JPH0328461A - 吹付け石綿粗除去吸引ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、既存建築物に吹付けられた石綿の除去工事に
主として使用するものである。

〔従来の技術１ 既存建築物に吹付けられた石綿の除去工事は、石綿粉塵
飛散を防止しながら行う工法として、これまで主として
湿式工法で行われていた。

湿式工法では、石綿の除去に先立ち，現場をビニールシ
一トで隔離して、内部を負圧にし、水溶性の飛散防止剤
を空中および石綿に十分に散布する。除去は防護服に身
を固めた作業員がへら状の治具を用いて行う。

湿式工法の問題点は下記の通りである。

イ）石綿の飛散防止のため薬剤の水溶液を多量に散布し
なければならない。そのため薬剤のコストがかさむ。

口）現場が水びたしとなり、作業環境が劣悪であり、後
始末が厄介である。またそのなかでの肉体労働のため、
作業員の確保が困難になりつつある。

ハ）ビニールシ一トの継目あるいは破れ目から石綿を含
んだ水が漏れる可能性がある。それゆえ、病院とか電話
局の機械室・電気室のように電気を止めることが困難な
場所は、漏電の可能性があるので，工事ができない。ま
た環境汚染の問題も生じてくる。

ｔ発明が解決しようとする課題］ 湿式工法の問題点は上述のように、多量の水を使用しな
ければならないことから生じている．これを解決するた
めに本発明は、水を使用せずに石綿を除去できる装置を
提供することを目的とする。

〔課題を解決するための千段１ 水溶液を多量に散布することなく石綿を除去するには、
除去した石綿が空中に飛敗しないような対策が新たに必
要である。この対策として本発明者らは、吸引口先端に
回転ブラシのついた真空掃除機をヒントに、真空吸引法
が適することに着ロ艮し、種々検討を重ねた結果本発明
を完成するに到った。

上記目的を達成するための本発明は、吹付け石綿粗除去
吸引ヘッドであって、その第１の発明の技術手段は、 （１）前部タッチロール （２）回転力ツタ （３）スクレーバ （４）後部タッチロール （５）フード （６）シール部材 から構成されている。また、第２の発明は以上の技術手
段のうちシール部材に代えて、 （７）段差対応機構 を付設したことを特徴とするものである。

前部タッチロールは，除去すべき石綿表面に接触し自転
し、後部タッチロールとともにカツタ、スクレーバ及び
フードの位置を、除去すべき石綿に対して適切な位置に
保持すると共に、この装置全体の自由な進行を容易にし
，進行ガイドの役目をするものである。

回転力ツタは前部タッチロールの後方に設けられた回転
軸上に並設され，石綿に多条の切り目を入れるものであ
る。回転軸は後述のフードの内側壁に両端を支持され，
この回転軸に固定された複数の回転力ツタは，フード底
面より突出した状態に取り付ける。回転力ツタの回転軸
はフード内面にてベルト等の伝導装置を介して駆動され
る．駆動源はフード外面に固定するか，またはフードよ
り離れて置かれたモータであり、フード外面に固定した
場合はモータの回転軸がフード壁を貫通して前記伝導装
置と接続し、離して置く場合には前記伝導装置とモータ
がフレキシブル駆動力伝達手段により接続される。

スクレーバは多数の回転力ツタが多状の切り目を入れた
石綿の層を剥取るもので、カッタの後方に設けられ、石
綿剥取り直刃をカツタのすぐ後方に追随させて石綿層の
下面に食い込むように設定する．スクレーバのフード底
面からの張出し高さは、回転力ツタの突出高さより幾分
高く、またその全幅は両端の回転カッタ間の距離にほぼ
等しい。

後部タッチロールはスクレーバの後方に設けられ．スク
レーバが石綿を除去した後の面に接触自転する。後部タ
ッチロールのフード底面からの最大距離はスクレーバの
張出高さにほぼ等しく、その幅はスクレーバ幅よりやや
狭くしておく。後部タッチロールの後方に後部遮蔽板（
シール部材）を設ける。後部遮蔽板のフード底面からの
最大距離は後部タッチロールのフード底面からの最大距
離よりやや小さく，またその幅はスクレーバ幅よりやや
小さい。

