JPH03166388A - Niメッキ鋼板からなる成型品の製造法、Niメッキ鋼板の製造法およびNiメッキ鋼板 - Google Patents
Niメッキ鋼板からなる成型品の製造法、Niメッキ鋼板の製造法およびNiメッキ鋼板Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
成型“品、およびその製造法に関し、詳しくは、鋼素地
とNiメッキ層との間に両者を強固に結合させてメッキ
の密着性を高めるFe−Ni拡散層を設けて、耐食性、
加工性、鏡面性の向上を図るものである。
されている。しかし、鋼素地の表面に直接Niメッキ層
を設けたものでは、メッキ層と鋼素地の密着性が良好で
ないため、加工を施した場合に、その形状によっては鋼
板の変形にNiメッキ層が追従することが出来ず、剥離
が生じることがある。また、該Niメッキ層は硬くて脆
いため、剥離を免れた部分にもクランクが発生しやすく
、さらに、メッキの付着量を増やしてもピンホールの発
生を回避することができない。
を設けたNiメッキ鋼板は加工性、耐食性等の点で問題
があった。
594号公報に開示されているような、鋼素地の表面に
Niメッキを9〜62g/m’の付着量で施した後に、
中性または還元ガス雰囲気中で600〜800℃で1分
〜15時間加熱保持する焼鈍処理を行い、鋼累地とNi
メッキ層とを拡散させることにより、鋼素地とNiメッ
キ層との間にFe−Ni拡散層を形成する方法か提供さ
れている。
学的に結合したFe−Ni拡散層を設けると、鋼素地に
対するメッキ層の密着性が高まり、耐食性、加工性等を
向上させることができる。
Ni拡散層およびNiメッキ層、鋼素地の厚さをそれぞ
れ略均一な一定厚さににすることが極めて困難で、第2
7図に示すように、鋼素地l1Fe−Ni拡散層2およ
びNiメッキ層3の三つの層の厚さが、それぞれ一定し
ない。
て゛、必要量の全ての付着量でNiメツキを施した後に
、該メッキ層の表層部にNiメツキ層を残した状態で該
メッキ層の内部の鋼素地との界面部分にのみ、焼鈍処理
によりFe−Ni拡散層を形戒しようとすることにより
発生している。
連続焼鈍方法とがあるが、バッチ焼鈍の場合、例えば、
焼鈍用容器内において、通常、コイル状などのNiメブ
キ鋼板は積み重ねて焼鈍され、コイルの外部より内部へ
、積重段の上段より下段へと徐々に加熱され、例えば、
温度を600℃に設定した場合、コイルの内部および下
段においては550℃と温度の低い部分か発生する。こ
のように温度分布が異なるため、温度が高いコイル外部
および上側ではFe−Niの拡散が早く始まる一方、内
部および下段では拡散が遅れて始まり、よって、生成さ
れるFe”Ni拡散層の厚さに必然的に不均一が生じる
。そのため、第28図に比較して示すように、温度が低
い部分はFe−Ni拡散層2の厚さは薄く、従って、N
iメッキ層の厚さは厚く、また、温度の高い部分はFe
−Ni拡散層2が厚く、従って、Niメッキ層の厚さが
薄くなる。特に、極度に温度が高い部分は、Niメッキ
層の全体がF e − N i拡散層2となりNiメッ
キ層が表層部側に残らなくなると共に、鋼素地の部分に
もFe−Ni拡散層が食い込み、鋼素地の厚さ自体も不
均一となる。さらに、メッキ鋼板をコイル状としている
場合、温度を700℃以上の高温とすると、巻き重なっ
た表面のNiメッキ層同士が密着してしまうこともある
。
とNiメノキ層の間にFe−−Ni拡散層を形成する場
合、実際上、略3μのFe−Ni拡散層を設ける目的で
、500℃〜700℃で1.0〜36時間、長時間焼鈍
すると、形成されるFe−Ni拡散層の厚さに1〜7μ
とバラツキが発生している。
め、高温としており、例えば、 800℃で0.5〜4
分程度で焼鈍しているが、その場合、Niメづキ層と鋼
素地との拡散速度が速く、短噴で拡散するため、Fe−
Ni拡散F!2の厚みを制御することが出来ない。従っ
て、上記バッチ焼鈍の場合と同様に、均一な一定厚さの
拡散層を作ることか出来ない。
素地に必要量の全てのNiメッキを施した後に、焼鈍処
理して、Niメッキ層の表層部側にはNiメッキ層を残
した状態で、鋼素地とNiメッキ層の界面部分にFe−
Ni拡散層を形成する方法では、FeNi拡散層を均一
な一定の厚さにすることが出来ない。
層を均一な一定の厚さにすることは不可欠なことであり
、上記厚さか不均一であると、プレス加工等の後加工で
製造された製品に、問題が生じる。即ち、Fe−Ni拡
