JPH0354528Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えばサンルーム等の補助組立建
物の床取付け装置に関するものである。

従来の技術 従来、既存家屋に例えばサンルームをあとから
増設するさい、既存家屋のテラスの出入口部など
に予め設計されかつ工場生産されたサンルームを
そのまま取付けることができる場合は問題がない
が、既存家屋の出入口部の上側に例えばひさし等
の障害物が突出していたりする場合には、既存家
屋に対してサンルーム全体を低く設置しなければ
ならない。ところが、従来のサンルームは、平面
よりみてコ形の土台の内側面に床受部が土台と一
体に突出状に設けられていたため、サンルーム全
体が低くすなわち土台と床受部とが低くなると、
これによつて支えられる床も必然的に低くなつて
しまい、これではサンルームの床が既存家屋の床
よりもかなり下がることになつて非常に不便であ
つた。そこで、このような場合に従来は、サンル
ームの土台と床の高さをそのままとし、柱やサツ
シ、障子等のいわゆる縦材の寸法を規格より短く
切り詰めてサンルームを設置していたが、これで
はサンルームの施工作業が非常に面倒であるとい
う問題があつた。

考案の目的 この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解
決し、サンルーム等補助組立建物の土台が低く設
置された場合にも、補助組立建物の床を既存家屋
の床のレベルと同じかまたは若干低い所定のレベ
ルに保持することができ、しかも柱やサツシ、障
子等の縦材を規格のままの寸法で使用することが
できて、補助組立建物の施工をきわめて容易に行
ない得る補助組立建物の床取付け装置を提供しよ
うとするにある。

考案の構成 この考案は、上記の目的を達成するために、既
存家屋の出入口部を外側から被うように既存家屋
に連なつて設置される補助組立建物の床が、方形
の床パネルと、床パネルの周縁部のうち少なくと
も前縁部と左右両側縁部に取り付けられた側面被
覆部材とによつて構成されていて、床が補助組立
建物の平面よりみてコ形の土台と別個につくられ
ており、補助組立建物の床が土台の高さにかかわ
らず既存家屋の床と同レベルかまたはこれより低
いレベルに保持せられ、この状態で補助組立建物
の床の前縁部および左右両側縁部の側面被覆部材
が土台の前部および左右両側部のそれぞれ内側壁
に合わせられて固定され、床の後側縁部が家屋に
固定されている補助組立建物の床取付け装置を要
旨としている。

実施例 つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説
明する。

この明細書において、前後および左右は第１図
を基準とし、前とは第１図の左側、後とは同右側
をいい、また左とは同図図面紙葉の表側、右とは
同裏側をいうものとする。

第１図と第２図において、既存家屋１の出入口
部を外側から被うようにかつ既存家屋１に連なつ
てサンルーム２が設置されている。サンルーム２
の床３は、方形の床パネル４と、床パネル４の前
縁部と左右両側縁部に取り付けられたアルミニウ
ム押出型材製側面被覆部材５とによつて構成され
ていて、床３はサンルーム２の平面よりみてコ形
のアルミニウム押出型材土台６と別個につくられ
ている。

上記床パネル４は、床板８と、床板８を下から
支える所要数の根太９とによつて構成されてい
る。また上記側面被覆部材５は、床３の側面に当
接せしめられた側面部１１と、側面部１１の下縁
に連なつて設けられた根太掛け部１２と、床板８
の周縁部を上から押える回り縁１３とによつて構
成されている。

そして既存家屋１に対してサンルーム２が予め
設計された通常の状態で設置されるさいには、サ
ンルーム２の床３が既存家屋１の床１０と略同レ
ベルに保持せられ、この状態でサンルーム２の床
３の前縁部の側面被覆部材５が土台６と略同レベ
ルに配置されて、土台６の前部の内側壁７に合わ
せられ、ボルトあるいはネジ等の結合部材１４に
よつて側面被覆部材５の上縁部が土台６の内側壁
７に固定されるとともに、床３の根太９の後端部
が家屋１の受金具１５に固定されている。

