JPH04125802U - コールドパーマ用ロツドホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は製造コストが安価で、着脱容易なコー
ルドパーマ用ロッドホルダーを提供することにある。 【構成】中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成されたコ
ールドパーマ用ロッドホルダーであって、一定距離を隔
てて相対向する板状部材と、これに懸架された複数の略
Ｃ字型の接続部材と、一側端に形成された把手とで構成
される。また、本体の両端を開口端に形成し、側面にそ
の長手方向に亘って前記開口端に至るスリットを形成す
ると共に、スリットの前記両開口端部をそれぞれの開口
端側に向けて拡開形成し、スリットに対向する長手方向
側面にスリットの直交方向に対して切欠いた略Ｖ字形状
の切欠き部をに複数個形成する。また、本体の一側端部
に紐を取付ける。 【効果】製造コストの低減と作業時間の大幅な短縮を図
ることができる。而も、髪を痛めることもなく、美しい
ウエーブを作ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はコールドパーマをかける時に、髪を巻いたロッドを固定するホルダー に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコールドパーマ用のロッドを固定するホルダーとしては、図９に示すよ うにロッドに髪を巻いてその上からロッドの両端に輪ゴムを掛けて固定するもの や、図１０に示すようにロッドの一端に回動可能に固定されたクランパーで髪を 挾持するものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図９に示すものは、輪ゴムが髪に絡み付いたり、輪ゴムが髪に当接する部分に 締付力が集中するため、輪ゴムの跡ができたり、ロッドと輪ゴムの隙間から髪が 飛び出したりすることがあり、形が整った美しいカールやウエーブ作ることがで きなかった。また、髪全体が輪ゴムによって引張られるため、切れ毛が発生した り、客に圧迫感と痛みを与えたりすることがあった。次に、図１０に示すものは 、クランパーの取付構造が複雑であるため製造コストが高いと共に、クランパー の取付部付近に髪を挾む力が集中するため、カールやウエーブを均一に仕上げる ことができなかった。更に何れの手段も髪を固定するのに手間が掛かるため、一 人のパーマに数拾個のロッドが必要であることから、全体として大きな時間の浪 費となっていた。そこで、製造コストが安価で着脱容易なロッドホルダーの早期 なる開発が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記従来の各課題を解決するために鋭意研究の結果開発されたもの であり、髪を痛めることがなく、而も製造コストが安価で着脱容易なロッドホル ダーを提供するものであり、第一の考案と第二の考案とを有する。 即ちその構成とは、先ず第一の考案は、中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成 されたコールドパーマ用ロッドホルダーであって、一定距離を隔てて相対向し、 全体が細長く且つ両端が細く形成された一対の板状部材と、この両板状部材に懸 架される複数の略Ｃ字型の接続部材と、一側端に形成された把手とから成ること にある。次に第二の考案は、中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成されたコール ドパーマ用ロッドホルダーであって、その両端を開口端に形成し、側面にその長 手方向に亘って前記両開口端に至るスリットを形成すると共に、このスリットの 前記両開口端部をそれぞれの開口端側に向けて拡開形成し、前記スリットに対向 する長手方向側面にスリットの直交方向に対して切欠いた略Ｖ字形状の切欠き部 を複数形成したことにある。また、第一の考案又は第二の考案のコールドパーマ 用ロッドホルダーの一側端に紐を取付けた構成とすることもできる。

