JPH03277711A - 転炉内での酸化鉄含有スラグ還元法 - Google Patents
転炉内での酸化鉄含有スラグ還元法Info
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Landscapes
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は転炉でメタルに酸素ガスを吹き付けて脱炭を行
ない、低炭素溶鋼を製造する場合に生じるスラグ過酸化
の問題を解消するための方法に関する。
ない、低炭素溶鋼を製造する場合に生じるスラグ過酸化
の問題を解消するための方法に関する。
(従来の技術)
製鋼転炉において酸素上吹きによりメタルの脱炭を行な
う場合、酸素吹き付は点に生成した酸化鉄がメタル中の
炭素(C)によって還元されて該脱炭反応が生じること
はすでに知られている。
う場合、酸素吹き付は点に生成した酸化鉄がメタル中の
炭素(C)によって還元されて該脱炭反応が生じること
はすでに知られている。
その際、低炭素域では、C−Oの平衡値よりもメタル中
の酸素濃度[0]%、すなわち、スラグの酸化鉄濃度(
T、Fe)%が高くなる上に、炭素濃度が低くなるほど
平衡値からのずれが大きくなる。これは、低炭素域では
脱炭速度、すなわちCOガス発生速度が小さくなり、そ
の結果、撹拌強さも低下するために、メタル中Cによる
生成した酸化鉄の還元速度も低下するのが原因と考えら
れている。
の酸素濃度[0]%、すなわち、スラグの酸化鉄濃度(
T、Fe)%が高くなる上に、炭素濃度が低くなるほど
平衡値からのずれが大きくなる。これは、低炭素域では
脱炭速度、すなわちCOガス発生速度が小さくなり、そ
の結果、撹拌強さも低下するために、メタル中Cによる
生成した酸化鉄の還元速度も低下するのが原因と考えら
れている。
このように、スラグの酸化鉄濃度が高くなり、特にメタ
ル中のC濃度によって決まる平衡値を越えてスラグ中酸
化鉄が過剰に存在すると次のような問題を引き起こす。
ル中のC濃度によって決まる平衡値を越えてスラグ中酸
化鉄が過剰に存在すると次のような問題を引き起こす。
(1)低炭素鋼溶製の場合にスラグ中酸化鉄濃度が著し
く高くなり、耐火ライニングの損耗を加速する。
く高くなり、耐火ライニングの損耗を加速する。
(2)スラグ中酸化鉄としての鉄ロスが増えて、製鋼で
の鉄歩留りを低下させる。さらに、生成・排出されたス
ラグについて酸化鉄濃度が高いことはスラグ利用の面で
障害になる。
の鉄歩留りを低下させる。さらに、生成・排出されたス
ラグについて酸化鉄濃度が高いことはスラグ利用の面で
障害になる。
(3)転炉から取鍋に排出された溶鋼に一部のスラグが
混入するが、これが以後の溶鋼処理工程で酸素供給源と
なって溶鋼を汚染する。また、酸化されやすい合金の酸
化ロスを大きくする。現在、スラグの混入量を極力少な
くする方法が採用されてはいるが、混入量をゼロにでき
ない以上、転炉内スラグ中の酸化鉄濃度が高いほど悪影
響を与える。
混入するが、これが以後の溶鋼処理工程で酸素供給源と
なって溶鋼を汚染する。また、酸化されやすい合金の酸
化ロスを大きくする。現在、スラグの混入量を極力少な
くする方法が採用されてはいるが、混入量をゼロにでき
ない以上、転炉内スラグ中の酸化鉄濃度が高いほど悪影
響を与える。
製造コストおよび製造される鋼材の性状の両面から、以
上のように転炉内スラグの酸化鉄濃度が高過ぎることは
問題とされている。特に最近、低炭素化が要求される鋼
種が増えてきたことから、酸化鉄が平衡値を越えて過剰
に存在することは重大な問題となっており、効果的な対
策が要望されている。
上のように転炉内スラグの酸化鉄濃度が高過ぎることは
問題とされている。特に最近、低炭素化が要求される鋼
種が増えてきたことから、酸化鉄が平衡値を越えて過剰
に存在することは重大な問題となっており、効果的な対
策が要望されている。