散層か所要の厚さより薄い部分では耐食性が劣り、.ま
た、Fe−Ni拡散層が所要厚より厚い部分では加工時
にクラックが発生し耐食性が著しく損なわれる。
および/あるいはNiメッキ層を設ける場合、従来方法
では、上記片面の場合と同様に、第29図に示すように
、鋼素地1の両面に夫々相違した全メッキ量を付着して
Niメッキ層4A,4Bを形威した後、焼鈍処理を施し
、Niメッキ層と鋼素地との間にFe−Ni拡散層2A
,2Bを形成することとなる。しかしながら、片面のみ
でもFe−Ni拡敢層の厚さを精度良く任意に制御する
ことは困難であるため、両面のFe−Ni拡散層の夫々
の厚さ及びこれらFe−Ni層の表面のNiメッキ層の
厚さを制御することも極めて困難である。例えば、焼鈍
処理時には鋼板の表裏の温度は同一であるため、層厚が
厚.いNiメッキ層4Aに必要な厚さのFe−Ni拡散
層を形成しようとすると、焼鈍温度が高い部分では薄い
Niメッキ層4Bの方ではNiメッキ層の全てがFe−
Ni拡散層となってしまい、Niメッキ層がなくなって
しまうこととなる。
裏両面に同厚あるいは差厚の所要厚さのFe−Ni拡散
層および/或いはNiメッキ層を必要とすることがある
。例えば、表面側あるいは裏面側のいずれか一方に特に
耐食性が要求される場合には、一方面側のFe−Ni拡
散層を他方面側より厚くして、その要求に応える必要が
ある。しかしながら、上記したように、従来の方法では
Fe−Ni拡散層の厚さを制御することが困難であるた
め、差厚のFe−Ni拡散層および/或いはNiメッキ
層を形成することも当然ながら困難であっさらにまた、
上記した従来方法で製造されたNiメッキ鋼板は、通常
、無光沢メッキを付着して全メッキを施した後にF−e
−Ni拡散層を形威しているため、製造されたNiメッ
キ鋼板の表層部には鏡面性が十分でない欠点がある。特
に、上記の方法により製造されたNiメッキ鋼板を深絞
り加工した場合、例えば、第26図に示すように、電池
のケーシング5のプラス側部分6を深絞り加工して製造
した際、深絞り部分の加工の度合が大きいために゛光沢
が全くなくなり、外観として見える電池のプラス側が光
沢がないことにより、製品価値が落ちる欠点があった。
キ鋼板からなる成型品、およびその製造法の問題点に鑑
みてなされたもので、下記に列挙する点を主たる目的と
している。
けるFe−Ni拡散層の厚さを均一な厚さとすること。
Fe−Ni拡散層の厚さを任意に制御出来るようにする
こと。
ることから、鋼素地の表裏両面に同厚あるいは差厚のF
e − N i拡散層を形成可能とすること。
品を製造する場合に、プレス加工等の成型加工工程を、
Fe−Ni拡散層の形成後のNiメッキ工程の前あるい
は後のいずれにも適宜に選択して為しえるようにするこ
と。
の少なくともいずれか一方の面の全体にわたって適宜な
薄さでNiメッキを施し、該Niメッキを次工程の焼鈍
処理で全てをFe−Ni拡散層とすることにより、Fe
−Ni拡散層の厚さを任意に制御可能とすると共に、こ
のFe−Ni拡散層の厚さを面全体にわたって均一な一
定厚さとすることを主たる特徴とし、該方法を用いるこ
とにより、鋼素地の表裏両面に同厚あるいは差厚のFe
−Ni拡散層および/あるいはNiメッキ層を設けるこ
とを可能とするものである。
ずれか一方の面の全体にわたって均一な一定厚さのFe
−Ni拡散層を備えると共に、該一定厚さのFe−Ni
拡散層の少なくともいずれか一方の表面全体に一定厚さ
のNiメッキ層を備え、該Niメッキ層と上記Fe−N
i拡散層とが略直線状の界面を介して積層され、板厚方
向における鋼素地、Fe−Ni拡散層およびNiメッキ
層の割合が全体にわたって略均一であることを特徴とす
るNiメッキ鋼板を提供するものである。
面のいずれか一方側にのみ形成してもよく、あるいは表
裏両面に形成しても良く、かつ、表裏両面に形成する場
合には表裏両面のFe−Ni拡散層を同厚あるいは差厚
とすることが出来る。
光沢Niメノキ層のみ、無光沢Niメッキ層ノ表面に光
沢N】メッキ層を積層したもののいずれでも良い。
の厚さが1.0〜8 0μ、上記Niメッキの厚さは、
無光沢Niメッキのみの場合は9.0〜5 4g/m’
(1 .0 〜6.0μ)、光沢Niメッキのみの場合
は1.8 〜3 1:5g/m”(0.2 〜3.5μ
)、無光沢Niメッキの表面に光沢Niメッキを積層し
た場合では無光RNiメッキが9.0〜549/m”(
1.0〜6.0μ)で光沢Niメッキが1.8〜13.
