JPH04126721U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内空気中の酸素の減少及び有害ガス成分の
増大を防止するとともに在室者に爽快感を与える。 【構成】 室５内から導入された室内空気を酸素とこれ
以外のガス成分に分離して分離された酸素を室５内に戻
すと同時に酸素以外のガス成分を室外に排出するガス分
離装置６と室内に戻される酸素に香りを付与する付香装
置30を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の空気調和機は室内空気を冷却又は加熱することによって室内を冷房し又 は暖房していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、冷房又は暖房状態が長時間継続すると、在室者の呼吸等により室内空 気中の酸素濃度が低下するのみならず二酸化炭素や一酸化炭素等の有害ガス成分 の濃度が増大する。 これに対処するため、室内空気を外気と入れ換える換気操作が通常行われてい るが、これらは室温が大きく変化するとともに排出された冷気又は暖気の生成に 要したエネルギが無駄になるという問題があった。 そこで、高分子分離膜等を用いて酸素濃度を増大させた外気を室内に供給する ことによって室内空気中の酸素濃度の低下を防止する方法が提案されたが、これ は室内の有害ガス成分の濃度増加を阻止できず、従って、快適な室内環境を提供 することはできなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するために提案されたものであって、その要旨とする ところは、室内から導入された室内空気を酸素とこれ以外のガス成分とに分離し て分離された酸素を室内に戻し酸素以外のガス成分を室外に排出するガス分離装 置と、上記室内に戻される酸素に香りを付与する付香装置とを付設したことを特 徴とする空気調和機にある。

【０００５】

【作用】 本考案においては、上記構成を具えているため、空気調和機の運転を継続する ことによって室内空気中の酸素濃度が低下するとともに一酸化炭素等の有害ガス 成分の濃度が増加したときには、ガス分離装置で室内空気を酸素とそれ以外のガ ス成分とに分離し、分離された酸素を室内に戻すとともに分離された酸素以外の ガス成分を室外に排出する。そして、室内に戻される酸素には付香手段によって 香りが付与される。

【０００６】

【実施例】

本考案の１実施例が図１ないし図４に示されている。 図１において、１は室内ユニット、２は室外ユニット、３は室内ユニット１と 室外ユニット２とを互いに接続する冷媒配管、４は壁、５は室、６は分離装置、 ７は室５内の空気を分離装置６に導入する導入管、８は分離装置６で分離された 酸素以外のガス成分を室外に排出するパージ管、９は分離装置６で分離された酸 素を室５内に戻す供給管、30は供給管９に取り付けられた付香装置である。 供給管９は冷媒配管３と一緒に壁４に穿設された穴21を貫通し、その先端開口 は図２に示すように室内ユニット１内の空気通路14中に開口している。なお、図 ２において、10は吸込口、11は室内熱交換器、12は室内ファンである。

【０００７】 図３には分離装置６の詳細が示されている。 分離装置６は一対の反応槽16、17、ブロア18、真空ポンプ19、弁Ａ、Ｂ、Ｃ、 Ｄ、Ｅ、Ｆ等を備えている。一対の反応槽16、17にはそれぞれNa−Ｘ型ゼオライ ト等の吸着剤15が充填されている。 今、弁Ａ、Ｂを開、弁Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆを閉としてブロア18を起動すると、室５ 内の空気が吸入管７、ブロア18、弁Ａを通って反応槽16内に入り、吸着剤15中を 流過する過程で一酸化炭素、窒素等の酸素以外のガス成分が吸着剤15に吸着され る。そして、酸素は吸着されることなく弁Ｂ、供給管９を通って室内ユニット１ から室５内に戻される。 反応槽16内の吸着剤15の吸着能力が飽和に達したとき、弁Ａ、Ｂ、Ｆを閉、弁 Ｃ、Ｄ、Ｅを開とし、かつ、ブロア18及び真空ポンプ19を起動する。すると、反 応槽16内は減圧されこの中の吸着剤15に吸着されているガス成分がこれから離脱 して弁Ｃ、真空ポンプ19、パージ管８を経て大気へ放出される。この間、室内空 気が吸入管７、ブロア18、弁Ｄを経て反応槽17内に入り、その中の酸素以外のガ ス成分が吸着剤15に吸着され、酸素は吸着されることなく弁Ｅ、供給管９を経て 室５内に供給される。このようにしてガス分離装置６は連続的に室内の空気を酸 素とそれ以外のガス成分とに分離し、分離された酸素を室内に戻すとともに酸素 以外のガス成分を室外に排出する。

【０００８】 図４には付香装置の詳細が示されている。 供給管９に着脱自在に取り付けられた容器32内には液状の香料33が貯溜され、 この液中に下端が浸漬された細管34の上端は供給管９内に突出している。そして 、容器32には通気孔35が穿設されている。 しかして、供給管９内を酸素が流過すると、香料33が吸い上げられて酸素中に 混入し、酸素に伴われて室５内に供給される。

【０００９】

【考案の効果】

本考案においては、空気調和機の運転を継続することによって室内空気中の酸 素濃度が低下するとともに一酸化炭素等の有害ガス成分の濃度が増加したときに は、ガス分離装置で室内空気を酸素とそれ以外のガス成分とに分離し、分離され た酸素を室内に戻すとともに分離された酸素以外のガス成分を室外に排出するの で室内空気中の酸素濃度の低下及び有害ガス成分の濃度増加を阻止できるととも に室内温度の変動を防止して省エネルギに資することが可能となる。 また、室内に戻される酸素に付香装置によって香りを付与できるので、この香 りによって在室者に酸素が供給されていることを知覚させることができるととも に爽快感を与えることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す外観斜視図である。

【図２】上記実施例における室内ユニットの略示的縦断
面図である。

【図３】上記実施例におけるガス分離装置の系統図であ
る。

【図４】上記実施例における付香装置の縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 室内ユニット ２ 室外ユニット ６ ガス分離装置 30 付香装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内から導入された室内空気を酸素とこ
   れ以外のガス成分とに分離して分離された酸素を室内に
   戻し酸素以外のガス成分を室外に排出するガス分離装置
   と、上記室内に戻される酸素に香りを付与する付香装置
   とを付設したことを特徴とする空気調和機。