その方策の一つとして、コークスのような炭素含有粒子
、すなわち炭材を炉内に供給してスラグ中の酸化鉄を還
元する方法がある。しかし、二の場合、炉内に供給した
炭材の多くがメタルの加炭も行なうこととなり、本来、
溶鋼脱炭が目的である製鋼作業を阻害するという結果を
招く。
、すなわち炭材を炉内に供給してスラグ中の酸化鉄を還
元する方法がある。しかし、二の場合、炉内に供給した
炭材の多くがメタルの加炭も行なうこととなり、本来、
溶鋼脱炭が目的である製鋼作業を阻害するという結果を
招く。
(発明が解決しようとする課題)
本発明は、転炉で酸素吹錬して低炭素銅を溶製するとき
、スラグ中の酸化鉄を還元するために炭素を供給するに
当たり、溶鋼への加炭比率を小さくして効率的にスラグ
内酸化鉄を還元可能とする炭材条件および炭材添加方法
を提供することを目的とする。
、スラグ中の酸化鉄を還元するために炭素を供給するに
当たり、溶鋼への加炭比率を小さくして効率的にスラグ
内酸化鉄を還元可能とする炭材条件および炭材添加方法
を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明に従い、上底吹き転炉を用いてメタルを脱炭する
工程で、炭素含有粒子すなわち炭材を炉内に投射してス
ラグの還元を行なうに際し、転炉の炉壁部に設けた吹き
込み管の先端が垂直軸に対して0〜40°の範囲の角度
をなしており、かつ投射する炭材が揮発分を6〜38%
含有したものを使用することにより、前記課題を解決す
ることができる。
工程で、炭素含有粒子すなわち炭材を炉内に投射してス
ラグの還元を行なうに際し、転炉の炉壁部に設けた吹き
込み管の先端が垂直軸に対して0〜40°の範囲の角度
をなしており、かつ投射する炭材が揮発分を6〜38%
含有したものを使用することにより、前記課題を解決す
ることができる。
(作 用)
本発明の目的を達するためには、添加する炭材が極力溶
鋼の加炭に使われず、スラグ中の酸化鉄を効率的に還元
することにのみ用いられるように図ることが重要である
。
鋼の加炭に使われず、スラグ中の酸化鉄を効率的に還元
することにのみ用いられるように図ることが重要である
。
まず、そのための炭材の添加方法並びに条件について上
底吹き転炉を用い検討した。
底吹き転炉を用い検討した。
炭材は、第1図に示すように転炉の炉周に穴を開け、そ
こに炭材吹き込み管を装入して炉内に投射した。その際
に、吹き込み管先端の角度をいろいろと変えた試験を行
い、投射した炭材の全炭素量(工業分析値)の内、スラ
グ中の酸化鉄還元に利用された比率と投射の角度(吹き
込み管先端の角度が垂直軸に対してなす角度)との関係
を調べた。その結果を第2図に示す。投射の角度がO〜
40’のとき、酸化鉄還元への利用効率が最も高いこと
が分かる。それ以外の角度ではいずれも炭材の飛散する
量が増えるため、本発明の目的は達成されない。
こに炭材吹き込み管を装入して炉内に投射した。その際
に、吹き込み管先端の角度をいろいろと変えた試験を行
い、投射した炭材の全炭素量(工業分析値)の内、スラ
グ中の酸化鉄還元に利用された比率と投射の角度(吹き
込み管先端の角度が垂直軸に対してなす角度)との関係
を調べた。その結果を第2図に示す。投射の角度がO〜
40’のとき、酸化鉄還元への利用効率が最も高いこと
が分かる。それ以外の角度ではいずれも炭材の飛散する
量が増えるため、本発明の目的は達成されない。
次に、上記適正添加(投射)条件において、炭材の種類
を各種変えた試験を行なった。その結果を第3図に示す
。この図より、炭材中の揮発分含有量(工業分析値)が
6〜38%の場合にスラグ中の酸化鉄還元に使われる炭
素の比率が高くなることが分かる。その理由は次のよう
に説明される。
を各種変えた試験を行なった。その結果を第3図に示す
。この図より、炭材中の揮発分含有量(工業分析値)が
6〜38%の場合にスラグ中の酸化鉄還元に使われる炭
素の比率が高くなることが分かる。その理由は次のよう