5 97m”co . 2〜1.5μ)の範囲で被覆す
ることが好ましい。
面に、薄い厚さでNiメッキを施した後、中性あるいは
還元性ガス雰囲気中において加熱して焼鈍処理し、上記
Niメッキを全てFe−Ni拡散層として鋼素地の表面
に一定厚さのFe−Ni拡散層を形成し、ついで、調質
圧延を行った後に、Fe−Ni拡散層の表面に、Niメ
ッキ(即ち、無光沢Niメッキのみ、光沢Niメッキの
み、あるいは無光沢Niメッキの表面に光沢Niメッキ
の施す3種の方法のいずれかの方法によるNiメッキ)
を施して、鋼素地、Fe−Ni拡散層およびNiメッキ
層を夫々略直線状の界面を,隔てて積層するNiメッキ
鋼板の製造法を提供するものである。
鋼素地の表裏両面に同時あるいは片面づつ別に同厚のN
iメッキを施して同厚のFe−Ni拡散層を形成する場
合と、鋼素地の表面側に所要厚さのNiメナキを施した
後に裏面側に相違する厚さのNiメうキを施し、差厚の
Fe−Ni拡散層を形成する場合及び鋼素地の表裏両面
に同時に差厚のNiメッキを施して相違する厚さのF’
e−Ni拡散層を形成する場合も含むものである。
一方の面に、薄い厚さでNiメッキを施した後、中性あ
るいは還元性ガス雰囲気中において加熱して焼鈍処理し
、上記Niメッキを全てFe−Ni拡散層として鋼素地
の表面に一定厚さのFeNi拡散層を形成し、ついで、
調質圧延を行った後に、該Fe−Ni拡散層を備えた鋼
板を所要の寸法に切断し、該切断した鋼板をプレス成型
して容器等からなる成型品を形成し、ついで、該成型品
の少なくとも一方面側のFe−Ni拡散層の表面にNi
メッキを施して形成することを特徴とするNiメッキ鋼
板からなる成型品の製造法を提供するものである。
に形成するFe−Ni拡散層を同厚とする場合と差厚と
する場合を含むものである。
法では、綱素地に施した薄厚なNiメッキを中性あるい
は還元性ガス雰囲気中において焼鈍処理して、上記Ni
メッキを全てFe−Ni拡散層とした後に、Niメッキ
を施すため、均一な厚さのFe−Ni拡散層を形成する
ことが出来ると共に、該Fe−Ni拡散層の厚さを任意
に制御することが可能となる。
素地の表面に任意な厚さで且つ面全体にわたって均一な
厚さの拡散層を有するため、拡散層の厚さが必要以上に
薄すぎたり或いは厚すぎたりする部分がなく、加工性.
および耐食性の点でバラツキが生じない。しかも.、F
e−Ni拡散層を形成した後、その表面にNiメッキ層
を形成するため、鋼素地の表裏両面に任意厚さ(差厚お
よび同厚を含む)のNiメッキ層を確実に形成すること
が出来ると共に、表面に光沢Niメッキを施した場合に
は鏡面性の向上も図ることが出来る。
成型加工した後に、バレルメッキ装置等でメッキする方
法を用いる場合、プレス曲げ加工時にクラックが発生し
た時、後からNiメッキを施すために、上記クラック発
生の問題を補償することが出来る。かつ、プレス曲げ加
工時における光沢性か減少する場合も解消することが出
来る。
。
示し、鋼素地の片面(表面側)にFe−Ni拡散層およ
びNiメッキ層を設けたものであり、該Niメッキ鋼板
の製造法を第2図から第5図に示している。
例の鋼素地lσは未焼鈍材であるが、焼鈍材でも良い。
さのFe−Ni拡散層、l2はFe−Ni拡散H1lの
表面に積層される無光沢Niメッキ層、13は無光沢N
iメッキ層I2の表面に積層される光沢メッキ層である
。
i拡散層11,無光沢メッキ層l2および光沢メッキ層
13は、図示のように、鋼板の長さ方向において夫々が
略一定厚さを有し、各層の界面LISL2、L3が略直
線状となっている。従って、鋼板のいずれの板厚方向の
断面においても、鋼素地lO、Fe−Ni拡散層11、
無光沢メッキ層l2および光沢メッキ層l3の割合が略
一定となっている。
第4図により説明する。
て、コイル状に巻回している未焼鈍普通冷延鋼板の鋼素
地10を巻戻しながらその表面に、電気メッキ法により
l 5〜9 . 0 9em”の厚さでNiメッキ15
を施し、その後、コイル状に巻き取っている。
に気上記Niメッキ層と鋼板素地を拡散させるために、
バッチ焼鈍装置を利用してコイル状のIiii板を容器
等に入れて焼鈍処理を施す。処理条件としては、N,ガ
ス雰囲気中で500〜900℃に加熱して、0.5分〜
36時間保持する。
せて、Fe−Ni拡散層11を形成する。その際、第3
図に示すように、付着したNiが全て拡散して、Niメ
ッキ層が無くなり、すべてFe−Ni拡散層11となる
まで焼鈍処理している。該Fe−Ni拡散層11の厚み
は、第1回目のメッキ付着量(1.5〜9 . 0 9
/1)に対応して決まり、1.0〜8.0μの範囲とす
ることが好ましい。
コイル内で焼鈍温度にバラツキが生じても影響を受けず
一定厚さとなる。これは、第1回目のメッキで付着した
Niを表層部まで全て拡散してFe−Ni拡散層として
しまうからであり、かつ、第1回目のNi付着量が従来
と比較して極めて少量であるため、温度が高い部分にお
いても鋼素地側にF e − N i拡散層が大幅に食
い込むことはなく、Fe−Ni拡散層11およびaS地
10の厚さを一定に保持することが出来、よって、鋼素
地10とFe−Ni拡散層1lの界面Llは略直線形状
となっている。
、第1回目のNiメッキ付着量により決まり、よって、
形成するFe−Ni拡散層11の厚さを簡単に制御する
ことが出来る。例えば、上記第1回目のNiメッキ付着
量が2 . 0 9em’の場合はFe−Ni拡散層の
厚さは略1.5−2.0μ、5 . 0 9.’m2の
場合は略2,5〜3。0μとなる。
8.0μの間にすることが好ましく、拡散層の厚さが1
.0μ以下であるとNiメッキ層12の密着性が悪くな
り、製品とした場合に耐食性に問題が生じる一方、8.
