JPH0348289Y2

JPH0348289Y2 -

Info

Publication number: JPH0348289Y2
Application number: JP1985166661U
Authority: JP
Priority date: 1985-10-31
Filing date: 1985-10-31
Publication date: 1991-10-15
Also published as: JPS6277260U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、水洗便器に接続した排水管に設けた
排水弁とこの排水管から分岐接続したオーバーフ
ロー管と、前記排水弁に連結してこの排水弁を作
動させるレバーおよびチエーンとを具えるロータ
ンク排水装置に関するものである。

（従来の技術）従来の水洗便器の大小切替式のロータンクにあ
つては、第５図に示すように排水弁を操作するレ
バーを大用の方向に回動すると、ロータンクの底
部にある排水弁は全開位置をとり、その後レバー
を離してもその状態を維持し、タンク内のほぼ全
水量を排水してから閉じるようになつている。ま
た、レバーの小用排水のための大用とは逆方向の
回動は回動量が小さく制限されており、排水弁を
全開するまでには至らず、レバーを離すと排水の
勢いにより閉じるようにして節水効果を得るよう
にしている。またタンクへの給水はフロート弁に
より調整自在に行つている。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、このような従来のロータンクの場合、
小用の際には使用者がレバーを小用回動位置に保
持して適量の排水を行なわなければ洗浄排水がで
きず、面倒である。このため、使用者は、小用の
場合でもレバーの一回のはね上げ操作だけで済む
大用回動を行わせる傾向があり、このときタンク
内の全水量が流出して節水の用をなさなくなるこ
とがある。

従つて、本考案の目的は、小用の排水の際にレ
バーを保持する必要なく一回のはね上げ操作だけ
で適量の排水を行うことができ、しかも小用の排
水量を調整自在とすることができるロータンク排
水装置を得るにある。

近年、ロータンク内の水に特殊洗浄液を混ぜる
ものが出回つており、この場合排水量が少なくて
も済む。このようなことからも小用の排水量を調
節自在とすることは望ましいことである。

（問題点を解決するための手段）上述の目的を達成するため、本考案は前記オー
バーフロー管自体を、小用の第２排水弁を有する
ユニツトとして構成し、前記第２排水弁は前記排
水弁とは逆向きのレバー操作で作動する構成と
し、このユニツトは第２排水弁のオーバーフロー
管における取付け高さが調整自在の構成としたこ
とを特徴とする。

（作用）本考案のこの構成によれば、使用条件に合わせ
て第２排水弁の位置を調整してセツトし、使用時
にレバーを小用回動側にはね上げると第２排水弁
が全開状態になり、レバーを離してもタンク内の
通常水位から第２排水弁の位置までの水量が排水
される。

（実施例）次に、図面につき本考案の好適な実施例を説明
する。

第１図に本考案によるロータンクの第１の実施
例を示し、タンク１の低部に取付けた排水管２に
浮きゴム式の第１排水弁３をヒンジ連結し、タン
ク側壁に回動自在に取付けたレバー４の第１作用
アーム５に第１チエーン６により第１排水弁３を
連結する。

本考案によれば、排水管２に分岐接続するオー
バーフロー管７を、その中間に第二排水弁８を有
するユニツトとして構成し、第２排水弁８のオー
バーフロー管における取付け高さが調整自在の構
成とする。

第１図の実施例においては、オーバーフロー管
７の管径D₂は排水管２の管径D₁とほぼ等しくし、
互いに長さが異なる第１部分９および第２部分１
０と、これら部分間に継ぎ合わせる第３部分１１
とによりなるユニツトでオーバーフロー管７を構
成し、第３部分１１に第２排水弁８を有するエル
ボ管を一体に形成する。従来のオーバーフロー管
の管径D₂は排水管の管径D₁に比べて極めて小さ
いが、この実施例のようにD₂をD₁にほぼ等しく
することによつて洗浄水が瞬時に流出するので便
器内面を洗い流す洗浄力も確保できる。この第２
排水弁８は第１排水弁３と同じ構成および作用の
ものとし、ただしレバー４の第２作用アーム１２
に第２チエーン１３により連結する。第２ａおよ
び２ｂ図にレバー４と第１作用アームおよび第２
作用アームの構成を示す。

