JPH0327617B2 - - Google Patents
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- JPH0327617B2 JPH0327617B2 JP3421083A JP3421083A JPH0327617B2 JP H0327617 B2 JPH0327617 B2 JP H0327617B2 JP 3421083 A JP3421083 A JP 3421083A JP 3421083 A JP3421083 A JP 3421083A JP H0327617 B2 JPH0327617 B2 JP H0327617B2
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Landscapes
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
本発明はワイヤ放電加工用電極線に関するもの
で特に放電加工速度を向上せしめ、かつ被加工体
への付着を著しく減少せしめたものである。 ワイヤ放電加工とはワイヤ放電加工用電極線と
被加工体との間で放電現象を起させて、該放電に
よる熱により被加工体を溶融切断するもので特に
複雑で精密な形状を有するプレス機械用金型等、
超硬合金からなる被加工体の連続加工に適してい
る。 このようなワイヤ放電加工においては被加工体
の仕上り表面状態および寸法精度が良好で電極線
が被加工体に付着しないこと、更に放電加工時間
が短いことが要求されておりこれらの放電加工特
性を満足させるためには電極線と被加工体の間で
起る放電現象効率を向上させる必要がある。 一般にワイヤ放電加工においてはワイヤ放電加
工機の型式と被加工体が指定されると被加工体の
仕上り表面状態、寸法精度および放電加工速度は
使用する電極線によつて大きく左右される。 ワイヤ放電加工において被加工体の仕上り表面
状態および寸法精度も重要な特性であるが、ワイ
ヤ放電加工機のコストおよびランニング費用を考
慮すると加工速度（単位時間当りの被加工量）と
被加工体への付着量が重要視されている。 従来、かかる放電加工用の電極線としては目的
に応じて硬銅線、65／35黄銅線、タングステン線
等が使用されているがこれらを使用するといずれ
も放電加工速度が劣り、特に硬銅線、65／35黄銅
線では被加工体への付着量が大きい欠点があり、
その改善が強く望まれている。 本発明はかかる状況に鑑みてなされたもので放
電加工速度が大で被加工体への付着も少いワイヤ
放電加工用電極線を開発したものでその一つは
Zn26〜38wt％、Al0.2〜2.0wt％、Cr0.05〜1.0wt
％を含有し残部がCuと不可避的な不純物からな
るワイヤ放電加工用電極線である。 他の一つは上記組成に更にSn、Ｐの内１種ま
たは２種を合計で0.05〜1.0wt％含有し残部がCu
と不可避的な不純物からなることを特徴とするワ
イヤ放電加工用電極線である。 即ち本発明はCuにZn、Al、Crを共在させた組
成により該電極線として使用した場合放電加工速
度を著しく向上させると共に、被加工体への付着
も著しく少く、またその製造も容易であることを
知見し、これに加えてSn、Ｐを添加すると相乗
効果により鋳造性が向上し製造が更に容易な優れ
た電極線が得られることを知見したものである。 次に本発明の組成の各元素添加範囲の限定理由
について述べる。Zn量を26〜38wt％としたのは
Zn量が26wt％未満では放電加工速度向上が小さ
く、また被加工体への付着量が多くなるためであ
る。Zn量が38wt％を越えるとβ相が多く出現し、
冷間伸線性が低下するため中間焼鈍回数が多くな
り経済性が劣るためである。 Al量を0.2〜2.0wt％としたのはAl量が0.2wt％
未満では冷間伸線加工性は良好なるも放電加工速
度向上への寄与は小さく、2.0wt％を越えると鋳
造性および冷間伸線性が低下するためである。 Cr量を0.05〜1.0wt％としたのはCr量がこの範
囲内では鋳造性が向上し又耐熱性を向上させるた
めである。即ちCr量が0.05wt％未満ではその効
果は少なく、1.0wt％を越えると大気中での鋳造
性が悪くなるためである。第２発明においてSn、
Ｐを添加するのは鋳造性を更によくするためであ
り、これにより製造が容易で更に被加工体への付
着を減少させることができる。その効果はSn、
Ｐの１種又は２種の合計で0.05wt％未満では顕著
でなく1.0wt％を越えると伸線加工性が劣化する
と共に放電特性が飽和状態になり、更に被加工体
への付着が増大する。 尚、本発明電極線において通常使用するCu地
金中に含有されている程度の不可避的不純物を含
有していても差し支えない。 次に本発明を実施例をもつて説明する。 小型高周波溶解炉を使用して黒鉛ルツボにCu
を溶解しその湯面を木炭粉末にて被覆した状態で
Cr（Cu・Cr母合金）を添加し、溶解後湯の沈静を
行いAl、Zn、Snを添加し最後にＰを母合金にて
添加して第１表に示す組成の鋳塊（幅25mm、厚さ
25mm、長さ400mm）を得た。 次いでこの鋳塊を一面当り２mm面削してから
850℃に加熱して熱間加工を行い直径８mmの荒引
線を得た。 引続いてこの荒引線に伸線加工と焼鈍を繰返し
