JPH03213129A - 中空糸膜の欠陥検査方法および装置 - Google Patents

中空糸膜の欠陥検査方法および装置

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JPH03213129A
JPH03213129A JP918490A JP918490A JPH03213129A JP H03213129 A JPH03213129 A JP H03213129A JP 918490 A JP918490 A JP 918490A JP 918490 A JP918490 A JP 918490A JP H03213129 A JPH03213129 A JP H03213129A
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康照 田原
Yasuyuki Fujii
泰行 藤井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は精密ろ過、限定ろ過、逆浸透等の水処理や各種
ガスの分離、人工肺面しょうろ過等の医療器具に用いら
れる中空糸膜の未白化欠陥を検査する方法および装置に
関する。
[従来の技術] ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンやポ
リエステル、ポリアセタール等の結晶性高分子を高ドラ
フト下で溶融紡糸して配向結晶化の発達した中空の未延
伸糸を得て、この未延伸糸を必要に応じて熱処理後適切
な条件で延伸することにより、その中空壁に多数の微細
孔を形成せしめて得られる中空糸膜が例えば特開昭52
−15627号公報、特開昭57−42919号公報等
に示されている。また、未延伸中空糸膜として適切な可
塑剤や溶剤をポリマーと混合し紡糸して得る場合にも、
中空糸膜の強度向上ならびに孔径や空孔率の増大のため
、仕上げ工程に延伸操作が必要な場合かある。
このような延伸工程を通過中の中空糸膜は延伸の進行と
共に微細空孔が形成され、この微細空孔は光を拡散反射
するので、自然光下で背景を黒くして、延伸の様子を観
察すると、灰色の未延伸糸がだんだん白くなって行き、
延伸が完了すると真っ白に白化した延伸糸になるのを見
ることができる。このため、この工程を白化工程とも呼
んでいる。従って、白化の程度は延伸に伴って形成され
る微細空孔の発達状況の目安となっている。そこで、製
造された中空糸膜について、白化の斑を調べてみると、
中空糸膜の白さが不足している欠陥部分を発見すること
がある。この白さ不足、つまり、延伸不足であるため微
細空孔が十分に形成されていない部分を未白化欠陥と呼
んでいる。
この未白化欠陥は次の点で問題となる。人工肺ヤ血しょ
う分離用のコンパクトで高性能を要求される医療用膜モ
ジュールでは、中空糸膜を収納する容器が膜面積に応じ
て設定されるが、このような場合、未白化欠陥部分は膜
面積の減少をもたらし、膜モジユール性能を低下するも
のとなる。また、未白化欠陥の頻度が低い場合でも、血
液等を中空糸膜の内側に流す時に、未白化欠陥部は血液
が透けて赤く見えるため商品価値が低下する。
従来、未白化欠陥の検査のための適当な装置がなく、中
空糸膜の状態でもモジュールに加工した状態でも目視検
査が行われている。中空糸膜の状態で検査する場合、黒
い布を張り付けた板の上に中空糸膜を適当な長さ巻取り
、肉眼あるいはルーペを用いて検査し、欠陥部の計測を
行う。モジュールに加工した場合には、直接に目視検査
するか、あるいは中空糸膜の内側に着色液体を入れ、肉
眼による発見を容易にして目視検査することもある。
〔発明が解決しようとする課題] 上記従来の技術は目視検査であるので簡単に実施できる
が、次のような問題点がある。
まず、中空糸膜の状態で前記従来方法により検査する場
合には、中空糸膜を検査中に手で触ったりしてlη染す