0μ以上であるとFe−−Ni拡散層は硬いため、深絞
り加工時等にクラックが発生し耐食性、鏡面性等が著し
く損なわれるからである。該F’e−Niメッキ層11
の厚さはより好ましくは28−5μ、最も好ましくは3
μである。
ではなく、その他の還元性ガスやH,とN,の混合ガス
等の中性ガスを用いてもよい。
圧延を実施する。この調質圧延により鋼板全体、特に、
鋼素地10の板厚や鋼板の形状が整えられると共に腰折
れが防止される。
Niメッキを施し、第4図で示すように、9.0〜54
9/m2の付着量で無光沢Niメッキを施し、l〜6μ
のNiメッキ層l2を形成する。該無光沢Niメッキ層
12をFe−Ni拡散層11の上に形成することにより
、設定した一定の厚さのNiメッキ層を形成することが
出来る。
して後、第3回目のメッキ処理として電解メッキ法によ
りNiメッキを行う。該第3回目のメッキ処理ではNi
液中に少量の有機物を添加して、光沢Niメッキを施し
、形成されたNiメッキ層が鏡面性を帯びるようにして
いる。この光沢Niメッキ層l3は1.8 〜13.5
9/m”の付着量で、0.2〜1.5μの厚さとしてお
り、該第3回目の光沢メッキ層l3の形成により、製造
工程が終了し、第1図に示すNiメッキ鋼板がコイル状
に巻回した状態で形成される。
には、上記第3回目の光沢メッキは不要である。
ているが、他の適宜なメッキ法、例えば、無電解メッキ
法、蒸着メッキ法等を用いても良いことは言うまでもな
い。
両面に同厚のFe−Ni拡散層および同厚のNiメッキ
を施したものである。該第2実施例の両面同厚Niメッ
キ鋼板を製造する方法は、上記第1実施例と同様であり
、まず、鋼素地10の表裏両面に電解法により同時に同
一付着量のNiメッキを施す。ついで、第1実施例の片
面の場合と同様の条件で゛焼鈍処理を行い、表裏両面の
Niメッキ層と鋼素地lOを拡散させて夫々一定の同一
厚さのFe−Ni拡散層11AX IIBを形成する。
により同一付着量で無光沢Niメッキを施し、無光沢メ
ッキ層12A% 12Bを形成する。最後に、光沢メッ
キを施し、鋼板の表裏両面の表層部に光沢メッキ層13
A,13Bを形威する。
、かつ、任意の厚さに簡単に制御できるため、鯛板の表
裏両面に均一な同厚のFeNi拡散層およびNiメッキ
層を容易に形成することが出来る。
同時にメッキしているが、片面づつ別個にメッキを施し
て表裏同厚,としても良い。
同厚のFe−Ni拡散層を形成する一方、これらFe−
Ni拡散層の外面に厚さの相違するNiメッキを施した
ものである。該第3実施例では同一厚さのFe−Ni拡
散層11A,IIBの夫々の外面に形成する無光沢Ni
メッキ層は、表面側の層12Aは裏面側の層12Bより
厚くしている。また、該表面側の無光沢メッキ層12A
の表面側にのみ光沢メッキ層13Aを形成し、裏面側に
は光沢メッキ層は設けていない。尚、必要に応じて、裏
面側の無光沢メッキ層の外面にも光沢メッキ層を設け、
かつ、該光沢メッキ層の厚さを表面側の光沢メッキ層の
厚さと相違させても良い。
示すものであり、鋼素地10の表裏両面に差厚のFe−
Ni拡散層11A,IIBを備えている。該Niメッキ
鋼板は、図示のように鋼素地10の裏面側に厚さの厚い
ーFeNi拡散層11Bを備える一方、鋼素地10,の
表面側に厚さの薄いFe−Ni拡散層11Aを備え、該
表面側のFe−Ni拡散層11Aの表面側に無光沢Ni
メッキ層12A,該無光沢Niメッキ層+2Aの表面に
光沢Niメッキ層13Aを備えている。
flBの厚さは6μ、綱素地10の厚さは250μ、表
面側のFe−Ni拡散層11Aの厚さは3μ、無光沢N
iメッキ層12Aの厚さは3μ、光沢Niメッキ層13
Aの厚さは0.5μとしている。
第9図に示す工程で製造される。
面側に所要厚さのNiメッキIIA’を施す。
IIB’を施す。本実施例では表面側に0.5μ、裏面
側に0.8μを施している。
への片面づつのメッキは第10図から第14図に示すメ
ッキ装置により為され、該メッキ装置および作用は後述
する。
後、該Niメッキ層と鋼素地を拡散させるために、前記
第l実施例と同様にバッチ式あるいは連続式に焼鈍処理
を施している。該焼鈍処理により、上記鋼素地10の表
裏両面のNiメッキ11八′、IIB’を鋼素地10と
拡散させ、Fe−Ni拡散層11A,IIBを形成して
いる。各Fe−Ni拡散層11A,IIBの厚さは付着
したメッキ量に応じて決まり、0.5μのメッキを施し
た表面側では3μの厚さのFe−Ni拡散層11Aが形
成され、0,8μのメッキを施した裏面側では6μの厚
