JPH0345917Y2 - - Google Patents

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JPH0345917Y2
JPH0345917Y2 JP1987060341U JP6034187U JPH0345917Y2 JP H0345917 Y2 JPH0345917 Y2 JP H0345917Y2 JP 1987060341 U JP1987060341 U JP 1987060341U JP 6034187 U JP6034187 U JP 6034187U JP H0345917 Y2 JPH0345917 Y2 JP H0345917Y2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B35/00Vessels or similar floating structures specially adapted for specific purposes and not otherwise provided for

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Ship Loading And Unloading (AREA)
  • Gas Or Oil Filled Cable Accessories (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は港湾荷役等に用いられる荷役船に関
し、更に詳しくは自航および制御機能を有する後
推動力船と荷役機能および貨物搭載機能を有する
貨物搭載船とに分離しかつ連結しうる押船連結型
荷役船において、前記後推動力船と貨物搭載船と
を簡単かつ確実、安全に連結可能とするとともに
緊急時等においては前記後推動力船と荷役搭載船
とを瞬時に分離可能で危険を回避しうるようにな
した押船連結型荷役船に関する。
〔従来の技術〕
近年港湾荷役は非常に合理化され、貨物船にお
いても例えばコンテナ船のように荷役作業が合理
化された貨物専用輸送船も一般的に用いられるよ
うになつている。しかし従来から一般的に使用さ
れている船倉内に貨物を小規模梱包単位またはバ
ラ積み形式で搭載して運搬する形式の貨物船も多
く可動している。このような貨物船の場合には、
貨物の積み込み、積み下ろしに非常に時間がかか
るため沖合で停泊中の貨物専用船や接岸不能な大
型貨物船と荷揚岸壁との間を艀を利用して荷役す
ることが行われている。
上記の荷役を行なうための艀としては一般に曳
船式のものと自走式のものとがあるが、曳船式の
ものでは現在のような混雑した港湾における荷役
には不適当であり、また自走式のものではこのよ
うな船舶の性質上、航行している時間よりも貨物
の積み込み、積み下ろしのために停泊している時
間が長く、停泊中は該船舶を建造するにあたつて
大きな比重を占める動力機関や制御機関がが休止
しているので非常に設備効率の悪いものとなつて
しまうのである。このような問題を解消するため
に、自走、操舵能力を有する後推動力船を荷役操
業、貨物搭載能力を有する貨物搭載船の艫部に設
けた渠口内に挿入した状態で連結した押船連結型
荷役船が考案されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
このような従来の押船連結型荷役船における後
推動力船と貨物搭載船との連結方法としては、ワ
イヤーロープで両船を連結する方法がある。しか
し、このワイヤーロープによる連結では、後推動
力船は貨物搭載船の後部上方にあるので吃水の浅
い場合や波浪の大きい場合には後推動力船スクリ
ユウが水面上に出て空転してしまうのみでなく、
波浪時にはワイヤーロープの結び固定作業は非常
に困難なうえに波浪により両船がぶつかりあつて
船体が損傷しやすいだけでなく、両船を連結して
いるワイヤーロープも損傷して切断されるおそれ
があり非常に危険なものであつた。また、後推動
力船と荷役搭載船との他の連結方法としては、後
推動力船を貨物搭載船の渠口に嵌合し、後推動力
船の両舷側に設けた長手方向の張出し部を貨物搭
載船の渠口内両舷側に設けた溝部に嵌合する凹凸
嵌合により両船を連結する方法があるが、この方
法では後推動力船と貨物搭載船との吃水差がある
と後推動力船の張出し部と貨物搭載船の溝部との
嵌合が困難であり、この欠点を解消すべく貨物搭
