JPH0321157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は電子機器の電源コード、あるいは、通
信コードを体裁よく処理する為、載置台にもうけ
たられたコード挿通孔にとりつけられるコード挿
通孔のキヤツプ装置に関するものである。

《従来の技術と問題点》 従来、載置台の天板の周端縁から所定間隔を有
する内側にコード挿通孔を形成したキヤツプ装置
については、コード挿通孔に保持したケース本体
にキヤツプをネジ止めするか、あるいは、係合載
置する構成となつていた。

この為前者の場合は、ネジ頭が露出して、美観
上好ましくないばかりか、キヤツプの着脱作業に
ドライバー等の工具を必要とするだけでなく、作
業も容易でなかつた。

一方、後者の場合は、キヤツプをとりつける作
業は簡単なものの、取り外す場合は、キヤツプと
ケース本体の間隙に金ざし等の偏平なものを差し
込んで、金ざしと一緒にキヤツプを強制的に持ち
上げて、ケース本体からキヤツプを取り外してい
た。

この為取外し作業にコツを必要とするだけでな
く、特別な道具も必要であつた。

《本考案の目的と構成》 本考案は簡単な構成で、キヤツプの取り外しに
特別な道具も必要とせず、美観的にもすぐれ、さ
らに、挿通するコードの太さによつては、キヤツ
プを取りはずさなくても、コードを挿通する事が
できるコード挿通孔のキヤツプ装置を提供する事
を目的とするものであり、その構成は、コード挿
通孔にとりつけられる保持ケースと、該保持ケー
スに着脱自在に保持されるメインキヤツプよりな
るコード挿通孔のキヤツプ装置において、保持ケ
ースの短手側の対向する周壁に、メインキヤツプ
の短手側の略中央部が保持突部と係合凹部の嵌合
にて回動自在、着脱可能に保持される一方、保持
ケースの一方の長手側よりに、メインキヤツプの
閉鎖姿勢で、メインキヤツプの裏面に当接する支
持突片が形成され、他方側に仮ストツパー段部が
形成されると共に、仮ストツパー段部に当接して
メインキヤツプの閉鎖姿勢を維持する位置と、仮
ストツパー段部から離脱してメインキヤツプを開
放姿勢となす位置に、弾性変位が可能に仮ストツ
パー突部がメインキヤツプに形成されているもの
である。

《実施例》 以下、本考案を図面にもとづいて説明する。第
２図は、本考案を具備した電子機器等の載置台を
示している。符号１，１は左右の脚体を示し、符
号１１は脚体１，１にて支持された天板を示し、
符号１２，１２は天板１１にもうけられた本考案
のコード挿通孔のキヤツプ装置を示している。

キヤツプ装置１２は、天板１１に形成されたコ
ード挿通孔１０にとりつけられる合成樹脂製の保
持ケース２と、該保持ケース２に着脱自在に保持
される合成樹脂製のメインキヤツプ３より構成さ
れている。

保持ケース２は、コード挿通孔１０の周端外部
に位置する鍔部２１と、コード挿通孔１０内に突
出し、前記鍔部２１に連設された周壁２２と、該
周壁２２の長手側上部所定個所に、鍔部２１と下
方に所定間隔を有して外方に突出せしめた係止突
部２３……と、保持ケース２の短手側の周壁２
４，２４の略中央部に、鍔部２１より下方に所定
間隔を有して相対向して内方に突出せしめた円柱
形の保持突部２５，２５と、該保持突部２５，２
５の前方側の短手側周壁２４，２４にもうけたメ
インキヤツプの支持突片２６，２６と、後方側の
長手側周壁２２の中央部下端に内方に突出せしめ
た仮ストツパー段部２７より構成されている。

