JPH0316851Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は、光フアイバケーブルを架空布設すべ
く該ケーブル用の送り出し装置を柱に取付けるた
めの柱用架台に関する。

（考案の技術的背景） 本出願人は、先に、機械的強度の劣る光フアイ
バケーブルを管路等の地中に布設するのに好適な
ケーブル送り出し装置を提案した。即ち、このケ
ーブル送り出し装置は、駆動プーリと従動プーリ
間に巻き掛けられる無端ベルトが平行に配設され
た構造を有し、これら無端ベルト間に送出すべき
光フアイバケーブルを挟持しつつ所定速度で前方
に送り出し、これにより機械的強度の劣る光フア
イバケーブルを最小の張力を付与しつつ布設する
ことを可能にした。

ところで、最近では光フアイバケーブルを従来
の通信ケーブルと同様に架空布設することが要望
されている。しかし、従来の通信ケーブルの如く
単にメツセンジヤーワイヤに支持されたコロを介
して光フアイバケーブルに連結した延線用ワイヤ
をウインチにより牽引するだけでは光フアイバケ
ーブルに大きな張力が加わり、好ましくない。こ
れに対して、上記ケーブル送り出し装置をコンク
リート柱等に取付けてケーブルの繰り出し及び牽
引に利用すると、光フアイバケーブルを最小の張
力を付与しつつ延線することができる。

（考案の目的） 本考案の目的は、ケーブル送り出し装置を柱に
設置するための柱用架台を提供することにある。

（考案の概要） 本考案は、固定手段を介して柱に固定した支持
体にフレームを固定、支持し、該フレームにケー
ブル送り出し装置を取付けるための架台本体の一
端を枢支すると共にフレームに回動自在に取付け
た回動筒に螺入されるねじ棒の先端側に前記架台
本体の他端を枢支し、回動筒の回動でねじ棒を上
下動させることによりケーブル送り出し装置を柱
上に所望する角度に傾斜させつつ設置したことを
特徴とする。

（考案の実施例） 以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。

本考案に係る柱用架台は、第１図に示すよう
に、柱１に沿つて上下方向に配設されている支持
体２を備え、この支持体２は固定手段３を介して
柱１に固定されている。固定手段３は、支持体２
の上端及び下端に固着されている一対の固定部材
４，４を含み、これら固定部材４，４は、第２図
に示すように、柱１の周面に沿つて湾曲し、柱１
の周面に係止されている係止片４ａ，４ａを有し
ている。各固定部材４の一端にはホルダー５が枢
支され、このホルダー５には鎖６の一端が取り外
し可能にクランプされている。各固定部材４の他
端にはねじ軸７が柱１の周面の略接線方向に突出
して枢支され、このねじ軸７には締付用ハンドル
８が螺合されている。そして、このハンドル８に
は柱１の周面に巻き付けられている鎖６の他端が
連結されている。従つて、ハンドル８を回して該
ハンドル８を固定部材４と接近する方向に移動さ
せると、鎖６が縮径し、柱１の周面に係止片４
ａ，４ａを押し付けるように該周面を締付けるの
で、各固定部材４は柱１に上下方向に間隔をおい
て固定される。この場合柱１はテーパ状に形成さ
れて上方に向かつて徐々に小径になつているの
で、固定部材４が柱１からずれ落ちることはな
い。よつて、支持体２を柱１の所定位置に確実に
固定することができる。

支持体２はは柱１から離れる方向に突出して略
Ｖ字形のフレーム９が固定、支持されている。上
方に位置するフレーム９のフレーム部９Ａにはそ
の支持体２側に上下方向に貫通する貫通穴９ａが
設けられており、この貫通穴９ａに架台本体１０
の一端側下面から突出する枢支部材１０ａがピン
１１を介して回動自在に支持されている。フレー
ム部９Ａを支持している支持フレーム部９Ｂには
支持体２から離れた位置に回動筒１２が下方に突
出して回動自在に取り付けられている。この回動
筒１２には内周面にねじ溝が設けられ、フレーム
部９Ａ及び９Ｂの両者を上下方向に貫通するねじ
棒１３が螺入されている。そして、ねじ棒１３の
非ねじ部先端１３ａは、架台本体１０の他端側に
設けた長孔１０ｂを貫通するピン１１′を介して
この架台本体１０の他端とヒンジ結合されてい
る。従つて、回動筒１２に取付けたハンドル１２
ａを一方に回し、回動筒１２を回動すると、ねじ
棒１３の先端１３ａが架台本体１０の他端側に枢
支されていることから、ねじ棒１３がピン１１′
を長孔１０ｂ内で移動させつつ上方に突出し、水
平に配設されていた架台本体１０をビン１１を中
心として揺動するので、架台本体１０が、第１図
に示すように傾斜する。この場合、ねじ棒１３の
突出量はハンドル１２ａを回すことで無段階に調
整できるので、架台本体１０の傾斜角度を任意に
設定することができる。