載船の溝部を上下方向に平行して多段階に設け、
両船の吃水差等によりそれらの何れかを嵌合する
ことにより連結するものが考案されてはいるが、
このような方法では連結部の構造が複雑であるだ
けでなく、貨物搭載船の渠口内の上下方向に平行
して多数の溝部を設けるため各溝毎の強度が比較
的弱く、波浪により溝部が破壊されやすく、また
波浪時に両船を連結するときには後推動力船の左
右の張出し部が貨物搭載船の溝部に段違いに嵌合
される恐れがあり、このような場合には両船の連
結状態が不安定なだけでなく連結部が破損する危
険がより高いのである。また、上記のような凹凸
嵌合による連結方法では、火災等の緊急時に両船
の嵌合を解除して両船を分離しようとする際には
簡単に分離出来ないという問題があつた。そこ
で、本案出願人は上記問題を解決するために、実
公昭57−21837号公報において開示したような、
後推動力船の全長にわたり両舷側および平坦な舳
先部の三片にそれぞれ漸次先細となる連結張出し
部を設け、また貨物搭載船の艫部に設けた渠口の
内部両舷側と中壁との三片に前記各連結張出し部
が嵌合する漸次先細となる嵌合溝部を設け、さら
に前記両部に互いに連結すべき連結固定部材を設
けて貨物搭載船の渠口内に後推動力船の三片を両
船の船尾がほぼ面一になるように嵌合固定するこ
とにより両船を一体化するようにした押船曳航式
三片固定型荷役船を考案した。該考案における荷
役船は、後推動力船の両舷側に設けた連結張出し
部の艫部側の厚みを舳先側の厚みに較べて厚く設
定し、該張出し部を嵌合する貨物搭載船における
嵌合溝部を前記後推動力船の連結張出し部により
大きくしたことにより両船の吃水位置が多少違つ
てもまた少々波浪があつても嵌合連結しうるよう
になしているものであるが、該荷役船においても
波浪が高くなると両船の連結にはやはり困難を伴
い、また緊急時における分離作業の困難性に関し
ても完全には解決されていなかつた。
本考案は上記のような従来の荷役船における未
解決の問題点に鑑み、上記の本願出願人の考案に
係る荷役船を更に改良して考案されたもので、後
推動力船と貨物搭載船とを連結、分離可能とする
ことで設備効率の向上を目的とする荷役船におい
て、前記後推動力船と貨物搭載船とを簡単かつ確
実に連結可能とするとともに緊急時においては簡
単な操作で瞬時に両船を分離可能として危険を回
避しうるようになした押船連結型荷役船を提供せ
んとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、自走、操
舵能力を有する後推動力船と、荷役操業、貨物搭
載能力を有し、艫部を双胴化し内部に前記後推動
力船を挿入しうる渠口を設けるとともに、前記後
推動力船との間に該後推動力船を前記渠口内に挿
入した状態で連結固定および解除するための連結
装置を設けてなる貨物搭載船と、よりなり、後推
動力船を貨物搭載船の渠口内に挿入して連結固
定、分離可能とした押船連結型荷役船において、
両船の連結手段として、後推動力船の少なくとも
両舷側部及び舳先部に水平方向に長い連結張出し
部を設け、貨物搭載船の渠口内壁部には、前記後
推動力船を該渠口内に挿入したときに該後推動力
船の連結張出し部より下方に位置し、連結張出し
部の下面に対応する受面を有する突出部を設ける
とともに、連結張出し部より上方には、下面を前
記連結張出し部の上面に対応する押圧面とし、前
記突出部との間で後推動力船の連結張出し部を挟
持固定すべく下方へ押圧するための押圧手段に関
係付けてなる押圧固定部材を設けてなる押船連結
型荷役船を提供せんとするものである。
〔作用〕
本考案に係る押船連結型荷役船は前記のとおり
の構成であり、荷役操業を完了した貨物搭載船の
渠口内に後推動力船を挿入し、該後推動力船の連
結張出し部を押圧固定手段にて貨物搭載船の突出
部へ押圧固定することにより貨物搭載船と後推動
力船とを連結し、後推動力船の自走能力により該
後推動力船に連結した貨物搭載船を他の荷役操業
場所まで移動させたのち、押圧固定手段による後
推動力船の連結張出し部と貨物搭載船の突出部と
の押圧固定を解除して両船を分離することによ
り、該貨物搭載船の荷役操業時には前記後推動力
船を他の貨物搭載船曳航のために使用しうるので
ある。
〔実施例〕
以下、添付図面の実施例に基づいて本考案を詳
説する。
本考案に係る押船連結型荷役船は自走、操舵機
関を有する後推動力船1と、艫部に渠口を設け該
渠口内に前記後推動力船を挿入して連結固定かつ