る恐れがあり、検査を行った部分は製品にすることがで
きない。また、これを避けようとして製造中に走行中の
中空糸膜を目視する場合、糸速を速くして検査能率を上
げようとすると、小さな未白化部分を見逃すことになる
上に、長時間に亘る検査や、検査結果の分類あるいは記
録を行うことが困難である。
次に、モジュール加工後に、未白化部分を検出する場合
には、モジュールの中空糸束の内部にあるものを見つけ
ることは容易ではない。また、注入する着色液体によっ
てはモジュールを汚染する恐れもある。さらに、製品と
して出荷するモジュールに欠陥部を発見した場合には、
加工賃が無駄になるので、やはり中空糸膜の状態で検査
することが望ましい。
以上の理由で中空糸膜の未白化欠陥を、製造中のように
、走行状態で非接触で検査することが望まれていたが、
適当な方法は従来はなかった。
そこで、このような目的に使える検査装置を開発すべく
検討したところ、中空糸膜の未白化欠陥の性質について
次のことが解った。
中空糸膜を自然光下で背景を暗くして、その反射光を観
測すると、欠陥のない正常部分は一様に形成された多数
の微細空孔により光が散乱されて白く見える。これに対
して、未白化欠陥部分は延伸不完全のため微細空孔が殆
どないか数が少ないため白さが低く、つまり灰色に見え
る。また、中空糸膜を透過する光を観測すると、正常な
部分は光が殆ど散乱されて透過光が少ないため暗く黒ず
んで見えるが、未白化欠陥部は透過光が多く明るく見え
る。以上のことから、正常部分と未白化欠陥部分との見
え方の違いは、光吸収の差によるものではない。つまり
、サブミクロンの微細空孔の有無による光散乱の差によ
るものであり、正常部分では無数の微細空孔が光を殆ど
完全に拡散反射するため中空糸膜を透過する光が少ない
が、未白化欠陥部分では微細空孔が極端に少ないため入
射光の拡散が不十分となり中空糸膜を透過する光量の割
合が多くなるためである。
このような中空糸膜の性質を考慮して、本出願人は連続
的に走行する中空糸膜の未白化欠陥を検査する方法とし
て透過光測定法を用いた中空糸膜の欠陥検査方法および
装置を本発明に先立ち開発し、特許出願(特願平1−3
13193号)している。
上記先願の方法および装置では、連続的に走行する中空
糸膜の未白化欠陥を検査する際に、走行する中空糸膜側
面を垂直方向から平行光源で照明し、中空糸膜の後方に
設置した光センサ上に中空糸膜の像を結ばせて光量を測
定している。つまり、中空糸膜の透過光量を測定して、
中空糸膜の微細空孔による散乱光の低い部分を検出して
いるのである。この方法で・、未白化欠陥部分を含む中
空糸膜が通過するとき、未白化欠陥部分では光量値がピ
ークを示すので、それが判定基準値を越えていれば、欠
陥部分であると判定できる。
ところが、この先願の測定法および装置では未白化欠陥
を誤り率低く検出することは容易ではない。即ち、未白
化欠陥部は結晶性高分子を高ドラフト下で溶融紡糸して
配向結晶化した未延伸糸が延伸不足のため中空糸膜に残
留しているものであるから、一般には半透明または不透
明であり、未白化部の透過光量は正常部と大きな差はな
く、未白化部を検出したときの光量変化の信号は小さい
その上、現実の中空糸膜を検査する場合には、次のよう
なノイズ源があり信号対ノイズ比を低下させることにな
る。第1のノイズ源は、中空糸膜の外径変動によって引
き起こされるバックグランド光の変動である。外径変動
には中空糸膜が真円であって変動する場合と、何かの外
力で変形して変動する場合がある。中空糸膜の透過光m
を測定しているため、外径の変動は直接にバックグラン
ド光量に影響を与え重大なノイズになる。第2のノイズ
源は、中空糸膜の重なりによって引き起こされるバック
グランド光の変動である。中空糸膜が複雑であり蛇行が
極端に激しい場合には、隣の中空糸膜と重なったり、入
