JPH03229703A - 共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

共重合体ラテックスの製造方法

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JPH03229703A
JPH03229703A JP2341490A JP2341490A JPH03229703A JP H03229703 A JPH03229703 A JP H03229703A JP 2341490 A JP2341490 A JP 2341490A JP 2341490 A JP2341490 A JP 2341490A JP H03229703 A JPH03229703 A JP H03229703A
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鶴岡 勝彦
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、接着剤等に使用したとき、接着強度や耐ブリ
スター性などの特性に優れ、かつ臭気の少ない共重合体
ラテックスの製造方法に関する。
[従来の技術] 共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和単量体エチレン
系不飽和カルボン酸などからなる単量体を乳化重合して
得られる共重合体ラテックスは、接着性に優れることか
ら各種の接着剤として広く使用されている。
これら共重合体ラテックスの製造時には、メルカプタン
化合物やジスルフィド化合物が重合連鎖移動剤として有
効であり、広く使用されている。
しかしながら、メルカプタン化合物やジスルフィド化合
物は一般的に不快臭を有し、この臭気は重合中のみなら
ず、製品加工過程においても問題となる場合があり、こ
の臭気の軽減が望まれていた。
このため、例えば特開昭53−12189[i号公報で
は、臭気の少ない非イオウ系連鎖移動剤の使用が提案さ
れている。しかしながら、これらの連鎖移動剤は高価で
あり、実用性において問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、接着剤等に使用したとき、接着強度、耐ブリ
スター性等の特性に優れ、かつ実質的に臭気のない共重
合体ラテックスの製造方法を提供することを目的とする
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、鋭意検討の結果、単量体を特定の有機溶
剤の存在下に乳化重合して得られる共重合体ラテソック
スを用いることにより、上記目的を達成することを見い
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 (a)共役ジエン系単量体 10〜80重量部 (b)エチレン系不飽和単量体 20〜90重量部 を含む単量体100重量部を乳化重合するに際して、 重合連鎖移動剤0.1〜10重量部と、沸点が30〜2
50℃の範囲にあり、かつ溶解パラメーターか7〜11
である有機溶剤05〜20重量部と、 の存在下で乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
ックスの製造方法を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明において使用される単量体は、以下に示す単量体
成分(a)および(b)を含む。
(a)共役ジエン系単量体 共役ジエン系単量体の具体例としては、ブタジェン、イ
ソプレン、2−クロル−1,3−ブタジェン、2−メチ
ル−1,3−ブタジェンなとを挙げることができる。こ
れらは、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用
することができる。
これらのうち、特にブタジェンが好ましい。
共役ジエン系単量体の使用量は、全単量体100重量部
に対し10〜80重量部、好ましくは10〜70重量部
、特に好ましくは20〜65重量部の範囲から選ばれる
。この使用量が10重量部未満ては十分な接着強度を得
ることができず、一方80重量部を越えると耐水性およ
び接着強度が低下して好ましくない。
(b)エチレン系不飽和中量体 このエチレン系不飽和単量体の具体例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチル
スチレンなとの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキンエチル
、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸グリシジルなとのアクリル酸またはメタクリル酸の
アルキルエステル化合物、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミドなどのエチレン系不飽和カルボン酸
のアクリルアミドまたはメタクリルアミド化合物、酢酸
ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、2−シアノ
エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシ
アン化ビニル化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の塩基
性単量体類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸な
とのモノカルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などのジカルボン酸類、さらにマレイン酸メチル、
イタコン酸メチル、β−メタアクリルオキシエチルアシ
ッドヘキサハイドロフタレート等のハーフエステル類な
との不飽和カルボン酸を挙げることかできる。また、ジ
カルボン酸の無水物も使用することができる。
これらは単独で、あるいは2種以上を組合わせて使用す
ることかできる。これらのうち、特に芳香族ビニル化合
物としてはスチレンなどが、アルキルエステル化合物と
してはメタクリル酸メチルなとか、シアン化ビニル化合
物としてはアクリロニトリルなどが、また不飽和カルボ
ン酸としてはアクリル酸、イタコン酸などが好適に使用
される。
エチレン系不飽和単量体は、得られる共重合体に適度の
硬さ、弾性および耐水性を付与するために使用するか、
その使用量は、全単量体100重量部に対し、20〜9
0重量部、好ましくは20〜80重量部の範囲から選ば
れる。この使用量が、20重量部未満ては耐水性か劣り
、一方90重量部を越えると共重合体か硬くなりすぎ、
接着強度が低下して好ましくない。
本発明においては、(b)成分の一部として不飽和カル
ボン酸単量体を全単量体100重量部に対し通常05〜
10重量部、好ましくは1〜7重量部使用することによ
り、得られる共重合体ラテックスの接着強度ならびに機
械的安定性をさらに向上させることかできる。
次に、本発明の共重合体ラテックスの製造方法に使用さ
れる有機溶剤は、常圧における沸点(b。
p)が30〜250℃、好ましくは50〜200℃の範
囲にあり、かつ溶解パラメーター(δ)が7〜11、好
ましくは72〜105てあって水に対し難溶性である必
要がある。
ここで、水に難溶性とは、20℃における水に対する溶
解度が1重量%以下であることを意味する。
このような有機溶剤の具体例としては、例えばjl−ヘ
キサン(b、  p−68,7℃、δ= 7.3)、n
オクタン(b、  p−125,7℃、δ=75)等の
パラフィン系炭化水素類、シクロペンタン(b、p−4
9,3℃、δ=8.1)、シクロヘキサン(b、p−8
0,7℃、δ−8,2)等のシクロアルカン類、ベンゼ
ン(b、  p−80,1℃、δ−92)、トルエン(
b。
p =lIO,6、℃、  δ−8,9)、m−キシレ
ン(b。
p −139,1℃、δ−88)等の芳香族炭化水素類
、クロロホルム(b 、  p −[IL、2℃、δ−
9,■)、12−ジクロロエタン(b、p−83,5℃
、δ−97)、臭化イソプロピル(b、  p−59,
4℃、δ−8,5)、クロロベンゼン(b、  p−1
31,7℃、δ−9,6)等のハロゲン化炭化水素類、
1−オクタツール(b。
p=195℃、δ−9,0)等のアルコール類が挙げら
れる。
有機溶剤の沸点(b、P)が30℃未満であると、通常
の取り扱いが困難となり、250’Cを越えると、スト
リッピングや減圧蒸溜での溶剤の回収が困難となり、共
重合体ラテックス中に溶剤が残存するため好ましくない
溶解パラメーター(δ)が7未満あるいは11を越える
と、生成する共重合体と有機溶剤との相溶性が悪く、重
合連鎖移動剤として用いるメルカプタン類やジスルフィ
ド類の量を減らすことかできず、本発明の目的を達成で
きない。なお、溶解パラメーターδは、下記式 %式% (Δh、、、:モル蒸発熱+  vo ’モル体積)よ
り求めることかできる。
これら特定の有機溶剤の使用量は全単量体100重量部
に対して0.5〜20重量部、好ましくは0.5〜15
重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。
この使用量が05重量部未満では、本発明の目的である
重合連鎖移動剤の使用量の軽減が達成できず、得られる
共重合体ラテックスの臭気を実質的になくすことができ
ない。一方、使用量が20重量部を越えると、重合中に
多量の凝固物が発生し、好ましくない。
本発明においては、重合連鎖移動剤と有機溶剤とを併用
することにより、重合連鎖移動剤の使用量を相対的に低
減することができ、その結果メルカプタン化合物やジス
ルフィド化合物等による不快臭を実質的にかなりなくす
ことができる。
このように、重合系に有機溶剤を存在させることにより
重合連鎖移動剤の使用量を低減できる理由は、有機溶剤
か生成する共重合体に吸収され、該共重合体の粘度を低
下させることにより、重合連鎖移動剤の吸収効率ならび
に活性を高めることによると考えられる。
本発明における共重合体ラテックスの製造方法は、上記
の単量体および有機溶剤を使用する点を除けば、従来公
知の乳化重合方法によって行うことができる。すなわち
、水性媒体(通常、水)に単量体、有機溶剤ならびに重
合開始剤、乳化剤、重合連鎖移動剤などを加えて乳化重
合を行う。
本発明における乳化重合に使用する重合開始剤について
