JPH0321274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、人形の体部背面の一部に押釦を設
け、該押釦の押圧によつて、首を前傾と横に振る
人形に係るものである。

（従来の技術） 従来、同様に首を振る人形は種々の機構によつ
て提供されていた。

（考案が解決しようとする課題） しかるに従来の首を振る人形の多くは、機構が
複雑化するため、首を前傾及び横に振る動作のみ
で、それ以上他の作用をなさしめる機構が加えら
れず、幼児の遊戯範囲を限定していた。

本考案は上記欠点を除き、機構をさらに複雑化
することなく、首を振る以外の遊戯行為を可能に
する目的で構成したものである。

（課題を解決するための手段） 頭部と体部から成る人形の体部背面一部を穿孔
して、摺動自在となる縦押圧筒を嵌合し、また腹
部の一部を穿孔して摺動自在となる横押圧筒を嵌
合し、体部内に横設した支壁に下部を支承させ、
体部上端から上部を突出する如く中空の揺動軸管
を立設し、該揺動軸管の上端部に頭部を嵌着した
頭部嵌着具を固着し、前記縦押圧筒と揺動軸管の
間に、先端で揺動軸管を抱合する如く縦押圧杆を
設け、横押圧筒と揺動軸管との間に、揺動軸管と
偏心させた偏心軸を揺動軸管に設けると共に、腹
部と背面の間に一側に長孔を穿設した横押圧管を
横設して長孔に偏心軸を嵌入係合させ、さらに揺
動軸管の復元のため体部上方と揺動軸管間に上部
ばねを、横押圧杆の先方に下部ばねをそれぞれ設
けて、さらに中空の揺動軸管内に連通管を挿設
し、頭部の前面に穿設した口孔と補助管を介して
体部下底に穿設した排水孔とを連通したものであ
る。

（作用） 上述の如く構成して、縦押圧筒を押圧すれば、
縦押圧杆が揺動軸管を前方に圧し支壁の支承部を
支点として前傾し、揺動軸管に固着した頭部が前
傾する。

又横押圧筒を押圧すれば、横押圧管が偏心軸を
圧し、揺動軸管を一方に回動させ、頭部を横に振
る。それぞれの押圧を解放すれば下部ばね・上部
ばねの復元により元位置に戻る。

さらに、口孔より別に設ける哺乳瓶等にて連通
管内に液体を注入すれば、排水孔に至り、小水を
行う所作となる。

（実施例） 本考案を図面に示す一実施例に基いてさらに詳
述すれば、頭部１及び体部２から成る人形の体部
２背面一部を穿孔して、摺動自在となる縦押圧筒
４を嵌合し、また腹部の一部を穿孔して摺動自在
となる横押圧筒６を嵌合し、体部２内に横設した
支壁１８に下部を支承させ体部２上端から上部を
突出する如く中空の揺動軸管１０を立設し、該揺
動軸管１０の上端部に頭部１を嵌着した頭部嵌着
具７を固着し、前記縦押圧筒４と揺動軸管１０の
間に、先端で揺動軸管１０を抱合する如く回縦押
圧杆を設け、横押圧筒６と揺動軸管１０の間に第
２図、第３図に示す如く揺動軸管１０と偏心させ
た偏心軸１５を揺動軸管１０に設けると共に、腹
部と背面間に一側に長孔１６を穿設した横押圧杆
５を横設して、該長孔１６に偏心軸１５を嵌入係
合させ、さらに揺動軸管１０の復元のため体部２
上方と揺動軸管１０間に上部ばね８を、横押圧杆
５の先方に下部ばね９を設ける。

また体部２の上端は半円球に形成し、前方部分
に空〓部１７を設け、頭部１の回動並びに前傾を
容易にする。

さらに中空の揺動軸管１０内に連通管１１を挿
設し、頭部１の前面に穿設した口孔１２とは補助
管１３を介し、体部２の下底に穿設した排水孔１
４とを連通したものである。

上述の如く構成して、縦押圧筒４を押圧すれ
ば、縦押圧杆３が揺動軸管１０を前方へ圧し支壁
１８の支承部を支点とし、揺動軸管１０の上部は
空〓部１７を移行し、頭部嵌着部７は体部２上端
の半円球部の中心を軸として前傾し、固着した頭
部１も共に前傾する。

また横押圧筒６を押圧すれば横押圧杆５が偏心
軸１５を圧し、揺動軸管１０を一方に回動させ頭
部１を横に振り、それぞれ押圧を開放すれば、上
部ばね８、下部ばね９の復元によつて元位置に戻
る。さらに、口孔１２より別に設ける哺乳瓶等に
て液体を注入すれば、補助管１３及び連通管１１
を経て排水孔１４に至り、小水を行う所作とな
る。

（考案の効果） 上述の如く、首を前傾するイエスの動作と横に
振るノーの動作を行う人形機構を、中空の揺動軸
管としたことによつて、乳を飲み小水を排泄する
所作が行えると共に、首振り動作と併せて行うこ
とによつて、例えば「シーシーですか」の問いに
「イエス」又は「ノー」の応答を、あるいは乳を
飲みたいか否か等の幼児と人形間の対話が得られ
て、従来公知の首振り人形又は乳を飲み小水を排
泄する人形のもつ個々の効果を併有すると共に両
者の併合効果によつて玩具として重要な要素であ
る玩具と幼児間に対話をもたらす新効果が得ら
れ、極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の側面視縦断面図、第
２図は同じく揺動軸管部の係合状態を示す正面視
縦断面図、第３図は横押圧杆の平面図である。 １：頭部、２：体部、１０：揺動軸管、１１：
連通管、１２：口孔、１４：排水孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頭部と体部から成る人形の体部背面一部を穿孔
   して、摺動自在とする縦押圧筒を嵌合し、また腹
   部の一部を穿孔して摺動自在となる横押圧筒を嵌
   合し、体部内に横設した支壁に下部を支承させ、
   体部上端から上部を突出する如く中空の揺動軸管
   を立設し、該揺動軸管の上端部に頭部を嵌着した
   頭部嵌着具を固着し、前記縦押圧筒と揺動軸管の
   間に、先端で揺動軸管を抱合する如く縦押圧杆を
   設け、横押圧筒と揺動軸管との間に、揺動軸管と
   偏心させた偏心軸を揺動軸管に設けると共に、腹
   部と背面間に一側に長孔を穿設した横押圧杆を横
   設して長孔に偏心軸を嵌入係合させ、さらに揺動
   軸管の復元のため体部上方と揺動軸管間に上部ば
   ねを、横押圧管の先方に下部ばねをそれぞれ設け
   て、さらに中空の揺動軸管内に連通管を挿設し、
   頭部の前面に穿設した口孔と補助管を介して体部
   の下底に穿設した排水孔とを連通して成る首を振
   りミルクを飲む人形。