JPH0361040B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 圧力側において装着フランジにより支持ブラ
ケツトまたはブロツクモータに取付けることがで
き、吸込み側連結フランジを有しポンプ軸と同軸
に配置された吸込みノズルを備え、金属板モジユ
ールとして構成され、ケーシング殻が支持ブラケ
ツトと吸込みノズルの間で湾曲して設けられてい
る単一部分モジユールまたは多重部分モジユール
から成る金属板部材として形成されている遠心ポ
ンプケーシングにおいて、吸込み側連結フランジ
４，１５がケーシング殻１に一体に形成され、該
吸込み側連結フランジにフランジ固定ボルト用の
ボルト穴の領域においてそれぞれ溝状空所６が形
成されていることを特徴とする遠心ポンプケーシ
ング。

２ 吸込み側連結フランジ４の領域に溝状空所６
が形成され、それらの空所の円板状受金８が設け
られていることを特徴とする請求の範囲第１項記
載の遠心ポンプケーシング。

３ 吸込み側連結フランジ４の領域内で独立した
環状フランジ１５がケーシング殻１に連結されて
いることを特徴とする請求の範囲第１項記載の遠
心ポンプケーシング。

４ ケーシング殻１にインサート１２が設けら
れ、このインサートは吸込みノズル９を構成し、
かつ羽根車５とともにダイヤフラム・パツキング
グランドとして機能することを特徴とする請求の
範囲第１項ないし第３項のいずれかに記載の遠心
ポンプケーシング。

５ ケーシング殻１に単一部分からなるインサー
ト１２または多重部分からなるインサート１２が
設けられ、このインサートは吸込みノズル９と、
吸込み側羽根車側空所との少なくとも一方を構成
することを特徴とする請求の範囲第１〜４項のい
ずれかに記載の遠心ポンプケーシング。

６ ケーシング殻１の内部で、吸込みスリーブ９
と、それを囲む空所１８の間に補強部品が設けら
れることを特徴とする請求の範囲第１〜５項のい
ずれかに記載の遠心ポンプケーシング。

技術分野 本発明は遠心ポンプのケーシングに関する。

従来の技術および問題点 遠心ポンプのケーシングは外部配管により加え
られる力による応力と、高い内部圧力を同時に受
ける。したがつて、本発明は、高い内部圧力の作
用を受けても安定である金属板製の遠心ポンプケ
ーシングの構造を開発するという問題を基にして
いる。

問題点を解決するための手段 その解決は請求の範囲第１項の特徴部分によつ
て与えられた。

本発明に従つて吸込み側連結フランジをケーシ
ング殻と一体にすることにより、圧力側固定フラ
ンジと吸込み揚水管の連結点の間に、球または弓
形の圧力吸収ケーシングが与えられる。その結果
として、変形に対して広く保護されるケーシング
が得られる。フランジ連結ボルトを取付けるため
に必要な溝状自由空所により、ケーシング殻が一
層良く強化される。

本発明の別の実施例においては、吸込み側連結
フランジの領域内において、円板状の受金または
止め金を有する溝状自由空所が設けられる。この
種の構造は、フランジボルト用のナツトが溝状空
所内に配置される場合に用いられる。受金（また
は止め金）があるので、連結すべき吸込み揚水管
のフランジを、ケーシング殻に一体にされている
吸込みノズルに連結できる。

本発明の別の実施例に従つて、吸込み側連結フ
ランジの領域内において、独立した環状フランジ
がケーシング殻へ連結される。この場合には、フ
ランジボルトを固定するための溝状自由空所に加
えて、環状フランジがぴつたりと合いそしてケー
シング殻とともに強固な結合を成す凹部を有す
る。金属板製の単一部材としても構成できるその
環状フランジは、ケーシング殻を一層強化するよ
うに機能する。

本発明の別の実施例を従つて、ケーシング殻に
インサートが設けられる。このインサートは吸込
みノズルを構成するとともに、羽根車とともにダ
イヤフラム・パツキンググランドとして機能す
る。たとえば圧力側からケーシング殻の中に入れ
ることができるそのインサートは、簡単な管状モ
ジユールの形を有することができる。それの構造
に応じて、インサートは羽根車の吸込み口ととも
に直接機能でき、そのようにしてダイヤフラム・
パツキンググランドを形成し、または羽根車の吸
込み口とともに機能する適当な形のケーシング環
とすることができる。

本発明の更に別の実施例に従つて、吸込みノズ
ルと吸込み側羽根車側方空所の少くとも一方を構
成する単一部分からなるインサート、または多重
部分からなるインサートがケーシング殻に設けら
れる。こうすることにより、ケーシング殻内部の
流体特性を向上できる。一方、このように構成す
ることにより、ケーシング殻を一層強化できる。
このようにしてそのインサートは、ケーシング内
部と吸込みノズルとそれを囲む空所の間とに補強
部品が設けられると、ケーシング殻は一層強化さ
れる。