れ替わったりすることが希に起こる。また、中空糸膜が
複数であって撚りがある場合には頻繁に重゛なりが生じ
る。中空糸膜の重なりはバックグランド光の減少になり
未白化欠陥と同じ傾向の信号となり、ノイズ源となる。
第3のノイズ源は、光源および光センサの不均一さと中
空糸膜の走行の不安定さによって引き起こされるバラフ
グラド光の変動である。中空糸膜は走行中に揺れたり、
蛇行したりして、走行路に変動があり、平行光光源の明
るさ或いは光センサの感度が完全に均一でない場合には
、同様にバックグランドが変動しノイズ源になる。結局
、これらのノイズが大きい原因はバックグランド光の絶
対値が大きいことにある。
このような信号対ノイズ比を低減する要因を除くために
、透過光測定法により未白化欠陥を検出すめ方法では、
中空糸膜の走行の高度の安定化が必要な上に、光源や光
センサの高度の均一性が必要であるから、装置が複雑に
なり、調整も困難になり、高価になる等の問題を持って
いる。よって、上記先願の方法及び装置は、中空糸膜の
本数が少なく、外径変動も少なく、未白化部の透明度も
高いなどの条件のよい場合にしか適用できず、中空糸膜
の製造工程に組み込むことは困難である。
従って本発明は、中空糸膜の走行が極めて安定していな
くても、又、光源や光センサの特性の均一性が高くなく
てもバックグランド光による悪影響を受けることなく中
空糸膜の未白化欠陥をその走行状態において非接触で、
かつ正確に検査することのできる方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明によれば連続的に走行す
る中空糸膜の一方の側面に所定の方向から偏光した平行
光を照射し、前記中空糸膜の他方の側面に面する位置に
配した検光子により前記平行光のうち前記中空糸膜に当
たらずに通過した光を除去しつつ、前記中空糸膜による
偏光解消光を透過せしめ、光量検出手段によって前記検
光子の透過光量を1fll+定し、前記中空糸膜の未白
化欠陥部分を検出する中空糸膜の欠陥検査方法が提供さ
れる。
更に本発明によれば連続的に走行する中空糸膜の一方の
側面に所定の方向から偏光した平行光を照射するための
偏光平行光照射手段と、前記中空糸膜の他方の側面に面
する位置に配され、前記平行光のうち前記中空糸膜に当
たらずに通過した光を除去しつつ、前記中空糸膜による
偏光解消光を透過せしめる検光子と、前記検光子を透過
した前記偏光解消光の光量を検出する光量検出手段とか
らなる中空糸膜の欠陥検査装置が提供される。
上記方法及び装置は次のような経緯にて開発された。本
発明者等は本発明方法および装置を考案するに先立ち、
前記先願に係る透過光All+ll−よる中空糸膜の未
白化欠陥検出方法の問題点について調べた。その結果、
前記3つのノイズ源はすべてバックグランド光・量に比
例しているので、中空糸膜を照明した光の中で中空糸膜
に当たらずに通過した邪魔な光を除去することにより、
これらのノイズ源は殆ど無視できる程に小さくできるこ
とが解った。そこで、中空糸膜の正常部の透過光と未白
化欠陥部の透過光の差によって生じた信号光は余り減衰
させずにバックグランド光を大幅に減衰させる方法につ
いて検討し、本発明方法および装置を完成するに到った
[作用] 本発明によれば偏光平行光が速行する中空糸膜に照射さ
れ、中空糸膜に当たることなく通過した光は検光子にて
除去され、中空糸膜にて偏光が解消した光のみが透過し
て光量検出手段に与えられるので、バックグランド光に
よる悪影響を受けることなく未白化欠陥を検出すること
ができる。
[実施例] 以下図面と共に本発明の中空糸膜の欠陥検査方法を実現
する装置の実施例について説明する。
第1図は本発明の検査装置の1実施例の主要部を示す正
面図、第2図は同実施例の主要部の側面図である。中空
糸膜1は中空糸膜供給装置4から一定速度で供給され、