加えて直径0.14mmの電極線を製造した。 斯して得た電極線をワイヤ放電加工機に取付け
て放電加工速度及び被加工体への付着状況を調べ
第１表に示した。 放電加工速度は被加工量（mg）と加工時間
（分）の比から求めた。この放電加工速度は硬銅
線の放電加工速度と比較して硬銅線の放電加工速
度を100とした時の値で示した。従つてこの値が
大きいほど放電加工速度は向上していることにな
る。 被加工体への付着量はＸ線を用いた分析装置で
面分析を行つて調べ、硬銅線で加工した被加工体
への付着量を100として、これと比較して示した。
従つてこの値が小さい程被加工体への付着は少な
いことになりすぐれていることになる。
で特に放電加工速度を向上せしめ、かつ被加工体
への付着を著しく減少せしめたものである。 ワイヤ放電加工とはワイヤ放電加工用電極線と
被加工体との間で放電現象を起させて、該放電に
よる熱により被加工体を溶融切断するもので特に
複雑で精密な形状を有するプレス機械用金型等、
超硬合金からなる被加工体の連続加工に適してい
る。 このようなワイヤ放電加工においては被加工体
の仕上り表面状態および寸法精度が良好で電極線
が被加工体に付着しないこと、更に放電加工時間
が短いことが要求されておりこれらの放電加工特
性を満足させるためには電極線と被加工体の間で
起る放電現象効率を向上させる必要がある。 一般にワイヤ放電加工においてはワイヤ放電加
工機の型式と被加工体が指定されると被加工体の
仕上り表面状態、寸法精度および放電加工速度は
使用する電極線によつて大きく左右される。 ワイヤ放電加工において被加工体の仕上り表面
状態および寸法精度も重要な特性であるが、ワイ
ヤ放電加工機のコストおよびランニング費用を考
慮すると加工速度（単位時間当りの被加工量）と
被加工体への付着量が重要視されている。 従来、かかる放電加工用の電極線としては目的
に応じて硬銅線、65／35黄銅線、タングステン線
等が使用されているがこれらを使用するといずれ
も放電加工速度が劣り、特に硬銅線、65／35黄銅
線では被加工体への付着量が大きい欠点があり、
その改善が強く望まれている。 本発明はかかる状況に鑑みてなされたもので放
電加工速度が大で被加工体への付着も少いワイヤ
放電加工用電極線を開発したものでその一つは
Zn26〜38wt％、Al0.2〜2.0wt％、Cr0.05〜1.0wt
％を含有し残部がCuと不可避的な不純物からな
るワイヤ放電加工用電極線である。 他の一つは上記組成に更にSn、Ｐの内１種ま
たは２種を合計で0.05〜1.0wt％含有し残部がCu
と不可避的な不純物からなることを特徴とするワ
イヤ放電加工用電極線である。 即ち本発明はCuにZn、Al、Crを共在させた組
成により該電極線として使用した場合放電加工速
度を著しく向上させると共に、被加工体への付着
も著しく少く、またその製造も容易であることを
知見し、これに加えてSn、Ｐを添加すると相乗
効果により鋳造性が向上し製造が更に容易な優れ
た電極線が得られることを知見したものである。 次に本発明の組成の各元素添加範囲の限定理由
について述べる。Zn量を26〜38wt％としたのは
Zn量が26wt％未満では放電加工速度向上が小さ
く、また被加工体への付着量が多くなるためであ
る。Zn量が38wt％を越えるとβ相が多く出現し、
冷間伸線性が低下するため中間焼鈍回数が多くな
り経済性が劣るためである。 Al量を0.2〜2.0wt％としたのはAl量が0.2wt％
未満では冷間伸線加工性は良好なるも放電加工速
度向上への寄与は小さく、2.0wt％を越えると鋳
造性および冷間伸線性が低下するためである。 Cr量を0.05〜1.0wt％としたのはCr量がこの範
囲内では鋳造性が向上し又耐熱性を向上させるた
めである。即ちCr量が0.05wt％未満ではその効
果は少なく、1.0wt％を越えると大気中での鋳造
性が悪くなるためである。第２発明においてSn、
Ｐを添加するのは鋳造性を更によくするためであ
り、これにより製造が容易で更に被加工体への付
着を減少させることができる。その効果はSn、
Ｐの１種又は２種の合計で0.05wt％未満では顕著
でなく1.0wt％を越えると伸線加工性が劣化する
と共に放電特性が飽和状態になり、更に被加工体
への付着が増大する。 尚、本発明電極線において通常使用するCu地
金中に含有されている程度の不可避的不純物を含
有していても差し支えない。 次に本発明を実施例をもつて説明する。 小型高周波溶解炉を使用して黒鉛ルツボにCu
を溶解しその湯面を木炭粉末にて被覆した状態で
Cr（Cu・Cr母合金）を添加し、溶解後湯の沈静を
行いAl、Zn、Snを添加し最後にＰを母合金にて
添加して第１表に示す組成の鋳塊（幅25mm、厚さ
25mm、長さ400mm）を得た。 次いでこの鋳塊を一面当り２mm面削してから
850℃に加熱して熱間加工を行い直径８mmの荒引
線を得た。 引続いてこの荒引線に伸線加工と焼鈍を繰返し
加えて直径0.14mmの電極線を製造した。 斯して得た電極線をワイヤ放電加工機に取付け
て放電加工速度及び被加工体への付着状況を調べ
第１表に示した。 放電加工速度は被加工量（mg）と加工時間
（分）の比から求めた。この放電加工速度は硬銅
線の放電加工速度と比較して硬銅線の放電加工速