は特に制限はなく、例えばクメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
パラメンタンバイトロバオキサイドなどのハイドロパー
オキサイド類、べンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイドなとのパーオキサイド類およびアゾビス
イソブチロニトリルなとのアゾ化合物類なとの有機系重
合開始剤、ならびに過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
、過硫酸アンモニウムなとの過硫酸塩なとの無機系重合
開始剤を使用することができる。
本発明においては、有機系重合開始剤を単独で使用する
と得られる共重合体ラテックスの機械的安定性が劣り、
また重合中に多量の凝固物か発生することから、無機系
重合開始剤を単独で、あるいは有機系重合開始剤と組み
合わせて使用するのが好ましい。
なお、上記重合開始剤は重亜硫酸ナトリウムなとの還元
剤と組み合わせた、いわゆるレドックス系重合開始剤と
しても使用することかできる。
これら重合開始剤のうち、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなとの過硫酸塩、またはこれとアゾビスイソブ
チロニトリルあるいはベンゾイルパーオキサイドとの組
合せ、さらにはこれらと還元剤とを組み合わせたものが
好ましく使用される。
本発明における重合開始剤の使用量は、全単量体100
重量部当り、通常01〜5重量部であり、好ましくは0
5〜2重量部である。無機系重合開始剤と有機系重合開
始剤とを併用する場合には、有機系重合開始剤の割合は
、好ましくは全重合開始剤の70重量%以下、さらに好
ましくは50重量%以下である。有機系重合開始剤の割
合が70重量%を越えると、有機系重合開始剤を単独で
使用した場合のような問題か生して好ましくない。
本発明における乳化重合に使用する乳化剤については特
に制限はなく、アニオン型、ノニオン型および両性型界
面活性剤のいずれも使用することかできる。これらは単
独でも、あるいは2種以上を混合して使用することもて
きる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなとの高級アル
コールの硫酸エステル塩、ドデシルヘンセンスルホン酸
ナトリウムなとのアルキルベンゼンスルホン酸塩、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウムなどの脂肪族カルボン
酸エステルのスルホン酸塩などのアニオン型界面活性剤
、ポリエチレンクリコールのアルキルエステル型、アル
キルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型などのノ
ニオン型界面活性剤なとを使用することかできる。また
、両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボ
ン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、りん酸塩、り
ん酸エステル塩を、またカチオン部分としてアミン塩、
第4級アンモニウム塩をもつものを挙げることかできる
。具体的には、アルキルベタインの塩としてラウリルベ
タイン、ステアリルヘタイン、ココアミドプロピルベタ
イン、2−ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリウム
ヘタインの塩が、またアミノ酸タイプのものとしてはラ
ウリル−βアラニン、ステアリル−β−アラニン、ラウ
リルジ(アミノエチル)クリシン、オクチルジ(アミノ
エチル)グリシン、ジオクチルジ(アミノエチル)クリ
シンの塩を挙げることかできる。
これら乳化剤のうち、特にアルキルベンゼンスルホン酸
塩が好ましく使用される。さらに具体的には、ドデシル
ヘンセンスルホン酸ナトリウムなとか特に好ましく使用
される。このアルキルベンセンスルホン酸塩は、他の界
面活性剤、例えば高級アルコールの硫酸エステル塩、脂
肪族カルホン酸エステルのスルホン酸塩などのアニオン
型界面活性剤あるいはポリエチレングリコールのアルキ
ルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニル
エーテル型なとのノニオン型界面活性剤なとと併用して
もよい。
乳化剤の使用量は、全単量体100重量部当り、通常0
.05〜2重量部であり、好ましくは0.05〜1重量
部である。乳化剤の使用量が2重量部を越えると、耐水
性か劣り、紙塗被組成物の泡立ちが著しくなって塗工時
に問題となる。なお、アルキルベンゼンスルホン酸塩を
他のアニオン型あるいはノニオン型界面活性剤と併用す
る場合、アルキルベンゼンスルホン酸塩の使用割合は全
乳化剤の50重量%以上とするのが好ましい。
本発明における乳化重合に使用する重合連鎖移動剤とし
ては、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデ
シルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t
