JPH0364524B2 - - Google Patents

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JPH0364524B2
JPH0364524B2 JP24362687A JP24362687A JPH0364524B2 JP H0364524 B2 JPH0364524 B2 JP H0364524B2 JP 24362687 A JP24362687 A JP 24362687A JP 24362687 A JP24362687 A JP 24362687A JP H0364524 B2 JPH0364524 B2 JP H0364524B2
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polymerization
styrene
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hydrogenation
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Yasuro Hatsutori
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Priority to DE3855868T priority patent/DE3855868T2/de
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Publication of JPH0364524B2 publication Critical patent/JPH0364524B2/ja
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐衝撃性及び剛性に優れた耐衝撃性
スチレン系樹脂及びその製造法に関する。 〔従来の技術〕 従来よりポリスチレン等のスチレン系重合体の
脆さを改良するため、各種の未加硫ゴムが強靭化
剤として用いられている。中でも、未加硫ゴムの
存在下にスチレン系単量体をラジカル重合させ、
ゴム状重合体にスチレン系重合体がグラフト重合
した耐衝撃性スチレン系樹脂が工業的に広く製造
されている。 この目的に使用される未加硫ゴムとしては、ポ
リブタジエンゴムとスチレン−ブタジエン共重合
体ゴムが一般的であり、特に有機リチウム化合物
を用いて重合される、いわゆるローシスポリブタ
ジエンゴムが好適に用いられている。またコバル
ト等遷移金属化合物を主成分として用いて重合さ
れる、いわゆるハイシスポリブタジエンゴムが用
いられる場合もある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、従来の耐衝撃性スチレン系樹脂
の衝撃強度はかならず充分なものではなく、さら
に耐衝撃性の大きな樹脂の出現が待たれている。 また、最近の耐衝撃性スチレン系樹脂に対して
従来以上に耐衝撃性と剛性のバランスの優れるこ
とが要求されており、従来の未加硫ゴムを用いて
いるかぎりにおいて、これらの要求を完全に満た
すことには成功していない。 〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、上述した高度な物性要求を満足
させる耐衝撃性スチレン系樹脂を得るべく詳細に
検討した結果、本発明に到達した。 すなわち本発明は、共役ジエン系ゴムの全二重
結合のうち5〜85%が水添され、かつ水添後の
1,2−ビニル結合が0.5〜12%、水添後の1,
4−結合が少なくとも10%である部分水添共役ジ
エン系ゴムを2〜25重量%、強靭化剤として含有
する耐衝撃性スチレン系樹脂、および共役ジエン
系ゴムの全二重結合のうち5〜85%が水添され、
かつ水添後の1,2−ビニル結合が0.5〜12%、
水添後の1,4−結合が少なくとも10%である部
分水添共役ジエン系ゴムを2〜25重量部と、スチ
レン系単量体またはスチレン系単量体と共重合可
能な単量体との混合物98〜75重量部を塊状重合ま
たは塊状懸濁重合もしくは溶液重合でラジカル重
合させることを特徴とする耐衝撃性スチレン系樹
脂の製造を提供するものである。 本発明のスチレン系樹脂は、上述のように極め
て特殊な共役ジエン系ゴムを用いることに特徴が
ある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明で用いられる部分水添共役ジエン系ゴム
は、公知の方法で得られる共役ジエン系ゴムを、
部分的に水添させることによつて得られる。公知
の方法で得られる共役ジエン系ゴムとは、通常、
耐衝撃性スチレン系樹脂の製造に用いられる全て
のゴムが含まれる。例えば、ポリブタジエン(ロ
ーシスポリブタジエンおよびハイシスポリブタジ
エン)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR、
ランダム及びブロツクSBR)、ポリイソプレン、
ブタジエン−イソプレン共重合体、天然ゴム等で
あるが特にブタジエン重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体が好ましい例として挙げることがで
きる。 本発明のこれらブタジエン重合体、またはスチ
レン−ブタジエン共重合体は特定な構造であるこ