分離可能とした貨物搭載船2とよりなるものであ
り、このような後推動力船1と貨物搭載船2とは
後推動力船一隻当たり貨物搭載船複数隻をもつて
荷役操業にあたることにより当該貨物搭載船2が
荷役操業中には該後推動力船1を荷役作業を完了
した他の貨物搭載船2の曳航に用いることにより
設備効率よく荷役操業を行うようになすものであ
る。
前記後推動力船2は、例えば舷側11および舳
先12部分を垂直壁とした船体10内部に動力機
関を設置し、該動力機関に関係付けた推進機関と
してのスクリユウ13等を設けるとともに、甲板
14上には動力機関および推進機関を制御するこ
とにより該後推動力船1を航行するための操舵室
15および航行に必要なレーダーアンテナ16等
が設けられている。前記推進機関としてのスクリ
ユウ13を動力機関により上下位置移動可能とし
ておけば、該後推動力船1を貨物搭載船2に連結
したときに、貨物搭載船2の吃水位置によりスク
リユウ13の上下位置を調節することにより推進
機関として有効に作動しうるようになすことがで
きる。また、船体10の両舷側11、11および
舳先12の垂直壁部分には、該壁面から略水平方
向に突出し、下面を水平面とし上面を船体10の
外方へ向けて下方へテーパー状に傾斜させて楔型
に形成するとともに先端面17a,18aを垂直
面に形成した水平方向に長い連結張出し部17,
17,18を突設している。この連結張出し部1
7,18は図示した実施例のように両舷側11,
11には長手方向の、また舳先12部分には幅方
向にそれぞれ独立して設けてもよいが、両舷側1
1,11から舳先12へ連続した一連の連結張出
し部として設ければ該後推動力船1の船体強度を
増大し、後述の貨物搭載船2との連結時において
波浪等による外部からの力によつて船体10に亀
裂が入つたりするのをより確実に防止しうるもの
であるが、前記実施例の如く三箇所に独立して設
けても実用上には問題はない。
貨物搭載船2は、図示した如く船体20の艫部
21には後推動力船1の船体10を挿入すべく、
該後推動力船1の船体10を遊嵌状態に挿入しう
る形状とした渠口22を設けて双胴部23,23
を形成し、また主船体20a部分の甲板24上に
は荷役用のシユーター3や旋回クレーン4および
貨物ハツチ5等を設けて荷役船としての機能を有
するものであり、自走および操舵機能を有しない
ものである。前記貨物搭載船2の艫部21に設け
た渠口22は、図示した実施例においては後推動
力船1を該渠口22に挿入連結したときに後推動
力船1の全長の略三分の一程度が外部に突出する
長さとしているが、後推動力船1の全長が渠口2
2内部に収納しうるようにすれば両船1,2の連
結時における波浪等による影響を少なくすること
ができる。前記渠口22内における両双胴部側内
壁25,25および主船体20a側内壁26は後
推動力船1の両舷側11,11および舳先12と
同様に垂直壁に形成してなり、該垂直壁の下位部
分には双胴部側内壁25部分において後推動力船
1の両舷側11,11に設けた連結張出し部1
7,17の先端間距離よりも狭い間隔を残して先
端同士を対向し、主船体20a側内壁26に連続
した水平方向に突出する突出部27を設け、該突
出部27の上面は後推動力船1の連結張出し部1
7,18下面に対応すべく水平面に形成して連結
張出し部下面に密接しうる受面27aとしてい
る。また、貨物搭載船2の甲板24上における前
記渠口22の周縁部分には、押圧手段として両双
胴部23,23においては二本ずつの、また主船
体20a側においては一本の下方へ加圧可能な油
圧シリンダー28を垂設してなるダビツト29を
設置し、前記両双胴部23おける二本のダビツト
29,29の油圧シリンダー28,28下端面に
は後推動力船1の舷側11部分に設けた連結張出
し部17を押圧するための該連結張出し部17の
平面形状に対応する平面形状でかつ下面を連結張
出し部17上面に密接すべく渠口内壁25側に向
けて傾斜したテーパー面として押圧面30aと
し、コンクリート製等の重材料にて作成してなる
押圧部材30を架設し、主船体20a側甲板上に
設けた一本のダビツト29に垂設した油圧シリン
ダー28には単独に後推動力船1の舳先12に設
けた連結張出し部18に対応する押圧部材31を
架設しており、後推動力船1を貨物搭載船2の渠
口22内に挿入して、各油圧シリンダー28を作
動させて押圧部材30,31にて後推動力船1の