に説明される。
転炉内に供給されて急速加熱された炭材は、含まれてい
る揮発分の気化によって膨張し、あるいは亀裂を生成し
て粉化する。この膨張し、細かくなった炭材はスラグ中
に巻き込まれて、その下部まで到達するのが難しく、結
局、メタルの加炭比率が低下する。なお、最初から細か
く、見掛は比重の小さい炭材を投射して、同様の効果が
期待できるかと考え、試験を行なったところ、酸化鉄還
元のための利用効率は約20%とさほど高くなかった。
る揮発分の気化によって膨張し、あるいは亀裂を生成し
て粉化する。この膨張し、細かくなった炭材はスラグ中
に巻き込まれて、その下部まで到達するのが難しく、結
局、メタルの加炭比率が低下する。なお、最初から細か
く、見掛は比重の小さい炭材を投射して、同様の効果が
期待できるかと考え、試験を行なったところ、酸化鉄還
元のための利用効率は約20%とさほど高くなかった。
この場合には、炭材がスラグに達する前に飛散し、その
空間で燃えてしまうためにこのような結果が得られたも
のと推定される。したがって、本発明では、適正量の揮
発分を含む炭材を炉内に供給添加し、飛散させることな
くスラグにまで達せしめてそこで急速加熱することが重
要な条件である。
空間で燃えてしまうためにこのような結果が得られたも
のと推定される。したがって、本発明では、適正量の揮
発分を含む炭材を炉内に供給添加し、飛散させることな
くスラグにまで達せしめてそこで急速加熱することが重
要な条件である。
また、炭材の揮発分が38%より多くなると、炭材が細
かく、かつ見掛は比重が小さくなり過ぎて炭材がスラグ
の表面近くに集まり、雰囲気ガスとの反応で燃えてしま
う量が増えるので好ましくない。逆に炭材の揮発分が少
な過ぎると、膨張・粉化せずに、スラグ層を通過してメ
タルにまで到達するものが増え、それがメタルの加炭に
使用されると同時に、スラグ中の酸化鉄還元に有効な炭
材骨は減少するので好ましくない。
かく、かつ見掛は比重が小さくなり過ぎて炭材がスラグ
の表面近くに集まり、雰囲気ガスとの反応で燃えてしま
う量が増えるので好ましくない。逆に炭材の揮発分が少
な過ぎると、膨張・粉化せずに、スラグ層を通過してメ
タルにまで到達するものが増え、それがメタルの加炭に
使用されると同時に、スラグ中の酸化鉄還元に有効な炭
材骨は減少するので好ましくない。
なお、炭材吹き込みに使用するキャリアガスとしては、
0□を含んだガスを用いると、石炭を搬送する過程で発
火のおそれがあるため、Ar、 N2等の不活性ガスが
適している。特に、実用的にはN2がコスト等の面で好
ましい。
0□を含んだガスを用いると、石炭を搬送する過程で発
火のおそれがあるため、Ar、 N2等の不活性ガスが
適している。特に、実用的にはN2がコスト等の面で好
ましい。
また、このキャリアガスの量は、石炭1tに対して65
〜95Nm3が適当で、65Nm3未満では搬送の途中
で滞留するものが出てくる可能性があり、95Nm3を
越えると搬送管(例えば、炭材吹き込み管)の摩耗が問
題となる可能性がある。
〜95Nm3が適当で、65Nm3未満では搬送の途中
で滞留するものが出てくる可能性があり、95Nm3を
越えると搬送管(例えば、炭材吹き込み管)の摩耗が問
題となる可能性がある。
(実施例)
350を転炉で低炭素鋼を溶製する際に、表1に示すよ
うな条件で炭材の投射による添加を行ない、スラグを還
元処理した。
うな条件で炭材の投射による添加を行ない、スラグを還
元処理した。
操業成績を表2に比較例の結果とともに示す。
この結果から、本発明のスラグ還元処理を実施すること
によって、本発明を実施しない場合よりも、またさらに
炭材吹き込み管先端の角度あるいは使用炭材の揮発分の
いずれか片方のみを本発明と同様の条件とした場合より
も、スラグ中の酸化鉄濃度を低減できることが分かる。
によって、本発明を実施しない場合よりも、またさらに
炭材吹き込み管先端の角度あるいは使用炭材の揮発分の
