JPH04110663U - 車両の油圧ジヤツキ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両のタイヤ交換時などでのジャッキ作業の
能率化と容易化を図る。 【構成】 車体フレーム３の下面に案内レール４を車軸
に沿って固定し、案内レール４にスライド自由なブラケ
ット８にジャッキ本体５を車体フレーム３に対して水平
な格納位置と垂直な使用位置との間で回動可能にピン結
合する。そして、ジャッキ本体５にホースを介して油圧
を伝える操作用のピストンシリンダ１１を車体フレーム
３側面の操作しやすい高さ位置に配設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は車両の油圧ジャッキ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

油圧ジャッキは周知の如く、車両のタイヤ交換時などで車体を所望の高さ位置 にリフトさせるのに使用するもので、不使用時は車両の適当な場所に格納される 。なお、油圧ジャッキと同様の昇降装置としてのアウトリガーについて、車体フ レーム下面に案内レールを介して移動可能に配設したものや、車体フレームに水 平の回転軸を介してフレームに沿って格納可能に構成したものは提案されている （実開平２ー７５３６９号公報、実公昭６３ー１１００５号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、油圧ジャッキにあっては使用時にこれを格納場所から運び出して、 車体の下にもぐり込んでセットすることが必要で、とくに大型車両のジャッキは 大重量のため、これらの作業を含め取り扱いに大変な労力が要求されるという問 題点があった。

【０００４】 この考案はこのような問題点を解決することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案は車両のタイヤ交換時などで車体を所望の高さ位置にリフ トさせるために使用する油圧ジャッキ装置において、車体フレームの下面に案内 レールを車軸に沿って固定し、案内レールにスライド自由なブラケットにジャッ キ本体の基端部を車体フレームに対して水平な格納位置と垂直な使用位置との間 で回動可能にピン結合する一方、ジャッキ本体にホースを介して油圧を伝えるジ ャッキ操作用のピストンシリンダを車体フレーム側面の操作しやすい高さ位置に 配設したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

ジャッキ本体は使用時、水平な格納位置から垂直な使用位置に下げて、ブラケ ットを介して案内レールに沿って例えば交換しようとするタイヤ側へ移動して固 定すればよく、この状態でピストンシリンダを伸側に操作するとシリンダからの 油圧で伸長して車体をリフトさせ、ピストンシリンダを縮側操作に切り換えると 油圧を戻しながら収縮する。また不使用時には最小ストロークに収縮させたジャ ッキ本体を案内レールの元の位置に移動して、車体フレームに沿って水平に、つ まり走行に支障を来さない状態に格納できる。

【０００７】

【実施例】

図１はトラックの荷台１下における後輪タイヤ２の車軸付近に適用した実施例 で、車体フレーム３の下面には車軸に沿って案内レール４が固定される。

【０００８】 ５は車体をリフトさせるためのジャッキ本体で、その一端から突出するピスト ンロッド６の先端に受皿状の接地部７が形成される。

【０００９】 ジャッキ本体５の他端（基端）はブラケット８の下部に上下方向へ回動自由に ピン結合され、ブラケット８の上部は案内レール４内でこれに沿って摺動（スラ イド）自由に支持される。

【００１０】 なお、図示しないが、ジャッキ本体５とブラケット８の回動をジャッキ本体５ が車体フレーム３に対して垂直な使用位置で拘束するロック機構と、ブラケット ８の案内レール４内での摺動を拘束するストッパ機構が設けられる。また案内レ ール４の一端にはジャッキ本体５を車体フレーム３に沿って水平な格納位置で固 定するため、接地部７のピン孔９に係合するロックピン１０が設けられる。

【００１１】 １１はジャッキ本体５にホースを介して油圧を伝えるジャッキ操作用のレバー ２付きのピストンシリンダで、車体フレーム３側面の操作しやすい高さ位置に配 設される。

【００１２】 このような構成により、ジャッキ本体５は使用時、水平な格納位置から垂直な 使用位置に下げて、ブラケット８を介して案内レール４に沿って例えば交換しよ うとするタイヤ２側へ移動して固定すればよく、この状態でピストンシリンダ１ １をレバー１２で伸側に操作するとシリンダ１１からの油圧で伸長して接地部７ で荷重を支持しながら車体をリフトさせ、ピストンシリンダ１１を縮側操作に切 り換えると油圧を戻しながら収縮する。

【００１３】 また不使用時には最小ストロークに収縮させたジャッキ本体５を案内レール４ の元の位置に移動して、車体フレーム３に沿って水平に持ち上げて接地部７のピ ン孔９をロックピン１０で係止すると格納できるので、ジャッキ本体５は走行上 の支障になることもない。

【００１４】 したがって、使用時および格納時におけるジャッキの取り扱い、つまり運搬や セット作業およびリフト操作などを従来に較べてはるかに容易に行うことができ る。

【００１５】

【考案の効果】

以上要するにこの考案によれば、車両のタイヤ交換時などで車体を所望の高さ 位置にリフトさせるために使用する油圧ジャッキ装置において、車体フレームの 下面に案内レールを車軸に沿って固定し、案内レールにスライド自由なブラケッ トにジャッキ本体の基端部を車体フレームに対して水平な格納位置と垂直な使用 位置との間で回動可能にピン結合する一方、ジャッキ本体にホースを介して油圧 を伝えるジャッキ操作用のピストンシリンダを車体フレーム側面の操作しやすい 高さ位置に配設したので、ジャッキ作業の能率化と容易化が図れるという効果が 得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す構成図である。

【符号の説明】

３ 本体フレーム ４ 案内レール ５ ジャッキ本体 ８ ブラケット １１ ピストンシリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のタイヤ交換時などで車体を所望の
   高さ位置にリフトさせるために使用する油圧ジャッキ装
   置において、車体フレームの下面に案内レールを車軸に
   沿って固定し、案内レールにスライド自由なブラケット
   にジャッキ本体の基端部を車体フレームに対して水平な
   格納位置と垂直な使用位置との間で回動可能にピン結合
   する一方、ジャッキ本体にホースを介して油圧を伝える
   ジャッキ操作用のピストンシリンダを車体フレーム側面
   の操作しやすい高さ位置に配設したことを特徴とする車
   両の油圧ジャッキ装置。