メインキヤツプ３は、上面に第１切り離し細溝
３１に囲まれた第１サブキヤツプ３２、該サブキ
ヤツプ３２内で２つの第２切り離し細溝３３，３
３にて囲まれた第２サブキヤツプ３４，３４より
形成されており、第１切り離し細溝３１の裏面後
方と、短手側の中央部を除く三方の周端裏面に下
方に所定寸法突出する周縁３５を形成し、短手側
の周縁３６の略中央部に、前記保持ケース２の保
持突部２５，２５に回転自在に係合する係合凹部
３７，３７を有する取付突部３８，３８と、前記
保持ケース２の仮ストツパー段部２７に当接する
仮ストツパー突部３９を先端に形成した垂下突片
３０より構成されている。

そして、直径10mm程度以下の電源コード、通信
線は、第２サブキヤツプ３４，３４を第２切り離
し細溝３３，３３より指先あるいは、ナイフ等に
て切り離して形成される孔を利用して保持ケース
２内に挿通せしめ、直径10mm程度以上の通信線あ
るいは、フラツトケーブルは、第１サブキヤツプ
３２を第１切り離し細溝３１より、指先あるい
は、ナイフ等にて切り離して形成される孔を利用
して保持ケース内に挿通せしめる。

しかして、保持ケース２は、天板１１にもうけ
たコード挿通孔１０に嵌入せしめて、コード挿通
孔１０の周端縁に係止突部２３……を係止せし
め、鍔部２１と係止突部２３……にてコード挿通
孔１０の周端縁を挟持して、コード挿通孔１０に
とりつける。

次に該保持ケース２を挿通するケーブルの太さ
に応じて、第１サブキヤツプ３２、あるいは、第
２サブキヤツプ３４，３４を第１、第２切り離し
細溝３１，３３から切り離し、所望の大きさの孔
を形成した後、ケーブル孔内に位置する状態を維
持しながらメインキヤツプ３の係合凹部３７，３
７を、保持ケース２の保持突部２５，２５に係合
する、この状態で、メインキヤツプ３の周縁３５
の下端は仮ストツパー突部３９は仮ストツパー段
部２７に当接し、メインキヤツプ３は、その上面
が保持ケース２の鍔部２１と面一となる閉鎖姿勢
が維持される。

尚、コード挿通孔１０に電源コード、通信コー
ドを挿通する必要がない時は、第１サブキヤツプ
３２、あるいは、第２サブキヤツプ３４，３４が
ある状態で、メインキヤツプ３をとりつければよ
い。

次に、載置台１上の電子機器をとりかえたり、
あるいは、新に載置し、コード挿通孔１０内に電
源コード、あるいは、通信コードを新に挿通せし
める時は、コードの未端に取りつけられたプラ
グ、コネクターの大きさに応じてメインキヤツプ
３を一旦保持ケースから取り外す必要がある場合
は、メインキヤツプ３の垂下突片３０側の上面を
下方にやや強く押し込むと、仮ストツパー突部３
９は、垂下片３０の弾性で、仮ストツパー段部２
７を下方に乗り越え、メインキヤツプ３は保持突
部２５，２５を中心軸として回動し、反対側の周
縁３６が支持突片２６，２６より浮き上がつた開
放姿勢となる。

すなわち、仮ストツパー突部３９は、メインキ
ヤツプ３の閉鎖姿勢を維持する位置と、開放姿勢
となす位置に弾性変位可能に形成されている。

次に周縁３６が支持突片２６，２６より浮き上
がつた鍔部２１との空間に指先を入れて、メイン
キヤツプ３の裏面に引つ掛け上方にやや強く引き
上げる事により、保持突部２５，２５と係合凹部
３７，３７の嵌合をはずし、メインキヤツプ３を
保持ケース２より取外し、プラグ、コネクターを
保持ケース２内に挿通し、次に前述した手順で、
メインキヤツプ３を保持ケース２にとりつける。

一方コードの種類によつて、メインキヤツプ３
を取り外さなくてもよい場合は、保持突部２５，
２５を中心軸としてメインキヤツプ３を回動せし
めて、周縁３６と鍔部２１間にて形成される空間
にコードを挿通した後、メインキヤツプ３を逆方
向に回動せしめて、仮ストツパー突部３９を仮ス
トツパー段部２７の上方に一せしめて、メインキ
ヤツプ３の水平状態を維持せしめる。