引き取り装置5によって引き取られる。この中空糸膜1
の側面の一方には光源10が、他方には検出部20が配
されている。
かかる構成によりこの中空糸膜1を側面から、光源部1
0から出される偏光した平行光15によって照明する。
光源部10は白熱ランプ11から出た光を集光レンズ1
2によって平行光にし、偏光子13により直線偏光に変
換して、直線偏光した平行光源15を出力し、中空糸膜
1を照明する。
このとき、第2図に示すように照明光15の幅Jは中空
糸膜1の走行路の幅によりも広くし、中空糸膜1の蛇行
などがあっても常に照明光15が当たるようにしている
。14は光源部10のハウジングである。
検出部20は中空糸膜1に当たることなく通過した余分
の邪魔な照明光を除去し、中空糸膜lに入射し偏光解消
された光量を検出する。検光子21は光源部10の偏光
子13と同じ特性の素子であり、第2偏光子と呼んでも
よいが、機能上から一般に検光子と呼ばれるので、ここ
でも検光子と呼ぶことにする。検光子21はその偏光軸
を偏光子13の偏光軸と直交するように調節して、中空
糸膜1に当たらず通過した照明光を除去すると共に、中
空糸膜1に入射し偏光解消された光を通過させる役目を
有する。投影レンズ22は、この偏光解消光を幅Mで長
さLの光センサ23上に投影して中空糸膜1の像を倍率
Qで結ばせる。光センサ23の出力を、必要ならば増幅
し、記録計(図示せず)で記録する。こうして、走行す
る中空糸膜1の偏光解消光量が電気量として、連続的に
測定して記録できる。このとき、検光子21および投影
レンズ22の有効径と光センサ23の幅Mは中空糸膜1
の走行路の幅によりも広くして、中空糸膜1の蛇行など
があっても常に偏光解消光を光センサ23が受けられる
ようにしている。フィルタ25は有害な光がセンサ23
に侵入するのを阻止するため必要に応じて設ける。26
は検出部20のハウジングである。
上記検査装置を使うことによって、中空糸膜の偏光解消
光量が電気量として、連続的に測定記録できる。その後
記録された波形を解析し、偏光解消の異常部を検出する
ことにより、中空糸膜の未白化欠陥を検査できる。次に
、記録された波形の解析の仕方について説明する。
第3図はいろいろな長さの未白化欠陥を含む中空糸膜1
について、一定の速さで走行させながら偏光解消光量を
測定したときの波形を模式的に示したものである。縦軸
は検出した光量で任意単位である。横軸は距離である。
この距離は中空糸膜1の走行速度と記録紙の記録速度か
ら換算して得られる、中空糸膜1の長手方向の距離であ
る。この図の波形は測定の際に、中空糸膜1の像が光セ
ンサ23の上を通過する時間が関係するので、光センサ
23の長さと中空糸膜1の投影倍率によって影響される
第4図は光センサ23とその上に投影された像の寸法関
係を示している。2は中空糸膜1の像であり、2aは正
常白化部分で2bは未白化欠陥部分である。中空糸、膜
の長さXの未白化欠陥が投影倍率Qのとき光センサ23
上ではQ−Xの長さになって、幅Mで長さしの光センサ
23上に投影される。中空糸膜1が走行中、正常部分の
像の通過時は一定の光量であるが、未白化欠陥の像が光
センサ23を通り抜ける間、偏光解消による完全が増加
する。つまり、中空糸膜1と記録紙の速度比が一定であ
れば、得られる波形はり、Q及びXによって決定される
。このことを考慮すれば、偏光解消光量の変化を測定し
、その波形を解析して、未白化欠陥の長さを求めること
ができる。次に、第3図に基づき、この解析方法につい
て説明する。
第3図の光量レベル30は中空糸膜1がないときの光量
で偏光子13、検光子21、白熱ランプ11、フィルタ
25および光センサ23の特性によって決まる。主に、
前二者によってこの光量レベルが決まり、偏光子13と
検光子21を直交させると理論的には光量はゼロになる
が、現実には若干の漏れ光がある。消光比の大きい高性
