JPH03169792A - 前後輪駆動自動二輪車の前輪駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、前後輪駆動自動二輪車の前輪駆動装置に関
する。

〔従来の技術〕

自動二輪車には、エンジンで後輪を駆動すると共に、エ
ンジンで前輪も駆動するようにした前後輪駆動自動二輪
車がある。この前後輪が駆動される自動二輪車は、滑り
易い路面でも前後輪が駆動されてスムースに走行できる
利点がある。しかし、前輪は操舵によって後輪と回転差
ができる問題がある。この回転差を吸収するために、前
輪駆動系にワンウエイクラッチを挿入したものがある。

例えば、特公昭３８−１５１０９号公報参照。又、前輪
駆動系と後輪駆動系の間に差動装置を挿入して回転差を
吸収するものもある。例えば、特開昭６０−１４８７８
９号公報参照。更に、前輪駆動系に駆動トルクを一定以
下にする滑りクラッチを挿入したものもある。例えば、
実開昭５８−１７０２９７号公報参照。

〔発明が解決しようとする課題〕

前輪の回転が後輪より速くなるとワンウェイクラッチで
オーバーランできるものは、タイヤ径の公差やタイヤ空
気圧差などで前輪の外径が後輪の外径より小さくなった
ような場合に常時オーバーランになって前後輪駆動がで
きない問題がある。

又、前後輪間に差動装置を設けたものは、前輪又は後輪
の一方が滑って空回りすると、他方の伝達トルクも零に
なって走行できない不便がある。更に、前輪側に滑りク
ラッチを設けたものは、滑りクラッチの伝達トルクの範
囲内で操舵によって前輪の回転が速くなると、回転差で
ブレーキング現象が生ずる不便がある。

この発明は、かかる点に鑑み、前輪の駆動トルクを適度
に調節でき、前輪が操舵で回転が速くなるときはオーバ
ーランすることができ、前輪の駆動チェンの長さが短く
コンパクトにレイアウトできて軽量にもできる前後輪駆
動自動二輪車の前輪駆動装置を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明の前後輪駆動自動
二輪車の前輪駆動装置は、前輪のトルク反力でピンに嵌
合せたカム溝を移動させて多板クラッチのプレシャープ
レートの押圧力を可変して伝達トルクを調節する回転差
吸収兼トルク配分装置を設け、該回転差吸収兼トルク配
分装置をエンジンのドライブ軸と前輪を駆動する等速ジ
ョイントの間に連結するようにしたことにある。そして
、回転差吸収兼トルク配分装置をフレーム前端のヘッド
バイブ下側のダウンチューブの前側に取付けるようにし
たことにある。

〔作　用〕

前輪の駆動トルクが大きい程その反力で、ピンがカム満
を押して多板クラッチのプレシャープレートの押圧力を
大きくして、伝達トルクを増す。

路面の抵抗系数が低い滑り易い路面や、登坂時で前輪の
荷重分担が少い場合には、前輪の駆動トルクを少くシ、
その分だけ後輪に余分にトルクを伝達して前輪が滑るこ
となくスムースに走行できる。

又、前輪の操舵で、前輪の回転が後輪の回転より速くな
ると、前輪がプレーキされるようになって、ピンに逆側
にトルクが加わり、プレシャープレートを離すように働
き、多板クラッチが切れて、前輪がオーバーランできる
。前輪を駆動する等速ジョイントは、フレームのヘッド
パイプに軸着するステアリング軸の直下に設けて操舵に
支陣ないようにしてあり、回転差吸収兼トルク配分装置
を、フレームのダウンチューブの前側に取付けることに
よって、短いチェンで等速ジョイントと連結できる。そ
して、回転差吸収兼トルク配分装置を、ダウンチューブ
と前ホーク及び前輪の間の空間に取付けるので、フレー
ムをコンパクトに軽量に作ることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面によって説明する。

エンジン１は、フレーム２の前下部に搭載し、断接操作
するクラッチと多段歯車変速機が内蔵してある。そして
、そのドライブ軸３に、後輪チェン４と前部チェン５を
連結する。後輪チェン４は、後輪６に連結して、後輪６
を駆動回転させる。前部チェン５は、フレーム２の前端
のヘッドパイプ７の下側のダウンチューブ８の前側に取
付けた回転差吸収兼トルク配分装置９に連結する。回転
差吸収兼トルク配分装置９の出力軸１０は、等速ジョイ
ント１１の一方に連結チェン１２で連結する。