さのFe−Ni拡散層11Bが形成される。このよう′
に、鋼素地の両面に付着するメッキ量に応じて、形成す
るFe−Ni拡散層の厚さを任意かつ正確に制御するこ
とが出来る。
圧延を実施する。この調質圧延により鋼板全体、特に、
鋼素地10の板厚や鋼板の形状が整えられると共に腰折
れが防止される。
Aの表面側に任意の厚さで無光沢Niメヅキを施して無
光沢Niメッキ層12Aを設け、更に、該無光沢Niメ
ッキ層12Aの表面側に光沢Niメッキを施して光沢N
iメッキ層13Aを設けている。
のみ、無光沢Niメッキおよび光沢Niメッキ層を積層
して設けているが、裏面側のP e − N i拡散層
にも無光沢Niメッキ層と光沢Niメッキ層を積層して
も良く、かつ、これら差厚のFe−Ni拡散層の片面あ
るいは両面に、同厚あるいは差厚で無光沢Niメッキの
み或いは光沢Niメッキのみを付着しても良い。
づつへのNiメッキ装置およびメッキ方法について第1
0図から第14図を参照して説明する。
は、第lO図に示すようにコイル状に巻回したシート状
の鋼素地10を巻き出しながら第1メッキ槽40に搬送
し、該第l槽40で鋼素地10の表面側にNiメッキI
IA’を施した後、第2槽41へ連続的に搬送し、鋼素
地lOの裏面劇にNiメッキIIB’を施し、この表裏
両面にNiメッキIIA’、IIB’を施した鋼素地1
0をコイル状に巻き取っている。
素地10と接触して、該鋼素地10を陰極とするコンダ
クタロール42を設置している。
部に案内するガイドロールも兼ねている。
て、第I1図から第l4図に示す第I槽40について説
明して、第2槽4Iの説明は省略する。
向の全長にわたって前後一対の仕切壁44を設置し、該
仕切壁44および外槽43の左右外壁43aで囲繞され
たメッキ槽45を形成している。
かな間隔をあけてガイドロール46、47を設置してお
り、かつ、出口側(図中右側)のガイドロール47の上
方にコンダクタロール48を設置している。よって、コ
イルより巻き出されるシート状の鋼素地lOはコンダク
タロール42、ガイドロール゛46、47およびコンダ
ククロール48により支持されて、第l槽40内に挿入
され、メッキ槽45の仕切壁44の上面に沿って水平に
搬送され、出口側で第1槽40より導出されて、第2槽
4lに導かれる。その際、第1槽40では仕切壁44の
上面と対向する鋼素地10の下面が表面側となり、第2
槽41では仕切壁44の上面と対向する鋼素地10の下
面が裏面側となるように設定している。
を配置すると共に、該メッキ槽45の長さ方向(鋼素地
搬送方向)の一端にメソキ肢噴出用のノズルパイプ50
を設置し、メッキ槽45内にメッキ液を吐出している。
44の上面と鋼素地10の下面の間の隙間から溢出する
程度に吐出している。よって、該メッキ岐によりメッキ
槽45の上面に位置する鋼素地10の下面のみがメッキ
される。上記溢出したメッキ液は外槽43とメッキ槽4
5の間の前後両側のメッキ演溜5lに集められ、メッキ
槽45の他端の底面に穿設したドレン穴52より排出し
ている。ドレン穴52はドレン管53と接続し、該ドレ
ン管53を通してメッキ液溜54にメッキ液を回収して
いる。該メッキ液溜54からボンブ55によりメッキ液
を供給管56を通して上記ノズルパイプ50に送り、メ
ッキ液を循環させている。
ト状の鋼素地lOは、その下面側のみがメッキ槽の上面
に位置されるため、下面のみメッキが付着される。この
ように、コイル体から巻き出されるソート状の鋼素地に
対して、表裏両面に片面づつメッキを施すことが出来、
よって、表裏両面に同一厚さのメッキを施すことも出来
ると共に、厚さを相違させてメッキを施すことも出来る
。
、上記方法に限定されず、例えば、片面をシールした状
態でメッキ浴中に浸漬すること等によっても可能である
。また、鋼素地の表裏両面に同時に差厚のメッキを施す
ことも可能である。
層およびNiメッキ層を積層したNiメッキ鋼板で成型
した容器100を示している。該容器100は後述する
ように、鋼素地の表面にFe−Ni拡散層を形成した後
、Niメッキを施してからプレス成型して製造する第l
の方法と、FeNi拡散層を形成した鋼板を所要寸法に
切断した後、プレス成型して容器を成型し、該容器に対
してNiメッキを施して製造する第2の方法とにより製
造しえる。
、Niメッキを施し、該Niメッキ鋼板をプレス成型し
て容器100を製造する方法を説明する。
ように、鋼素地10の表裏両面に差厚のF e − N
i拡散層11AJIIBを形成している。