連結張出し部17,18を下方へ押圧し、前述の
貨物搭載船2の渠口内壁25,26に設けた受部
としての突出部27との間で挟持可能としてい
る。
上述した後推動力船1と貨物搭載船2とを連結
するには、荷揚岸壁まは沖合に停泊中の貨物船と
の間で荷役作業を終了した自走、操舵機能を持た
ない貨物搭載船2の艫部21の両双胴部23,2
3間の渠口22内に後推動力船1をその舳先12
から該後推動力船1の舳先12が貨物搭載船2渠
口22の主船体側内壁26下方に突設した受部と
しての突出部27先端に当接するまで静かに入船
する(第3図)。この状態では、後推動力船1の
各連結張出し部17,18は貨物搭載船2に設け
た受部としての突出部27と押圧部材30,31
の間に位置しており、貨物搭載船2の甲板24上
のダビツト29に垂設した油圧シリンダー28を
作動させることにより押圧部材30,31にて後
推動力船1の各連結張出し部17,18を下方へ
押圧し、受部としての突出部27との間に前記連
結張出し部17,18を挟持して固定することに
より、貨物搭載船2の渠口22内に後推動力船1
を連結固定するのである。前記後推動力船1を貨
物搭載船2の渠口22内に挿入するにあたつて
は、両船1,2の貨物搭載状況、即ち吃水位置に
より押圧部材30,31と連結張出し部17,1
8および突出部27の相対位置関係は変化するの
であるが、両船1,2がどのような貨物積載状況
にあつても連結しうるように各部の位置関係を設
定する必要がある。即ち、後推動力船1は通常は
貨物等を搭載することはないので該後推動力船1
の自重が大きく変化することはなく、したがつて
その吃水には大幅な変化はない。しかし、貨物搭
載船2においては、貨物搭載の有無によりその吃
水位置が上下に大幅に変化する。したがつて、ど
のような状況下でも両船1,2を連結可能とする
ためには前記後推動力船1の両舷側11,11お
よび舳先12に設けた連結張出し部17,17お
よび18と、貨物搭載船2の渠口22内壁25,
26に突設した受部としての突出部27および渠
口周縁部の甲板24に設けたダビツト29から油
圧シリンダー28を介して垂設した押圧部材3
0,31との設置位置関係としては、後推動力船
1の自重が最も軽量になり、該後推動力船1の吃
水が最も下がつた状態、即ち該後推動力船1に設
けた連結張出し部17,18が最も高位置となつ
た状態の後推動力船1と、貨物搭載船2が貨物を
満載し吃水が最も上がつた状態、即ち該貨物搭載
船2に設けた押圧部材30,31が最も低位置と
なつた状態の貨物搭載船2との連結時において貨
物搭載船2に設けた押圧部材30,31の下面が
後推動力船1の連結張出し部17,18上面17
b,18bより上方に位置するように設定する必
要があり(第7図)、かつ後推動力船1が何らか
の重量物を搭載してその自重が最大となり吃水が
最も上がつた状態、即ち該後推動力船1に設けた
連結張出し部17,18が最も低位置となつた状
態の後推動力船1と、貨物搭載船2が貨物を搭載
していない状態で吃水が最も下がつたとき、即ち
貨物搭載船2に設けた受部としての突出部27が
最も高位置となつた貨物搭載船2との連結時にお
いて、貨物搭載船2に設けた突出部27が後推動
力船1に設けた連結張出し部17,18下面17
c,18cよりも下方に位置するように設定する
必要がある(第8図)。
上記のように後推動力船1の連結張出し部17
と、貨物搭載船2の受部としての突出部27およ
び押圧部材30との位置を設定することにより、
後推動力船1と貨物搭載船2とがそれぞれどのよ
うな貨物積載状態においても両船1,2は連結可
能となるのである。上記の如く設定した後推動力
船1と貨物搭載船2とを後推動力船1を貨物搭載
船2の渠口22内に入船した状態で連結固定する
には、貨物搭載船2の渠口22周縁部の甲板24
上に立設したダビツト29に垂設した油圧シリン
ダー28を作動させることにより押圧部材30,
31にて後推動力船1の連結張出し部17,18
を下降させ、連結張出し部17,18を貨物搭載
船2の渠口内壁25,26下位に突設してなる受
部としての突出部27へ押圧することにより該突
出部27との間に連結張出し部17,18を加圧
挟持して固定し、貨物搭載船2の渠口22内に後
推動力船1を連結固定しうるものである。尚、後
推動力船1の推進機関としてのスクリユウ13を
動力機関により上下位置変位可能としておけば、
貨物を満載した状態の貨物搭載船2へ後推動力船