【０００５】

【作用】

図１は第一の考案に係るコールドパーマ用ロッドホルダー（以下、「ホルダー 」と略称する。）の斜視図を示し、図２はこのホルダーを底面から見た図である 。ホルダー（１）は一対の板状部材（２），（２）に複数の略Ｃ字型の接続部材 （３），（３），・・，（３）を懸架し、全体は中空で断面略Ｃ字型の円筒形状 に形成され、その一側端には把手（４）が形成されている。前記一対の板状部材 は、それぞれ全体が細長く且つ両端（２１），（２１）が細長く形成され、複数 の略Ｃ字型の接続部材が所定間隔で懸架されている。そして、前記両板状部材間 には一定間隔（Ａ）のスリット（６）が形成されている。また、前記両板状部材 の細く形成された両端によって、拡開形成部（６１），（６１）が形成されてい る。このホルダーの内径はロッド（７）の外径に略等しく、スリットの間隔（Ａ ）はロッドの外径より小さい。従って、ホルダーをロッドに取りつける際には、 図３に示すように、これらの拡開形成部（６１）の何れか一方を髪（８）とペー パー（１６）とが巻かれたロッド（７）に適度な力で押し当てることにより、拡 開形成部を押し広げ、ロッドの外径程充分広がったところでスリットへと移動さ せ、ロッドを完全に嵌入する。この際、ロッドの外径は、髪が巻かれて大きくな っているから、ホルダーはその分、外側へ膨らむ。従って、ホルダーは元の形状 に復元しようとし、スリット（６）間にはスリットを閉じようとする力、即ちロ ッドをホールドする力（Ｆ１）が作用するから、ホルダーがロッドからずれるこ とはない。次にホルダーをロッドから外す際は、取付ける際と逆の手順で把手（ ４）を摘んで上方へ引き上げれば、拡開形成部からスリットへと順に、ロッドか ら容易に外れる。 更にホルダーに形成された複数の半円柱形状の貫通孔（５）からコールドパー マ液を注入すれば、巻いた髪全体にパーマ液を浸透させることができる。 尚、図５に示すように前記把手（４）に紐（８）を取付ければ、取外しが更に 容易になる。

【０００６】 次に図６は第二の考案に係るホルダーの斜視図を示し、図７はこのホルダーを 底面から見た図である。このホルダーも中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成さ れ、側面にＶ字形状の切欠き部（１０）を複数形成している。また、それに対向 する側面にはスリット（１２）が形成され、その両端部には拡開形成部（１３） ，（１３）が形成されている。このホルダーの内径はロッド（７）の外径に略等 しく、スリットの間隔（Ａ）はロッドの外径より小さい。また、前記複数のＶ字 形状の切欠き部により、図６に示すように（Ｆ２），（Ｆ３）方向にバネ力が生 じる。従って、このホルダーも前記第一の考案のホルダーと同様に拡開形成部を ロッドを嵌入する切掛けとすれば、容易に取付けることができる。更に、Ｖ字形 状の各切欠き部からパーマ液を注入すれば、巻いた髪全体にパーマ液が均一に浸 透し、形が整ったカールやウエーブが形成できる。尚、図８に示すように側面先 端部に取付孔を穿孔し、紐（８）を取付ければ、取外しが一層容易になる。

【０００７】

【実施例】

図１は第一の考案に係るホルダーの一実施例を示す斜視図、図２はホルダーを 底面から見た説明図である。以下、これらの図面に基づいてこのホルダーを詳細 に説明する。 ホルダー（１）は６ナイロンや合成樹脂等の可撓性材料によって中空で断面略 Ｃ字型の円筒形状に形成され、その全長は髪を巻くロッド（７）に取付けた場合 にロッドの両端に指で摘む部分を残すことができる程度であり、又その内径はロ ッドの外径に略等しい。（２），（２）は全体が細長く且つ両端（２１），（２ １）が細く形成された板状部材である。そして、両板状部材に複数の略Ｃ字型の 接続部材（３），（３），・・，（３）を懸架することにより、両板状部材間に は図２に示すように一定間隔（Ａ）を隔てたスリット（６）及び半円柱形状の複 数の貫通孔（５），（５），・・（５）が形成されている。また、スリットの両 端部には細く形成された両板状部材の両端によって拡開形成部（６１），（６１ ）が形成されている。更に本体の一側端には把手（４）が形成されている。 次に、このホルダーを実際に使用する場合の一実施例を説明する。 図３に示すようにホルダーの両拡開形成部の何れか一方を適度な力でロッドに 押し付けて拡開部を押し広げ、ロッドの外径程充分広がったところでスリットへ と移動させ、ロッドを完全に嵌入する。この際、ロッドにはペーパー（１６）と 共に、髪（８）が巻かれているため取付けたホルダーは、その分、外に膨らむ。 従って、ホルダーには、原形に戻ろうとする復元力（Ｆ１）が作用するため、ロ ッドを挾持する力が生じ、ロッドからずれることはない。図４に取付けた状態を 側方から見たところを示す。ここで、ホルダーには半円柱形状の複数の貫通孔（ ５），（５），・・（５）が形成されているから、各貫通孔からコールドパーマ 液を注入すれば、巻かれた髪全体に均一に浸透させることができる。従って、形 の整ったカールやウエーブが形成できる。次に、ホルダーをロッドから取り外す 場合は、把手（４）を摘んで上方へ引き上げれば、ロッドは取付けた場合とは逆 に拡開部からスリットにかけて順にホルダーの外へ出る。