能の偏光素子を使用して、後述の光量レベル31よりも
低いレベルにした方が、中空糸膜1の外径変動がある場
合には、よい結果が得られる。何故ならば、用済みの照
明光が殆ど除去それバックグランド光が極めて低くなる
から、当然、中空糸膜1の外径変動があってもバックグ
ランド光の変化幅は無視できるほど小さい。前記先願の
透過光alll定法では、光量レベル30の方が光量レ
ベル31よりも高いレベルにある。従って、中空糸膜1
に当たることなく通過した照明光が直径変動などの影響
をまともに受けて完全レベル30に相当する光量、つま
り、バックグランド光の変動幅の絶対値が非常に大きく
、未白化欠陥と正常部との違いによる透過光の光量差よ
りも大きくバックグランド光の変動の方が中空糸膜1の
透過率変化より大になる。
光量レベル31は中空糸膜1の正常白化部分が走行して
いるときの光量レベルで、検査時の検出信号のベースラ
インとなる。正常白化部分には無数の微細空孔があり、
これが照明光を殆ど完全に拡散反射するので、偏光解消
が起こるが、同時に透過光が殆どなくなるので、正常部
が通過するときの光センサに入射する光量は少ない。こ
の光量レベルは投影レンズの受光角と走行路中の中空糸
膜の光学特性、外径、膜厚および本数などによって決ま
る。中空糸膜の外径変動など前記ノイズ源のところで述
べた様々な原因により変動する、しかし、透過光測定法
で問題であった中空糸膜1に当たらずに通過した照明光
レベルの絶対値は小さいので、その変動が無視できる。
従って、透過光測定法に比べて極めて安定したベースラ
インが得られる。
未白化欠陥が通過するときには、第3図中32で示すよ
うな光量のピークが記録される。このようにピークがで
きるのは、第1に、未白化部は前記のように透明または
半透明であるため照明光の透過率が高いことである。第
2に、これに加えて、未白化部分は延伸が不足して、未
延伸糸に近い性質であるから、配向結晶化による複屈折
性があり、入射した偏光を解消させることである。とこ
ろで未白化部は偏光解消性と透過率の高さを同時に持つ
ので、検光子21を通過して光センサ23に達する光が
正常部分に比べて格段に多くなる。この正常部と欠陥部
の光量比を最大にする方法の1つは、偏光子13と検光
子23の光軸を直交させたまま中空糸膜11の走行方向
に対して回転し、最大になるように調節する。普通は光
軸と走行方向の間の角度が45度で最大になる。もう1
つの方法は、投影レンズ22め焦点距離の長さの異なる
ものを用意するか、投影倍率を変えて、投影レンズ22
と中空糸膜1の間の距離を変えて受光角を変え最大点を
探すことである。
光量のピーク32は、光センサ23の長さしに比較して
、未白化欠陥部の像の長さX−Qが非常に長い場合の波
形である。この場合、ピーク32の頂部が平坦で、ピー
ク32の高さYlは一定であり、ピーク32の幅が未白
化欠陥の長さに比例して変わる。このピーク32の幅Z
1から未白化欠陥の長さXを次の式によって求めること
ができる。
X−、(Z 1−L)  /Q        ・・・
・・・ (1)次の光量のピーク33は中空糸膜1の未
白化欠陥の像の長さX−Qと光センサ23の長さしが等
しい場合の波形である。このときのピーク33の高さY
2は非常に長い未白化欠陥のときのピーク32の高さY
lと大体同じである。この場合には、未白化欠陥部の長
さXを次の式によって求めることができる。
X−2・L/Q            ・・・・・・
 (2)更に次の光量のピーク34は中空糸膜1の未白
化欠陥の像の長さX−Qが光センサ23の長さLよりも
短い場合の波形である。この場合はピーク34の幅23
はピーク33の場合より狭くなり、同時にピークの高さ
が変わる。このとき、光量のピークの高さの方が幅より
変化が大きく、その高さY3は未白化欠陥部の長さに大
体比例するので、未白化欠陥部の長さXを次の式から求
めることができる。