とが好ましい。すなわち (1) 結合スチレン含量〔S〕が0〜40重量% (2) ブタジエン部のビニル結合含量〔V〕が1〜
80% (3) 重量平均分子量(Mw)が1〜100万 (4) 分子量分布(Mw/Mn)が1.2〜5.0 であることが好ましい。結合スチレン含量が40重
量%を越えるものである場合、本発明で目的とす
る耐衝撃性の改良が不十分である。結合スチレン
含量は好ましくは30%以下に限定される。またス
チレンの結合様式はランダムであることが好まし
い。ブタジエン部のビニル結合含量は1〜80%に
制限される。この範囲外では、ビニル結合があま
りにも多いか、または少なく本発明の効果が発現
しない。ビニル結合含量は好ましくは5〜60%、
更に好ましくは10〜50%に限定される。また、重
量分子量(Mw)は1〜100万、分子量分布は
Mw/Mnで表示して1.2〜5.0であることが好まし
い。分子量が1万未満あるいは分子量分布が5を
越えるものの場合には、本発明の適用によつても
十分な耐衝撃性スチレン系樹脂が得られない。一
方、分子量が100万を越えるか、分子量分布が1.2
未満のものにあつては重合体をゴムとして加工す
ることあるいは取得すること自体が困難となり、
本発明を適用することが困難となる。分子量の好
ましい範囲は5〜80万、更に好ましくは10〜60万
である。また分子量分布の好ましい範囲は1.5〜
3.0である。分子量、分子量分布は定法に従つて
ゲル・パーミエーシヨンクロマトグラフトで測定
される。 上述の特定された構造のブタジエン重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体は重合体の重合体の
ブタジエン成分の一部は例えば30重量%以下の範
囲で、これと共重合可能な他の共役ジエン成分に
置換しても良い。他の共役ジエン成分としてはイ
ソプレン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。ま
た、スチレン成分についても同様で一部をt−ブ
チルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン等のビニル置換芳香
族炭化水素に置換してもよい。 上述の特定構造であることが好ましいブタジエ
ン重合体、スチレン−ブチタジエン重合体の製造
法はいかなるものであつてもよい。これら重合体
を得る代表的な製造方法は以下である。すなわ
ち、原重合体はヘキサン、シクロヘキサン、ベン
ゼン等の不活性溶媒中において、重合触媒として
n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなど
の有機リチウムないし他のアルカリ金属化合物を
用い、必要に応じて助触媒成分として、カリウム
ブトキシドなどのアルコキシド、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸塩、ステアリン酸ナトリウムなどの
有機酸塩を代表例とする有機化合物を用い、更に
必要に応じてビニル結合含量を調節する化合物と
して、エーテル、ポリエーテル、第三級アミン、
ポリアミン、チオエーテル、ヘキサメチルホスホ
ルトリアミドなどの極性有機化合物を用いて、モ
ノマーのブタジエン、場合により更にスチレンを
所定の比率で単独、または共重合することにより
得られる。ビニル結合含量は、前記極性有機化合
物の添加量及び重合温度によつて制御できる。 また、前記方法で得られた活性末端を有する重
合体鎖を、四塩化ケイ素、四塩化スズ、ポリエポ
キシ化合物などの多官能性化合物によつて、カツ
プリングするか、あるいはジビニルベンゼンなど
の分岐剤を重合系に添加することにより、分岐状
ないしは放射状の重合体または共重合体が得られ
る。さらに、前記重合方法において、モノマーの
添加方法を調節したり、ビニル結合含量を調節す
る化合物の量、添加方法、重合温度を重合反応の
中途で変化させるなどの各種重合条件を変えるこ
とにより、前記したような分子鎖中において、ス
チレン含有量やビニル結合含量が増加又は減少し
たり、ブロツク状となつている重合体または共重
合体とすることができる。 また、重合においては分子量調節剤として、ア
セチレン、1,2−ブタジエン、フルオレン、第
一級アミン、第二級アミン等の各種化合物を使用
することもできる。 上記の重合体を得る重合プロセスは、バツチプ
ロセス、連続プロセス、それらの組合せのいずれ
でも用いることができる。 また、本発明の共役ジエン系ゴムは、リチウム
触媒を使用する以外の他の重合法、例えばニツケ
ル、コバルト、チタン等の有機化合物と、リチウ
ム、マグネシウム、アルミニウム等の有機金属成
分とからなるチグラー系触媒を使用する方法ない
しは乳化重合法によるものであつても使用可能で
ある。 本発明で用いられる部分水添共役ジエン系ゴム
は上述の共役ジエン系ゴムを部分的に水添するこ
とによつて得られる。水添方法は、従公知のいか
なる方法を用いても良く、例えば、F.L.Ramp,
etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,4672(1961).記
載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素添加
する方法、Hung Yu Chen,J.Polym.Sci.