1を連結し、後推動力船1が連結のため下方へ押
圧されて吃水位置が上がりスクリユウ13が通常
より水中深く沈降してしまつた場合にも、該スク
リユウ13を上方に変位することにより機関効率
が低下するのを防止しうるのである。
前記貨物搭載船2艫部21に設けた渠口22周
縁部の甲板24上に設けた押圧部材30,31を
垂設するダビツト29の強度は、例えば後推動力
船1の重量が150トンの場合には該後推動力船1
の連結張出し部17,18を貨物搭載船2の突出
部27の上面へ押圧するときの連結張出し部1
7,18の上下方向の変位が最大1500mm、後推動
力船1の浮力を2トン/cmとした場合には、150
cm×1トン=300トンの圧力が必要で、例えば4
本のダビツトで押圧しようとする場合には一本の
ダビツトには300/4=75トン以上の加圧能力が
要求され、更に安全性を考慮すれば100トン程度
の加圧能力を有することが望ましい。また、前記
実施例の如く押圧部材30,31をコンクリート
等の重量材料にて作成すれば、該押圧部材30,
31の自重により連結張出し部17,18を受部
としての突出部27へ押圧する作用が働き、連結
固定時にダビツト29にかかる負担を軽減するこ
とができる。
上記の如く後推動力船1と貨物搭載船2とを連
結すればば、荷役作業を終えて次の作業場所に移
動する自走、操舵機能を持たない貨物搭載船2を
自走、操舵機能を有する後推動力船1にて押船曳
航するときには、後推動力船1を貨物搭載船2の
艫部21に設けた渠口22内に入船し、各押圧部
材30,31を下方へ加圧押圧するだけの極めて
簡単な操作で両船1,2を連結することができ、
各押圧部材30,31に関係付けた各油圧シリン
ダー28を同時に操作しうるようにしておけば、
一度の操作で両船1,2の連結を行うことができ
る。この操作のための制御装置は後推動力船1ま
たは貨物搭載船2のどちらか一方に設置しておけ
ばよいのであるが、両船1,2または後推動力船
1に設置しておけば、後推動力船1の貨物搭載船
2への入船から押圧部材30,31による連結固
定までの一連の連結作業を該後推動力船1側のみ
で遂行しうるので、作業効率が良いのである。こ
のように連結した両船1,2の連結状態は後推動
力船1の連結張出し部17,18を貨物搭載船2
の受部としての突出部27へ上方から押圧部材3
0,31にて強固に押圧固定してなるので、両船
を連結して移動するときにも両船1,2の連結状
態は非常に強固、確実であり、波浪等により両船
1,2が互いに衝突したりして船体が傷付き、つ
いには船体に亀裂が入つたりすることもないので
ある。また、上記の如く後推動力船1と貨物搭載
船2との連結状態において、例えば後推動力船1
にて貨物搭載船2を押船曳航中等に火災が発生し
たり、または波浪が著しく高く両船1,2を連結
しておいては危険な状況に陥つた時には、上述の
如く全ての油圧シリンダー28を一度の操作で同
時に作動させ、押圧部材30,31を上方へ引き
上げることにより連結張出し部17,18に対す
る押圧を解除しうるようにしておけば後推動力船
1は貨物搭載船2の渠口22内で自動的に浮上
し、後推動力船1を渠口22から出船すれば簡単
に両船1,2を分離して危険を回避しうるのであ
る。
上述したように、本考案に係る押船連結型荷役
船によれば、後推動力船1と貨物搭載船2との連
結は、後推動力船1の連結張出し部17,18を
貨物搭載船2の渠口22内壁25,26に連結張
出し部17,18より下方位置に設けた受部とし
ての突出部27へ油圧シリンダー28を介してダ
ビツト29に垂設したコンクリート等の重量物で
作成してなる押圧部材30,31を前記油圧シリ
ンダー28にて押圧することにより確実に両船
1,2を連結でき、かつ後推動力船1の連結張出
し部17,18、受部としての貨物搭載船2の渠
口22内の突出部27および押圧部材30,31
との位置関係を両船1,2の貨物搭載状態の変化
により吃水の変化があつても連結張出し部17,
18が前記突出部27と押圧部材30,31間に
位しうるように設定してなるので、どのような状
況下においても両船1,2を連結することがで
き、波浪が高くて従来の凹凸嵌合のような連結方
法では連結困難な場合でも安全かつ確実に連結し
うるものであり、さらには火災発生等の緊急時に
おいては押圧部材30,31に関係付けた各油圧
シリンダー28を同時に作動させることにより瞬
時にして後推動力船1の連結張出し部17,18