第２図に示す実施例では、レバー４に設けたロ
ツド１４に第１作用アーム５と第２作用アーム１
２とを組合わせた組立体を取付ブラケツト１５に
よりレバー４からの取付距離を調整自在に連結す
る。第２ａ図に示すようにロツド１４の軸線方向
に対して、第１作用アーム５は大用回動方向の側
方かつ下向きに折曲げ、第２作用アーム１２は小
用回動方向の側方かつ下向きに折曲げる。各チエ
ーンは対応の排水弁がレバーにより作動するとき
対応の排水弁を全開位置にはね上げることができ
る長さに調整する。

レバーを大用回動方向に回すと第１排水弁３の
み開放され、従来と同様の排水を行う。レバーを
小用回動方向に回すと第２排水弁８のみが完全開
放位置にはね上げられ、タンク内の第２排水弁８
の位置までの水量が排出され、次いで第２排水弁
８が閉じる。

図示の実施例の場合、第２排水弁８を有するオ
ーバーフロー管７の第３部分の下方に比較的長い
第２部分１０があり、このとき小用回動の際
「h₁」で示すレベル内の水量が排水される。しか
し、第３部分１１に対する第１部分９と第２部分
１０の取付位置を図示の状態から逆転し、第２チ
エーン１３の長さを調節することによつて、第２
排水弁８のオーバーフロー管７における取付け高
さが変化し、「h₂」で示すレベル内の水量が排水
されるようになる。このように、使用条件に合わ
せてセツテイングを変えることによつて小用の排
水量を調整することができ、またこのセツテイン
グ変更は簡単に行うことができる。

第３図に本考案による第２の実施例を示し、こ
の実施例においてはオーバーフロー管７に第２排
水弁を一体に組込むが、第２排水弁のエルボ管８
ａはオーバーフロー管７に転向自在に取付ける。
図示の状態からオーバーフロー管７の取付状態を
上下逆転し、エルボ管８ａを180°反転させ、第２
排水弁８の取付位置をヒンジ１６に変え、第２チ
エーン１３の長さを調整することによつて小用の
排水量を変化させることができる。

第４図に、本考案による第３の実施例を示し、
この実施例においては、オーバーフロー管に接続
するエルボ管を抜差自在の構成で高さを調整し、
第２排水弁８のヒンジ取付位置を変化させ、また
第２チエーン１３の長さを調節することにより小
用の排水量を調整可能とする。

（考案の効果）このように、本考案によれば、オーバーフロー
管を、小用の第２排水弁を有するユニツトとして
構成し、オーバーフロー管における第２排水弁の
取付け高さを調整自在としたためオーバーフロー
管を切断したり、種々の長さのオーバーフロー管
を準備する必要がなく、排水量調整のためのセツ
テイングが容易であり、また小用排水の際にレバ
ー保持することなく、使用条件に合つた排水を行
うことができるという効果が得られる。

更に、本考案によれば、排水管２から分岐接続
したオーバーフロー管７自体が第２排水弁８用の
排水管としても機能し、従つて、ロータンクに第
２排水弁用の排水口を別個に設ける必要はなく、
また第２排水弁のためにロータンクの底部まで達
する長い排水管を用意する必要がなく、構成が極
めて簡単になるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１，３および４図は、それぞれ本考案による
ロータンクの第１，第２および第３の実施例の部
分縦断面図、第２ａおよび２ｂ図は、それぞれ本
考案のロータンクに使用するレバー機構の平面図
および側面図、第５図は従来のロータンクの部分
縦断面図である。１……タンク、２……排水管、３……第１排水
管、４……レバー、５……第１作用アーム、６…
…第１チエーン、７……オーバーフロー管、８…
…第２排水弁、８ａ……エルボ管、９……第１部
分、１０……第２部分、１１……第３部分、１２
……第２作用アーチ、１３……第２チエーン、１
４……ロツド、１５……取付ブラケツト、１６…
…ヒンジ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

水洗便器に接続した排水管に設けた排水弁と、
この排水管から分岐接続したオーバーフロー管
と、前記排水弁に連結してこの排水弁を作動させ
るレバーおよびチエーンとを具えるロータンク排
水装置において、前記オーバーフロー管自体を、
小用の第２排水弁を有するユニツトとして構成
し、前記第２排水弁は前記排水弁とは逆向きのレ
バー操作で作動する構成とし、このユニツトは第
２排水弁のオーバーフロー管における取付け高さ
が調整自在の構成としたことを特徴とするロータ
ンク排水装置。