JPH0375229B2

JPH0375229B2 -

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Publication number: JPH0375229B2
Application number: JP58049414A
Authority: JP
Priority date: 1983-03-24
Filing date: 1983-03-24
Publication date: 1991-11-29
Also published as: JPS59173163A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、粘性物を連続シートからなる被塗布
物に特殊な形状（被塗布物の巾方向に対して連続
し且つ長手方向に対して断続する形状）に塗布す
る粘性物の塗布方法及びその装置に関する。

従来、第１図に示すように、シート等の被塗布
物１に粘着剤、接着剤等の粘性物２を、特殊な形
状に塗布する場合、ホース３で送られて来た粘性
物２を一時溜められる空間９を有する箱４の中
に、粘性物２を保持するための凹部５を有するロ
ーラー６を設けて、このローラー６を、矢印７の
方向に回転させることにより、凹部５以外に付着
した粘性物２を掻き取り板（ドクターナイフ）８
で掻き取る、ロール式塗布装置が用いられてい
た。

而して、上記ロール式塗布装置においては、粘
性物２は、本来の性質上、ローラー６の凹部５か
ら、100％被塗布物１に転写されることがなく、
凹部５に必ず残留している。従つて、この装置の
近くに粉塵があれば、粉塵がこの残留した粘性物
２に付着し、再び、箱４の中に入つてきたり、或
いはこれを防止するため、ローラー６の反対側に
も掻き取り板１０を設けたとしても、ローラー６
と掻き取り板１０との境界１１に、この粉塵が堆
積して、トラブルを起こす問題があつた。

又、上記ロール式塗布装置において塗布形状を
変更する場合は、如何に小さな変更であつても、
ローラー６全体を取り替えなくてはならず経済的
ではない問題があつた。

本発明は、上述の如き問題を解消し、粉塵のあ
る環境下においても連続シートからなる被塗布物
の一面に確実に粘性物の塗布を実施でき、且つ目
的に応じ容易に塗布形状の変更ができる粘性物の
塗布方法、即ち、移動中の連続シートからなる被
塗布物に、相異なる複数の吐出口より吐出する粘
性物を、該粘性物が一体となつて上記被塗布物の
巾方向に対して連続的になるように上記被塗布物
の長手方向に対して断続的に塗布する方法であつ
て、複数の吐出口より粘性物を断続的に吐出さ
せ、その際、少なくとも一つの吐出口から吐出さ
れる粘性物の吐出の断続のタイミングを、他の吐
出口から吐出される粘性物の吐出の断続のタイミ
ングと異ならせ、移動中の連続シートからなる被
塗布物の一面に上記粘性物を断続的に塗布するこ
とを特徴とする粘性物の塗布方法を提供するもの
である。

移動中の連続シートからなる被塗布物に、相異
なる複数の吐出口より吐出する粘性物を、該粘性
物が一体となつて上記被塗布物の巾方向に対して
連続的になるように上記被塗布物の長手方向に対
して断続的に塗布する装置であつて、連続シート
からなる被塗布物を、そのシート面を展張状態下
に連続的に移動させる移動機構、該被塗布物の移
動方向の経路近傍に該被塗布物の一面に向けてそ
れぞれ設けた複数の吐出口、及び複数の該吐出口
にそれぞれ粘性物を断続的に圧送する圧送機構と
を具備してなり、複数の上記吐出口は、上記移動
方向に対して、重複せず且つ前後にずらして並設
してあり、且つ複数の上記吐出口は、上記移動方
向において隣合う吐出口それぞれの隣合う一端部
の位置が上記移動方向において互いに一致するよ
うに配設してあり、上記圧送機構は、少なくとも
一つの吐出口から吐出される粘性物の吐出の断続
のタイミングを、他の吐出口から吐出される粘性
物の吐出の断続のタイミングと異ならせて粘性物
を圧送する構成になしてあることを特徴とする粘
性物の塗布装置を提供するものである。