これに対し、第２図と第４図に示すように、既
存家屋１のサンルーム２取付け側の側壁に例えば
ひさし（図示略）等が突出していて、サンルーム
２を予め設計されたままの状態で設置することが
できないときは、サンルーム２の基礎１６および
土台６を低くする。これによつて、サンルーム２
の柱やサツシ、障子等の縦材を規格のままの寸法
で使用することができる。一方、サンルーム２の
床３は土台６に対して上方位置に配し、この床３
を既存家屋１の床１０と略同レベルに保持する。
そしてこの床３の前部側面被覆部材５の下縁部
を、ボルト１４によつて土台６の内側壁７の上縁
部近くに固定するものである。サンルーム２の床
３を支持する受金具１５は、低くなされた土台６
のレベルとは関係なく、第１図と第３図の場合と
同じ高さとなるように既存家屋１に取り付けられ
る。

その他図面において、サンルーム２の床３の下
側には、所要数の大引１７が根太９を受けるよう
に配置されていて、床３の荷重のほとんどが大引
１７により受けられている。またサンルーム２の
前部にはガラス戸１８，１８が嵌められている。

なお、上記実施例においては、サンルーム２の
床パネル４が床板８と所要数の根太９とによつて
構成された場合を示したが、その他床パネル４は
発泡合成樹脂製の基材と、これの上面に被せ止め
られた合成樹脂製あるいは木製の床板（床仕上げ
材））とによつて構成せられたものであつてもよ
い。

また実施例では、この考案をサンルーム２に適
用した場合を示したが、これ考案は、サンルーム
２だけでなく、既存家屋１の出入口部を外側から
被うように既存家屋１に連なつて設置される補助
組立建物全般に適用され得るものである。

考案の効果 この考案は、上述のように、既存家屋１の出入
口部を外側から被うように既存家屋１に連なつて
設置される補助組立建物２の床３が、方形の床パ
ネル４と、床パネル４の周縁部のうち少なくとも
前縁部と左右両側縁部に取り付けられた側面被覆
部材５とによつて構成されていて、床３が補助組
立建物２の平面よりみてコ形の土台６と別個につ
くられており、補助組立建物２の床３が土台６の
高さにかかわらず既存家屋１の床１０と同レベル
かまたはこれより低いレベルに保持せられ、この
状態で補助組立建物２の床３の前縁部および左右
両側縁部の側面被覆部材５が土台６の前部および
左右両側部のそれぞれ内側壁７に合わせられて固
定され、床３の後側縁部が家屋１に固定されてい
るもので、サンルーム等補助組立建物２の土台６
が低く設置された場合にも、補助組立建物２の床
３を、側面被覆部材５の高さの範囲内で調整し
て、既存家屋１の床１０のレベルと同じかまたは
若干低い所定のレベルに保持することができ、し
かも柱やサツシ、障子等の縦材を規格のままの寸
法で使用することができて、補助組立建物２の施
工をきわめて容易に行ない得るという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はサンルームの床取付部分の部分垂直断面図で、
サンルームの土台が高いレベルに配置された状態
を示している。第２図は同部分垂直断面図で、床
が第１図の場合と同レベルに保持され、サンルー
ムの土台は低いレベルに配置された状態を示して
いる。第３図は既存家屋とサンルームの概略縦断
面図で、これは第１図に対応するものである。第
４図は同概略断面図で、これは第２図に対応する
ものである。 １……既存家屋、２……サンルーム（補助組立
建物）、３……床、４……床パネル、５……側面
被覆部材、６……土台、７……内側壁、１０……
床、１４……ボルト（結合部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 既存家屋１の出入口部を外側から被うように既
   存家屋１に連なつて設置される補助組立建物２の
   床３が、方形の床パネル４と、床パネル４の周縁
   部のうち少なくとも前縁部と左右両側縁部に取り
   付けられた側面被覆部材５とによつて構成されて
   いて、床３が補助組立建物２の平面よりみてコ形
   の土台６と別個につくられており、補助組立建物
   ２の床３が土台６の高さにかかわらず既存家屋１
   の床１０と同レベルかまたはこれより低いレベル
   に保持せられ、この状態で補助組立建物２の床３
   の前縁部および左右両側縁部の側面被覆部材５が
   土台６の前部および左右両側部のそれぞれ内側壁
   ７に合わせられて固定され、床３の後側縁部が家
   屋１に固定されている補助組立建物の床取付け装
   置。