JPH03272312A - クランクシャフト軸受面幅の増大方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、自動車用エンジン等におけるクランクシャフ
ト軸受面幅の増大方法に関する。

〈従来の技術〉 レシプロエンジンやロータリーエンジン等の内燃機関で
は、燃焼室での爆発力を回転力に変換するために、クラ
ンクシャフトが用いられる。

−ｍに、クランクシャフトは回転中心となるクランク主
軸に対し、クランクアームを介して、クランクピンが偏
芯した状態で一体的に形成されている。第４図には自動
車用レジ１０エンジンのクランクシャフトの一例を示す
、この図のクランクシャフト１は、クランク主軸２の隣
接するクランクジャーナル（以下、ジャーナルと略称す
る）３間に各１個づつのクランクピン（以下、ビンと略
称する）４を配した一般的なものであり、ジャーナル３
とビン４とはバランスウェイトを兼ねたクランクアーム
たるクランクウェブ（以下、ウェブと略称する）５によ
って連結されている。

ジャーナル３はクランクケース（図示せず）にベアリン
グを介して回動自在に支持され、ビン４にはコンロッド
（図示せず）がやはりベアリングを介して回動自在に取
り付けられている、したがって、ジャーナル３およびビ
ン４にはベアリングと摺動する軸受面６，７が形成され
ている。

第５図には、第４図中Ａ部（ビン４とウェブ５の連結部
位）の拡大視を示す、この図に示すように、軸受面７の
長さ（以下、軸受面幅と称する）ｌはビン４の全長（以
下、ビン幅と称する）Ｌより短くなっている。これは、
ビン４とウェブ５との連結部位における応力集中や断面
急変による破断（第４図に破断線αを示す）を避けるべ
く、フィレットロール８が施されているためである。フ
ィレットロール８はビン４の外径の５〜８％、少なくと
も１．５ｍ以上の半径を有しており、フィレットロール
加工機による塑性変形により形成されている。

第６図と第７図とには、フィレットロール加工機の縦断
面と第６図中Ｂ−Ｂ断面とを示しである０図中、９は加
工工具たるローリングローラであり、フレーム１０に保
持されたローラケージ１１とガイドローラ１２とにより
回動自在に支持され、ビン４とウェブ５の境目に押し当
てられている。一方、ビン４の下方には軸受面７に当接
する一対のサポートローラ１３が配置され、フレーム１
０と図中矢印で示す方向に相対動することによって、ロ
ーリングローラを軸受面７に食い込ませる。

第８図〈第６図中、０部拡大視）に示すように、図示例
のローリングローラ９の外周は円弧状に形成されており
、その半径Ｒは許容される最小値たる１．５Ｍとなって
いる。したがって、形成されるフィレットロール８の曲
率もその半径は１０．５ｍｍとなる。尚、ウェブ５は、
ビン側端面５ａがベアリングと摺動するために円形に肉
盛りされた上で研削加工され、他の部位は黒皮となって
いる。

以上の記述はビン４とウェブ５間におけるものであるが
、ジャーナル３とウェブ５間も同様の方法で形成されて
いる。

〈発明が解決しようとする課題〉 近年、補機類の増加やエンジンの多気筒化や大排気量化
等によるエンジンルーム内の余裕スペースの減少防止を
図るため、エンジンの全長を短縮することが望まれてい
る。全長の短縮には、シリンダボアの間隔を小さくする
他、クランクシャフトのジャーナル幅およびビン幅を小
さくすることが求められる。その一方、ベアリング（軸
受メタル）の焼付き等を防止するためには、ジャーナル
やビンの軸受面幅を増大させて面圧を減少させることが
必要となる。

これらの相反する要求を共に満たすことは困難であり、
設計時には妥協点を探すことが行われていた０例えば、
前述のクランクシャフト１においては、ビン幅りが１８
Ｍに対して軸受面幅１は１２．６Ｍ＋となっている。

本発明は上記状況に鑑みなされたもので、クランクシャ
フトの破断などに対する強度を落とさずに、軸受面幅を
増大させる方法を提供することを目的とする。

く課題を解決するための手段〉 そこで、本発明ではこの課題を解決するために、クラン
ク主軸とクランクピンとがクランクアームによって連結
されたクランクシャフトにおけるクランク主軸あるいは
クランクピンの軸受面幅を増大させる方法であって、前
記クランクアームと前記クランク主軸あるいはクランク
ピンとの間に形成されるフィレットロールの曲率を、ク
ランクアーム側に対して軸受面側を小さく形成するよう
にしたことを特徴とするクランクシャフト軸受面幅の増
大方法を提案するものである。

〈作　　　用〉 上記方法により製作されたクランクシャフトにあっては
、フィレットロールのクランクアーム側の曲率が比較的
大きいため破断などに対する強度は保たれる。一方、強
度に関係の無い軸受面側の曲率は比較的小さいため、軸
受面幅は相対的に大きくなる。

く実　施　例〉 本発明の一実施例を図面に基づき具体的に説明する。尚
、実施例の説明にあたっては前述した従来の例における
部材と同一の部材に同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。