フードは以上の前部タッチロール、回転力ツタ、スクレ
ーバ及び後部タッチロールを覆い，底面を解敢しており
、フードの周囲に取付けられフードと石綿との接触部を
シールする高さ調節可能なシール部材を備え，フード内
の雰囲気を真空磯に接続する排気管を備えている．また
、外面に把手を備えてこの装置全体を壁面に沿って押し
進めるのに好都合に構成すると良い． シール部材はフードのほぼ四周の下縁を石綿層の高さに
応じて調節シールするものである．シール部材の先端は
フード前面より前方に張り出し、シール部材の張出個所
に前記前部タッチロールが取り付けられている．この張
出個所には上記の高さ調節可能なシール部材とフードと
の間をシールするために、摺動可能な可撓性のシールプ
レートが取り付けられている． 段差対応機構は、高さ調節自在なシール部材に代り、回
転力ツタの軸高さと前記スクレーバの刃の高さを石綿切
り取り段差に応じて変更する機構である． ［作用］ 本発明の吹付け石綿粗除去ヘッドは、石綿を粗除去する
ためのカッタとスクレーバを内蔵し、タッチロールによ
って石綿除去璧に対して適切な位置を保ちつつ、タッチ
ロールに案内されて壁面に沿って移動させることができ
、フードによって粗除去空間を被覆し、この空間を負圧
に保つので、粉塵の飛散を生ずることなく乾式で石綿除
去を行うことができる．前記段差対応機構は、前記回転
力ツタの中心軸と前記スクレーバの相対位置関係を一定
に保つと共に、前記フードと作業対象壁面の距離を調節
する作用をなすちのでこの装置を一層使い易くしたもの
である． 〔実施例１ 実施例１ 本発明を具体例について説明する． 第ｌ図〜第４図は実施例を示すもので、第１図は一部を
切り取って示した斜視図、第２図は底面を上向けた斜視
図、第３図は底面図、第４図は側面断面図である．本装
置はフードｌの背面に把手２と排気管３があり、底面の
周囲に高さ調節可能なシール部材５を底面に対し垂直方
向に摺動可能に装着している．排気管３は真空ホース４
を介して真空機などの排気装置（図示せず）に繋がれる
．フードｌの底面には開口部６，７があり、開口部６に
は，フードの内側壁に両端を支持された回転軸８に固定
された複数の回転力ッタ９が、フード底面より突出して
取り付けてある．回転力ッタ９の後方にはスクレーバ１
０が、回転力ッタ９の両端の刃の間隔にほぼ等しい幅で
、回転カッタ９の突出高さより３ｍｍ下方に張り出して
ある． 回転力ツタ駆動用モータ１１はフード外面に取り付けら
れ、このモータの回転軸はフード壁を貫通して、フード
内面にて回転力ッタ９の回転軸８とベルトｌ２で接続さ
れている． モータ１１をフードから離して用いる場合には、フレキ
シブルな回転力伝達手段を介して回転軸８とモータｌ１
を直接または間接的に接続することもできる． フード底面内において，スクレーバｌＯの後方に後部タ
ッチロール１３が、さらにその後方に後部遮蔽板ｌ６が
フード後面板の延長として設けられている。この例では
後部遮蔽板が後部タッチロール１３を抱える形で開口部
７を構成するようにしている。後部タッチロール１３は
フード底面からスクレーバ１０の張出高さにほぼ等しい
張出し高さとし、その幅はスクレーバ幅よりやや小さく
している。また後部遮蔽板ｌ６の下端はフード底面から
の最大距離は後部タッチロールｌ３の下面よりやや高く
し、またその幅はスクレーバ１０の幅よりやや小さくし
ている。このように相互の寸法関係を規定したのは本発
明の吸引ヘッドと石綿との不必要な摩擦を避けるためで
ある。

高さ調節可能シール部材５はフードｌの周囲をほぼ取囲
んで，フードの石綿上面との隙間を最小に保つ鉛直の囲
いであって、高さ調節ハンドルｌ７によって帯板ｌ８を
介してフードｌに取付けられている。その先方端はフー
ド】の前面より前方に張り出し、このシール部材５の張
出個所に前部タッチロールｌ４が取り付けられている。