尚、実施例では、保持ケース２を、周壁２２、
鍔部２１、係止突部２３……にて構成している
が、保持ケース２は、下方からネジ止め、又、保
持ケースにメインキヤツプの保持突部を、メイン
キヤツプに保持突部に嵌合する係合凹部を形成し
ているが、逆に形成してもよく、保持ケースにメ
インキヤツプが着脱自在で、回転可能に支持され
ていればよい。

又、実施例ではコード挿通孔を水平な天板に形
成して保持ケースを取りつけているが、パネルの
様な垂直な面に取りつけてもよい事はいうまでも
ない。

さらに、メインキヤツプの支持突片の形状も実
施例では、保持ケースの短手側の略中央部分まで
偏平状に形成しているが、単にダボ状の突起であ
つてもよく、その形状を限定するものではない。

《効果》 以上の如く、本考案は、メインキヤツプの短手
側の略中央部を回動自在、且つ着脱自在に保持ケ
ースに保持せしめているので、メインキヤツプの
回動変位が少なくても、開口寸法を大きく形成出
来、コードの挿通が容易である。

又、メインキヤツプの閉鎖姿勢でメインキヤツ
プの裏面に当接する支持突片が、支持突片と反対
側に仮ストツパー段部が保持ケースに形成される
と共に、メインキヤツプに、メインキヤツプの閉
鎖姿勢を維持する位置と、仮ストツパー段部から
離脱してメインキヤツプを開放姿勢となす位置
に、弾性変位が可能に仮ストツパー突部が形成さ
れているので、メインキヤツプは一方のみに回動
可能となり、コードの径の太さ、あるいは、コー
ド末端のコンセント、さらにはコネクターが小さ
い場合は、コードを挿通する都度メインキヤツプ
の一端を指先で外す必要がなく、単にメインキヤ
ツプの一端を指先で押しこんで回動させるだけで
よいので、非常に作業性がよく、さらにコネクタ
ー、コンセント等が大きい時にはメインキヤツプ
を回動させ、指先を引つ掛けるだけで、他の道具
を必要とせず、簡単にメインキヤツプを取り外す
事が出来、さらに仮ストツパー段部と、仮ストツ
パー突部にて、常時はメインキヤツプの閉鎖姿勢
を維持せしめて、天板の美観を向上せしめ、コー
ドを挿通せしめる時には、メインキヤツプの一端
を指先で、やや強く押し込むだけで、メインキヤ
ツプを回動させる事ができる等、実用に即した有
益な考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の一つを示し、第１図は本
考案の要部分解斜視図、第２図は本考案を具備し
た載置台の斜視図、第３図は第２図のＡ−Ａ線拡
大断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ線断面図であ
る。 １０……コード挿通孔、１２……キヤツプ装
置、２……保持ケース、２６，２６……支持突
片、２７……仮ストツパー段部、３……メインキ
ヤツプ、３９……ストツパー突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コード挿通孔にとりつけられる保持ケースと、
   該保持ケースに着脱自在に保持されるメインキヤ
   ツプよりなるコード挿通孔のキヤツプ装置におい
   て、保持ケースの短手側の対向する周壁に、メイ
   ンキヤツプの短手側の略中央部が保持突部と係合
   凹部の嵌合にて回動自在、着脱可能に保持される
   一方、保持ケースの一方の長手側よりに、メイン
   キヤツプの閉鎖姿勢で、メインキヤツプの裏面に
   当接する支持突片が形成され、他方側に仮ストツ
   パー段部が形成されると共に、仮ストツパー段部
   に当接してメインキヤツプの閉鎖姿勢を維持する
   位置と、仮ストツパー段部から離脱してメインキ
   ヤツプを開放姿勢となす位置に、弾性変位が可能
   に仮ストツパー突部がメインキヤツプに形成され
   ている事を特徴とするコード挿通孔のキヤツプ装
   置。