等速ジョイント１１は、ヘッドバイプ７の直下に設けて
あり、操舵に支畔ない位置にしてある。等速ジョイント
１１の他方は、歯車群とドライプシャフト１３を介して
、前ホーク１４の下端に車軸１５で軸架した前輪１６に
連結する。回転差吸収兼トルク配分装置９は、ハウジン
グ１７とスリープハブ１８の間に複数の摩擦板１９を設
けた多板クラッチになっていて、スリーブハブｌ８に出
力軸１０を連結してある。摩擦板１９は、プレシャープ
レート２０で押圧するようにしてあり、バネ２１で初期
荷重を与えている。プレシャープレート２０には、斜め
のカム溝２２を設けて、出力軸１０のピン２３と嵌合せ
てある。多板クラッチの伝達トルクＴ　は、 ａ Ｎ　一摩擦板１９の枚数 Ｕ　一摩擦板１つの摩擦係数 Ｒ，一摩擦板１つの有効半径 Ｆ　−プレシャープレート２０の押圧力とすると、Ｔ　
　−２　Ｘ　Ｎ　Ｘ　ｕ　Ｘ　Ｒ　ｒ　Ｘ　Ｆａ になる。そして２　Ｘ　ｕ　Ｘ　Ｒ　（は一定でｋとす
ると、Ｔ　　−　ｋ　Ｘ　Ｎ　Ｘ　Ｆ　ｌ．：なる。

ａ そして、 Ｔ　一出力軸１０に加る逆トルク θ　一カム軸２２の傾斜角度 とすると、Ｆ　−　Ｔ　ｔａｎ　θになる。

従って、多板クラッチの伝達トルクは、出力軸１０に加
わる反動トルクに比例し、カム軸２２の傾斜角θで設定
できる。これによって、前輪１６には、必要なだけのト
ルクが加り、残余は後輪６に配分され、前輪１６が滑り
易い場所では、駆動トルクを少くして滑らないよ、うに
できる。又、前輪１６が操舵で後輪６よりも余分に回転
するときは、逆方向にカム満２２で、プレシャープレー
ト２０を引離し、多板クラッチが切れて、前輪１６がオ
ーバーランできる。こうして、エンジンｌで前部チェン
５を介して、回転差吸収兼トルク配分装置９を駆動し、
更に等速ジョイント１１、ドライブシャフト１３を介し
て前輪１６を駆動回転させる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明は、上述のように構成し
たので、エンジンのドライブ軸と、前輪を駆動する等速
ジョイントの間に連結した回転差吸収兼トルク配分装置
によって、前輪を駆動するトルクを調節でき、滑り易い
路面などで前輪の駆動トルクを少くし、前輪が滑らない
ようにスムースに走行できる。そして、前輪が操舵で後
輪より多く回転する場合には、回転差吸収兼トルク配分
装置が切れて、前輪が簡単にオーバーランできる。

又、回転差吸収兼トルク配分装置を、フレーム前端のヘ
ッドパイプ下部のダウンチューブの前側に取付けたので
、等速ジョイントに近く設けることができ、前ホークと
前輪の間に設けて、フレームを小型で軽量にできる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、 第１図は回転差吸収兼トルク配分装置の縦断面図、 第２図は、同装置のカム溝とピンの平面力線図、第３図
は同装置のカム溝の取付け角θを変更したときの伝達ト
ルクを示すグラフ図、 第４図は全体平面図、 第５図は同側面図、 である。 １・・・エンジン、２・・・フレーム、３・・・ドライ
ブ軸、７・・・ヘッドパイプ、８・・・ダウンチューブ
、９・・・回転差吸収兼トルク配分装置、１１・・・等
速ジョイント、１６・・・前輪、２０・・・プレシャー
プレート、２２・・・カム溝、２３・・・ピン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、前輪のトルク反力でピンに嵌合せたカム溝を移動さ
   せて多板クラッチのプレシャープレートの押圧力を可変
   して伝達トルクを調節する回転差吸収兼トルク配分装置
   を設け、該回転差吸収兼トルク配分装置をエンジンのド
   ライブ軸と前輪を駆動する等速ジョイントの間に連結す
   るようにしたことを特徴とする前後輪駆動自動二輪車の
   前輪駆動装置。 ２、回転差吸収兼トルク配分装置をフレーム前端のヘッ
   ドパイプ下側のダウンチューブの前側に取付けるように
   したことを特徴とする請求項１に記載の前後輪駆動自動
   二輪車の前輪駆動装置。