JPH04106601U - 膜脱気装置の真空装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空装置に乾式真空ポンプを使用することに
よって膜脱気装置の構造を簡素化並びに小型化し、封水
排水を必要とすることなく、そして一定以上の真空度を
保てる真空装置を提供することにある。 【構成】 乾式真空ポンプを採用し、膜モジュールから
乾式真空ポンプの配管途中に三方電磁弁並びにドレンポ
ットを配置する。膜モジュールへの給水停止後、三方電
磁弁の切換によって膜モジュールからのバルブを閉じ、
大気に開放したバルブから乾式真空ポンプへの配管を開
き、乾式真空ポンプを強制運転し乾式真空ポンプ内部並
びに配管途中に溜まった水を除去する。また、ドレンポ
ットに溜まった凝縮水は乾式真空ポンプが停止中にドレ
ンポットの排水配管のドレン電磁弁を開き、排水をおこ
なうことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は液体中に溶存した気体を除去するために気液分離膜を利用した膜脱気 装置の真空装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

脱気水の利用としてボイラ用水並びに食品加工用水として広く使用されていま す。気液分離膜と真空装置を利用した膜脱気装置が商品化されています。気液分 離膜から液体の溶存気体と共に水蒸気が透過するため、乾式真空ポンプを使用す ると、その水蒸気の凝縮水により真空度を維持できなくなり、さらに乾式真空ポ ンプの寿命低下を発生させる。そのため、真空装置として、水封式真空ポンプを 使用しなければならず、封水排水が必要となり装置自体も複雑化していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は真空装置に乾式真空ポンプを使用することによって膜脱気装置 の構造を簡素化並びに小型化し、封水排水を必要とすることなく、そして一定以 上の真空度を保てる真空装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では上述した課題の解決手段として、真空ポンプに乾式真空ポンプを採 用し、膜モジュールから乾式真空ポンプの配管途中に三方電磁弁並びにドレンポ ットを配置する。膜モジュールへの給水停止後、三方電磁弁の切換によって膜モ ジュールからのバルブを閉じ、大気に開放したバルブから乾式真空ポンプへの配 管を開き、乾式真空ポンプを強制運転し乾式真空ポンプ内部並びに配管途中に溜 まった凝縮水を除去する。また、ドレンポットに溜まった凝縮水は乾式真空ポン プが停止中にドレンポットの排水配管のドレン電磁弁を開き、排水をおこなう。

【０００５】

【作用】 真空ポンプに乾式真空ポンプを使用することによって、水封式真空ポンプと比 較して、構造並びに配管が簡単になる。配管並びに乾式真空ポンプ内部に溜まっ た凝縮水を乾式真空ポンプの強制運転により排除するため、膜モジュールの真空 運転の際に水滴の蒸発による真空度低下の低減が可能となる。また、凝縮水の除 去をおこなう際に、三方電磁弁の切換により膜モジュールの真空度を保持でき、 膜モジュール内は常に脱気水の状態であるため、膜脱気装置の通水開始直後から 脱気水が得られる。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図を用いて説明する。膜モジュール１の処理水配管６にフ ロースイッチ８を設ける。膜モジュール１からの乾式真空ポンプ５への真空配管 １０途中に三方電磁弁２、ドレンポット３を設け、ドレンポットの排水配管１１ の途中にドレン電磁弁４を設ける。フロースイッチ８、三方電磁弁２、ドレン電 磁弁４並びに乾式真空ポンプ５は制御装置９に電気的につながっており、制御装 置より操作をおこなう。

【０００７】 乾式真空ポンプ５が停止中は、三方電磁弁２の乾式真空ポンプ５への配管と大 気への配管が開き、膜モジュール１への配管が閉じる。膜モジュール１からの処 理水配管に設置されているフロースイッチ８が流水を検知すると三方電磁弁２が 作動し、膜モジュール１と乾式真空ポンプ５の配管ラインをつなぎ、乾式真空ポ ンプ５の運転をおこなう。フロースイッチ８が流水を検知しなくなると、三方電 磁弁２を作動させて、膜モジュール１への配管を閉じ、大気から乾式真空ポンプ ５への配管を開き、乾式真空ポンプ５を数分運転させ、その後停止させ、ドレン 電磁弁４を開放させる。これらの操作をフロースイッチの作動によっておこなう 。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の実施により、膜脱気装置に乾式真空ポンプが使用可能となり、膜脱気 装置自体の構造が簡単になり、水封式真空ポンプ使用の場合と比較して封水排水 が不要になり、節水と省エネが可能となった。また、給水停止時に配管並びに乾 式真空ポンプ内部の凝縮水の除去をおこなうため、配管中に凝縮水が滞留するの を抑制でき乾式真空ポンプの性能を維持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施の場合のフローシート

【図２】 本考案の制御のタイムチャート

【符号の説明】

１ 膜モジュール ２ 三方電磁弁 ３ ドレンポット ４ ドレン電磁弁 ５ 乾式真空ポンプ ６ 処理水配管 ７ 減圧弁 ８ フロースイッチ ９ 制御装置 １０ 真空配管 １１ 排水配管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項】膜モジュール１の処理水配管６にフロースイ
   ッチ８を設け、膜モジュール１からの乾式真空ポンプ５
   への真空配管途中に三方電磁弁２並びにドレンポット３
   を設け、ドレンポットの排水配管１１の途中にドレン電
   磁弁４を設け、フロースイッチ８、三方電磁弁２、ドレ
   ン電磁弁４並びに乾式真空ポンプ５は制御装置９に電気
   的に接続した膜脱気装置の真空装置において、乾式真空
   ポンプ５が停止中は、三方電磁弁２の乾式真空ポンプ５
   への配管と大気への配管が開き、膜モジュール１への配
   管が閉じ、ドレンポット３のドレン電磁弁４が開き、フ
   ロースイッチ８が流水を検知すると三方電磁弁２が作動
   し、膜モジュール１と乾式真空ポンプ５の配管ラインを
   つなぎ、乾式真空ポンプ５を運転をおこない、フロース
   イッチ８が流水を検知しなくなったら、三方電磁弁２を
   作動させて、膜モジュール１への配管を閉じ、大気から
   乾式真空ポンプ５への配管を開き、乾式真空ポンプ５を
   一定時間運転させ、その後停止させ、ドレン電磁弁４を
   開放させ、これらの一連の操作を制御装置９によってお
   こなうことを特徴とした膜脱気装置の真空装置。