X−(L/Q)   (Y3/Yl)    ・・・ 
(3)上記第3図の例は未白化欠陥と正常部の境界が鮮
明で且つ一様である未白化欠陥の場合のものである。実
際の中空糸膜の場合には、この境界が鮮明でない場合が
ある。また、中空糸膜の円周方向に均一に白化しておら
ず部分的に未白化である場合もある。また、長手方向に
未白化の程度が変動している場合もある。しかし、いず
れの場合にも、未白化の部分は正常部分よりも透明度が
高く且つ偏光解消性が高いので、光量のピークは検出で
きる。境界が不鮮明な場合、前記の式を適用して厳密に
未白化部を決定することはできないが、ピークの幅や高
さは実際上の商品価値を低下させ見栄えを悪くする程度
に比例していると言え、この意味での中空糸膜の欠陥検
査方法としての有用度は非常に高い。
第1表は上記実施例の装置の主要特性値である。
この条件で、各種中空糸膜について未白化欠陥を測定し
た結果を次に説明する。
第5図はポリエチレン中空糸膜(三菱レイヨン(株)製
のEHF−410C相当の膜性能を有する試作品で未白
化欠陥が多くなる条件で製造したもので未白化部のΔn
は10X10−3)につ(1て、実際に;1I11定し
た記録波形図である。縦軸は光量(任意単位)、横軸は
中空糸膜の長手方向の距離である。中空糸膜の本数は1
本として測定後巻き戻して、未白化部分の長さを顕微鏡
で計測し、その値を第2表に示した。第3図のモデルと
よく一致する結果が得られた。中空糸膜が1本の場合1
こは、正常部分が通過するときの光量レベル50(バッ
クグランド光)は極めて安定しており、中空糸膜の正常
部と未白化欠陥部の境界が鮮明であるときは未白化欠陥
部の長さを求めることが可能である。
次に、複数の中空糸膜の未白化欠陥を検査した場合につ
いて説明する。第1図、第2図および第3図によって説
明した実施例の装置とこれ1こよつて得られた信号の解
析の仕方は1本の中空糸膜の場合について説明したが、
複数の中空糸膜についても未白化欠陥を検出できる。第
2図に示した中空糸膜の走行路の幅にの範囲で、中空糸
膜をなるべく重なりが起こらないように並べて走行させ
る。
このとき、すべての中空糸膜の像のピントが光センサ2
3上に合うように、図上で表せば、横1列に並べる。こ
のようにして中空糸膜を検査すると、第3図の光量レベ
ル31は、正常部分が複数本並んで通過するので高くな
るが、未白化部が通過するときには同様な光量ピークを
得ることができる。
このとき、第1図で示したような1素子からなる光セン
サ23を使用する場合でも、中空糸膜の未白化欠陥の発
生頻度は低いので、2力所以上の未白化欠陥が同時に検
出され、それを1つの欠陥であると誤る可能性は非常に
少ない。これを確実に分離して測定したい場合には、−
次元または二次元のCCDラインセンサを使用すればよ
い。
第6図は上記実施例の装置により複数の中空糸膜をap
l定した対を示すグラフである。第6図は第5図と同じ
挿類のポリエチレン中空糸膜を16本を並べて走行させ
同じ条件で測定したときのものである。但し、縦軸の倍
率と中空糸膜の走行速度は異なるので、横軸の目盛りは
第5図と異なっている。中空糸膜の本数が多いので正常
部分の通過時の光量が中空糸膜の本数に比例して増加す
ると共に、その光量レベル、つまり、ベースラインが若
干変動している。しかし、未白化欠陥は確実に検出され
ている。正常部の通過時の光量レベルが変動するのは、
中空糸膜の外径変動や隣合う中空糸膜の重なりが主な原
因である。前記先願の透過光ΔIII定法では、このよ
うな場合には光ニレベルの変動の方が未白化欠陥による
信号の振れ幅よりは遥かに大きくなり、測定不可能とな
る。しかし、本発明方法では、バックグランド光を直交
偏光の原理で除去した効果が現れ、透過率測定法の場合
には中空糸膜に当たることなく通過した照明光が強くバ
ックグランド光の主要素であるが、このような邪魔な用