第１図には本発明に係るクランクシャフト軸受面幅の増
大方法を適用したフィレットロール加工法の概略を示し
、第２図にはクランクシャフトの要部を示し、第３図に
は第２図中Ｄ−Ｄ断面を示しである。

第１図に示すように、本実施例のフィレットロール加工
機ではローリングローラ９の外周が単一の曲率で形成さ
れていない、ウェブ５ｆｉ！！の半径Ｒ１は従来のもの
と同一（すなわち１．５ｍｍ）で、軸受面７側の半径Ｒ
２がＲ１より小径（本実施例では０．８ｍｍ）となって
いる、したがって、形成されるフィレットロール８の形
状も同様にウェブ５側の半径に比して軸受面７側の半径
が小さくなっている。

その結果、ウェブ５のビン側端面５ａから軸受面７まで
の長さが従来のものに比べて小さくなっている。また、
ローリングロール９はウェブ５のビン側端面５ａにその
一部が所定量ｄ（本実施例では０．４ｍ＋）食い込んで
おり、更にビン側端面５ａから軸受面７までの長さを小
さくさせている。

本実施例では以上のようにフィレットロール８を形成し
たため、第２図、第３図に示すように、ビン幅りが１８
ｍｍに対して軸受面幅ｌを１４．６ｍと２１１１の増大
を図ることができた。したがって、軸受面７とベアリン
グの面圧が減少し、同一ビン幅しての耐久性が大幅に向
上した。また、同一軸受面幅１とした場合には、ビン幅
りを小さく（例えば、１６鵬）として、クランクシャフ
ト１の全長を短縮することが可能となった。

一方、第３図に示すように、本実施例ではウェブ５のビ
ン側端面５ａ（研削面）の下部（すなわちジャーナル３
側）が従来のもののような円形（二点鎖線で示す）では
なく、矩形となっている。つまり、肉盛りが破断を起こ
すいわゆる危険断面を大きくするように形成されている
のである。したがって、フィレットロール８をウェブ５
のビン側端面５ａに食い込ませたことによる強度低下が
あっても、全体としては従来のものと同等以上の強度を
確保することができた。

以上の記載はビン４とウェブ５間におけるものであるが
、当然のことながら、第２図に示すようにジャーナル３
とウェッジ間も同様に形成されている０本実施例では、
このようにフィレットロール８を非対称とすると共に、
ビン側端面５ａへの食い込ませやビン側端面５ａの形状
変更も合わせて行ったため、軸受面圧の低減による耐久
性の向上やエンジン長の短縮が可能となった。

以上で本発明の具体的実施例の説明を終えるが、本発明
のＢ様はこの実施例に限るものではない０例えば、フィ
レットロール８のビン側端面５ａへの食い込ませおよび
ビン側端面５ａの形状変更等は設計あるいは生産技術上
の条件によって適宜採用するようにしてもよい、また、
上記実施例ではビン４とジャーナル３との両方とウェブ
５との間に本発明を適用したが、場合によっては一方の
みに適用するようにしてもよい、更に、上記実施例はク
ランクアームとしてウェブ３を想定したが、隣接するビ
ン４を単に連結するクランクアームとビン４間等に本発
明を適用してもよい。

〈発明の効果〉 本発明に係るクランクシャフト軸受面幅の増大方法によ
れば、クランクアームとクランク主軸あるいはクランク
ピンとの間に形成されるフィレットロールの曲率をクラ
ンクアーム側に対して軸受面側を小さく形成するように
したため、同一クランク主軸長あるいはクランクピン長
であっても、軸受面幅を相対的に大きくすることが可能
となり、エンジン長の短縮と耐久性の向上の要求を共に
満足させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るクランクシャフト軸受面幅の増大
方法を適用したフィレットロール加工法を示す概略図で
あり、第２図はクランクシャフトの要部を示す側面図で
あり、第３図は第２図中Ｄ−Ｄ断面図である。また、第
４図は従来のクランクシャフトを示す側面図であり、第
５図は第４図中Ａ部拡大図であり、第６図と第７図とは
フィレットロール加工機の縦断面図と第６図中Ｂ−Ｂ断
面図とであり、第８図は第６図中Ｃ部拡大図である。 図面中、 １はクランクシャフト、 ２は主軸、 ３はクランクジャーナル、 ４はクランクピン、 ５はクランクウェブ、 ６．７は軸受面、 ８はフィレットロール、 ９はローリングローラ、 Ｒ，Ｒ１，Ｒ２はローリングローラの曲率、Ｌはビン幅
、 ｌは軸受面幅である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランク主軸とクランクピンとがクランクアームによっ
   て連結されたクランクシャフトにおけるクランク主軸あ
   るいはクランクピンの軸受面幅を増大させる方法であっ
   て、前記クランクアームと前記クランク主軸あるいはク
   ランクピンとの間に形成されるフィレットロールの曲率
   を、クランクアーム側に対して軸受面側を小さく形成す
   るようにしたことを特徴とするクランクシャフト軸受面
   幅の増大方法。