それらは適当に構成された金属モジユールとす
ることができる。それらのモジユールは、たとえ
ばケーシングのケーシング環と溝状自由空所の間
に位置させられる。同様に、吸込みノズルを囲む
ケーシング殻内の空所に適当な鋳造コンパウンド
を詰めることができる。そのコンパウンドは金属
質のものとすることができるが、プラスチツクも
使用できる。

実施例 以下、図面を参照して本発明を詳しく説明す
る。

ケーシング殻１の圧力側に固定フランジ２が設
けられる。その固定フランジ２はケーシング殻１
を軸受ブラケツトまたは台座にあるいはブロツク
モータ（図示せず）へ連結する。ケーシング殻の
中にラジアル構造の羽根車３が仮想線で示されて
いる。ケーシング殻１は圧力側固定フランジ２か
らほぼ弓形で吸込み側連結フランジ４まで到達す
る。連結フランジ４はシーリング面５により形成
される。そのシーリング面の上方にフランジボル
ト（図示せず）のためのナツト７を受け入れるた
めの溝状自由空所６が形成されている。その自由
空所の大きさは、ナツト７を適当な工具で保持で
きるような大きさである。力を吸収するために、
全ての自由空所６のナツト７の領域に円板状の受
金８が溶接される。ケーシング殻１のこのような
構造のために、ケーシング殻内の吸込みノズル９
にケーシング環１０が設けられる。そのケーシン
グ環の中に羽根車３の吸込み口がはめ込まれる。

この例においては、ケーシング殻１は一体の金
属モジユールとしてフランジシールング面５を有
するものとして示されている。

第１図とは対象的に第２図は、流体処理の効率
を高くするために圧力空所１１の中で独立のイン
サート１２として構成されている吸込みノズル９
を示す。そのインサート１２は吸込み側の羽根車
側空所をせばめる。ケーシング殻１の外縁部の内
縁部にインサート１２を溶接継目１３，１４によ
り溶接するために、インサート１２を圧力側から
ケーシング内に困難なしにはめ込むことができ
る。適当に行われる点溶接も可能である。

第３図は本発明に従つて構成されたケーシング
殻の正面図を示す。この図は、円板状の受金８
が、固定ナツト７の領域内で溝状の自由空所６を
どのようにして閉じるかを示すものである。

第４図は、吸込み側連結フランジが独立した環
状フランジ１５として構成されているケーシング
殻１を示す。そのフランジ１５は、それの背面が
ケーシング殻１の表面にピツタリと合つている。

フランジボルト固定用の固定ボルト穴領域にお
いて、ここに示されているナツト７が溝状の自由
空所６内に位置する。環状フランジ１５は、周囲
の溶接継目１７または適当に行われる点溶接によ
り、ケーシング殻１に固定できる。材料の厚さに
応じて、ケーシング全体の補強が必要とされるこ
とがある。吸込みノズル９は、ケーシング環１０
にピツタリと合つている簡単な管状の単一ユニツ
トとして再び構成される。

第５図は第４図に示されているケーシングの変
形例を示すもので、第２図に示すケーシングと同
様に、羽根車側空所を減少させるインサート１２
を有する。そのインサート１２は吸込みノズル９
と一緒に一体モジユールとして構成される。ケー
シング殻の吸込み側領域を補強するためには、吸
込みノズル９を囲んでいる空所１８の中に別の補
強媒体を入れることが可能である。それらの補強
要素は、ケーシング殻１内の溝状自由空所６をケ
ーシング環１０に連結する指示要素とすることが
できる。しかし、同様にして、ケーシングの耐圧
性能を向上させるために、適宜強固な鋳造コンパ
ウンドを使用することができる。ケーシング殻１
の圧力側固定フランジ２が吸込み側連結フランジ
の領域に対して弓形構造をなしているので、ケー
シングは内圧と外圧の双方に充分に耐えることが
できる。

第６図は、第３図と同様に、ケーシング殻１の
正面図を示す。この図から、溝状自由空所６の領
域内で環状フランジ１５がナツト７の受金として
どのように作用するかがわかる。環状フランジ１
５がケーシング殻１にピツタリと合つているの
で、環状フランジ１５自体がケーシングの支持部
材となつている。

上記したケーシング殻１は弓形をしているが、
ケーシング殻１は球形、テーパ状あるいは両者を
組合わせた形とすることもでき、起り得る可能性
のある圧力に対して非常に高い安定製が保証され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る遠心ポンプケーシングの
好ましい実施例の断面側面図、第２図は他の好ま
しい実施例の断面側面図、第３図は本発明に係る
遠心ポンプケーシングの正面図、第４図はさらに
他の好ましい実施例の断面側面図、第５図は第４
図の実施例の変形例の断面側面図、第６図は本発
明に係る遠心ポンプの他の好ましい実施例の正面
図である。