以下、先ず本発明方法の実施に用いる本発明装
置の一実施例を図面に沿つて説明する。

第２図及び第３図において、１は連続シートか
らなる被塗布物で、該被塗布物１は、そのシート
面を展張状態下に連続的に移動させる、繰り出し
ロール及び巻き取りロール等からなる移動機構
（図示せず）により矢印２８方向に移動される。
２１は細長い円弧状の吐出口２０を有する吐出
部、２３は細長い長方形の吐出口２２を有する吐
出部、２５は同じく細長い長方形の吐出口２４を
有する吐出部で、複数の吐出部２１，２３，２５
はそれぞれ吐出口２０，２２，２４の端部を通り
被塗布物１の移動方向と平行な線２６，２７で一
致するように、且つ吐出口２０，２２，２４が被
塗布物１に下方から接するように配設してある。
又、吐出部２１，２３，２５は、第２図に示す如
く、それぞれの吐出口２０，２２，２４がそれぞ
れ平行とならないように配設してある。詳述する
と、上記吐出口２０，２２，２４は、上記被塗布
物１の移動方向に対して重複せず且つ前後にずら
して並設してあり、且つ吐出口２０，２２それぞ
れの隣合う一端部の位置及び吐出口２０，２４そ
れぞれの隣合う一端部の位置が、それぞれ上記移
動方向において互いに一致するように並設してあ
る。又各吐出部２１，２３，２５には、それぞれ
ホース３６，２９，３０を介し、吐出口２０，２
２，２４に断続的に粘性物２を圧送する圧送機構
（図示せず）を連結してある。該圧送機構は、粘
性物圧送ポンプ及び電磁弁により構成してあり、
該粘性物圧送ポンプと吐出口２０，２２，２４と
の間の回路に設けた該電磁弁を断続することによ
り、吐出口２０，２２，２４それぞれから粘性物
２を任意のタミングで断続的に吐出されることが
できるようになしてある。

而して、上記吐出部について更に詳述すると、
上記吐出部２１，２３，２５は、第４図及び第５
図に示す如く、基本的には、液溜となる空間１７
を内側に有する保持材１２と、これを有しない保
持材１３との間に、吐出口２０，２２，２４を形
成すべき空間１５を有する隙間板１４を挟持して
締付ボルト等により組立てることにより構成して
あり、且つ液溜となる空間１７にホース２９，３
０，３６の開口部１８を開口させ、又保持材１
２，１３を温度制御する電熱ヒーター及び温度セ
ンサー等を具備させた点においては、何れの吐出
部２１，２３，２５も同一構成である。各吐出口
２１，２３，２５の構成の差異は、吐出口２０，
２２，２４の形状を円弧状とするか直線状とする
かによつて、図示の如く保持材１２，１３及び隙
間板１４の形状を変更した点に存するだけであ
る。又、保持材１２，１３及び隙間板１４は、何
れか一方を軟質材料で形成すると、これらの部品
に歪があつたり、組立に際し、粉塵を挟み込んだ
りした場合には、部品間に隙間が生じ粘性物２の
漏れを生じる惧れがあるからである。従つて、例
えば保持材１２，１３として普通鋼、不錆鋼等の
硬質材料を使用した場合には、隙間板１４とし
て、ポリフツ化エチレン樹脂（商品名、テフロ
ン）等のプラスチツク材、又は黄銅、アルミニウ
ム等、軟質材料を使用するのが好ましく、このよ
うにすれば、漏れ止め材や漏れ止め剤を使用しな
くても、漏れを防止することができる。

尚、隙間板１４として軟質材料を使用すれば、
特に円弧状の吐出口２０を形成する場合に、隙間
板１４を厳密に円弧状に製作しなくても吐出部２
１の組立に際し隙間板１４を保持材１２，１３に
容易に密着させることができる。

又、吐出口の形状は、上記の如く直線のもの２
２，２４や円弧状のもの２０に限定されず、直線
及び曲線等を組み合わせた任意形状とすることが
できる。

更に又、吐出口は吐出部一個に対し一個に限ら
れるものではなく、第６図に示す如く、吐出口を
形成すべき空間１５を分割し得るような形状の隙
間板１４を用い、吐出部一個に対し複数個の吐出
口を形成するようにしても良い。尚、第６図にお
いて、１６はホース２９，３０，３６と同様なホ
ースであり、ホース１６から液溜となる空間１７
に圧送された粘性物２は、該空間１７により効果
的に複数個の吐出口から吐出されるようになして
ある。

次に、以上の構成からなる本発明装置を用いて
実施する本発明方法の一実施例様について説明す
ると、本発明方法は、第１図及び第２図に示す如
く、複数個の吐出口２０，２２，２４より粘性物
２をそれぞれ断続的に吐出して、移動中の被塗布
物１に粘性物２を塗布することにより実施でき
る。尚、この場合、粘性物２としては、ホツトメ
ルト、コールドグール等の糊材、ペースト状物、
印刷インク、貼付式鎮痛薬等、粘度300〜500000
センチポイズのものが好ましく、又前記圧送ポン
プからの粘性物２の出口圧力は、該圧送ポンプか
ら吐出口２０，２２，２４までの距離を1.0〜5.0
メートルとした場合、1.0〜100Kg／cm²とするのが
好ましい。