Bを表面側のFe−Ni拡散層11Aより厚くしている
。この表裏両面にFe−−Ni拡散層を備えた鋼板を調
質圧延する。ついで、表面側のF e − N i拡散
層1lAの表面にのみNiメッキ(本実施例ではNiメ
ッキは光沢Niメッキのみ)を施してコイルに巻き取る
。ついで、該コイル体を所要寸法に切断した後、プレス
成型で第15図および第16図に示す一端開口の円筒状
の成型品lOOを製造している。
い、メッキ工程を終了した後にプレス成型する場合には
、ラインにより自動化が容易であるため、生産性が高く
、コストダウンを図ることが出来る。
製造工程を示すものであり、鋼素地10の表裏両面に同
時に同厚のNiメッキを施し、鋼素地IOの表裏両面に
同厚のFe−Ni拡散層1lA,IIBを形成している
。上記Fe−Ni拡散層11A,IIBを備えた鋼板の
コイル体を、コイル状にて各寸法巾にスリッティング(
切断)し、次いで、連続プレス機(図示せず)にて打ち
抜き、第l5図およυ第16図に示すような一端開口の
円筒状容器からなる成型品100’を形成している。
Niメッキを施す。該メッキは成型品をメッキす゛る場
合に通常用いられている第21図から第23図に示すバ
レルメッキ装置3oによるメッキ方法(通称、ガラメッ
キ)が好適に用いられる。
、32は陰極(−)であり、メッキ槽33のメッキ浴中
に陽極3lと接続した陽極板34を吊設すると共に、成
型品100゜を充填しているバレル(カゴ)35に陰極
接点36を設け、該陰極接点を上記陰極32と接続して
いる。
接触する状態で充填している。例えば、単三用電池のケ
ースでは数百〜数千個程度のケースをバレル内に一度に
充填することが出来る。このように成型品100゛を充
填したバレル35をメッキ槽33の内部で回転させなが
らメッキする。
、容器■ケ1ヶのメッキ厚を均一にすることは不可能で
あると共に、容器の外面側にはメッキはほぼ完全に所要
の厚さで付着させることが出来るが、内面側には容器同
士が互いに重なりあったり、形状が円筒状であること等
によりメッキが付着しにくく、薄くしか付着しない。よ
って、円筒状容器lOOの内面側にはFe−Ni拡散層
11Bの表面にNiメッキ層が不均一にしかもごく薄く
しか形成されず、一方、容器100の外面側にはFe−
Ni拡散層].lAの表面にほぼ所要の厚さのNiメッ
キ層が積層されるという不利益が見られる。
(タコ掛けメッキ).等によりメッキを施こす場合、凸
部にメッキが厚く付着するため、円筒状容器100゛の
90度曲げ部分に厚くメッキが付着するという特性があ
り、当該部分は前工程のプレス曲げ成型時にクラックが
発生しやすい部分でもあることから、Fe−Ni拡散層
形成後、プレス成型した後、再度メッキを施す方法では
、プレス成形時に該部分にクラックが発生していても厚
くメッキが付着されるために、Fe−Ni拡散層形成後
にNiメッキを施した後、プレス成型した成型品より耐
食性の良い容器100が製造されるという利点がある。
型品を一つ一つメッキ浴槽にフック等で吊設するスポッ
トメッキ(通称、タコ掛けメッキ方法)等も可能である
が、コスト的に高い為、あまり適さない。
無光沢Niメッキと光沢Niメッキとからなり、まず、
上記バレルメッキ装置により無光沢Nlメッキを施し、
Fe−Ni拡散層11A,IIBの表面に無光沢Niメ
ッキ層を形成し、ついで、別のバレルメッキ装置により
光沢Niメッキを施し、上記無光沢Niメッキ層の表面
に光沢Niメッキ層を形成している。
1A,IIBを形成した鋼板をプレス威型した後、バレ
ルメッキ等でNiメッキを施す工程を示すものである。
e−Ni拡散層11Aを円筒状の外面側とし、裏面側の
厚いFe−Ni拡散層11Bを内面側としている。本実
施例では円筒状容器の内部に充填する部材の関係より、
容器内面側に特に耐食性が要求される場合に対応させて
いる。よって、容器の内面側より外面側に耐食性が要求
される場合、例えば、特に外面の耐食性が要求される電
池ケース等の場合には厚いFe−Ni拡散層がある裏面
測を容器の外面側となるようにプレス或型することが好
ましい。この場合、Fe−Ni拡散層が厚い外面側に、
絞り角度を90度.とする成型時に、クラックが発生し
やすいが、成型後にNiメッキをするためにクラックを
保護することが出来る。
板の耐食性試験を行った。
第゜l実施例に係るNo.1、2、3のNiメッキ鋼板
と、従来のNo.4、5のNiメッキ鋼板を設けた。表
に示すように、本発明の3種類のNiメッキ鋼板は、1
回目のメッキ付着量のみを変化させ、他の条件は同一と
