JPH03253435A

JPH03253435A - 自動車のシート傾動装置

Info

Publication number: JPH03253435A
Application number: JP5247690A
Authority: JP
Inventors: Tomoyuki Kido; 城戸　友幸
Original assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date: 1990-03-03
Filing date: 1990-03-03
Publication date: 1991-11-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、自動車のシート傾動装置に関し、より詳し
くは、自動車の操舵時に、シート上の着座者に作用する
遠心力に対抗するようシートを傾動させる装置に関する
。

（従来の技術）自動車が左右いずれかの方向に操舵されるときには、シ
ート上の着座者に対し、上記操舵方向と逆の方向に遠心
力が作用することとなる。このため、操舵時には、着座
者は上記遠心力に対抗する体勢をとることが要求される
が、操舵毎にこのような体勢をとることは、操縦性を阻
害することとなって好ましくない。

そこで、上記遠心力の一部をシート側に支持させて、遠
心力に対抗する際の着座者の負担を軽くするようにした
ものが提案されており、これには、従来、実開昭６１−
８５５２７号公報で示されるものがある。

これによれば、車体フロア側にシートが左右回動自在に
枢支され、このシートを回動させるサーボモータが設け
られている。一方、車速検出センサーと、操舵角検出セ
ンサーとが設けられ、これら各センサーの検出信号によ
り、上記サーボモータが作動させられる。そして、これ
によって、シートが回動させられ、その着座面が遠心力
に対抗する方向へ傾くようになっている。

（発明が解決しようとする問題点）ところで、上記従来構成では、シートを傾けるのに、各
種センサーが用いられ、また、このことから上記各セン
サーの検出信号を入力してサーボモータを作動させる制
御手段や、これに関連する電気配線が必要となっている
が、このような構成は極めて複雑である。

（発明の目的）この発明は、上記のような事情に注目してなされたもの
で、電気、電子制御手段を不要とした構成の簡単なシー
ト傾動装置の提供を目的とする。

（発明の構成）上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするところ
は、車体フロア上に設けられるシートをこの車体フロア
側に左右回動自在に枢支し、このシートを左右に回動可
能とさせる油圧シリンダを設け、ステアリングハンドル
の操舵操作に伴って作動するシート制御弁を設ける一方
、車輪と共に回転する回転系に連動する油圧ポンプを設
け、この油圧ポンプからの圧油を上記シート制御弁を介
し上記油圧シリンダに供給するようにした点にある。

（作　用）上記構成による作用は次の如くである。

自動車を操向させようとして、ステアリングハンドル３
を操舵操作すると、これに伴って作動するシート制御弁
４３を通して油圧ポンプ４４がらの圧油が油圧シリンダ
３６に送り込まれ、この油圧シリンダ３６の作動により
、シート２が傾けられることとなる。

従って、自動車を操舵させようとしてハンドル３を操舵
操作したとき、この際に生じる遠心力Ｆに対抗するよう
シート２を傾けるようにすれば、上記遠心力Ｆに対抗す
る着座者６の負担が軽減されることとなる。

そして、上記シート２を傾けさせるようにした装置は、
ハンドル３の操舵と、車輪と共に回転する回転系の回転
により、直接的に油圧シリンダ３６を作動させてシート
２を傾けさせるようにしたものであって、電気、電子制
御手段は不要である。

（実施例）以下、この発明の実施例を図面により説明する。

第１図と第２図において、ｌは自動車の車体フロアで、
第２図中矢印Ｆｒはその進行方向の前方を示している６上記車体フロアｌ上にシート２が前方に向って設けられ
ている。このシート２の前方にはステアリングハンドル
３が設けられ、このハンドル３はステアリングシャフト
４により車体フロア１側に操舵操作可能に支承されてい
る。そして、シート２上に着座した運転者たる着座者６
が上記ハンドル３を操舵操作できるようになっている。

第１図において、上記ステアリングシャフト４はラック
ピニオン型のステアリングギヤ手段７に連結される。こ
のステアリングギヤ手段７は車体静止側に固定されたギ
ヤケース８を有し、このギヤケース８にはラックギヤ９
が左右摺動自在に嵌入されている。また、同上ギヤケー
ス８にはこのラックギヤ９に噛み合うピニオンギヤ１ｏ
がギヤシャフト１１により支承され、このギヤシャフト
１１は上記ステアリングシャフト４に連動するようにな
っている。

