁気特
性が良好な一方向性電磁鋼板が製造される。
次に本発明の実施例を挙げて説明する。
(実施例1) 第1表に示す成分組成を含む溶鋼を、双ロール急冷凝固
法により、2.4 wa厚の薄鋳片にした。鋳造条件は
、ロール径が300■φ、ロール周速度が440m/秒
、溶鋼のロール接触時間は約0.3秒であった。なお、
この溶鋼の液相線温度は約1490°C1固相線温度は
約1430°Cである。また、δ→γ変態は、約130
0°Cから始まると推定される。鋳造直後は、双ロール
直下から気水冷却を実施し、1300°Cまで二次冷却
した。冷却速度は、第2表に示すように、A、B、C,
D、Eで、それぞれ、125゜110 .90.70.
30℃/秒の5水準をとった。1300°Cから700
°Cまでの二次冷却速度は、いずれも10℃/秒である
このとき、条件AとEでの硫化物のサイズ分布を第4図
に示す。条件Aで1300°Cまでを最急冷することに
より硫化物が均一に析出しており、そのサイズ分布も二
次再結晶に有効な100人オーダーのものに集中してい
る。また、得られた薄鋳片の平均結晶粒径を第2表に示
す。1300℃までの冷却速度を100℃/秒以上にす
ることにより、結晶粒径は100n以下のものが得られ
た。薄鋳片の集合組織は、いずれの条件もランダム集合
組織であった。
ついで、得られた鋳片を酸洗した後、冷間圧延を行い0
.8腫厚にした0次に湿潤水素中で焼鈍し、再度、冷間
圧延を施し0.29閣厚にした。さらに、湿潤水素中で
脱炭焼鈍しMgO粉を塗布した後、1200℃に10時
間、水素ガス雰囲気中で高温焼鈍を行った。
第3表に、得られた製品の磁気特性を示す。製品の磁性
は、第3表に示すように二次冷却条件AとBで満足でき
るものが得られ、1300’Cまでの冷却速度を100
℃/秒以上実施した方が良好な磁気特性になった。
第2表 第3表 (実施例2) 第4表に示す成分組成を含む溶鋼を、双ロール2、冷凝
固法により、2.3閣厚の薄鋳片にした。鋳造条件は、
ロール径が300mmφ、ロール周速度が450■/秒
、溶鋼のロール接触時間は約0.3秒であった。なお、
この溶鋼の液相線温度は、約1490℃、固相線温度は
、約1430″Cである。鋳造後の二次冷却条件は、第
5表に示すように2水準とし、双ロール直下から気水冷
却を実施した。条件Fは、1300°Cまで135’C
/秒をとり、条件Gは、1300°Cまで70℃/秒を
とった。1300’Cから700℃までの二次冷却速度
は、いずれも10℃/秒である。
このとき、得られた薄鋳片の平均結晶粒径と、硫化物の
平均サイズを第5表に示す。条件AとEでの鋳片断面の
光学顕微鏡組織の代表例を第5図、 に示す。1300
°Cまでを最急冷することにより、硫化物は、100人
オーダーのものが得られた。また、薄鋳片の結晶粒径に
ついては、100−以下のものが得られた。集合組織は
、いずれの条件もランダム集合組織であった。
ついで、得られた鋳片を1120″Cで5分間焼鈍を行
い、さらに酸洗した後、冷間圧延を行い0.29m厚に
した。次に湿潤水素中で脱炭焼鈍し、MgO粉を塗布し
た後、1200℃に10時間、水素ガス雰囲気中で高温
焼鈍を行った。
得られた製品あ磁性は、第6表に示すように、二次冷却
条件Fであり、1300°Cまでの冷却速度を135℃
/秒実施した方が、良好な磁気特性になった。
第6表 (実施例3) 第7表に示す成分組成を含む溶鋼を、双ロール急冷凝固
法により、2.0mm厚の薄鋳片にした。
鋳造条件は、ロール径が300■φ、ロール周速度が5
50■/秒、溶鋼のロール接触時間は約0.3秒であっ
た。なお、この溶鋼の液相線温度は、約1490℃、固
相線温度は、約1430°Cである。鋳造後の二次冷却
条件は、双ロール直下から気水冷却を実施した。冷却速
度は1300℃まで145℃/秒をとり、1300℃か
ら700℃までは20℃/秒である。
このとき、得られた薄鋳片の平均結晶粒径は82趨、硫
化物の平均サイズは670人であった。集合組織は、ラ
ンダム集合組織であった。
ついで、得られた鋳片を1120°Cで5分間焼鈍を行
い、さらに酸洗した後、冷間圧延を行い0.230厚に
した。次に湿潤水素中で脱炭焼鈍し、MgO粉を塗布し
た後、1200°Cに10時間、水素ガス雰囲気中で高
温焼鈍を行った。
得られた製品の磁性は、磁束密度はB、=1.92(T
)、鉄損WI?15゜=0.95 (kg/W)で、良
好な磁気特性が得られた。
第7表     イ騨爬) (wt%)〔発明の効果〕 本発明によれば、急冷凝固法により得られた珪素鋼薄鋳
片を素材とし、熱延を省略して、高い磁束密度を有する
一方向性電磁鋼板を、安価かつ省エネルギーに製造する
ことができるので、産業上の貢献するところが極めて大
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、Fe −3t −0,07%C系状態図であ
る。第2図は、各温度域での相変態の模式図である。(
a)は(L十δ)領域を、(b)は(L+δ)領域近傍
のδ単相域(δ単相高温側)を、(C)は(δ+γ)領
域近傍のδ単相域(δ単相低温側)を、(d)は(δ+
γ)領域を、それぞれ表している。また、図中の実線は
粒界を、点線′は旧(初晶)δ粒界を示す。第3図は、
1430〜1300℃での二次冷却速度と磁気特性の関
係を示す。 ゛第4図は、薄鋳片の硫化物のサイズ分布である。 第5図は鋳片断面の光学顕微鏡金属組織の代表例を示す
写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量でSi:2.5〜6.5%、Mn:0.02〜
    0.15%、S:0.01〜0.05%を基本成分とし
    て含有する溶鋼から0.3〜3.0mmの厚みの薄鋳片
    に連続鋳造するに際し、凝固時点を急冷凝固して上記硫
    化物が固溶した凝固相を得、凝固完了からγループ上部
    のδ単相域を100℃/秒以上で急冷後、さらに700
    ℃までの温度域を5℃/秒以上の冷却速度で冷却を行う
    、硫化物の微細析出処理を施すことを特徴とする一方向
    性電磁鋼板用薄鋳片の製造方法。 2、酸可溶性Al:0.01〜0.04%、N:0.0
    03〜0.015%を含有する特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6739384B2 (en) 2001-09-13 2004-05-25 Ak Properties, Inc. Method of continuously casting electrical steel strip with controlled spray cooling

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6739384B2 (en) 2001-09-13 2004-05-25 Ak Properties, Inc. Method of continuously casting electrical steel strip with controlled spray cooling

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