Polym.Letter Ed.,15,271(1977).記載のトル
エンスルフオニルヒドラジドを用いて水素添加す
る方法、あるいは特公昭42−8704号に記載の有機
コバルト−有機アルミニウム系触媒あるいは有機
ニツケル−有機アルミニウム系触媒を用いて水素
添加する方法等を挙げることができる。 本発明の実施において特に好ましい水素添加の
方法は、1,2−ビニル結合を1,4−結合に先
だつて選択的に水添できる触媒を使用する特開昭
52−41890号に示される方法、あるいは低温、低
圧の温和な条件下で水添が可能な触媒を用いる特
開昭59−133203号、特開昭60−220147号に示され
る方法である。 共役ジエン系ゴムを水添させる場合、その水添
率は共役ジエン系ゴムの全二重結合に対して5〜
85%の範囲内にあり、かつ水添後の1,2−ビニ
ル結合が0.5〜12%の範囲内にあること、水添後
の1,4−結合が少なくとも10%であることが必
須要件であるが、水添率は好ましくは7〜70%、
より好ましくは9〜60%である。水添後の1,2
−ビニル結合は好ましくは1〜10%、より好まし
くは2〜7%である。水添率が5%未満の共役ジ
エン系ゴムを用いても、耐衝撃性は向上しない。
一方、85%を越える水添率の共役ジエン系ゴムを
用いた場合は耐衝撃性が劣つたスチレン系樹脂し
か得られない。 水添後の1,2−ビニル結合が0.5%未満の場
合、即ち、全く無いか、残存するとしても極僅か
な場合は耐衝撃性スチレン系樹脂を製造する場
合、ゴム相の架橋が非常に困難となり、耐衝撃性
の劣つた樹脂しか得られない。一方、12%を越え
る場合も得られる樹脂の耐衝撃性が劣る。 水添後の1,4−結合が10%未満の場合も、耐
衝撃性スチレン系樹脂を製造する際、ゴム相の架
橋が非常に困難となり、耐衝撃性の劣つた樹脂し
か得られない。 また、部分的に水添させた後の部分水添共役ジ
エン系ゴムの100℃で測定したムーニー粘度
(ML1+4,100℃)は20〜90、25℃における5重量
%スチレン溶液粘度(5%SV)は、20〜300セン
チポンズ(cps)の範囲にあることが好ましい。
特に好ましい範囲は25〜150センチポイズである。 本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂は上述した部
分水添共役ジエン系ゴムを2〜25重量%、好まし
くは5〜20重量%、更に好ましくは8〜15重量%
含有するスチレン系樹脂である。この範囲以下の
ゴムの使用量では本発明が目的とする耐衝撃性の
改良効果が不充分であり、一方、この範囲以上の
使用では耐衝撃性は向上するものの本来のスチレ
ン系樹脂を持つ特性、例えば引張強度・剛性、更
に、光沢等外観性を失わせるものとなり好ましく
ない。又、本発明においては、本発明に用いるス
チレン−ブタジエン共重合体ゴム以外に強靭化剤
として用いることが公知の他の未加硫ゴムを強靭
化剤として少量、例えば1〜10重量%含むもので
あつても良い。この場合、本発明の効果の発現の
ためには、使用する強靭化剤の少なくとも30%は
本発明のゴムであることを必要とする。本発明の
耐衝撃性スチレン系樹脂を得る好適な方法は部分
水添共役ジエン系ゴムを2〜25重量%とスチレン
系単量体又はスチレン系単量体と共重合可能な不
飽和化合物との混合物98〜75重量%を塊状重合、
塊状懸濁併用重合または溶液重合によりラジカル
重合させることによる方法である。 本発明で用いられるスチレン系単量体としては
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン
例えばパラメチルスチレン、ビニルエチルベンゼ
ン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が例と
して挙げられ、1種又は2種以上の混合物として
用いられる。又、スチレン系単量体と共重合可能
な不飽和化合物としてはアクリロニトリル、メタ
クリル酸メチルなどが挙げられる。本発明で特に
好ましいスチレン系単量体はスチレンであり、こ
の単独ないしこれと他の単量体の混合物であつて
混合物中のスチレンの比率が50重量%以上の場合
である。 本発明の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂を得る好