上記ステアリングギヤ手段７に対し、パワーステアリン
グ装置１２が設けられている。このパワーステアリング
装置１２は油圧シリンダ１３を有し、この油圧シリンダ
１３は、上記ギヤケース８に一体成形されるシリンダチ
ューブ１４と、このシリンダチューブ１４内に摺動自在
に嵌入されるピストン１５と、このピストン１５に連結
されるピストンロッド１６とを備え、このピストンロッ
ド１６は上記ラックギヤ９に一体成形されている。

そして、上記ラックギヤ９の一端が、タイロッド１８を
介し自動車の換舵輪たる左右（自動車の進行方向に向っ
ての方向をいい、以下同じとする。）前輪のうちの一方
の前輪に連結され、同上ラックギヤ９の他端は、ピスト
ンロッド１６と他のタイロッド１９を介し他方の前輪に
連結されている。

また、上記ギヤシャフト１１に連動する制御弁２１が上
記ギヤシャフト１１と同軸上で、ギヤケース８内に設け
られている。２２は油圧ポンプで、この油圧ポンプ２２
はエンジン２３に連動する。そして、この連動で油圧ポ
ンプ２２は油タンク２４の油を上記制御弁２１に送り込
むようになっている。一方、上記制御弁２１は前記ピス
トン１５により区画されたシリンダチューブ１４内の右
圧油室２５に第１圧油路２６により連通し、また、同上
制御弁２１はシリンダチューブ１４内のもう一方の左圧
油室２７に第２圧油路２８により連通している。

そして、自動車の走行中に、この自動車を、例えば、右
方に操舵しようとして、第２図中矢印Ａで示すようにハ
ンドル３を右旋回させ、これにより、第１図中矢印Ｂで
示すようにピニオンギヤｌＯを右回転させたとする。す
ると、これに連動するラックギヤ９が同上第１図中矢印
Ｃで示すように左方に移動し、これに伴い各タイロッド
１８゜１９により前輪が右方に操舵される。

また、上記したようにハンドル３に伴いピニオンギヤ１
０が右回転したとすると、これに連動する制御弁２１が
油圧ポンプ２２からの圧油を第１圧油路２６を介して右
圧油室２５に送り込むようになっている。このため、ラ
ックギヤ９が左方に移動することが助けられて、ハンド
ル３の右旋回の操舵操作が軽快にできることとなる。

また、上記とは逆に、ハンドル３を左旋回させると、ラ
ックギヤ９は右方に移動して、前輪が左方に操舵される
。また、上記ハンドル３に伴いピニオンギヤ１０が左回
転すると、これに連動する制御弁２１が油圧ポンプ２２
からの圧油を第２圧油銘２８を介して左圧油室２７に送
り込むようになっている。このため、ラックギヤ９が右
方に移動することが助けられて、ハンドル３の左旋回の
操舵操作も軽快にできることとなる。

前記シート２は車体フロアｌ上に設けられるシートクツ
ション３０と、このシートクツション３０の後部から上
方に突設されるシートバック３１とで構成されている。

また、上記車体フロア１には正面視門形に形成された前
後一対の固定フレーム３２．３２が取り付けられている
。そして、これら各固定フレーム３２．３２の上部に対
し、軸心が前後方向に延びる枢支軸３３により上記シー
トクツション３０が左右回動自在に枢支されている。ま
た、上記シートクツション３０から下方に向って回動ア
ーム３４が突設されている。

一方、上記シート２を枢支軸３３回りに回動させるアク
チュエータたる油圧シリンダ３６が設けられる。この油
圧シリンダ３６は車体フロアｌ側に枢支されたシリンダ
チューブ３７と、このシリンダチューブ３７に摺動自在
に嵌入されたピストン３８と、このピストン３８から延
びるピストンロッド３９とを備え、このピストンロッド
３９は前記回動アーム３４に連結されている。また、上
記シリンダチューブ３７は右圧油室４１と左圧油室４２
とに区画されている。

前記ギヤシャフト１１に連動するシート制御弁４３が前
記ギヤケース８内に設けられる。このシート制御弁４３
は前記制御弁２１と同じ構成をなし、ギヤシャフト１１
と同軸上で同上制御弁２１に並設されている。４４は油
圧ポンプで、この油圧ポンプ４４は前輪と共に回転する
回転系である前輪用ディファレンシャル装置のディファ
レンシャルギヤに連動するようになっており、つまり、
油圧ポンプ４４は前輪の回転に常に同期して作動するよ
うになっている。そして、油圧ポンプ４４はこの作動に
より油タンク４５の油を上記シート制御弁４３に送り込
む。

上記シート制御弁４３は上記シリンダチューブ３７内の
右圧油室４１に第３圧油路４７により連通し、また、同
上シート制御弁４３は上記シリンダチューブ３７内のち
う一方の左圧油室４２に第４圧油路４８により連通して
いる。また、通常は、シート２を真直な姿勢とさせるよ
う回動アーム３４を付勢するばね４９が設けられている
。