の固定を解除して後推動力船1を貨物搭載船2の
渠口22内にて浮上させ、渠口22外へ脱出させ
るにより両船1,2を分離でき、危険を回避しう
るのである。
なお、後推動力船1の連結張出し部17,18
と貨物搭載船2の渠口22内に設けた受部として
の突出部27、押圧部材30,31および該押圧
部材30,31に関係付けたダビツト29や油圧
シリンダー28等の押圧手段は必ずしも上記の実
施例に限定されるものではない。例えば、貨物搭
載船2の突出部27、後推動力船1の連結張出し
部17,18および該連結張出し部17,18を
押圧するための押圧部材30または31の形状と
して第9図および第10図に示した如く、それぞ
れの部材間に関係づけられた突部6および凹所7
を設けることにより、突出部27と押圧部材30
とにより連結張出し部17を押圧挟持することに
よつてのみでなく、これら突部6と凹所7との凹
凸嵌合により各部材相互の水平方向への動きをも
規制して確実に連結しうるとともに、図示した如
く、突部6を挿入すべき凹所7の挿入口の形状を
曲面またはテーパー状に形成することにより、連
結の際に各部材間に多少の位置のずれがあつた場
合にも、位置ずれを矯正して常に一定位置に連結
可能とすることにより、後推動力船1と貨物搭載
船2との連結関係をどのような場合においても一
定した位置関係に連結することができるのであ
る。また、これら各部材の形状として第11図に
示したように、貨物搭載船2の受部としての突出
部27に上向き凹所7′を設け、押圧部材30下
面にも同様に下向き凹所7″を設けて、両部材の
凹所7′,7″間に後推動力船1の連結張出し部1
7を嵌合係止するようにしてもよい。また、貨物
搭載船2の渠口22上部に設ける押圧部材30を
案内する手段として、例えば第11図〜第14図
に示したように、押圧部材30または31におい
て貨物搭載船2の渠口内壁25に対面する側面に
図示したような形状の摺動突部8を形成し、貨物
搭載船2の渠口内壁25または26には上下方向
に前記押圧部材30の摺動突部8に対応して該突
部8を摺動可能に嵌合しうる形状の摺動溝9を上
下方向に形成しておけば、押圧部材30または3
1波浪等によつ不安定に揺動して該押圧部材30
を垂設しているダビツト29等を破損したりする
恐れもなく、またガイド部としての摺動溝9は渠
口内壁25内部に設けられるので、ガイド部が後
推動力船1の渠口22内入船のときに邪魔になる
こともなく、後推動力船1を連結する時には押圧
部材30または31を該後推動力船1の連結張出
し部17または18上面へと確実に案内しうるの
である。また、押圧部材30または31のガイド
部として第15図、第16図に示したように、押
圧部材30には係止片40を突設し、貨物搭載船
2の渠口内壁25または26部分の上下方向には
ガイドレール41を設けることにより押圧部材3
0を摺動して案内するガイド部として形成するこ
ともでき、このような場合には更に第17図、第
18図に示したように押圧部材30の摺動係止片
40にローラー42等を設けることにより、押圧
部材30の上下方向の動きをより円滑にすること
ができるのである。また、押圧部材30に関係づ
けた押圧手段としては、前出のダビツト29に油
圧シリンダー28を連設したものではなく、例え
ば第19図に示したように、貨物搭載船2の甲板
24上に立設した支柱43の上部の回動自在に取
付けた杆体44の両端にそれぞれ押圧部材30お
よび油圧シリンダー45を関係づけ、押圧部材3
0を上下動させることにより、後推動力船1の連
結張出し部17を押圧固定および解除可能とする
ような手段等も適宜採用しうるのである。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案に係る押船連結型荷役船
は、自走、操舵能力を有する後推動力船と、荷役
操業、貨物搭載能力を有し、艫部を双胴化し内部
に前記後推動力船を挿入しうる渠口を設けるとと
もに、前記後推動力船との間に該後推動力船を前
記渠口内に挿入した状態で連結固定および解除す
るための連結装置を設けてなる貨物搭載船と、よ
りなり、後推動力船を貨物搭載船の渠口内に挿入
して連結固定、分離可能とした押船連結型荷役船
において、両船の連結手段として後推動力船の両
舷側部および舳先部に連結張出し部を設けるとと
もに貨物搭載船の渠口内壁部には前記後推動力船
を該渠口内に挿入したときに後推動力船の連結張
