JPH03281504A - 重合体組成物溶液から揮発性物質を除去する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合体組成物溶液から揮発性物質を除去する
方法に関するものであり、さらに詳しくは塊状重合ある
いは溶液重合プロセスにおいて、重合工程のあと重合体
組成物溶液から未反応上ツマ−あるいは重合に用いた溶
剤さらには副生不純物を分離、除去して最終製品となる
重合体組成物を得る方法に関するものである。

〔従来技術〕

重合体組成物溶液から揮発性物質を分離除去する工程で
は重合体組成物溶液の各成分の沸点差を利用した分離操
作が一般的に採用されており、従来の技術は主として次
の二つに大別される。

第一の方法は重合体組成物溶液を加圧下で加熱したあと
その下部に高粘度の重合体組成物を抜き出す装置を備え
た脱気室内で放圧させ低沸点物を蒸発除去する方法であ
る。この方法は特に大量生産時には設備費的に極めて有
利な方法であるが次のような問題を抱えている。即ち加
熱された重合体組成物溶液が脱気室内に入ると低沸点物
の蒸発により重合体組成物は発泡状態になりその容積が
著しく増大して分裂飛散するため、重合体組成物の一部
が脱気室壁面に付着する。この付着重合体組成物は付着
場所から動かず徐々に蓄積し、長時間加熱されて焼き付
きそれが何らかの理由で脱離して抜き出され製品に混入
し異物ゴミとして製品の品質を低下させる。また脱気室
下部で蓄積し変質開化した滞留物はギアポンプへの流出
流路を狭めて重合体組成物の流れを阻害し、設備能力の
低下さらには運転の継続を不可能にする。

このような問題点を解消する方法として実公昭５４−４
０４７９号に示された装置は、脱気室内の一部に凝縮面
を設は低沸点物の一部を凝縮させて、その凝縮液膜で脱
気室壁面をつねに洗浄することによって重合体組成物の
付着を防止するものである。

しかしこの装置では充分な洗浄効果を得るためには凝縮
液量を増やす必要があり抜き出される重合体組成物中の
低沸点物の量がふえることになり脱気効率を低下させる
ため好ましくない。

第二の方法は第一の方法において脱気室と抜き出し装置
の機能をスクリュウ押出機にもとめたもので、特公昭５
１−２９９１４号や実公昭５５−３０９８７号のように
スクリュウ押出機のバレルとスクリュウのつくる空間を
脱気室とし脱気後の重合体組成物を当該スクリュウで抜
き取るものである。この装置はコンパクトで機能的に優
れたものであるが構造上脱気室の容積が小さいために、
脱気効果の点では基本的な制約がある。そのため高い脱
気効果を得るに脱気能力で高価な押出機のサイズを選定
することとなり、押出能力の点では過大なサイズの押出
機を採用せざるを得ない。そのため設備費用の増加をま
ねいて好ましくない。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、低廉
な設備費用で高い脱気効率と長期の安定運転を可能とす
る方法を提供するものである。

Ｃ課題を解決するための手段〕 本発明者らは鋭意検討の結果、ギアポンプに特定の形状
をもたせかつその回転数を制御することにより高い脱気
効率の下で安定した操作が可能となることを見いだした
。

すなわち本発明は、揮発物をふくむ重合体組成物溶液を
を脱気室に流下させ連発性物質を蒸発せしめたあと、残
る重合体組成物を脱気室底部に設けられた回転体により
脱気室から取り出す揮発性物質の除去方法において、回
転体がハウジング吸入部でハウジングとギアの間に半三
日月状の切り欠きを設けた外接２枚歯ギアポンプであり
、重合体組成物溶液をその２枚の歯車の噛み合い部に供
給し、揮発物除去後の重合体組成物が形成する液面が常
に半三日月状の切り欠き部に在るようにギアポンプの回
転数を設定することを特徴とする重合体組成物溶液から
揮発性物質を除去する方法に関する。

〔作用〕

次に本発明を図面によって説明する。第１図は本発明の
一例に関するものであり、脱気室の下部に外接２枚歯ギ
アポンプを設は脱気室の上部より重合体組成物溶液を２
枚のギアの噛み合い部に供給し重合体組成物の液面をギ
アポンプハウジング吸入部に設けた半三日月状の切り欠
き部に在るよう維持しなから脱気を行う方法を示すもの
である。

同図において、ｌはその上部に供給管２を設けた脱気室
、３，４は外接して回転するギア、５はギアポンプのハ
ウジング、６は半三日月状の切り欠き部、７はギアの噛
み合い部、８は供給管より供給される重合体組成物溶液
、９は重合体組成物、１０は脱気後の製品となるべき重
合体組成物を示す。

