JPH03185289A - 回転式圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は回転式圧縮機に係り、特に、車両空調用に好適
なベーンロータリ型の回転式圧縮機に関する。

〔従来の技術〕

従来のベーンロータリ型の回転式圧縮機は特開昭６１−
２０１８９６号に記載されているように、ベーンの先端
部に角形の溝を設け、この角形の溝内に角形のチップシ
ールを組み込んでシリンダ内周囲とのシールを行なう構
造となっていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術においては、チップシールが角形の形状を
しているため、加工が困難であった。

さらに、シリンダの内周面との間の摩耗が激しいのでチ
ップシールの材料の選択が困難であり、コスト高となっ
ていた。

本発明の目的は、簡単に加工でき、さらに摩耗を減少す
ることができるチップシールを用いた回転式圧縮機を提
供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、ロータと、該ロータへ同軸に形成されたシ
ャフトと、前記ロータの外周面の対向する位置に設けら
れた一対のベーン溝中を貫通して進退運動するよう組み
込まれた少なくとも１つのベーンと、該ベーンの先端部
に設けられたチップシール挿入溝に組み込まれたチップ
シールと、前記ロータと一個所で近接しかつ前記ベーン
の先端部の描く軌跡とほぼ同一になるよう内周面形状を
形成されたシリンダと、該シリンダの両端部を閉塞し圧
縮室を形成するフロント側及びリヤ側のサイドプレート
とを備えた回転式圧縮機において、前記チップシールを
円柱形状に構成し、前記チップシール挿入溝の両端部に
突起を設けることによって遠戚される。

〔作用〕

本発明においてはチップシールを円柱形状としたのでチ
ップシールとチップシール挿入溝間、及びチップシール
とシリンダ内周面間の接触が転がり接触となるのでチッ
プシールの耐摩耗性が向上する。

しかしチップシールを円柱形状としただけで他の何らの
手段も講じないとすれば次のような問題点が生じる。

すなわち、シリンダ内周面が粗くかつ加工に方向性があ
る場合や、シリンダの強度が弱く組み立てた時に受ける
圧力によりシリンダ内面の軸方向面が凹状となったり、
あるいはフロントプレート側又はリヤプレート側に凸部
ができてしまった場合は、円柱状チップシールの回転速
度は両端部で異なってしまう。この結果、チップシール
は回転の早い方向にスキューを起こして、チップシール
挿入溝を飛び出してフロントプレートやりャプレートの
潤滑油面を破り、フロントプレート、リヤプレートを摩
耗させてしまう。

本発明においては、チップシール挿入溝の両端部に突起
を設けることにより、チップシールがチップシール挿入
溝から飛び出さないようになる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図から第４図により説明
する。

第３図及び第４図において１はシャフト２と一体戊形さ
れたロータであり、外周の１８０’対向した位置に一対
のベーン溝１ａ、ｌｂを有している。シャフト２はロー
タｌの端面の一方１ｃにのみ形成されており、ロータ１
の他方の端面１ｄではロータ内部にかけて大きな空間１
ｅが設けられている。ロータ１及びシャフト２はフロン
ト側サイドプレート即ちフロントプレート３に設けられ
た軸受５ａとフロントカバー４に設けられた軸受５ｂに
よりシャフト２にて回転自在に支持されている。フロン
トカバー４にはフロントプレート３゜シリンダ６、リヤ
側サイドプレート即ちリヤプレート７、リヤカバー８が
軸線方向にこの順で重ねられ、ボルト１１により一体に
固定されている。

フロントプレート３とリヤプレート７との間でシリンダ
６の内周とロータの１外周との間には圧縮室１０が形成
されている。該圧縮室１０は、前記ベーン溝１ａ、ｌｂ
を貫通して組み込まれた］１枚のベーン１■により、３
つの圧縮室１０ａ、１０ｂ。

１０ｃに細分されている。前記ロータ１内部の大きな空
間１ｅに位置するベーン１１の中央部には、ロータエの
ベーン溝１ａ、ｌｂとは直角近傍方向の円筒形摺動面１
１ａが形成されている。この円筒形摺動面１１ａ内には
スライダ１２が、円筒形軸線方向に相対的に往復運動で
きるように組み込まれている。また、該スライダ１２の
中央部には軸受１２ａが設けられ、この軸受１２ａ内に
は、リヤプレート７に固定された片持ち構造のスライダ
ビン１３が挿入されており、スライダ１２は、このスラ
イダビン１３の軸回りに回転自在に支持されている。