度を100とした時の値で示した。従つてこの値が
大きいほど放電加工速度は向上していることにな
る。 被加工体への付着量はＸ線を用いた分析装置で
面分析を行つて調べ、硬銅線で加工した被加工体
への付着量を100として、これと比較して示した。
従つてこの値が小さい程被加工体への付着は少な
いことになりすぐれていることになる。
【表】
【表】
す。
第１表から明らかな如く、本発明電極線No.１〜
15は従来の電極線No.28、29に比較して放電加工速
度が大幅に向上し、更に被加工体への付着量が著
しく減少していることがわかる。 これに対し添加元素のいずれもが限定範囲より
少い比較電極線No.16、20、Zn、Alが限定範囲よ
り少く、Crが限定範囲よりやや多い比較電極線
No.17は製造は容易であるが放電加工速度向上が小
さく付着量もあまり減少しない。またZnが少く
他の添加元素の１種又は２種以上が多い比較電極
線No.18、19、21は製造が容易でなく、Znの多い
比較電極線No.22〜27は他の添加元素のいずれか１
種又は２種以上が限定範囲内に入つていても製造
が容易でなく、電極線にまで伸線できないものも
あることがわかる。 以上述べた如く本発明ワイヤ放電加工用電極線
は放電加工速度向上効果が著しく被加工体への付
着も少ない電極線でワイヤ放電加工において顕著
な効果を有するものである。
第１表から明らかな如く、本発明電極線No.１〜
15は従来の電極線No.28、29に比較して放電加工速
度が大幅に向上し、更に被加工体への付着量が著
しく減少していることがわかる。 これに対し添加元素のいずれもが限定範囲より
少い比較電極線No.16、20、Zn、Alが限定範囲よ
り少く、Crが限定範囲よりやや多い比較電極線
No.17は製造は容易であるが放電加工速度向上が小
さく付着量もあまり減少しない。またZnが少く
他の添加元素の１種又は２種以上が多い比較電極
線No.18、19、21は製造が容易でなく、Znの多い
比較電極線No.22〜27は他の添加元素のいずれか１
種又は２種以上が限定範囲内に入つていても製造
が容易でなく、電極線にまで伸線できないものも
あることがわかる。 以上述べた如く本発明ワイヤ放電加工用電極線
は放電加工速度向上効果が著しく被加工体への付
着も少ない電極線でワイヤ放電加工において顕著
な効果を有するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ Zn26〜38wt％、Al0.2〜2.0wt％、Cr0.05〜
1.0wt％を含有し残部がCu及び不可避的不純物か
らなることを特徴とするワイヤ放電加工用電極
線。 ２ Zn26〜38wt％、Al0.2〜2.0wt％、Cr0.05〜
1.0wt％に更にSn、Ｐの内１種または２種を合計
で0.05〜1.0wt％含有し残部がCu及び不可避的不
純物からなることを特徴とするワイヤ放電加工用
電極線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3421083A JPS59159955A (ja) | 1983-03-02 | 1983-03-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3421083A JPS59159955A (ja) | 1983-03-02 | 1983-03-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59159955A JPS59159955A (ja) | 1984-09-10 |
| JPH0327617B2 true JPH0327617B2 (ja) | 1991-04-16 |
Family
ID=12407792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3421083A Granted JPS59159955A (ja) | 1983-03-02 | 1983-03-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59159955A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0724977B2 (ja) * | 1985-10-09 | 1995-03-22 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤ放電加工用電極線の製造方法 |
| JPH07106497B2 (ja) * | 1986-12-11 | 1995-11-15 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤ放電加工用電極線 |
-
1983
- 1983-03-02 JP JP3421083A patent/JPS59159955A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59159955A (ja) | 1984-09-10 |
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