本発明において供給管２の先端はギアポンプハウジング
５の内部好ましくは切り欠き部６と同レベルとするのが
よい。その先端がギアポンプの噛み合い部７に接近して
いるため重合体組成物溶液８が急激に発泡してもギア面
に飛散するのみであるため、脱気室壁面への重合体組成
物の付着を防止することができる。ギア３．４の回転数
は重合体組成物９のなす液面が切り欠き部６にあるよう
制御されなければならない。その制御の方法としてはギ
アポンプの回転数を若干早めにビーピング１３から目視
して手動設定する方法が簡便だが、ギアポンプハウジン
グ５または脱気室１から挿入された液面検出器１１およ
び制御器１２によりギアボンブを駆動する原動機（図示
されていない）の回転数を自動制御するのが好ましい。

液面検出の位置は半三日月状切り欠き部６の入口部とす
るのが良い。

噛み合い部７に供給された重合体組成物９は噛み合い部
から離れていくギア３，４の動きにより引き裂かれその
表面が更新されるため顕著な脱気効果が発現される。ギ
アにより運ばれた重合体組成物９は半三日月状切り欠き
部６でその流れを阻害されそこで滞留部を形成するが、
この滞留部においても重合体組成物９はギアの動きによ
り渦流をなし、その表面が常に更新されるため同様の顕
著な脱気効果をもたらす。また滞留部の重合体組成物９
には常に新しい重合体組成物が供給されるためハウジン
グ５の表面に付着する重合体組成物は常に更新されて実
質的な滞留はおこらず、ここで重合体組成物の焼き付き
は発生しない。

〔実施例〕

実施例により本発明を説明するが、この実施例は本発明
を何ら限定するものではない。実施例で用いた設備のフ
ローを第２図に示す。２１は重合器、２２は移送用ギア
ポンプ、２３は加熱器、２４は重合体組成物溶液移送配
管、２５は脱気室、２６は抜き出し用ギアポンプ、２７
は単軸スクリュー押出機（１ベント付き）でありその下
流にペレット化設備（図示していない）が設けられてお
り、２８はベント用真空ポンプである。なお主要装置の
仕様は次の通りである。

実施例１ 連続塊状重合法で製造した６ ０部のメチルメタ クリレート重合体、４０部のメチルメタクリレートモノ
マー、微量のｎ−オクチルメルカプタンおよびメチルメ
タクリレートオリゴマーからなる重合体組成物溶液を移
送用ギアポンプで２５ｋｇ／ｃｄに加圧し加熱器で２３
５℃に昇温したのち３３．３ｋｇ／ｈｒの速度で脱気室
に供給した。

抜出用ギアポンプの回転数はギアポンプハウジングに設
けられた液面計により自動制御をおこなったが中央値は
ほぼ３１ｒｐｍであった。このときギアポンプの歯面の
約８０％が重合体組成物で覆われており、半玉日月状空
隙部からはみだす重合体組成物は認められなかった。脱
気室はベントコンデンサーを経て大気に通じておりその
圧力は７７０Ｔｏｒｒにまたジャケットの熱媒により２
００℃に保たれていた。抜き出し用ギアポンプの出口で
サンプリングした重合体組成物の残存揮発分含有量は１
．２％であり重合体組成物溶液の気液平衡から推定され
る値に近いものであった。

押出機のバレルの温度はすべて２２０℃に設定し、また
ベントボートは１ＱＴｏｒｒに維持した。押し出された
重合体組成物の温度は２５５℃であり得られたベレット
の残存揮発分含有量は０，７％であった。

この条件で２８日間の連続運転をおこなったのち点検し
たところ脱気室内壁および抜出用ギアポンプハウジング
の吸入部内壁には運転の障害となる付着物は認められな
かった。

〔効果］ 以上のように本発明は、優れた表面更新効果と広い脱気
室の空間により高い脱気効率を得ると共に、脱気室壁面
への重合体組成物の付着が防止されることにより、劣化
物の混入による品質低下のない重合体組成物を長期安定
に得る方法を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の詳細な説明するための正面断面図であ
る。第２図は脱気用ギアポンプをふくむメチルメタクリ
レートの塊状重合のプロセスフローを示す。 第 １ 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 揮発物をふくむ重合体組成物溶液を脱気室に流下させ揮
   発性物質を蒸発せしめたあと、残る重合体組成物を脱気
   室底部に設けられた回転体により脱気室から取り出す揮
   発性物質の除去方法において、回転体がハウジング吸入
   部でハウジングとギアの間に半三日月状の切り欠きを設
   けた外接２枚歯ギアポンプであり、重合体組成物溶液を
   その２枚の歯車の噛み合い部に供給し、揮発物除去後の
   重合体組成物が形成する液面が常に半三日月状の切り欠
   き部に在るようギアポンプの回転数を設定することを特
   徴とする重合体組成物溶液から揮発性物質を除去する方
   法。