済みの照明光は極端に小さいので、同じような外径変動
がある場合にはバックグランド光の強度比に対応して無
視できるほど小さく、正常部からの拡散反射光による偏
光解消光が外径変動に応じて変動するだけであり、これ
も光量ピークに比べて小さいから、未白化部による光量
ピークを確実に検出できる。このように、未白化欠陥部
分は長さ当たりにすれば発生頻度が低いので、滅多に重
なることはないと言えるから、中空糸膜の本数が多く、
その走行路に複数の中空糸膜が並んでいる場合でも、上
記実施例のような1素子からなる光センサにより、はと
んどの未白化欠陥を見逃すことなく検出できる。1素子
の光センサのもう1つの利点は、中空糸膜の走行路内で
の揺れに影響されにくいことである。多素子光センサの
場合には中の像が素子の境界を横切ることになる。
信号処理が複雑になる。しかし、当然、1素子光センサ
の場合には、どの中空糸膜に欠陥があるかを区別できな
いので、使用目的により、使い分けする必要がある。
次に、撚りのある複数の中空糸膜の未白化欠陥を測定し
た例を示す。第7図は24本のポリプロピレン中空糸膜
(三菱レイヨン(株)製のKPF200EL相当の膜性
能を有する試作品で未白化欠陥が多くなる条件で製造し
たもの)を測定した例を示す。この場合中空糸膜の束に
撚りが掛かっており、極端に重なりが多い場合に相当す
るため、正常部分の通過時の光量が撚りに対応して、こ
の場合には数10cITlから1mの周期で変動してい
る。このことは2本以上の中空糸膜が重なったことを意
味しており、1本以上の中空糸膜が走行路から外れた場
合、或いは、全体で1本分以上の外径の減少があったこ
とに等しい。このような未白化検出のためには好ましく
ない条件でもベースラインの変動は第7図に示す程度に
少ない。これは直交偏光を利用して用済みの照明光を除
去した効果である。しかし、中空糸膜の重なりのところ
に、丁度、未白化欠陥がある時に見逃しが起こる可能性
があるけれども、短い未白化欠陥はベースラインの光量
レベルの揺れ幅の中に含まれるが、バイパスフィルタを
通すなど適当な波形処理を施すことにより、長い未白化
欠陥はど誤り率小さく検出できる。前記先願の透過光n
1定法ではこのような重なりが生じると全く測定できな
い程のベースラインの変動が生じる。
本発明方法は上記実施例に限定されるものではなく、部
品の種類、部品の組み合わせ、部品の追加により様々に
装置の構成を変えて実施することができる。例えば、光
源部では、光源ランプとしては発光ダイオード、各種レ
ーザ、各種放電灯などが使用できる。光源ランプ自身が
偏光を出すものを使用すれば偏光子を省略することも可
能である。また、外乱光と区別するために、チヨ・ソバ
−を組み込むか光源ランプの電源を制御して断続光とす
ることもできる。
検出部では投影レンズにズームレンズを用い正常部の信
号のベースラインと信号のピーク比を調節して中空糸膜
の種類によって最適な条件を選ぶのを便利にしてもよい
。また、検光子と光センサを照明された中空糸膜に可及
的に近づけることで、投影レンズを省略しても偏光解消
光の検出は可能である。光センサは多素子型を用い、単
位素子の幅を中空糸膜の外径と同じか狭くして、正常部
と未白化欠陥部の信号の差の大きくすることもできる。
偏光子と検光子の偏光特性は悪い方の特性が影響して消
光比が決まるので、同じ特性の偏光素子を使う方がよい
。消光比は少なくとともl/10以下で中空糸膜の本数
の多い場合には1/1000以下のものが好適である。
また、偏光子と検光子の間に、中空糸膜を挾むようにし
て直交させた一対の四分の一波長板を追加して入れるこ
とにより円偏光下に中空糸膜を置き偏光軸との角度を無
関係にすることもできる。
信号の解析は記録波形を図式的に解析する方法だけでな
く、自動化することも可能である。例えば、正常部の通