この張出個所にはフード１の前面壁との間をシールする
ため、摺動可能なフレキシブルシールプレートｌ５が取
り付けられている。

本発明の吸引ヘッドを用いて石綿除去作業を行う時、作
業者は前部タッチロールｌ４と後部タッチロール１３の
間の壁面からの距離の差（第４図のｈ）を、石綿の厚み
に応じて、高さ調節可能シール部材５を上下することに
より前部タッチロール高さを変えて調節し、石綿を過不
足なく粗除去できるように設定することができる。この
例ではその作業の簡単化のため、シール部材５を数個所
ばねつきねじでフード１に開けた長大を通して、フード
ｌに適当な強さで締めつけて固定し、スライド用のハン
ドル１７を回すことにより高さ調節ができる構造として
いる．高さ調節可能なシール材５とフードｌの摺動面も
また微粉塵のシールの役目も兼ねる。

このように準備したのち、作業者は手元スイッチにより
排気装置（真空機）およびモータ１１を起動させ、石綿
除去にとりかかる。

石綿は回転カッタ９によりスリット状に切断されスクレ
ーバＩＯによりすくいとられて、開口部６よりフード１
内に吸引され、排気管３、真空ホース４を通って、排気
装置に組合わせれている集塵Ｉ！（図示せず）で回収す
る。スクレーバ１０の通過した後方は除去跡がスクレー
バ１０の幅に大略等しい幅の溝をなす。この溝の底面に
後部タッチロールｌ３が接し、未除去面に接する前部タ
ッチロールｌ４とで本発明の吸引ヘッドを壁面に対し適
切な作業位置に保つ。本発明の吸引ヘッドが石綿に接触
する個所は前部タッチロールｌ４、回転カッタ９、スク
レーバ１０および後部タッチロールｌ３であるが、前３
個所での接触により発生する微粉塵はいずれも開口部６
から吸引することができ（フレキシブルシールプレート
ｌ５はこの微粉塵をフードｌの外部にもらさないために
設けている）、またそこでの吸引残および後１個所で発
生する微粉塵は、溝を覆う形で突出させている後部で形
成された開口部７から吸弓できるため、微粉塵が外部に
飛散することはない。

実施例２ 段差対応機構を備えた実施例について説明する。

第５図は本発明装置の別の実施例の斜視図、第６図はこ
れを底面を上にした斜視図、第７図はフードの一部を切
り取って内部を見た斜視図、第８図は底面図、第９図は
側面図である．第５図に示すように、本装置の外観はフ
ード１の把手２および吸引排気管３を取り付けた形をし
ている。吸引排気管３は真空ホース４を介して真空排気
装置（図示せず）に接続する。第６図、第７図はフード
ｌ内部の構造を説明する。複数の回転力ッタ９が、回転
軸８に固定されており、この回転軸８の両端は「＜」の
字形のアーム２０の中程に回転可能に取り付けられてい
る．回転軸８のアーム２０への取り付け部に近接して伝
導装置１２が回転軸８に係合されている。アーム２０は
，左右１本づつ配される。アーム２０の一端はフードｌ
の側壁にビン２ｌによって回動可能に固定され、他端は
蝶ねじ２２が取り付けられている。蝶ねじ２２のつまみ
はフードｌの外側にあり、フードｌの側壁に開けた円弧
状の長穴２３に沿ってアーム２０の他端を動かすことが
できる。

長穴２３から石綿後漏れるのを防ぐために蝶ねじ２２は
遮蔽板２４を貫通させて長穴２３を通すようにする。ア
ーム２０の一端の固定点２５にはモータ１１が取り付け
られ、伝導装置ｌ２によって、回転力ッタ９を回転駆動
させる。モータ１１は適切なトルクを有するものを選択
する。

回転力ッタ９の後部にスクレーバｌｏが取り付けられて
いる．スクレーバ１０はフード１の底板２６と一体化し
ており、底板２６はフードｌの後縁部と蝶番２７で連結
する。また底板２６は，フードｌの後部内壁に固定され
たばね支持具２８につけた押勝手ばね２９と接続してい
る。このばね２９の強さはこのヘッドの荷重よりは小さ
くしておく。

回転力ッタ９の前方には除去前の石綿に接触する前部タ
ッチロールｌ４が回転自由に取り付けられる．タッチロ
ール１４は第９図に示されるようにフードｌの下端部よ
り下方へはみ出る位置に固定される。