【０００８】 図５は第一の考案のホルダーの一側端に形成された把手に紐を取付けたホルダ ーを示す。紐（８）は把手（４）に穿孔された取付孔（４１）に取付けられてい る。紐の形状は図に示すようなリング状でも良いし、リング状に形成しなくても 良い。また、リングの大きさや紐の長さは使用状況に応じて適宜変更可能である 。このホルダーを使用すれば、リングに指を通して上方へ引き上げるだけで容易 にロッドから外すことができるが、特にロッドが大きかったり、材質が固くて挾 持する力が大きい場合に特に有効である。

【０００９】 尚、ロッドの大きさに応じてＣ字型の接続部材や板状部材の大きさやは、適宜 変更可能である。また、スリットの間隔やＣ字型の接続部材の数を増減すること により、ロッドを挾持する力を変えることができる。更にＣ字型の接続部材の大 きさを変更したり、その数を増減することにより、半円柱形状の貫通孔の大きさ を変えることができる。

【００１０】 図６は第二の考案に係るホルダーの一実施例を示す説明図、図７はそれを底面 から見た図である。以下、このホルダーをこれらの図面に基づいて詳細に説明す る。 ホルダー（９）は６ナイロンや合成樹脂等の可撓性材料によって中空で断面略 Ｃ字型の円筒形状に形成され、その全長は髪を巻くロッド（７）に取付けた場合 にロッドの両端に指で摘む部分を残すことができる程度であり、又その内径はロ ッドの外径に略等しい。そして、その両端には開口端（１１），（１１）が形成 され、側面にその長手方向に亘って前記両開口端に至るスリット（１２）が形成 されている。また、このスリットの前記両開口端部は、それぞれの開口端側に向 けて拡開形成部（１３）が形成され、スリットに対向する長手方向側面にはスリ ットの直交方向に対して切欠いた略Ｖ字状の切欠き部（１０）が複数形成されて いる。 次にこのホルダーのロッドへの取付方は、前記第一の考案のホルダーと同じ要 領で、拡開形成部をロッドに押し当て、広げつつ、スリットにロッドを嵌入する 。そして、取り外す場合はホルダー端部の何れかを摘んで上方へ引き上げる。こ のホルダーの特徴は、側面に形成されたＶ字形状の複数の切欠き部によって、図 ６に示すように（Ｆ２），（Ｆ３）方向に対してバネ力が生じ、拡開形成部が広 がり易く、両端部が上方へ撓み易いため、ロッドへの取付が容易、且つスムース に行うことができることである。更に、その性質を有するため、ロッドの形状の 多少の変化にも対応することができ、フィットし易い。

【００１１】 尚、本考案者の研究によれば、切欠き部（５）をＶ字状に形成することによっ て本考案特有の効果を奏することができ、他の例えば円形、楕円形などの形状で は本考案程の優れた効果を奏することはできないことが判明している。即ち、切 欠き部（５）をＶ字状に形成することによって前記のように本体に適度な可撓性 が生じ、着脱が容易となると共に、ロッドに対して適度なホールド力が生じるの である。そして、Ｖ字状に切欠く深さや角度を変更することにより、可撓性の度 合いを調整することができる。尚、それは切欠き部の数を変更することによって も可能である。また、本体が強度を失わない程度に切欠き部の面積を大きくする ことにより、パーマ液を巻いた髪全体に均一に浸透させることができる。以上の ようにロッドホルダー各部の形状は、その使用状況等に応じて適宜変更可能であ り、また材質も本考案の効果を充分奏することができれば、前記のものに限定さ れるものではない。