ましい方法の一つである塊状重合は一般に次のよ
うに実施される。まず本発明で特定された部分水
添重合体をスチレンに溶解し、ラジカル開始剤を
用いない無触媒の場合は50〜250℃の重合温度に
おいて加熱重合する。またラジカル開始剤を触媒
として用いる場合には、ラジカル開始剤の分解温
度に合せて20〜200℃、撹拌数10〜20rpmにおい
て重合し、スチレンの反応率が所望のものとなる
まで重合操作が継続される。この塊状重合に際し
ては、しばしば公知の内部潤滑剤、たとえば流動
パラフインが重合体100重量部に対して0.1ないし
5重量部が添加される。重合終了後、生成ポリマ
ー中に少量、通常は30重量%以下の未反応スチレ
ンを含有する場合は、かかるスチレンを公知の方
法、たとえば加熱下での減圧除去あるいは揮発分
除去の目的に設計された押出装置で除去するなど
の方法によつて除去することが望ましい。かかる
塊状重合中の撹拌は、必要に応じて行われるが、
スチレンの重合体への転化率、すなわちスチレン
の重合率が30%以上にまで進んだあとは、撹拌は
停止するか緩和するのが望ましい。過度の撹拌は
得られる重合体の強度を低下させることがある。
また必要なら少量のトルエン、エチルベンゼン等
の希釈溶剤の存在下で重合し、重合終了後に未反
応スチレンとともにこれら希釈溶剤を加熱除去し
ても良い。 また、塊状懸濁併用重合も本発明の耐衝撃性ポ
リスチレン系樹脂の製造に有用である。この方法
はまず前半の反応を塊状で行い後半の反応を懸濁
状態で行うものである。すなわち本発明の特定の
部分水添共役ジエン系ゴムのスチレン溶液を、先
の塊状重合の場合と同様に無触媒下で加熱重合又
は触媒添加重合し、あるいは照射重合して、スチ
レンの通常50%以下、特に好ましくは10ないし40
%までを部分的に重合させる。これが前半の塊状
重合である。ついでこの部分的に重合した混合物
を懸濁安定剤またはこれと界面活性剤の両者の存
在下に水性触媒中に撹拌下に分散させ、反応の後
半を懸濁重合で完結させ、先の塊状重合の場合と
同様に、洗浄、乾燥し、必要によりペレツトまた
は粉末化し、実用に供するものである。 本発明の、こうして得られた耐衝撃性ポリスチ
レン系樹脂はスチレン系重合体の硬い相と軟質成
分、すなわちスチレン等のグラフト共重合した部
分水添共役ジエン系ゴムおよびこれに封じ込めら
れたスチレン系重合体の分散粒子(ゴム粒子)か
らなつている。この耐衝撃性スチレン系樹脂にお
いては、ゲル含有量(トルエン不溶部の含有量)
は8〜40重量%の範囲が好ましく、また樹脂中の
ゲルのトルエン中での膨潤指数は7〜15の範囲が
好ましい。更に、樹脂部の分子量は通常重量平均
分子量で10万〜40万が好ましく、より好ましくは
18万〜28万の範囲である。樹脂中に残存するスチ
レンオリゴリーの量は耐熱性に影響を与えるの
で、通常は1重量%以下が好ましく、特に耐熱性
が要求されるものでは0.5重量%以下であること
が望ましい。ゴム粒子径は0.2〜5.0μmが好まし
く、特に光沢が要求されるものでは0.2〜1.5μm
の範囲が好ましい。 更に本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂は、必要
に応じてハロゲン系難燃剤及びSb2O3の如き難燃
助剤を配合し、難燃化処方を施すことが可能であ
り、更に酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型
剤、着色剤、各種充てん剤および各種の熱可塑性
樹脂、例えば一般用ポリスチレン、メタクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロ
ツク共重合体樹脂、ポリアセタール、ポリフエニ
レンエーテル樹脂、ポリカーボネート、ナイロン
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、スチレン−メタクリレート共
重合体樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体
樹脂、酸変性ポリオレフイン、アイオノマー等を