−テトラデシルメルカプタンなとのメルカプタン類、ン
メチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲ
ンジスルフィト、ンイソブロピルキサントゲンジスルフ
ィトなとのキサントケンンスルフィト類:テトラメチル
チウラムンスルフィト、テトラエチルチウラムジスルフ
ィト、テトラブチルチウラムジスルフィトなとのチウラ
ムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなとのハ
ロゲン化炭化水素類。
ペンタフェニルエタンなとの炭化水素類;およびアクロ
レイン、メタクロレイン、アリルアルコル、2−エチル
へキシルチオグリコレート、タピノーレン、α−テルピ
ネン、γ−テルピネン、ジペンテン、α−メチルスチレ
ンダイマー(24−ジフェニル−4−メチル−1−ペン
テンが50重量部以上のものが好ましい)、さらに9゜
]]0−ジヒドロアントラセン1,4−ジヒドロナフタ
レン、インデン、1.4−シクロへキサジエン等の不飽
和環状炭化水素化合物:キサンテン、2.5−ジヒドロ
フラン等の不飽和へテロ環状化合物等が挙げられる。
これらは単独でも、あるいは2種以上を組合わせても使
用することができる。
これらのうち、メルカプタン類、キサントゲンジスルフ
ィド類、チウラムジスルフィド類、αメチルスチレンダ
イマー類、不飽和環状炭化水素化合物類、不飽和へテロ
環状化合物類が好適に使用できる。
本発明における重合連鎖移動剤の使用量は、全単量体1
00重量部当たり、0.1〜10重量部、より好ましく
は0.2〜7重量部である。この重合連鎖移動剤の使用
量か0.1重量部未満では、耐ブリスター性か劣り、一
方10重量部を越えると乳化重合中に多量の凝固物が発
生し、共重合体ラテックスの製造が実質的に困難となる
本発明における乳化重合方法およびその条件については
特に制限はなく、従来公知の方法および条件下において
実施することができる。
例えば、重合連鎖移動剤の添加方法については、−括添
加方式、分割添加方式、連続添加方式あるいはこれらの
組合わせのいずれてもよい。
また、単量体の添加方法については、−括添加方式、分
割添加方式、連続添加方式あるいはこれらの組合せのい
ずれてもよい。これらの方式のうち、凝固物の生成の減
少、反応熱の除去なとの点からは、分割添加方式または
連続添加方式が好ましい。さらに、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体の全量または一部を含む単量体の10〜
50重量部を1段目で重合し、2段目では残りの単量体
50〜9σ重量部を連続的に添加して乳化重合する2段
重合方法によれば、重合工程における凝固物の生成かよ
り一層減少てき、本発明が目的とする紙塗被組成物か効
果的に得られることから、この2段重合方法によって本
発明の乳化重合を実施するのが好ましい。
なお、本発明の製造方法において2段重合方法を採用す
る場合には、有機溶剤は1段目および2段目のいずれか
一方の段階で添加してもよく、あるいは両方の段階で添
加してもよい。
また、シートラテックスおよび本発明の有機溶剤の存在
下において前述した単量体を重合する、いわゆるシード
重合方法を採用してもよい。上記のシードラテックスの
単量体組成としては、好ましくは、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体0.1〜10重量%、前記単量体成分(
a)および/または(b)50〜99.9重量%、エチ
レン系不飽和架橋性単量体0〜40重量%、好ましくは
0.1〜40重量%である。シードラテックスの使用量
は、該シードラテックスの存在下で重合する全単量体1
00重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部
(固形分)である。
前記エチレン系不飽和架橋性単量体としては、好ましく
はジビニルベンゼン、エチレングリコルジメタクリレー
トおよびトリメチロールプロパントリメタクリレート、
さらに好ましくはジビニルベンゼンである。
本発明において、重合段階で使用された有機溶剤は、重
合終了後、スチームストリッピング、減圧蒸溜等の方法
により除去されることが好ましい。
このとき、有機溶剤の残留量は、得られる共重合体10
0重量部に対して、好ましくは1重量部未満、さらに好
ましくは05重量部未満、特に好ましくは0.2重量部
未満とする。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、実施例中の「%」および「部jは重量基準である
〈実施例1〜5.比較例1〜4〉 (共重合体ラテックスA−E、a−dの製造)1001
の耐圧反応器に水150部を仕込み、さらに表1に示す
1段目成分(単量体1重合連鎖移動剤1重合開始剤、乳
化剤、有機溶剤)を仕込んだ後、窒素雰囲気中で温度7
0℃で2時間重合した。
次に、2段目成分の単量体および重合連鎖移動剤を8時
間かけて連続的に添加して重合を行った。
なお、添加開始後5時間目に2段目成分の乳化剤を一括
添加した。その後、重合を完結させるため、さらに3時
間反応を継続し、重合転化率98%で重合を終了した。
