JPH04102984U - オーバーロツクミシンの上ルーパ及び下ルーパ機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 オーバーロックミシンの上ルーパ及び下ルー
パ機構に設けられる球継手を製作及び組付けが容易な連
結金具に変える。 〔構成〕 十字形に打抜いた金属板の相対向する突片を
それぞれ上下逆向きに折曲げた連結金具を用い、上向き
に折曲げた突片を主軸に連動して回転する偏心クランク
により前後に傾動しながら上下動するロッドに、下向き
に折曲げた突片を上ルーパに上下動を伝えるリンク或い
は下ルーパに左右動を伝えるリンクにそれぞれ軸着す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オーバーロックミシンの上ルーパ及び下ルーパ機構に関する。

【０００２】

【従来技術】

オーバーロックミシンの上ルーパ機構及び下ルーパ機構には一般に、主軸に連 動して回転するクランクの動きを上ルーパ或いは下ルーパに伝える機構中に球継 手が設けられている。第４図は上ルーパ機構の一例を示すもので、ミシン機枠に 軸着のカラー１を通して上下動し、上端に上ルーパ２を備えた上ルーパ台軸３と 、主軸に連動して回転する偏心クランク４に嵌合支持されるロッド５と、上ルー パ台軸３とロッド５とを連結するベルクランク状レバー６とよりなり、偏心クラ ンク４の回転によりベルクランク状レバー６が揺動し、上ルーパ台軸３が傾動し ながら上下動して上ルーパ２を針板上に上下動させるようにした上ルーパ機構に おいて、ロッド５が前後に傾動しながら上下動する動きをベルクランク状レバー ６に伝え、該レバーを上下動させるためにロッドとベルクランク状レバーを球継 手７によって連結している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記各機構中に設けられる球継手は、加工が複雑であるうえスムースな動きを 行うためにかなりな加工精度が要求され、しかも組付けも面倒で高コストなもの となっている。 本考案は、オーバーロックミシンの上ルーパ及び下ルーパ機構に設けられる従 来の球継手を製作及び組付けが容易な連結金具に代えようとするものである。

【０００４】

【課題の解決手段】

本考案はそのため、Ｔ字形に打抜いた金属板の相対向する突片をそれぞれ上下 逆向きに折曲した連結金具を球継手の代りに用いてなるものである。 すなわち本考案は、主軸に連動して回転するクランクの動きを上ルーパ或いは 下ルーパに伝える機構中のリンク同志を連結するために設けられる球継手を、十 字形に打抜いた金属板の相対向する突片をそれぞれ上下逆向きに折曲した連結金 具に代えたことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

連結金具は、上向きに折曲される突片が一方のリンクに、下向きに折曲される 突片が他方のリンクにそれぞれ軸着される。これにより一方のリンクは他方のリ ンクに対し、直交する二軸の回りを回動可能に軸支される。

【０００６】

【実施例】

第１、２図は、主軸１１に連動して上ルーパ１２を上下動させる上ルーパ機構 Ａ及び下ルーパ１３を左右動させる下ルーパ機構Ｂについて示すもので、上ルー パ機構Ａは第３図に詳細に示されるように、主軸１１に止着される偏心クランク １４と、上端を偏心クランク１４に嵌合させたロッド１５と、ミシン機枠２０に 軸支される支軸１６の機枠２０の両側にそれぞれ止着されるレバー１７及び１８ と、ミシン機枠に軸支されるカラー１９に上下動可能に嵌挿され、上端に上ルー パ１２を固着するとともに下端をレバー１８に連結した上ルーパ台軸２１と、十 字形に打抜いた金属板の相対向する突片をそれぞれ上下逆向きに折曲げ、上向き の突片をロッド１５の下端に、下向きの突片をレバー１７にそれぞれピン２２及 び２３によって軸着した連結金具２４とよりなっており、偏心クランク１４の回 転により、ロッド１５が前後に傾動しながら上下動する動きを連結金具２４によ りレバー１７に伝え、レバー１７及び１８を上下に揺動させるようになっている 。そしてその動きが上ルーパ台軸２１に伝えられ、上ルーパ台軸２１を左右に傾 動させながら上下動させて上ルーパ１２を針板上に上下動させるようになってい る。

【０００７】 下ルーパ機構１３についても同様で、主軸１１に止着される偏心クランク２６ に嵌合支持されるロッド２７と、ミシン機枠２０に軸支の支軸３０に止着される レバー２９とが同じ連結金具２４によって連結され、ロッド２７が前後に傾動し ながら上下動する動きをレバー２９に伝え、この動きをミシン機枠２０を挟んで 支軸３０に止着される下ルーパ台２８に伝え、下ルーパ台２８及び該台に取着さ れる下ルーパ１３を左右に揺動させるようになっている。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の上ルーパ及び下ルーパ機構に設けられる連結金具は以上のように、金 属板を打抜いて折曲加工するだけで製作することができ、またリンクにピンにて 軸着するだけであるから製作精度が緩和されるとともに組付けが容易となり、製 作が容易で製作コストを低減させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】オーバーロックミシンの上ルーパ及び下ルーパ
機構の正面図である。

【図２】同機構の底面図である。

【図３】上ルーパ機構の分解斜視図である。

【図４】従来の上ルーパ機構の部分断面正面図である。

【符号の説明】

１１ 主軸 １２ 上ルーパ １３ 下ルーパ １４、２６ 偏心クラン
ク １５、２７ ロッド １７、１８、２９ レバ
ー １９ カラー ２１ 上ルーパ台軸 ２４ 連結金具 ２８ 下ルーパ台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】主軸に連動して回転するクランクの動きを
   上ルーパ或いは下ルーパに伝える機構中のリンク同志を
   連結するために設けられる球継手を、十字形に打抜いた
   金属板の相対向する突片をそれぞれ上下逆向きに折曲し
   た連結金具に代えたことを特徴とするオーバーロックミ
   シンの上ルーパ及び下ルーパ機構。