JPH04114033U - 車両用防眩ｅｃミラー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性の高い車両用防眩ＥＣミラー装置を提
供することにある。 【構成】 ＥＣミラー本体の第１電極および第２電極と
別個の導電性部材からなるリード線電極接続端子に駆動
回路のリード線を半田付けして電気的に接続し、そのリ
ード線電極接続端子と前記ＥＣミラー本体の第１電極お
よび第２電極とを電気的にそれぞれ接続する。すると、
上述の半田付けを行なう際の熱がリード線電極接続端子
と別個のＥＣミラー本体のＥＣ層には伝達されない。従
って、ＥＣ層が熱の影響を受けることがなく、その結果
ＥＣ層の信頼性が損われる虞がない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用インサイドミラー装置や車両用ドアミラー装置などの車両用 防眩ＥＣミラー装置に係り、特にＥＣ層の電気化学的酸化還元反応、すなわちＥ Ｃ層の着色作用や消色作用が確実に行なわれるなどの信頼性（以下、単に信頼性 と称する。）の高い車両用防眩ＥＣミラー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の車両用防眩ＥＣミラー装置を図５および図６を参照して説明す る。 図において、１はＥＣミラー本体である。このＥＣミラー本体１は、図面では 省略したが、一般に、ガラス基板と、そのガラス基板の一面上に設けた透明導電 層の第１電極と、電気化学的酸化還元反応により色調を変えるＥＣ層と、導電層 兼光学的反射面の第２電極とを備える。 図において、１１および１２は第１クリップ電極および第２クリップ電極であ る。この第１クリップ電極１１および第２クリップ電極１２は、コの字形の挟持 部１３および１４と、舌板形状の半田付け部１５および１６とからなる。この第 １クリップ電極１１および第２クリップ電極１２の挟持部１３および１４を前記 ＥＣミラー本体１の縁部にそれぞれ挟持して、そのＥＣミラー本体１の第１電極 １および第２電極と、第１クリップ電極１１および第２クリップ電極１２とを、 それぞれ電気的に接続しかつ機械的に一体にする。 なお、図中１７および１８は前記ＥＣミラー本体１の縁部に挟持したクリップ である。 図において、２はミラーハウジングである。このミラーハウジング２は、前面 に開口部２０を設け、かつ後部の上下に挿通孔２１および２２をそれぞれ設ける 。前記ミラーハウジング２内に前記ＥＣミラー本体１を、ＥＣミラー本体１のガ ラス基板をハウジング２の前面開口部２０側に向けて、公知の適宜の保持手段に より保持する。それと同時に、ＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極と一 体となす第１クリップ電極１１および第２クリップ電極１２の半田付け部１５お よび１６を、ミラーハウジング２の挿通孔２１および２２に挿通させて、ミラー ハウジング２の外に突出させる。 図において、３１および３２は駆動回路（図示せず）のリード線である。この リード線３１および３２を、前記第１クリップ電極１１および第２クリップ電極 １２の半田付け部１５および１６に、直接半田３３および３４付けにより、それ ぞれ電気的に接続する。前記駆動回路は、図面では省略したが、前記ＥＣミラー 本体１の第１電極および第２電極に直流電圧を印加する電源を有し、かつ前記Ｅ Ｃミラー本体１の第１電極および第２電極に印加する直流電圧の極性を切り替え る切替スイッチを有するものである。 かくして、上述のＥＣミラー本体１と、ミラーハウジング２と、駆動回路とに より、車両用防眩ＥＣミラー装置が構成される。

【０００３】 次に、その操作作動について説明する。まず、切替スイッチを操作して、電源 から、リード線３１および３２や第１クリップ電極１１および第２クリップ電極 １２を介して、ＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極に電圧を印加すると 、例えばＥＣ層が着色し、低反射率の防眩状態となる。また、切替スイッチを操 作して、ＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極に印加する電圧の極性を切 り替えると、ＥＣ層が消色し、高反射率の通常状態となる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