して、Fe−Ni拡散層の厚さを夫々1.6μ、2.6
μ、4.5μとしている。従来のNiメッキ鋼板は鋼素
地にNiメッキ層を直接形成したものである。
電池のトップケーンングの形状に深絞り加工を行った加
工後と、加工前の訂後について、夫々JIS Z237
1に準じた塩水噴霧試験を行い、レイティングNO.8
を基準として耐食性を調べる方法を取った。なお、深絞
り加工後については第26図の部分Aの角部分について
その耐食性を調べた。その結果、表に示すように、本発
明に係るNiメッキ14仮はいずれも加工前と加工後の
耐食性にほとんど差は認められなかった。一方、従来の
Niメッキ鋼板は加工前には、本発明のNiメッキ鋼板
と耐食性に大きな差異は認められないが、加工後の耐食
性は著しく本発明に係るNiメッキ鋼板より劣っていた
。上記実験より、本発明に係るNiメッキ鋼板は加工後
においても耐食性が低下しないことが確認できた。
地に施したNiメッキを焼鈍処理して、該Niメッキを
全てFe−N4拡散層とするために、均一な厚さのFe
−Ni拡敢層を設けることが出来ると共に、該Fe−N
i拡散層の厚さを任意の厚さに制御することが出来る。
にNiメッキを施すため、該Niメッキ層の厚さも均一
とすることが出来、よって、均一な厚さのFe−Ni拡
散層およびNiメジキ層を有するNiメッキ鋼板を製造
することができる。また、Fe−Ni拡散層の厚さ自体
も任意に制御出来ることより、鋼素地の表裏両面に同厚
あるいは差厚のFe−Ni拡散層およびNiメッキ層を
形成することも可能となる。
厚さのFe−Ni拡散層およびNiメッキ層を有してい
るため、従来のようにFe−Ni拡散層の厚さが薄すぎ
たり或いは厚過ぎたりすることはないT二め、製品に加
工した後における耐食性にバラツキが生じることがない
。
め、光沢Niメッキを施した場合は、深絞り加工などを
おこなった場合も、Niメッキll1仮表面の鏡面が確
保でき、品質の向上などを図ることが出来る。特に、F
e−Ni拡散層を形成した後に、プレス等により成型品
に加工し、ついで、バレルメッキ等でメッキを施す場合
には、成型加工時に発生するクラックを後メッキにより
カバーして保護することが出来、しかも、後メッキであ
るために鏡面性を確実に確保することが出来る等の利点
を有する。一方、Fe−Ni拡散層を形成し、Niメッ
キを施した後に、プレス加工等で成型する場合には、N
iメッキ厚を両面同厚、差厚、あるいは必要な面のみN
iメッキを施す等、用途に応じて任意に選択でき、しか
も表面全面において均一なメッキ厚を確保することが出
来る為、品質の安定や向上を図ることか出来ると共に、
自動化ラインにのせやすく、よって、安価にNiメッキ
鋼板からなる容器を製造することが出来る等の利点を有
するものである。
す断面図、第2図、第3図および第4図は第l実施例の
Niメッキ鋼板の製造方法を示す断面図、第5図は本発
明の第2実施例のNiメッキ鋼板の断面図、第6図は本
発明の第3実施例のNiメッキ鋼板の断面図、第7図は
本発明の第4実施例のNiメッキ鋼板の断面図、第8図
は第4実施例の製造工程を示すブロック図、第9図は第
4実施例の製造工程を概略的に示す断面図、第lO図は
上記製造工程で用いる鋼素地に対する片面メッキ装置の
概略図、第11図は第10図に示す第1メッキ槽の平面
図、第12図は第11図のX−X線断面図、第l3図は
第11図のY−Y線断面図、第14図は第11図のZ−
Z線断面図、第15図は本発明に係わるNiメッキ鋼板
で成型する容器の斜視図、第16図は第15図に示す容
器の断面図、第17図は上記容器の第1の方法に係わる
製造工程を示すブロック図、第18図は第17図に示す
製造工程を概略的に示す断面図、第l9図は上記容器の
第2の方法に係わる製造工程を示すブロック図、第20
図は第19図の製造工程を眼略的に示す断面図、第21
図は該製造工程で用いるバレルメッキ装置の概略平面図
、第22図は第21図の概略断面図、第23図はバレル
内部に容器を充填していて状態を示すための図面、第2
4図は上記第2の方法の変形例を示す製造工程のブロッ
ク図、第25図は第24図に示す製造工程の概略断面図
、第26図は実験例のために製造した電池のトップケー
シングの断面図、第27図は従来のFe−Ni拡散層を
有するNiメッキ鯛板の欠点を示す断面図、第28図も
従来の欠点を比較して示す断面図、第29図はFe−N
i拡散層を有する両面Niメッキ鋼板の従来の欠点を示
す断面図である。 l、10・・・鋼板素地、 2、ll(llA1 llB)・・Fe3、+ 2(1