混合して使用することが可能である。 また本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂は、一般
的な射出成形、押出成形などの加工法で製品化で
きる。 〔発明の効果〕 以上の様にして得られた本発明の耐衝撃性スチ
レン系樹脂は、従来の未加硫ゴムを用いた場合に
比べ、後述の実施例に示す様に耐衝撃性がはるか
に優れ且つ剛性も高い。 この様に本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂は、
耐衝撃性、剛性に優れているため、VTRのカセ
ツトや電器製品のキヤビネツト、ハウジングなど
多種多様な製品に使用しうる。 〔実施例〕 以下に若干の実施例を示し、本発明の具体的な
実施態様を示すが、これは本発明の趣旨をより具
体的に説明するためのものであり、本発明を限定
するものではない。 実施例1〜6,比較例1〜5 内容積10の撹拌機付、ジヤケツト付オートク
レープを反応器として用いて、ブタジエン/n−
ヘキサン混液(ブタジエン濃度20重量%、テトラ
メイルエチレンジアミン100ppmを含有)を20
/hrの速度で、n−ブチルリチウム/n−ヘキ
サン溶液(濃度5重量%)70ml/hrで導入、重合
温度110℃でブタジエンの連続重合を実施した。
得られた活性重合体をメタノールで失活、別の内
容積10の撹拌機付、ジヤケツト付の反応器に重
合体溶液8を移し、温度60℃にて、水添触媒と
してジ−p−トリルビス(1−シクロペンタジエ
ニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液(濃度1
ミリモル/)250mlと、n−ブチルリチウム溶
液(濃度5ミリモル/)50mlとを0℃、2.0
Kg/cm2の水素圧下で混合したものを添加、水素分
圧3.0Kg/cm2にて30分間反応させた。得られた部
分水添重合体溶液は、酸化防止剤として2,6−
ジタ−シヤリブチルヒドロキシトルエンを重合体
当り0.5部添加して、溶剤を除去した。メタノー
ル失活後にサンプリングを行なつて得た原重合体
Aの分析値と部分水添重合体Dの分析値を表1に
示す。 重合体Aと同様にして得られたブタジエン重合
体を水素添加反応時間を変えた他は部分水添重合
体Dと同様の条件で水添し、水添率の異なる部分
水添重合体B,C及びE〜K(各々、水添時間は
8、15、50、65、70、75、80、100、105分)を得
た。これら重合体の構造分析値も表1に示す。 これらのゴムを強靭化剤として使用し、以下に
示す塊状重合を行つた。該部分水添ブタジエン重
合体ゴム6重量部をスチレン94重量部とエチルベ
ンゼン8重量部に溶解し、更にスチレンに対して
0.05重量部のベンゾイルパーオキサイドと0.10重
量部のα−メチルスチレン2量体を添加し、80℃
で4時間、110℃で4時間、150℃で4時間、撹拌
下に重合を行つた。更に230℃前後で30分間加熱
処理を行い、その後、未反応スチレン及びエチル
ベンゼンの真空除去を行い、スチレン系樹脂を得
た。これを粉砕後、押出機にてペレツト状とし射
出成形して物性を測定した。結果を表2に示す。
表2より本発明の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂が
耐衝強度、曲げ弾性率で優れることが分かる。 実施例7〜10,比較例6〜10 重合体Aと同様にして、但し触媒としてテトラ
ヒドロフランで変性した有機リチウム触媒を用い
て得られた重合体Lを水添触媒を3倍量添加する
以外は部分水添重合体Dと同様の条件で水添し、
水添時間を変えて水添率の異なる部分水添重合体
M〜T(各々の水添時間は5、30、33、35、43、
50、60、70分)を得た。得られた重合体の分析値
を表3に示す。 次いで、上記の様にして得られた重合体を7重
量部強靭化剤として実施例1と同じ方法で耐衝撃
性スチレン系樹脂を得て物性を測定した。結果を
表4に示す。 表4から明らかなように本発明の範囲の部分水
添ポリブタジエンを用いた耐衝撃性スチレン系樹
脂は比較例の樹脂に比べて耐衝強度が高く、曲げ
弾性率も高い。 実施例11〜15及び比較例11〜13 連続重合法に代えてバツチ重合法でポリブタジ
エンゴムを得た。すなわち、内容積10の撹拌装