かかる車両用防眩ＥＣミラー装置に使用されるＥＣ層は、熱（高温）に対して 弱く、その熱の影響を受けると、信頼性が低下するものである。 ところが、上述の従来の車両用防眩ＥＣミラー装置は、ＥＣミラー本体１の第 １電極および第２電極と電気的に接続しかつ機械的に一体とした第１クリップ電 極１１および第２クリップ電極１２に、駆動回路のリード線３１および３２を、 直接半田付けを行なうものである。このために、従来の車両用防眩ＥＣミラー装 置は、上述の半田付けを行なう際の熱が、第１クリップ電極１１および第２クリ ップ電極１２とＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極とを伝わって、ＥＣ ミラー本体１のＥＣ層に直接伝達される。その結果、ＥＣミラー本体１のＥＣ層 が熱の影響を受け、そのＥＣ層の信頼性が損われる虞があるなどの問題がある。 本考案の目的は、信頼性に優れた車両用防眩ＥＣミラー装置を提供することに ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ＥＣミラー本体の第１電極および第２電極と別個の導電性部材から なるリード線電極接続端子に駆動回路のリード線を半田付けして電気的に接続し 、そのリード線電極接続端子と前記ＥＣミラー本体の第１電極および第２電極と を電気的にそれぞれ接続したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案は、ＥＣミラー本体の第１電極および第２電極と別個の導電性部材から なるリード線電極接続端子に駆動回路のリード線を半田付けするものであるから 、その半田付けを行なう際の熱が、リード線電極接続端子と別個のＥＣミラー本 体のＥＣ層には伝達されない。従って、ＥＣ層が熱の影響を受けることがなく、 その結果ＥＣ層の信頼性が損われる虞がない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係る車両用防眩ＥＣミラー装置の実施例の内の２例を図１乃至 図４を参照して説明する。 図１は本考案に係る車両用防眩ＥＣミラー装置の第１の実施例を示した要部の 断面図、図２はミラーハウジングを省略したＥＣミラー本体の背面側の斜視図で ある。図中、図５および図６と同符号は同一のものを示す。 図において、４１および４２は第１クリップ電極および第２クリップ電極であ る。この第１クリップ電極４１および第２クリップ電極４２は、導電性部材から なり、コの字形形状をなす。この第１クリップ電極４１および第２クリップ電極 ４２をＥＣミラー本体１の縁部にそれぞれ挟持して、この第１クリップ電極４１ および第２クリップ電極４２と、ＥＣミラー本体１の第１電極１および第２電極 とを、それぞれ電気的に接続しかつ機械的に一体にする。

【０００８】 図において、５１および５２は第１リード線電極接続端子および第２リード線 電極接続端子である。この第１リード線電極接続端子５１および第２リード線電 極接続端子５２は、前記ＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極と、かつそ れらと一体となす前記第１クリップ電極４１および第２クリップ電極４２と、別 個の導電性部材からなる。この第１リード線電極接続端子５１および第２リード 線電極接続端子５２は、一端部のＵ字形に折り曲げてなす弾性当接部５３および ５４と、他端部の舌板形状をなす半田付け部５５および５６とからなる。 前記第１リード線電極接続端子５１および第２リード線電極接続端子５２の半 田付け部５５および５６を、ミラーハウジング２の挿通孔２１および２２から挿 通して外に突出させ、この第１リード線電極接続端子５１および第２リード線電 極接続端子５２をミラーハウジング２に装着する。この第１リード線電極接続端 子５１および第２リード線電極接続端子５２の半田付け部５５および５６に、駆 動回路のリード線３１および３２を、半田３３および３４付けによりそれぞれ電 気的に接続する。

【０００９】 かくして、ミラーハウジング２内にＥＣミラー本体１を、ＥＣミラー本体１の ガラス基板をハウジング２の前面開口部２０側に向けて、公知の適宜の保持手段 により保持する。それと同時に、ＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極と 一体となす第１クリップ電極４１および第２クリップ電極４２に、ミラーハウジ ング２に装着した第１リード線電極接続端子５１および第２リード線電極接続端 子５２の弾性当接部５３および５４を、それぞれ弾性当接させて、この第１リー ド線電極接続端子５１および第２リード線電極接続端子５２と、ＥＣミラー本体 １の第１電極および第２電極とを、電気的に接続する。

【００１０】 この実施例における本考案の車両用防眩ＥＣミラー装置は、以上の如き構成か らなるので、すなわちＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極と一体となす 第１クリップ電極４１および第２クリップ電極４２と、別個の第１リード線電極 接続端子５１および第２リード線電極接続端子５２の半田付け部５５および５６ に、駆動回路のリード線３１および３２をそれぞれ半田付けするものであるから 、その半田付けを行なう際の熱が、第１リード線電極接続端子５１および第２リ ード線電極接続端子５２と別個のＥＣミラー本体１のＥＣ層には伝達されない。 従って、ＥＣ層が熱の影響を受けることがなく、その結果ＥＣ層の信頼性が損わ れる虞がない。

【００１１】 図３は本考案に係る車両用防眩ＥＣミラー装置の第２の実施例を示した要部の 断面図、図４はミラーハウジングを省略したＥＣミラー本体の背面側の斜視図で ある。図中、図１および図２および図５および図６と同符号は同一のものを示す 。 図において、２３はミラーハウジング２の後部の中央に設けた後述するコネク タ７の差込用の開口である。