第１図及び第２Ａ図〜第２Ｃ図に示すように、ベーン１
１の先端部１１ｂには、底面が曲率の大きい曲面形状の
チップシール挿入溝１１Ｃを設けてあり、さらに、該チ
ップシール挿入溝ｌｉｅの中には円柱形状のチップシー
ル１４が組み込まれていて、シリンダ６の内周面６ａと
の微少空間をシールしている。なお、該シリンダ６の内
周面６ａは、ベーン１１の先端部１１ｂの軌跡よりも僅
かに大きな閉曲線となる形状とされている。

チップシール挿入溝１１ｃの両端部には突起ｌｉｅ、ｌ
ｌｆを設けることによりチップシール挿入溝１１ｃの深
さ及び幅を小さくしている。

次に、本実施例の動作原理を説明する。

上記のような構造において、シャフト２が回転するとロ
ータ１．シリンダ６、ベーン１１．チップシール１４．
フロントプレート３．リヤプレート７で形成された圧縮
室１０ａ、１０ｂ、１０ｃの容積が増減を繰り返し、圧
縮機の機能を発揮する。またこの間、チップシール１４
はベーン１１とシリンダ内周面６ａ間をシールしている
。

ところが、シリンダ内周面６ａが粗くかつ加工に方向性
があったり、シリンダ６がボルト１１により組み込まれ
た時に受ける圧力でシリンダ内周面６ａが凹面となった
場合、或いは凸面となったシリンダ幅の中央よりも大き
くずれた位置に凸面の高位点ができた場合に、チップシ
ール１４の両端面に速度差が発生する。このような速度
差が発生するとチップシール１４にスキューが発生し。

チップシール溝１１ｃを飛び出す方向への力が作用する
。

しかし本実施例においては、このような速度差が発生し
ても、シール溝１１ｃの突起１１ｆ。

１１ｅにより、シール溝１１ｃからの飛び出しを防止す
ることができる。

第５Ａ図〜第５Ｃ図は本発明の他の実施例に用いるチッ
プシール溝１１ｃを示す。

この実施例のチップシール挿入溝１１ｃは１両端付近１
１ｎ、ｌｌｎで深さ１幅共に大きくした上で、両端部へ
突起１１ｅ、ｌｌｆを設けたものである。この突起ｌｉ
ｅ、ｌｌｆはチップシール挿入溝１１ｃの深さ及び幅を
、その中央部１１ｍでの深さ及び幅よりも小さくするよ
うな大きさとする。

この実施例によれば、チップシール挿入溝１１ｃの両端
部付近１１ｎ、ｌｌｎ間の溝部分１１ｍの加工が容易と
なり、溝部分１１ｍとチップシール１４との幅方向の寸
法公差を小さくすることができるので、チップシール１
４のロータｌの軸方向への傾きを抑制し、スキュー現象
の発生を少なくすることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、チップシールを円柱形状としたので、
チップシールを簡単に加工できるという効果がある。

また、チップシールとシリンダ内周面が転がり接触する
ので、チップシールの耐摩耗性が向上するという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の一実施例による回転式圧縮機のベーン
の斜示図、第２Ａ図は第１図に示したベーンの平面図、
第２Ｂ図は第２Ａ図のＢ−Ｂ線に沿った断面図、第２ｃ
図は第２Ａ図のＣ矢示図、第３図は本発明の一実施例に
よる回転式圧縮機の縦断面図、第４図は同圧縮機の横断
面図、第５Ａ図は本発明の他の実施例による回転式圧縮
機のベーンの部分平面図、第５Ｂ図は第５Ａ図のＢ−Ｂ
線に沿った断面図、第５ｃ図は第５Ａ図のＣ矢視図であ
る。 １・・ロータ、ｌａ、ｌｂ・・・ベーン溝、２・・・シ
ャフト、３・・・フロントプレート（フロント側のサイ
ドプレート）、６・・・シリンダ、６ａ・・・シリンダ
の内周面、７・・・リヤプレート（リヤ側のサイドプレ
ート）、１１・・・ベーン、ｌｌｂ・・・ベーンの先端
部、１１ｃ・・・チップシール挿入溝、ｌｌｅ、ｌｌｆ
・・・１１ｃ 高２−Ｃ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ロータと、該ロータへ同軸に形成されたシャフトと
   、前記ロータの外周面の対向する位置に設けられた一対
   のベーン溝中を貫通して進退運動するよう組み込まれた
   少なくとも１つのベーンと、該ベーンの先端部に設けら
   れたチップシール挿入溝に組み込まれたチップシールと
   、前記ロータと一個所で近接しかつ前記ベーンの先端部
   の描く軌跡とほぼ同一になるよう内周面形状を形成され
   たシリンダと、該シリンダの両端部を閉塞し圧縮室を形
   成するフロント側及びリヤ側のサイドプレートとを備え
   た回転式圧縮機において、 前記チップシールを円柱形状に構成し、前記チップシー
   ル挿入溝の両端部に突起を設けたことを特徴とする回転
   式圧縮機。