出し部に対面する受面を有する突出部を設け、前
記後推動力船の連結張出し部と貨物搭載船の突出
部とを押圧固定手段にて係止固定かつ係止解除可
能としたことを特微とし、後推動力船と貨物搭載
船とを連結、分離可能とすることで設備効率の向
上を可能とし、かつ後推動力船と貨物搭載船とを
簡単かつ確実に連結可能とするとともに緊急時に
おいては簡単な操作で瞬時に両船を分離可能とし
て危険を回避しうるようになしたを提供しうるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る押船連結型荷役船の一実
施例の後推動力船と貨物搭載船とを分離した状態
を示す斜視図、第2図は前記押船連結型荷役船の
後推動力船と貨物搭載船とを連結した状態を示す
斜視図、第3図は前記後推動力船と貨物搭載船の
分離状態の説明用側面図、第4図は前記後推動力
船と貨物搭載船の連結状態の説明用側面図、第5
図は前記後推動力船と貨物搭載船の分離状態の説
明用平面図、第6図は前記後推動力船と貨物搭載
船の連結状態の説明用平面図、第7図および第8
図は前記後推動力船と貨物搭載船の吃水位置の差
による相対的上下位置関係を示す説明用後側面
図、第9図から第11図は後推動力船の連結張出
し部、貨物搭載船の突出部および押圧部材の他の
実施例を示す説明用側面図、第12図から第18
図は押圧部材と該押圧部材を案内するための貨物
搭載船渠口内壁に設けるガイド部の実施例を示す
説明用平面図、第19図は押圧部材に関係付けた
押圧手段の他の実施例を示す説明図で、イは押圧
解除状態、ロは押圧状態を示すものである。 1:後推動力船、2:貨物搭載船、3:シユー
ター、4:旋回クレーン、5:貨物ハツチ、6:
突部、7:凹所、8:摺動突部、9:摺動溝、1
0:船体、11:舷側、12:舳先、13:スク
リユウ、14:甲板、15:操舵室、16:レー
ダーアンテナ、17:連結張出し部、18:連結
張出し部、20:船体、21:艫部、22:渠
口、23:双胴部、24:甲板、25:内壁、2
6:内壁、27:突出部、28:油圧シリンダ
ー、29:ダビツト、30:押圧部材、31:押
圧部材、40:摺動係止片、41:ガイドレー
ル、42:ローラー、43:支柱、44:杆体、
45:油圧シリンダー。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 自走、操舵能力を有する後推動力船と、荷役操
    業、貨物搭載能力を有し、艫部を双胴化し内部に
    前記後推動力船を挿入しうる渠口を設けるととも
    に、前記後推動力船との間に該後推動力船を前記
    渠口内に挿入した状態で連結固定および解除する
    ための連結装置を設けてなる貨物搭載船と、より
    なり、後推動力船を貨物搭載船の渠口内に挿入し
    て連結固定、分離可能とした押船連結型荷役船に
    おいて、両船の連結手段として、後推動力船の少
    なくとも両舷側部及び舳先部に水平方向に長い連
    結張出し部を設け、貨物搭載船の渠口内壁部に
    は、前記後推動力船を該渠口内に挿入したときに
    該後推動力船の連結張出し部より下方に位置し、
    連結張出し部の下面に対応する受面を有する突出
    部を設けるとともに、連結張出し部より上方に
    は、下面を前記連結張出し部の上面に対応する押
    圧面とし、前記突出部との間で後推動力船の連結
    張出し部を挟持固定すべく下方へ押圧するための
    押圧手段に関係付けてなる押圧固定部材を設けて
    なる押船連結型荷役船。
JP1987060341U 1987-04-21 1987-04-21 Expired JPH0345917Y2 (ja)

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JP1987060341U JPH0345917Y2 (ja) 1987-04-21 1987-04-21
KR870011466A KR880012436A (ko) 1987-04-21 1987-10-15 압선(押船) 연결형 하역선(荷役船)

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KR880012436A (ko) 1988-11-26

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