【００１２】 図において、６１および６２は第１クリップ電極および第２クリップ電極であ る。この第１クリップ電極６１および第２クリップ電極６２は、コの字形の挟持 部６３および６４と、その挟持部６３および６４から延設して形成したおすコネ クタ６５および６６とからなる。この第１クリップ電極６１および第２クリップ 電極６２の挟持部６３および６４をＥＣミラー本体１の縁部にそれぞれ挟持して 、そのＥＣミラー本体１の第１電極１および第２電極と、第１クリップ電極６１ および第２クリップ電極６２とを、それぞれ電気的に接続しかつ機械的に一体に する。また、この第１クリップ電極６１および第２クリップ電極６２のおすコネ クタ６５および６６を、ＥＣミラー本体１の背面（ガラス基板と反対側の面）側 に位置させる。 かかるＥＣミラー本体１をミラーハウジング２内に、ＥＣミラー本体１のガラ ス基板をハウジング２の前面開口部２０側に向けて、公知の適宜の保持手段によ り保持する。それと同時に、前記第１クリップ電極６１および第２クリップ電極 ６２のおすコネクタ６５および６６を、前記ミラーハウジング２の開口２３に位 置させる。 図において、７はコネクタである。このコネクタ７は、コネクタ本体７０と、 そのコネクタ本体７０内に装着した第１リード線電極接続端子としての第１めす コネクタ７１および第２リード線電極接続端子としての第２めすコネクタ７２と からなる。 前記第１めすコネクタ７１および第２めすコネクタ７２は、前記ＥＣミラー本 体１の第１電極および第２電極と、かつそれらと一体となす前記第１クリップ電 極６１および第２クリップ電極６２と、別個の導電性部材からなる。この第１め すコネクタ７１および第２めすコネクタ７２は、コネクタ本体７０内の一端部の Ｕ字形をなす接続部７３および７４と、コネクタ本体７０外の他端部の板形状を なす半田付け部７５および７６とからなる。 前記第１めすコネクタ７１および第２めすコネクタ７２の半田付け部７５およ び７６に、駆動回路のリード線３１および３２を、半田３３および３４によりそ れぞれ電気的に接続する。 かくしてなるコネクタ７をミラーハウジング２の開口２３に挿入して、ＥＣミ ラー本体１の第１電極および第２電極と一体の第１クリップ電極６１および第２ クリップ電極６２のおすコネクタ６５および６６に、コネクタ７の第１めすコネ クタ７１および第２めすコネクタ７２の接続部７３および７４を接続することに より、第１クリップ電極６１および第２クリップ電極６２と、第１めすコネクタ ７１および第２めすコネクタ７２とが電気的に接続される。

【００１３】 この実施例における本考案の車両用防眩ＥＣミラー装置は、以上の如き構成か らなるので、すなわちＥＣミラー本体１の第１電極および第２電極と一体となす 第１クリップ電極６１および第２クリップ電極６２と、別個のコネクタ７の第１ めすコネクタ７１および第２めすコネクタ７２の半田付け部７５および７６に、 駆動回路のリード線３１および３２をそれぞれ半田付けするものであるから、そ の半田付けを行なう際の熱が、第１めすコネクタ７１および第２めすコネクタ７ ２と別個のＥＣミラー本体１のＥＣ層には伝達されない。従って、ＥＣ層が熱の 影響を受けることがなく、その結果ＥＣ層の信頼性が損われる虞がない。

【００１４】

【考案の効果】

以上から明らかなように、本考案の車両用防眩ＥＣミラー装置は、ＥＣミラー 本体の第１電極および第２電極と別個の導電性部材からなるリード線電極接続端 子に駆動回路のリード線を半田付けして電気的に接続し、次にそのリード線電極 接続端子と前記ＥＣミラー本体の第１電極および第２電極と電気的に接続するも のであるから、上述の半田付けを行なう際の熱がリード線電極接続端子と別個の ＥＣミラー本体のＥＣ層には伝達されない。従って、ＥＣ層が熱の影響を受ける ことがなく、その結果ＥＣ層の信頼性が損われる虞がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車両用防眩ＥＣミラー装置の第１
の実施例を示した要部の断面図である。

【図２】同じくミラーハウジングを省略したＥＣミラー
本体の背面側の斜視図である。

【図３】本考案に係る車両用防眩ＥＣミラー装置の第２
の実施例を示した要部の断面図である。

【図４】同じくミラーハウジングを省略したＥＣミラー
本体の背面側の斜視図である。

【図５】従来の車両用防眩ＥＣミラー装置を示した要部
の断面図である。

【図６】同じくミラーハウジングを省略したＥＣミラー
本体の背面側の斜視図である。

【符号の説明】

１ ＥＣミラー本体 ２ ミラーハウジング ３１ リード線 ３２ リード線 ３３ 半田 ３４ 半田 ４１ 第１クリップ電極 ４２ 第２クリップ電極 ５１ 第１リード線電極接続端子 ５２ 第２リード線電極接続端子 ６１ 第１クリップ電極 ６２ 第２クリップ電極 ７ コネクタ ７１ 第１めすコネクタ（第１リード線電極接続端子） ７２ 第２めすコネクタ（第２リード線電極接続端子）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明導電層の第１電極と、電気化学的酸
   化還元反応により色調を変えるＥＣ層と、導電層兼光学
   的反射面の第２電極と、前記第１電極および第２電極に
   電圧を印加して前記ＥＣ層の色調を変える駆動回路と、
   前記第１電極および前記第２電極と別個の導電性部材か
   らなり、前記駆動回路のリード線と半田付けして電気的
   に接続し、前記第１電極および前記第２電極と電気的に
   それぞれ接続したリード線電極接続端子とを備えたこと
   を特徴とする車両用防眩ＥＣミラー装置。