架台本体１０には、第１図及び第３図に示すよ
うに、クランプ１４が取付けられている。このク
ランプ１４は、架台本体１０上に固着されている
クランプ本体１５と、このクランプ本体１５の一
側に固定されている固定側のクランプ材１６と、
クランプ本体１５の他側に配されている可動側の
クランプ材１７と、このクランプ材１７を貫通
し、クランプ本体１５に螺入されているねじ軸１
８と、このねじ軸１８に固定されている摘み１９
とを含み、可動側のクランプ材１７はクランプ本
体１５に支持軸１７ａ，１７ａを介して移動可能
に支持され、かつねじ軸１８に固定ボルト２０の
締付けで固定されるようになつている。一方、ケ
ーブル送り出し装置２１の本体下部には、第３図
に示すように、固定用のブレート２２が取付けら
れており、このブレート２２はクランプ本体１５
の上面に係止される。従つて、固定ボルト２０を
締めて可動側クランプ材１７をねじ軸１８に対し
て非固定状態にし、摘み１９を回してねじ軸１８
をクランプ本体１５に螺入すると、クランプ材１
７が摘み１９に押されて他方の固定側クランプ材
１６と接近する方向に移動するので、これら両ク
ランプ材１６，１７がブレード２２を挟圧する。
よつて、その後は固定ボルト２０を締付けてクラ
ンプ材１７をねじ軸１８に固定することによりケ
ーブル送り出し装置２１を架台本体１０上に固定
することができる。尚、架台本体１０の他端側に
はモータ係止台２３が固定され、この係止台２３
にケーブル送り出し装置２１のモータ部２１ａが
係止される。

このようにして架台本体１０上にクランプ１４
を介してケーブル送り出し装置２１を載置、固定
した後は上記したように架台本体１０をねじ棒１
３の突出により所望する角度に傾斜させ、該装置
２１の無端ベルト２４，２４（第２図参照）間に
図示しない光フアイバケーブルを挟持してこれら
無端ベルト２４，２４により所定の張力で繰り出
し、又牽引して柱１間にケーブルを延線する。

（考案の効果） 本考案によれば、柱に固定手段を介して固定し
た支持体にフレームを固定、支持し、このフレー
ムに架台本体の一端を枢支すると共にフレームに
設けた回動筒に螺入したねじ棒の上端側に架台本
体の他端を枢支したことで、ケーブル送り出し装
置を架台本体に載置、固定するだけで簡単に柱に
設置することができる上に回動筒の回動で無段階
にねじ棒を上下方向に突出させ得ることからケー
ブル送り出し装置の柱に対する傾斜角度を任意に
設定することが可能である。従つて、機械的強度
の劣る光フアイバケーブルであつても容易に架台
布設することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係る柱用架台によ
りケーブル送り出し装置を柱に設置した状態を示
す正面図と平面図、第３図はケーブル送り出し装
置の架台本体への取付態様を示す斜視図である。 １……柱、２…支持体、３……固定手段、４…
…固定部材、６……鎖、７……ねじ軸、９……フ
レーム、９Ａ……フレーム部、９ａ……貫通穴、
１０……架台本体、１２……回動筒、１３……ね
じ棒、１４……クランプ、２１……ケーブル送り
出し装置、４……無端ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーブル送り出し装置をケーブル架空布設用の
   柱に設置するための架台であつて、前記柱に上下
   方向に沿つて配設されると支持体と、該支持体を
   前記柱に固定するための固定手段と、前記支持体
   に固定されるフレームと、該フレームに一端が枢
   支され、前記ケーブル送り出し装置が取付けられ
   る架台本体と、前記フレームに回動自在に取付け
   られる回動筒と、該回動筒に上下方向に沿つて螺
   入されて上端側に前記架台本体の他端が枢支さ
   れ、前記回動筒の回動で上下動するねじ棒とを備
   えることを特徴とするケーブル送り出し装置の柱
   用架台。