第１図において、自動車の走行中、ハンドル３の操作に
よって自動車を右方に操舵したとすると、前記したよう
に油圧ポンプ２２の圧油が制御弁２１と第１圧油路２６
を通り油圧シリンダ１３の右圧油室２５に供給されるが
、これと共に、油圧ポンプ４４の圧油がシート制御弁４
３と第３圧油路４７を通り、油圧シリンダ３６の右圧油
室４１に供給されることとなる。すると、ピストン３８
やピストンロッド３９を介し回動アーム３４が回動させ
られ、これによって、図中仮想線で示すようにシート２
が右方に向って傾くこととなる。

即ち、自動車を右方に操舵すると、シート２や着座者６
には左方に向う遠心力Ｆが作用する。そして、このとき
には、上記したようにシート２が右方に傾くため、この
シート２のシートクツション３０上の着座面は、上記着
座者６に作用する遠心力Ｆに対抗する方向に傾くことと
なる。よって、この遠心力Ｆの一部はシートクツション
３０により支持され、その分、この遠心力Ｆに対抗する
着座者６の負担が軽減される。

また、自動車の走行中に、上記とは逆に自動車を左方に
操舵したときには、上記と同じような作用により、シー
ト２は左方に向って傾き、このときも、右方に向う遠心
力の一部がシートクツション３０により支持されて、着
座者６の負担が軽減される。

なお、上記の場合、第３図で示すように、油圧ポンプ４
４は所定の車速（４０ｋｍ／ｈ）までは車速に比例して
吐出量が増大し、つまり、油圧シリンダ３６を作動させ
るための応答が徐々に速くなるようになっている。しか
し、上記所定の車速を越えると、吐出量がほぼ一定とな
るようにされている。つまり、シート２の着座面の傾き
が大きくなり過ぎることが防止されている。

上記実施例によれば、シート制御弁４３はパワーステア
リング装置１２用の制御弁２１と同構成とされ、かつ、
この制御弁２１と共にギヤシャフト１１上に並設され、
しかも、ギヤケース８を有効利用して、この内部に収納
されている。即ち、シート制御弁４３は、車体の既設の
構成部品を利用して設けられているのであって、その構
成が簡単となっている。

（発明の効果）この発明によれば、車体フロア上に設けられるシートを
この車体フロア側に左右回動自在に枢支し、このシート
を左右に回動可能とさせる油圧シリンダを設け、ステア
リングハンドルの操舵操作に伴って作動するシート制御
弁を設ける一方、車輪と共に回転する回転系に連動する
油圧ポンプを設け、この油圧ポンプからの圧油を上記シ
ート制御弁を介し上記油圧シリンダに供給するようにし
たため、自動車を操向させようとして、ハンドルを操舵
操作すると、これに伴って作動するシート制御弁を通し
て油圧ポンプからの圧油が油圧シリンダに送り込まれ、
この油圧シリンダの作動により、シートが傾けられるこ
ととなる。

従って、自動車を操舵させようとしてハンドルを操舵操
作したとき、この際に生じる遠心力に対抗するようシー
トを傾けるようにすれば、上記遠心力に対抗する着座者
の負担が軽減されることとなる。

そして、上記シートを傾けさせるようにした装置は、ハ
ンドルの操舵と、車輪と共に回転する回転系の回転によ
り、直接的に油圧シリンダを作動させてシートを傾けさ
せるようにしたものであって、電気、電子制御手段は不
要である。よって、自動車の操向に応じてシートを傾け
させるための装置の構成は極めて簡単となる６

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示し、第１図は正面部分断面を
含む全体線図、第２図は全体側面図、第３図は油圧ポン
プの性能を示すグラフ図である。ｌ・・車体フロア、２・・シート、３・・ハンドル、６
・・着座者、１２・・パワーステアリング装置、１３・
・油圧シリンダ、３６・・油圧シリンダ、４３・・シー
ト制御弁、４４・・油圧ポンプ。

Claims

【特許請求の範囲】

１、車体フロア上に設けられるシートをこの車体フロア
側に左右回動自在に枢支し、このシートを左右に回動可
能とさせる油圧シリンダを設け、ステアリングハンドル
の操舵操作に伴って作動するシート制御弁を設ける一方
、車輪と共に回転する回転系に連動する油圧ポンプを設
け、この油圧ポンプからの圧油を上記シート制御弁を介
し上記油圧シリンダに供給するようにした自動車のシー
ト傾動装置。