【００１２】 図８は第二の考案のホルダーの一側端に取付孔（４１）を穿孔し、紐（８）を 取付けたものの説明図である。これは紐を取付けない前記の構成でも充分着脱は 容易であるが、更にそれを一層容易にしたもので、特に径の大きなロッドや少し 材質の固いもので本体を形成した場合等、取外しに少し力を要する場合には特に 便利である。また、取付孔の位置や大きさ、紐の長さや形状等は使用状況に応じ て適宜変更可能である。

【００１３】

【考案の効果】

本願考案に係るホルダーは、一体成型が可能であり、大量生産に好適で製造コ ストを安価にすることができる。また、着脱が容易であるから、作業時間の大幅 な短縮を図ることができる。而も、ロッドに巻かれた髪全体を均一にホールドす るから、髪を痛めることもなく、パーマ液が髪全体に均一に浸透するから、美し いカールやウエーブを作ることができる。 以上のように本考案は画期的なものであり、理容、美容業界において奏する効 果は絶大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に記載のロッドホルダーの斜視図であ
る。

【図２】請求項１に記載のロッドホルダーをスリット側
から見た説明図である。

【図３】請求項１に記載のロッドホルダーの使用状態を
示す説明図である。

【図４】請求項１に記載のロッドホルダーをロッドに取
付けた状態を示す説明図である。

【図５】請求項１に記載のロッドホルダーの一側端に紐
を取付けた請求項３に記載のロッドホルダーを示す説明
図である。

【図６】請求項２に記載のロッドホルダーの斜視図であ
る。

【図７】請求項２に記載のロッドホルダーをスリット側
から見た説明図である。

【図８】請求項２に記載のロッドホルダーの一側端に紐
を取付けた請求項３に記載のロッドホルダーを示す説明
図である。

【図９】輪ゴムを使用した従来のロッドホルダーの説明
図である。

【図１０】クランパーを使用した従来のロッドホルダー
の説明図である。

【符号の説明】

１・・ロッドホルダー、２・・板状部材、２１・・板状
部材の端部、３・・略Ｃ字型の接続部材、４・・把手、
４１・・取付孔、５・・半円柱形状の貫通孔、６・・ス
リット、６１・・拡開形成部、７・・ロット、８・・
紐、９・・ホルダー、１０・・Ｖ字形状の切欠き部、１
１・・開口端、１２・・スリット、１３・・拡開形成
部、１４・・輪ゴム、１５・・クランパー。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成され
   たコールドパーマ用ロッドホルダーであって、一定距離
   を隔てて相対向し、全体が細長く且つ両端が細く形成さ
   れた一対の板状部材と、この両板状部材に懸架される複
   数の略Ｃ字型の接続部材と、一側端に形成された把手と
   から成ることを特徴とするコールドパーマ用ロッドホル
   ダー。
2. 【請求項２】中空で断面略Ｃ字型の円筒形状に形成され
   たコールドパーマ用ロッドホルダーであって、その両端
   を開口端に形成し、側面にその長手方向に亘って前記両
   開口端に至るスリットを形成すると共に、このスリット
   の前記両開口端部をそれぞれの開口端側に向けて拡開形
   成し、前記スリットに対向する長手方向側面にスリット
   の直交方向に対して切欠いた略Ｖ字形状の切欠き部を複
   数形成したことを特徴とするコールドパーマ用ロッドホ
   ルダー。
3. 【請求項３】前記コールドパーマ用ロッドホルダーの一
   側端に紐を取付けたことを特徴とする請求項１又は請求
   項２記載のコールドパーマ用ロッドホルダー。