いずれか片方のみを本発明と同様の条件とした場合より
も、スラグ中の酸化鉄濃度を低減できることが分かる。
表1
共通条件
表2
炭材吹き込み条件と操業成績
(発明の効果)
本発明を実施することにより、転炉で低炭素鋼を溶製す
る場合に、スラグの酸化鉄濃度上昇抑制を安価な炭素質
を用いて効率的に行なうことが出来、結果として、耐火
物原単位、鉄ロス、合金酸化ロスの軽減などによる製造
コスト低減、および転炉以降の溶鋼処理工程で、混入し
た転炉スラグによる溶鋼への酸素供給を抑制して清浄綱
溶製を容易にするなど、工業的効果が大きい。
る場合に、スラグの酸化鉄濃度上昇抑制を安価な炭素質
を用いて効率的に行なうことが出来、結果として、耐火
物原単位、鉄ロス、合金酸化ロスの軽減などによる製造
コスト低減、および転炉以降の溶鋼処理工程で、混入し
た転炉スラグによる溶鋼への酸素供給を抑制して清浄綱
溶製を容易にするなど、工業的効果が大きい。
第1図は本発明を実施するのに用いる転炉炉壁部の炭材
吹き込み管を説明する図、第2図はスラグ中の酸化鉄還
元に利用される炭材が全炭素分に占める比率と、投射の
角度(吹き込み管先端の角度が垂直軸に対してなす角度
)との関係を示す図、第3図はスラグ中の酸化鉄還元に
利用される炭材が全炭素分に占める比率と、炭材の揮発
分含有量との関係を示す図である。 第 図 2 第 図 なす角度 (θ) 〔。 〕 第3図
吹き込み管を説明する図、第2図はスラグ中の酸化鉄還
元に利用される炭材が全炭素分に占める比率と、投射の
角度(吹き込み管先端の角度が垂直軸に対してなす角度
)との関係を示す図、第3図はスラグ中の酸化鉄還元に
利用される炭材が全炭素分に占める比率と、炭材の揮発
分含有量との関係を示す図である。 第 図 2 第 図 なす角度 (θ) 〔。 〕 第3図
Claims (1)
- 上底吹き転炉を用い、メタルを脱炭して低炭素鋼を溶製
する工程で、炭素含有粒子を炉内に投射してスラグの還
元を行なうに際し、転炉の炉壁部に設けた吹き込み管の
先端が垂直軸に対して0〜40°の範囲の角度をなして
いること、かつ投射する炭素含有粒子に揮発分を6〜3
8%含有したものを使用することを特徴とする転炉内で
の酸化鉄含有スラグ還元法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7984090A JPH03277711A (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 転炉内での酸化鉄含有スラグ還元法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7984090A JPH03277711A (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 転炉内での酸化鉄含有スラグ還元法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03277711A true JPH03277711A (ja) | 1991-12-09 |
Family
ID=13701403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7984090A Pending JPH03277711A (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 転炉内での酸化鉄含有スラグ還元法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03277711A (ja) |
-
1990
- 1990-03-28 JP JP7984090A patent/JPH03277711A/ja active Pending
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