JPH0317025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はドアの戸当りに関するものである。

（従来の技術） 従来の戸当りは、ドアの外側面から戸当り金物
を突出状態に取り付けているのが一般的である。

（考案が解決しようとする課題） 従来例によると、取当り金物が常にドアより突
き出しているために、ドアの外観上体裁が悪るか
つた。

本考案の目的は、ドアの外観上の体裁をよくし
た取当りを提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本考案の戸当りは、ドア外側面に開口した凹部
内に収納し、ドア外側面に突出可能の戸当りアー
ムと、この戸当りアームの上端に埋設し、幅方向
の一側に係合部を設けた作動部材と、この作動部
材をその幅方向に貫通して上記戸当りアームを回
動可能に支承し、一端はドア枠に当接可能である
軸棒と、この軸棒の他端に取付け、上記係合部と
係脱可能である被係合部を設けてある駆動部材
と、この駆動部材に上記係被合部が係合部と係合
する方向にばね力を付勢しているばねとを具備し
ている。

上記係合部と被係合部とは一方がカム溝で、他
方がカム突部であつて、係合するカム面が上記戸
当りアームをドア外方へ回動起立させる曲面を形
成している。

（作用） ドアの閉止時は係合部と被係合部との係合が解
かれて戸当りがドア内に収納され、開放時のみば
ね力によつて係合部と被係合部とが係合し、この
係合を通じて戸当りが起立し、ドアより突出する
ようにしている。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図〜第３図において、ドアＤの外側面（室
外面）上部をくり抜いて開口した凹部にケースＳ
を嵌め込んであり、このケース内に戸当りアーム
１を収容してある。戸当りアームの上端内にはそ
の幅方向にドラム状の作動部材２を嵌入固着して
あり、この作動部材にはその一側方（第１図右側
方）から切り欠いた係合部としてのカム溝３を形
成してある。

作動部材２の中心を軸棒４が貫通し、軸棒は作
動部材２の内周面から張り出しているリブ２ａに
回転自在に軸支し、これにより戸当りアーム１は
回動可能に支承される。戸当りアームの下端には
クツシヨン材５を取り付けてある。

軸棒４の一端はケースＳの軸受孔Saに支持し、
その外端に斜面６ａを有するラツチ形状のガイド
部材６を取り付けてある。このガイド部材はドア
Ｄに形成し作動部材２と連通している孔７内を軸
棒４と共に出入可能で、ドアの閉止時はドア枠Ｆ
に当接して孔内に押し戻される。一方、軸棒４の
他端はケースＳに開けた開口部Sb外へ突出し、
その外端に作動部材２のカム溝３と係合する被係
合部であるカム突部８を有する断面角形状の駆動
部材９を取り付けてある。この駆動部材はドアＤ
にくり抜きかつ開口部Sbと連通する穴１０内に
収容して軸棒４の他端を支持している。駆動部材
９と穴１０の底部との間にはばね１１を収納して
あり、このばねは常時駆動部材に対してドア枠Ｆ
側にばね力を付勢している。

次に動作について説明する。第１図示の状態か
らドアＤを開けると、ガイド部材６がフリーにな
るので、ばね１１のばね力により駆動部材９は軸
棒４と共に左方へ移動し、ガイド部材がドアの孔
７から外方へ突出する。この駆動部材９の移動に
よりカム突部８は作動部材２のカム溝３と係合
し、ばね１１のばね力により深く係合しようとす
るので、相対的にカム突部がカム溝を摺動するこ
とになり、このため作動部材９は戸当りアーム１
と共に第２図矢印方向（時計方向）に回動し、や
がて作動部材はカム突部８がカム溝３に完全に係
合するまで回動し、これによつて戸当りアーム１
は鎖線に示すように水平状態に回動起立する（第
４図）。この結果、戸当りアームはドアＤの外側
面より突出して、戸当りとして機能することにな
る。

ドアＤを閉止すると、ドア枠Ｆに斜面６ａが滑
つて、ガイド部材６がばね１１のばね力に抗して
ドアの孔７内に後退し、これにより駆動部材９は
右方に移動してばねを圧縮し、作動部材のカム突
部８がカム溝３から離脱するので、戸当りアーム
１はその自重によつて軸棒４を中心として反時計
方向に回動し、ドアＤのケースＳ内に収容され
る。

作動部材２と駆動部材９の構成は必ずしも図示
の例に限られず、たとえば作動部材側にカム突部
を設け、駆動部材側にカム溝を設けて双方を係脱
可能にして、戸当りアーム１を回動起立可能とし
てもよい。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、ドアの開
放時のみ戸当りアームがドア外側面から突出する
ようにし、ドア閉止の際は戸当りアームがドア内
に収容できるようにしたので、ドア閉止時の外観
の体裁を向上することができ、そして構造は簡単
で、かつ動作を円滑に行える。また戸当りアーム
がその取付け位置で起倒するために、戸当りアー
ムを凹部内に隙間なく納めることができて、戸当
りアームがドアに埋設状態に納まつてドアの外観
を悪くせず、そして戸当りアームの上方に障害物
が接近していても、戸当りアームの動作は支障な
く行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は部分破断正面図、第２図は第１図−
線断面図、第３図は第１図の−線断面図、
第４図は戸当りアームが起立した状態を示す部分
破断正面図である。 １……戸当りアーム、２……作動部材、３……
カム溝、４……軸棒、６……ガイド部材、８……
カム突部、９……駆動部材、１１……ばね、Ｄ…
…ドア、Ｆ……ドア枠。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドア外側面に開口した凹部内に収納し、ドア外
   側面に突出可能の戸当りアームと、 この戸当りアームの上端に埋設し、幅方向の一
   側に係合部を設けた作動部材と、 この作動部材をその幅方向に貫通して上記戸当
   りアームを回動可能に支承し、一端はドア枠に当
   接可能である軸棒と、 この軸棒の他端に取付け、上記係合部と係脱可
   能である被係合部を設けてある駆動部材と、 この駆動部材に上記係被合部が係合部と係合す
   る方向にばね力を付勢しているばねと を具備しており、上記係合部と被係合部とは一
   方がカム溝で、他方がカム突部であつて、係合す
   るカム面が上記戸当りアームをドア外方へ回動起
   立させる曲面を形成していることを特徴とする戸
   当り。