得られた共重合体ラテックスを水酸化すトリウムを用い
てpH7,5に°調整した後、水蒸気を吹き込んで未反
応単量体および有機溶剤を除去し、さらに加熱減圧蒸溜
によって固形分濃度50%に調製し、本発明の実施例に
かかる5種の共重合体ラテックスA−Eおよび比較例に
かかる4種の共重合体ラテックスa −dを得た。
得られた各共重合体ラテックスについて、下記の方法に
よりそのケル含量、有機溶剤残留量および臭気の発生状
態を調べ、その結果を表2に示した。なお、比較例4て
有機溶剤として用いられるアセトニトリルの沸点は81
.6℃、溶解パラメータは118である。
ケル含量 共重合体ラテックスをpH8,0に調整した後、イソプ
ロパツールで凝固し、洗浄した後、乾燥した。
次に、約0.3gの試料を採取し、100 mlのトル
エンに20時間浸漬した後、トルエン不溶分を測定し、
試料に対する割合(%)を求めてケル含量とした。
有機溶剤残留量 ガスクロマド法により共重合体ラテックスにおける有機
溶剤量(%)を測定した。
臭  気 共重合体ラテックスを、コーティングロッドを用いてポ
リエステルフィルム上に塗被量10g/イでクリアコー
ティングし、120℃で30秒間乾燥したときの臭気を
臭覚により判定し、下記の3段階で評価した。
○:はとんど臭気を感じない Δ:やや臭気を感じる ×:強い臭気を感じる (紙塗被組成物の調整) 上記共重合体ラテックスA−E、a−dを用いて下記の
処方により紙塗被組成物(塗料)を調製した。
配合処方 クレー          80部 炭酸カルシウム      20部 共重合体ラテックス    10部 酸化デンプン        5部 ピロリン酸ナトリウム    05部 水           全固形分が60%になる量 得られた塗料は、下記試験方法で評価した。その結果を
表2に示した。なお、試験に使用したコト紙は、塗料を
坪量64 g/rrrの原紙にコーティングブレードを
用いて塗被量20 g/m”で塗工して得た。
■ ドライピック(接着強度の指標) RI印刷機で印刷したときのピ・ンキングの程度を肉眼
で判定し、5段階法で評価した。点数の高いものほど良
好である。点数は測定回数6回の平均値で示した。
■ R1ウェットピック(耐水性の指標)R1印刷機で
モルトンロールを用い湿し水を与えて印刷したときのピ
ッキングの程度を肉眼で判定し、5段階法で評価した。
点数の高いものほど良好である。点数は測定回数6回の
平均値で示した。
■ 耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(約6%)した後、加熱オイルハ
スに投げ込み、ブリスターか発生するときの最低温度を
示した。
実施例1〜5は本発明の範囲内の有機溶剤を使用して製
造した共重合体ラテックスを使用した例であり、比較例
1〜3は有機溶剤を使用せずに製造した共重合体ラテッ
クスを使用した例であり、比較例4は本発明の範囲外の
有機溶剤を使用して製造した共重合体ラテックスを使用
した例である。
なお、比較例1,2,3.4は、実施例1.25.3と
それぞれ単量体組成の点で対応している。
実施例1〜5は、比較例1〜4に比べ、同一の単量体組
成において重合連鎖移動剤の使用量が少ないにもかかわ
らず、ゲル含量か低くなっており、重合連鎖移動剤の効
率か高まっていることがわかる。
また、得られた共重合体ラテックスの塗膜乾燥時の臭気
については、実施例においては重合連鎖移動剤の使用量
か比較例に比べて相対的に減るため、かなり改善されて
いる。
さらに、コート紙の物性においても、接着強度、耐水性
、耐ブリスター性の点で、実施例は比較例より全般的に
優れていることがわかる。
[発明の効果] 本発明によれば、重合時に特定の有機溶剤を用いること
により、重合連鎖移動剤の使用量を相対的に低減するこ
とが可能となり、その結果、重合連鎖移動剤に起因する
問題点を改良することができ、例えば、得られた共重合
体ラテックスの臭気か低減でき、さらに接着強度、耐水
性および耐ブリスター性等の塗膜物性の改善を図ること
ができ、各種の接着剤として有用である。
本発明によって得れる共重合体ラテックスは、特に、コ
ート紙、コート板紙の紙塗被組成物のバインダーとして
好適に使用することができ、さらにカーペットバッキン
グ剤、塗料、工業用および家庭用接着剤等の各種接着剤
用途に使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)共役ジエン系単量体 10〜80重量部 (b)エチレン系不飽和単量体 20〜90重量部 を含む単量体100重量部を乳化重合するに際して、 重合連鎖移動剤0.1〜10重量部と、 沸点が30〜250℃の範囲にあり、かつ溶解パラメー
    ターが7〜11である有機溶剤0.5〜20重量部と、 の存在下で乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
    ックスの製造方法。
JP2341490A 1990-02-01 1990-02-01 共重合体ラテックスの製造方法 Expired - Lifetime JP2943206B2 (ja)

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