底板２６の後部には中央部切り込み３０および両端切り
込み３ｌを設ける。

中央部切り込み３０には石綿を粗除去後の面に接触する
後部タッチロールｌ３の支持具３２がはめこまれ、この
支持具３２は底板２６と回転可能な接続治具３３により
接続される。この支持具３２の位置固定は、フードｌの
後面に貫通させた蝶ネジ３４を締めることにより行う。

回転カッタ９の前方の石綿は未除去であり、後方では除
去され吸引されるから回転カッタ９の前後で石綿のおよ
その厚み分の段差ができる。石綿の厚みは対象物件によ
り概ね２０〜５０ｍｍ変化するので、それに応じて回転
カッタ９、スクレーバ１０、タッチロール１３、ｌ４の
相対位置を変える必要がある．そのための機構をここで
は段差対応機横と呼んでいる。この機構によりたとえば
下記のように対応できる． まず壁面とフードｌの下周縁部の距離を、下周縁部が未
除去石綿を擦らないように選ぶ。その距離に等しい高さ
にライチを，フード１の下周縁部を地面と平行に載せら
れるような位置に適当な数だけ置く。そして蝶ねじ２２
及び３４を緩め、ヘッドをライチ上に置けば重力により
回転力ッタ９、スクレーバ１０，タッチロールｌ３、ｌ
４の相対位置が定まるので、蝶ねじ２２及び３４を締め
て固定する。回転カッタ９が下地壁面を擦るかもしれな
いので蝶ねじ２２は少し上方に固定するのが好ましい。

このヘッドで施工する時、回転カッタ９により強制的に
切断、除去される石綿及び前方タッチロールｌ４との擦
れにより剥れる石綿はスクレーバ１０の上方，フード１
内に吸引される。また後方タッチロールｌ３との擦れに
より剥れる石綿およびその他の不測の原因で底板２６の
下の空間に舞う微粉は切り込み３０、３ｌからフードｌ
内に吸引できる． ［発明の効果】 本発明になるヘッドを用いることにより、水を使用せず
に石綿を除去できるので、飛散防止剤コストが節減でき
、作業環境が改善され、また常時運転のやむなき病院と
か電話局の機械室・電気室の工事ができるようになるた
め、産業上極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の斜視図、第２図は本発明ヘッ
ドの底面を上にした斜視図、第３図は底面図、第４図は
側面図、第５図は本発明装置の別の実施例の斜視図、第
６図はこれを底面を上にした斜視図、第７図はフードの
一部を切り取って内部を見た斜視図、第８図は底面図、
第９図は側面図である． ｌ・・・フード　　　　　　２・・・把手３・・・排気
管　　　　　　４・・・ホース５・・・シール部材　　
　　６・・・開口部７・・・開口部　　　　　　８・・
一回転軸９・・・カッタ　　　　　　　１０・・・スク
レーバ１１・・・モータ　　　　　ｌ２・・・伝導装置
ｌ３・・・後部タッチロール １４・・・前部タッチロール ５・・・シール材 ７・・・ハンドル Ｏ・・・アーム ２・・・蝶ねじ ４・・・遮断板 ７・・・蝶番 ９・・・ばね １６・・・ねじ １８・・一帯板 ２ｌ・・・ビン ２３・・・長穴 ２６・・・底板 ２８・・・ばね支持具

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　除去すべき石綿表面に接触し自転する前部タッチロ
   ールと、 その後方の回転軸上に並設され石綿に多条の切り目を入
   れる多数の回転カッタと、 該カッタの後方に設けられ、石綿剥取り直刃をもつスク
   レーバと、 該スクレーバ後方に設けられ、該スクレーバが除去した
   後の面に接触自転する後部タッチロールと、 これらを覆い底面を解放したフードと、 該フードの周囲に取付けられフード下端と石綿との間を
   シールする高さ調節可能なシール部材と、 該フード内の雰囲気を真空機に接続する排気管とを備え
   たことを特徴とする吹付け石綿粗除去吸引ヘッド。 ２　前記回転カッタの軸高さと前記スクレーバの刃の高
   さを石綿切り取り段差に応じて変更する自動的に対応さ
   せる段差対応機構を、前記高さ調節自在なシール部材に
   代えて、付設したことを特徴とする請求項１記載の吹付
   け石綿粗除去吸引ヘッド。