JPH0412194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、軽量かつ吸音・断熱性に優れ、コン
クリート面に直貼り施工ができる床材に関する。

〔従来の技術〕

従来、マンシヨンなどのコンクリート面に、直
貼り施工する床材として、板状基材の裏面に弾力
性のある発泡材を貼着したものが提供されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本来コンクリート床面には不陸があり、床用板
状体を該床面に直に貼り付けた場合その不陸の影
響により板の突合せ面に目違いなどが発生する。
ところで前記したように床材の裏面に発泡材を貼
着することによつて、該発泡材がその不陸になじ
み、吸収されるため床材相互の目違いの発生がな
く、また発泡材のもつ吸音断熱性によりその効果
は向上された。

しかしながら発泡材自体強度がないため、板状
基材を厚くしなければならず、しかも圧縮強度の
低い発泡材によるうかし貼りになるため重荷重が
かかつた時にその部分がたわみ床自体に不陸が発
生してしまう。

また長期重荷重により圧縮された発泡材が復元
されない。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案床材は上記の問題点を解決するため、少
なくとも相対向させる２辺木口面に、各々雄実１
ａおよび雌実１ｂを形成した板状基材１と、 少なくともその敷設面側に、表面材３を貼着さ
れたハニカム２を、そのセル空隙が板状基材１面
と垂直になるように、しかもハニカム２が接する
如く固着一体化したものである。

〔実施例の説明〕

板状基材１は必要に応じて任意化粧の施された
合板、繊維板、パーテイクルボードなど板状体の
少なくとも相対向させる２辺木口面に、各々雄実
１ａおよび雌実１ｂを形成したものを用いる。対
向させる４辺木口に雄実雌実を形成してもよい。

板状基材１の裏面に接着剤を介して少なくとも
その敷設面側に表面材を貼着されたハニカム２
を、そのセル空隙が板状基材１面と垂直となるよ
うに、しかもハニカウ２が接する如く固着一体化
する。

ハニカム２はそのセル断面形状はいずれのもの
でもよく、また展張形（第５図）、プリホーム形
のいずれのものを用いても良い。展張形とは第５
図のように伸縮のできるハニカムを言い、プリホ
ーム形とは予め成型したものを言う。

ハニカム２は必要に応じて合成樹脂塗布、合成
樹脂含浸、防腐、防バイ剤を塗布し耐水性あるい
は防腐、防バイ処理を施す。

またハニカム２のセル空隙内に合成樹脂発泡材
を充填し、吸音、断熱効果の向上した複合ハニカ
ムを用いてもよい。

片側面に貼着される表面材３は紙、ゴム板など
の曲げヤング率が低く、床下地材面の不陸になじ
み易いものであれば良く、またハニカムの表裏両
面に貼着して用いても何等差し支えない。

（第４図） 更に表面材３の表面に片側離型紙５を有する粘
着層４を形成しても良い。

以上の如くして本考案床材が得られる。

なお本考案床材は壁面材、天井材としても用い
ることができる。

本考案床材の施工はコンクリート床面、合板下
張り面など床下地材面上に接着剤を塗布あるいは
ハニカム２の表面材３に接着剤を塗布した後、該
床材をその板状基材１の木口面あるいは木口部に
形成された各々の実を突付けまた嵌合しつつ突付
けし敷設し固着するだけで簡単に施工できる。ま
た表面材３の表面に片側離型紙５を有する粘着層
４を形成された床材においては、その片側離型紙
５をはがした後、該床材をその板状基材１の木口
面あるいは木口部に形成された各々の実を突付け
また嵌合しつつ突付けし敷設し固着する。

〔考案の効果〕 板状基材１、ハニカム２、表面材３から構成
された複合体からなる床材であり、ハニカム２
自体が圧縮強度、せん断強度が高く重荷重に対
して圧縮されることがなく、しかも軽量で取扱
い易く、施工が容易に行なえる。

ハニカム２を構成するセル壁単体は、圧縮強
度が低いため、その下地材表面の不陸に当接す
る一部セル壁が表面材３を介して変形され、不
陸に応じてなじむために突合せ部に目違いなど
の発生することがない。

さらに、第６図に示すように不陸を有する下
地材表面に本考案の床材をはり付けた場合、第
７図に示すように、下地材表面の不陸部は、ハ
ニカム下端部が表面材で貼着されているため、
ハニカム下端部は、表面材の持つ張力により横
滑りすることなく固定され、表面からの荷重に
対しては、ハニカムの一部セル壁が湾曲変形す
ることで荷重による負荷を吸収する。同時に該
湾曲変形した部分があわせて床面の不陸吸収と
なり表面の平坦状態を保持しつつ床面を構成す
る。これに対し、第８図に示すように表面材が
貼着されていないハニカムは、不陸部分におい
て、ハニカム下端部が横滑りすることにより不
陸部を吸収はするものの、荷重が掛かつた時に
は、さらにハニカムの横滑りが起こるのみで、
荷重に対する反発力はなんら生じない。

セル空隙あるいは合成樹脂発泡材を充填され
たセル空隙を有した床材においては吸音、断
熱、保温効果を有し、たとえば２階に使用した
時、階下への衝撃伝達音が減少される。

直貼り施工ができるため根太床につきものの
きしみの発生することがない。

裏面に粘着層を形成された場合、剥離紙をは
がすだけで粘着層による固着一体され施工が容
易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案床材の正面図、第２図：同じく
離型紙５を貼着した場合の本考案床材の正面図、
第３図：ハニカムの平面図、第４図：表面材３，
３を上下に接着したハニカム２の正面図、第５
図：展張型のハニカムの平面図、第６図〜第８
図：本考案床材の作用説明図、 １……板状基材、２……ハニカム、３……表面
材、４……粘着材、５……離型紙、６……下地
材、６ａ……下地材の不陸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも相対向させる２辺木口面に、各々雄
   実および雌実を形成された板状基材１と、 少なくともその敷設面側に、床下地材表面の不
   陸に馴染み得る柔軟性を有する表面材３が貼着さ
   れたハニカム２を、そのセル空隙が板状基材１面
   に垂直になるように、固着一体化し、さらに前記
   ハニカム２は床下地材表面の不陸に当接すると変
   形するものである、 ことを特徴とする床材。