JPH04105355U - 床 材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 木質化粧単板が目地模様形成用の溝部分にお
いて層間剥離するのを防止する。基板の裏面側からの吸
湿を防止する。 【構成】 基板１の下面に独立発泡合成樹脂よりなる吸
湿防止シート３を積層して下方からの吸湿を防止する。
基板１の上面に木質化粧単板２を積層する。木質化粧単
板２に下端部が基板１に到る目地模様形成用の溝４を設
けると共に目地模様形成用の溝４を断面Ｖ字状に形成す
る。目地模様形成用の溝４を含めて木質化粧単板２の表
面に塗装をして木質化粧単板２の層間剥離を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、床材に関する考案である。

【０００２】

【従来の技術】

従来からパーチクルボードや中密度繊維板等の基板の上面に木質化粧単板を接 着して積層した床材が知られている。この床材には上面に目地模様形成用の溝を 設けてあり、この目地模様形成用の溝を設けることで、一枚の床材が多数枚の幅 狭の床板を並べたような外観に見えるようにしてある。そして、この目地模様形 成用の溝は断面Ｕ字状をしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のような床材にあっては、目地模様形成用の溝が断面Ｕ字状を しているので、目地模様形成用の溝部分に露出する表面の木質化粧単板の木口の エッジ部分に足や他の物が当たってこの部分から木質化粧単板が基板から層間剥 離するというおそれがあり、また、基板の裏面側から湿気を吸って反りが発生し たりするという問題があった。

【０００４】 本考案は上記の従来例の問題点に鑑みて考案したものであって、その目的とす るところは、木質化粧単板が目地模様形成用の溝部分において層間剥離するのを 防止し、また、基板の裏面側からの吸湿を防止できる床材を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の床材は、基板１の上面に木質化粧単板２を積層するとともに下面に独 立発泡合成樹脂よりなる吸湿防止シート３を取着し、木質化粧単板２に下端部が 基板１に到る目地模様形成用の溝４を設けると共にこの目地模様形成用の溝４を 断面Ｖ字状に形成し、この目地模様形成用の溝４を含めて木質化粧単板２の表面 に塗装をして成るものである。

【０００６】

【作用】

基板１の下面に独立発泡合成樹脂よりなる吸湿防止シート３を取着してあるこ とで、基板１の裏面側からの吸湿を防止できるものであり、また、基板１の上面 に木質化粧単板２を積層し、木質化粧単板２に下端部が基板１に到る目地模様形 成用の溝４を設けると共にこの目地模様形成用の溝４を断面Ｖ字状に形成し、こ の目地模様形成用の溝４を含めて木質化粧単板２の表面に塗装をすることで、目 地形成用の溝４部分に露出する木質化粧単板２の木口部分からの層間剥離を防止 するようになっている。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を添付図面に示す実施例に基づいて詳述する。基板１はパーチク ルボードや中密度繊維板等により形成してあり、図１、図２に示すように４側面 のうち隣合う２辺に嵌合突部５を設け、残りの隣合う２辺に嵌合突部５に嵌合す る形状の嵌合凹部６が形成してある。本考案において使用する基板１は厚さが１ ０ｍｍ〜１５ｍｍ程度である。

【０００８】 図１に示すように基板１の上面には木質化粧単板２が接着剤により接着して積 層してある。この木質化粧単板２には下端部が基板１に到る目地模様形成用の溝 ４を設けてあり、この目地模様形成用の溝４は断面Ｖ字状に形成してある。木質 化粧単板２の厚みは例えば０．２５ｍｍ〜０．５ｍｍ程度である。また、基板１ の端部に対応する木質化粧単板２の端部には面取りがしてあって面取り部１０と なっている。上記Ｖ字状の目地模様形成用の溝４及び面取り部１０の傾斜角度は 図４、図５のαで示す角度が４５°以上となっている。これは、後述するように 塗料を塗布する際に目地模様形成用の溝４及び面取り部１０に塗料が入りやすい ようにするためである。

【０００９】 上記したパーチクルボードや中密度繊維板等により形成した基板１の下面には 単板９が接着剤で積層してあり、この単板９は反り防止のために設けるので不良 品を用いても差し支えない。基板１の下面の単板９の下面には独立発泡合成樹脂 よりなる吸湿防止シート３を接着剤で接着して積層してある。この独立発泡合成 樹脂よりなる吸湿防止シート３は厚みが１ｍｍ〜５ｍｍ程度のものであり、例え ば株式会社ライオン製の商品名「ライオンボード」などが使用できるものである 。

【００１０】 上記のような構成の床材７の上面には目地模様形成用の溝４及び面取り部１０ も含めて木質化粧単板２の表面に塗料が塗布してある。塗料の塗布に当たっては 従来から公知の種々の方法が採用できる。 上記のような構成の床材７は嵌合突部５の根元部分において釘打ちをして床下 地に固定し、更に、図３に示すように隣合う床材７同士を嵌合突部５と嵌合凹部 ６との嵌合により連結するように施工するものである。この場合、嵌合突部５と 嵌合凹部６との嵌合に当たり、嵌合部分に接着剤を塗布して嵌合部分からの吸湿 を防止するようになっている。

【００１１】 しかして、目地模様形成用の溝４をＶ字状に形成することで、足や物等が目地 形成用溝４部分に露出する木質化粧単板２の木口部分に引っ掛かりにくくて層間 剥離しにくくなっている。しかも、この場合、目地模様形成用の溝４及び面取り 部１０も含めて木質化粧単板２の表面に塗料が塗布してあることで、いっそう層 間剥離を防止することができるようになっている。

【００１２】 また、基板１の下面側に独立発泡合成樹脂よりなる吸湿防止シート３を積層す ることで、基板１下面側から吸湿するのが防止され、反りが防止されるようにな っている。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は叙述のように、基板の下面に独立発泡合成樹脂よりなる吸湿防止シー トを取着してあるので、基板の裏面側からの吸湿を防止できるものであり、また 、基板の上面に木質化粧単板を積層し、木質化粧単板に下端部が基板に到る目地 模様形成用の溝を設けると共にこの目地模様形成用の溝を断面Ｖ字状に形成し、 この目地模様形成用の溝を含めて木質化粧単板の表面に塗装をすることで、Ｖ字 状という形状及び塗装により目地形成用の溝部分に露出する木質化粧単板の木口 部分からの層間剥離を防止することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の断面図である。

【図２】同上の平面図である。

【図３】同上の接合状態の断面図である。

【図４】目地模様形成用の溝の拡大断面図である。

【図５】面取り部の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 木質化粧単板 ３ 吸湿防止シート ４ 目地模様形成用の溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板の上面に木質化粧単板を積層すると
   ともに下面に独立発泡合成樹脂よりなる吸湿防止シート
   を取着し、木質化粧単板に下端部が基板に到る目地模様
   形成用の溝を設けると共にこの目地模様形成用の溝を断
   面Ｖ字状に形成し、この目地模様形成用の溝を含めて木
   質化粧単板の表面に塗装をして成る床材。