過時の信号レベルとピーク信号の間に適当な判断レベル
を設定して、検査時に検出した信号ピークがこの判断レ
ベルを越えるかどうかを電子回路或いはコンピューター
に取り込みソフトウェアで自動判断させることができる
[発明の効果] 以上詳細に説明したところから明らかなように、本発明
方法および装置を中空糸膜の製造工程へ導入することに
より、延伸法で得られる中空糸膜の未白化欠陥の製造中
の検査を行うに際し、中空糸膜の走行が極めて安定した
ものでなくても、又、光源や光センサの特性の均一性が
高くなくても、バックグランド光による悪影響を受ける
ことなく連続走行中に、非接触で検査することが可能と
なり、中空糸膜の品質が改良された。従って最終製品で
ある中空糸膜モジュールの信頼性が高まり商品価値の向
上がもたらされることとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例を示す側面図、第2図は同実
施例の正面図、第3図は同実施例装置で走行中の中空糸
膜の欠陥を測定したときに得られた信号の波形を模式的
に表した図、第4図は同実施例における光センサとその
上に結ばれた中空糸膜の像との寸法及び位置関係を示す
図、第5図番よ1本のポリエチレン中空糸膜の測定結果
例を示すグラフ、第6図は16本の中空糸膜の測定結果
vすを示すグラフ、第7図は24本のポリプロピレン中
空糸膜の測定結果例を示すグラフである。 1・・・中空糸膜、2・・・中空糸膜の像、2a・・・
正常白化部分、2b・・・末白化欠陥部分、4・・・中
空糸膜供給装置、5・・・引き取り装置、10・・・光
源部、11・・・白熱ランプ、12・・・集光レンズ、
13・・・偏光子、14・・・光源部のハウジング、1
5・・・平行光線、20・・・検出部、21・・・検光
子、22・・・投影レンズ、23・・・光ゼンサ、25
・・・フィルタ、26・・・検出部のハウジング。 発 明 者

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)連続的に走行する中空糸膜の一方の側面に所定の
    方向から偏光した平行光を照射し、前記中空糸膜の他方
    の側面に面する位置に配した検光子により前記平行光の
    うち前記中空糸膜に当たらずに通過した光を除去しつつ
    、前記中空糸膜による偏光解消光を透過せしめ、光量検
    出手段によって前記検光子の透過光量を測定し、前記中
    空糸膜の未白化欠陥部分を検出する中空糸膜の欠陥検査
    方法。
  2. (2)連続的に走行する中空糸膜の一方の側面に所定の
    方向から偏光した平行光を照射するための偏光平行光照
    射手段と、前記中空糸膜の他方の側面に面する位置に配
    され、前記平行光のうち前記中空糸膜に当たらずに通過
    した光を除去しつつ、前記中空糸膜による偏光解消光を
    透過せしめる検光子と、前記検光子を透過した前記偏光
    解消光の光量を検出する光量検出手段とからなる中空糸
    膜の欠陥検査装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006091007A (ja) * 2004-08-26 2006-04-06 Toray Ind Inc 中空糸膜モジュール検査装置
JP2007175641A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜の製造方法

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JP2006091007A (ja) * 2004-08-26 2006-04-06 Toray Ind Inc 中空糸膜モジュール検査装置
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