実施態様について更に詳述すると、先ず前記移
動機構により被塗布物１を矢印２８の方向に移動
させつつ、前記圧送機構によりホース２９，３０
を介し長線状の吐出口２２，２４から粘性物２を
被塗布物１に吐出する。直線状の吐出口２２，２
４からの粘性物２の吐出は、斜線部３７，３８及
び交叉線部３５を合成してなる特殊形状３４に粘
性物２を塗布すること目的として吐出口２３，２
５を図示の如く配設した場合、同一タイミングで
行い、且つ斜線部３７，３８の塗布の長さ３９の
分だけ粘性物２が塗布されるように行う。斜線部
３７，３８の塗布が終了したら直線状の吐出口２
２，２４からの粘性物２の吐出を停止し、被塗布
物１の移動に伴つて斜線部３７，３８の前端部３
１２が円弧状の吐出口２０の端部３３に到達した
時点において、円弧状の吐出口２０から粘性物２
を吐出する。従つて、実施態様の場合、円弧状の
吐出口２０からの粘性物２の吐出と異なるタイミ
ングで行うことになる。円弧状の吐出口２０の吐
出口２０からの粘性物２の吐出は、それによる粘
性物２の塗布長さが斜線部３７，３８における上
記塗布長さ３９と一致するまで行う。このように
すれば、円弧状の吐出口２０により粘性物２が交
叉線部３５の如く塗布されることとなり、結果と
して粘性物２が斜線部３７，３８と交叉線部３５
とを合成した特殊の形状３４をもつて被塗布物１
の下面に均一に塗布されることとなる。そして、
以上の操作を繰り返せば、連続的に特殊な形状３
４で粘性物２を被塗布物１に塗布することができ
る。

尚、本発明においては、種々の形状を有する複
数個の吐出口を種々の配設態様をもつて配設し、
且つ上記吐出口それぞれから種々のタイミングで
粘性物２を吐出することにより、被塗布物の巾方
向に対して連続し且つその長手方向に対して断続
する形状例えば、第７図イ，ロ，ハに斜線部３４
で示す如く、種々の繰返模様又は連続模様等の形
状に粘性物２を被塗布物１に塗布できる。尚又、
被塗布物１の移動は、断続的に行つても良い。

叙上の如く、本発明によれば、複数個の吐出口
から断続的に粘性物を吐出することにより、容易
に特殊な形状に粘性物を連続シートからなる被塗
布物に塗布することができ、又塗布形状の変更を
容易に行うことができ、更に粘性物の塗布を粉塵
のある環境下においても確実に実施することがで
きる等の多大な効果が奏せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のロール式塗布装置の使用態様を
示す斜視図、第２図及び第３図はそれぞれ本発明
装置の一実施例の使用態様を示す斜視図及び側面
図、第４図は本発明装置の一実施例における円弧
状の吐出口を有する吐出部の分解斜視図、第５図
は本発明装置の一実施例における長線状の吐出口
を有する吐出部の分解斜視図、第６図は分割され
た吐出口を有する吐出部の分解斜視図、第７図
イ，ロ，ハはそれぞれ被塗布物への塗布態様を示
す裏面図である。１……被塗布物、２……粘性物、２０，２２，
２４……吐出口。

Claims

【特許請求の範囲】１移動中の連続シートからなる被塗布物に、相
異なる複数の吐出口より吐出する粘性物を、該粘
性物が一体となつて上記被塗布物の巾方向に対し
て連続的になるように上記被塗布物の長手方向に
対して断続的に塗布する方法であつて、複数の吐
出口より粘性物を断続的に吐出させ、その際、少
なくとも一つの吐出口から吐出される粘性物の吐
出の断続のタイミングを、他の吐出口から吐出さ
れる粘性物の吐出の断続のタイミングと異なら
せ、移動中の連続シートからなる被塗布物の一面
に上記粘性物を断続的に塗布することを特徴とす
る粘性物の塗布方法。２移動中の連続シートからなる被塗布物に、相
異なる複数の吐出口より吐出する粘性物を、該粘
性物が一体となつて上記被塗布物の巾方向に対し
て連続的になるように上記被塗布物の長手方向に
対して断続的に塗布する装置であつて、連続シー
トからなる被塗布物を、そのシート面を展張状態
下に連続的に移動させる移動機構、該被塗布物の
移動方向の経路近傍に該被塗布物の一面に向けて
それぞれ設けた複数の吐出口、及び複数の該吐出
口にそれぞれ粘性物を断続的に圧送する圧送機構
とを具備してなり、複数の上記吐出口は、上記移
動方向に対して、重複せず且つ前後にずらして並
設してあり、且つ複数の上記吐出口は、上記移動
方向において隣合う吐出口それぞれの隣合う一端
部の位置が上記移動方向において互いに一致する
ように配設してあり、上記圧送機構は、少なくと
も一つの吐出口から吐出される粘性物の吐出の断
続のタイミングを、他の吐出口から吐出される粘
性物の吐出の断続のタイミングと異ならせて粘性
物を圧送する構成になしてあることを特徴とする
粘性物の塗布装置。