2AS 1 2B)・・Niメッキ層、l3・・光沢
メッキ層、 Ni拡散層、 100・・容器。
Claims (11)
- 1.鋼素地の表裏両面の少なくともいずれか一方の面の
全体にわたって均一な一定厚さのFe−Ni拡散層を備
えると共に、該一定厚さのFe−Ni拡散層の少なくと
もいずれか一方の表面全体にわたって一定厚さのNiメ
ッキ層を備え、該Niメッキ層と上記Fe−Ni拡散層
とが略直線状の界面を介して積層され、板厚方向におけ
る鋼素地、Fe−Ni拡散層およびNiメッキ層の割合
が全体にわたって略均一であることを特徴とするNiメ
ッキ鋼板。 - 2.上記Fe−Ni拡散層を鋼素地の表裏両面に備え、
これら表裏両面のFe−Ni拡散層の厚さが同一厚さで
ある請求項1記載のNiメッキ鋼板。 - 3.上記Fe−Ni拡散層を鋼素地の表裏両面に備え、
これら表裏両面のFe−Ni拡散層の厚さが相違するも
のである請求項1記載のNiメッキ鋼板。 - 4.上記Niメッキ層が、無光沢Niメッキ層、光沢N
iメッキ層、或いは無光沢Niメッキ層の表面に光沢N
iメッキ層を積層したものである請求項1から請求項3
のいずれか1項に記載のNiメッキ鋼板。 - 5.上記鋼素地の表裏両面の少なくともいずれか一方に
形成するFe−Ni拡散層の厚さを約1.0〜8.0μ
の範囲とし、該Fe−Ni拡散層に積層するNiメッキ
層の厚さは、無光沢Niメッキ層のみからなる場合は1
.0〜6.0μ、光沢Niメッキ層のみからなる場合は
0.2〜3.5μ、無光沢Niメッキ層に光沢Niメッ
キ層を積層した場合は無光沢Ni層が1.0〜6.0μ
で光沢Niメッキ層は0.2〜1.5μの範囲である請
求項1から請求項4のいずれか1項に記載のNiメッキ
鋼板。 - 6.上記Niメッキ鋼板はコイル状であることを特徴と
する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のNi
メッキ鋼板。 - 7.鋼素地の表裏両面の少なくとも一方の面に、薄い厚
さでNiメッキを施した後、中性あるいは還元性ガス雰
囲気中において加熱して焼鈍処理し、上記Niメッキを
全てFe−Ni拡散層として鋼素地の表面に均一な一定
厚さのFe−Ni拡散層を形成し、ついで、該Fe−N
i拡散層の表面に、Niメッキを施して、鋼素地、Fe
−Ni拡散層およびNiメッキ層を夫々略直線状の界面
を隔てて積層するNiメッキ鋼板の製造法。 - 8.上記した鋼素地に最初に施すNiメッキは1.5〜
9.0g/m^2付着し、該メッキ後にN_2ガスまた
はH_2、N_2混合ガス雰囲気中で500℃〜900
℃で0.5分〜36時間の焼鈍処理を行って、1.0〜
8.0μの厚さのFe−Ni拡散層を形成していること
を特徴とする請求項7に記載のNiメッキ鋼板の製造法
。 - 9.鋼素地の表裏両面の少なくとも一方の面に、薄い厚
さでNiメッキを施した後、中性あるいは還元性ガス雰
囲気中において加熱して焼鈍処理し、上記Niメッキを
全てFe−Ni拡散層として鋼素地の表面に一定厚さの
Fe−Ni拡散層を形成し、ついで、該Fe−Ni拡散
層を備えた鋼板を所要の寸法に切断し、該切断した鋼板
をプレス成型して容器等からなる成型品を形成し、該成
型品の少なくとも一方面側のFe−Ni拡散層の表面に
、Niメッキを施して形成することを特徴とするNiメ
ッキ鋼板からなる成型品の製造法。 - 10.鋼素地の表裏両面の少なくとも一方の面に、薄い
厚さでNiメッキを施した後、中性あるいは還元性ガス
雰囲気中において加熱して焼鈍処理し、上記Niメッキ
を全てFe−Ni拡散層として鋼素地の表面に均一な一
定厚さのFe−Ni拡散層を形成し、ついで、該Fe−
Ni拡散層の少なくとも一方面側にNiメッキを施して
、鋼素地、Fe−Ni拡散層およびNiメッキ層が夫々
略直線状の界面を隔てて積層するNiメッキ鋼板を形成
し、該Niメッキ鋼板を所要の寸法に切断し、その後、
上記Niメッキ層が少なくとも成型品の一方面側に位置
するようにプレス成型することを特徴とするNiメッキ
鋼板からなる容器等の成型品の製造法。 - 11.一端側が開口した略筒形状の容器からなる成型品
であって、該成型品を、鋼素地の表裏両面の少なくとも
いずれか一方の面にFe−Ni拡散層を有すると共に、
少なくとも成型品の一方面側に位置するFe−Ni拡散
層の表面にNiメッキ層を備えたNiメッキ鋼板からな
る成型品。
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