置及びジヤケツト付のオートクレープを洗浄乾燥
し、窒素置換後、予め精製、乾燥した1,3−ブ
タジエン100重量部、n−ヘキサン700重量部を加
え、次いでn−ブチルリチウムの5重量%n−ヘ
キサン溶液を3.2重量部加え、さらにビニル調整
剤としてテトラヒドロフランを0.2重量部加えて、
70℃にて重合を開始した。重合温度は約100℃ま
で上昇した。30分後、このポリマー溶液に四塩化
ケイ素を0.06重量部加えて30分間反応させた後更
にメタノールを0.035重量部加え失活させてポリ
ブタジエンゴム溶液を得た。 このゴム溶液をサンプリングして未水添ポリブ
タジエンゴムUを得た。ゴム溶液は温度50℃に
て、水添触媒としてジ−p−トリルビス(1−シ
クロペンタジエニル)チタニウム/シクロヘキサ
ン溶液(濃度4ミリモル/)250mlと、n−ブ
チルリチウム溶液(濃度20ミリモル/)50mlと
を0℃、2.0Kg/cm2の水素圧下で混合したものを
添加、水素分圧5.0Kg/cm2にて反応させた。反応
時間を変えて水添率の異なる部分水添重合体V〜
BB(各々の水添時間は50、55、65、70、80、85、
90分)を得た。 得られたゴムの特性を表5に示した。 次いで上記の様にして得られたポリブタジエン
ゴムU〜BBを9重量部用いて実施例1と同じ方
法で耐衝撃性スチレン系樹脂を得、その物性を測
定し、結果を表6に示した。 表6から明らかな様に、本発明の範囲の部分水
添ポリブタジエンを用いた耐衝撃性スチレン系樹
脂は比較例の樹脂と比べて、耐衝強度が高く、曲
げ弾性率も高い。 実施例16〜20及び比較例14〜17 実施例11と同様にして、但し四塩化ケイ素に代
えてエポキシ化ポリブタジエン(エポキシ価0.4
モル/100g)を0.6重量部加えて30分間反応させ
てポリブタジエンゴム溶液を得た。 このゴム溶液をサンプリングして水添ポリブタ
ジエンゴムCCを得た。水添触媒としてジ−p−
トリルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニ
ウム/シクロヘキサン溶液(濃度6ミリモル/
)250mlと、n−ブチルリチウム溶液(濃度30
ミリモル/)50mlとを20℃、2.0Kg/cm2の水素
圧下で混合し3分後にメタノール1.5ミリモルを
加えたものをゴム溶液に添加し、温度70℃、水素
分圧3.0Kg/cm2にて反応させた。反応時間を変え
て水添率の異なる部分水添重合体DD〜II(各々の
水添時間は10、18、25、30、35、50分)を得た。 得られたゴムの特性を表7に示した。 次いで、上記の様にして得られたポリブタジエ
ンゴムCC〜IIを用いて実施例1と同じ方法で耐
衝撃性スチレン系樹脂を得、物性を測定し、表8
に示した。 表8から明らかな様に、本発明の範囲の部分水
添ポリブタジエンを用いた耐衝撃性スチレン系樹
脂は比較例の樹脂に比べて、耐衝強度が高く、曲
げ弾性率も高い。 実施例21,22及び比較例18 本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂とポリフエニ
レンエーテル[ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フエニル)エーテル(PPE)、重合度140]と
の50対50ブレンド物についての例を示した。
PPEは2,6−ジメチルフエノール、臭化第2
銅、ジ−n−ブチルアミン及びトルエンの混合溶
液中に酸素をき吹こむことにより得た。結果を表
9に示した。 本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂はPPEとの
ブレンド物でも、優れた耐衝撃性を有することが
わかる。
【表】
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Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 共役ジエン系ゴムの全二重結合のうち5〜85
    %が水添され、かつ水添後の1,2−ビニル結合
    が0.5〜12%、水添後の1,4−結合が少なくと
    も10%である部分水添共役ジエン系ゴムを2〜25
    重量部とスチレン系単量体またはスチレン系単量
    体と共重合可能な単量体との混合物98〜75重量部
    を塊状重合または塊状懸濁重合もしくは溶液重合
    でラジカル重合させることを特徴とする耐衝撃性
    スチレン系樹脂の製造方法。
JP62243626A 1987-08-04 1987-09-30 Impact-resistant styrene resin and its preparation Granted JPS6490208A (en)

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JP62243626A JPS6490208A (en) 1987-09-30 1987-09-30 Impact-resistant styrene resin and its preparation
US07/227,985 US5017660A (en) 1987-08-04 1988-08-03 Selectively, partially hydrogenated polymer and rubber composition and impact resistant styrenic resin containing the same
KR1019880009964A KR910008279B1 (ko) 1987-08-04 1988-08-04 선택적 부분 수소화 중합체 및 이를 함유하는 고무 조성물 및 내충격성 스티렌계 수지
EP91118259A EP0475461B1 (en) 1987-08-04 1988-08-04 Impact resistant styrenic resin containing a selectively, partially hydrogenated polymer
ES91118259T ES2099118T3 (es) 1987-08-04 1988-08-04 Resina estirenica resistente al impacto que contiene un polimero parcialmente y selectivamente hidrogenado.
DE3853600T DE3853600T2 (de) 1987-08-04 1988-08-04 Selektiv und partiell hydrogeniertes Polymer und Kautschukmischung welche dieses Polymer enthält.
ES88112743T ES2070836T3 (es) 1987-08-04 1988-08-04 Polimero parcialmente y selectivamente hidrogenado y composicion de goma que contiene el mismo.
EP88112743A EP0302505B1 (en) 1987-08-04 1988-08-04 Selectively, partially hydrogenated polymer and rubber composition containing the same
DE3855868T DE3855868T2 (de) 1987-08-04 1988-08-04 Schlagfeste Styrolharzzusammensetzung die ein selektiv und partiell hydrogeniertes Polymer enthält.
HK97102260A HK1000665A1 (en) 1987-08-04 1997-11-27 Impact resistant styrenic resin containing a selectively partially hydrogenated polymer
HK97102259A HK1000664A1 (en) 1987-08-04 1997-11-27 Selectively partially hydrogenated polymer and rubber composition containing the same

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