JPH03163343A - ガス識別方法およびガス識別システム - Google Patents

ガス識別方法およびガス識別システム

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JPH03163343A
JPH03163343A JP30195689A JP30195689A JPH03163343A JP H03163343 A JPH03163343 A JP H03163343A JP 30195689 A JP30195689 A JP 30195689A JP 30195689 A JP30195689 A JP 30195689A JP H03163343 A JPH03163343 A JP H03163343A
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sensors
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森泉 豊栄
Tetsuo Fukuda
哲夫 福田
Ichiro Takatsu
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野) 本発明は複数のガス種,においなどを識別するガス識別
方法およびガス識別システムに関するものである。より
特定的には,本発明は,ガス種識別に対して温度依存性
を有する複数のガスセンサを用い,ガスセンサに人工的
な可塑性を持たせて?ス種識別の分離度(ガス選択度)
を向上させ.特定のガス種を高精度で検出可能とするガ
ス識別方法,および,それを用いたガス識別システムに
関する。
〔従来の技術〕
従来から,SnO■ガスセンサ,2.0ガスセンサなど
の半導体ガスセンサを初めとする種クのガスセンサを用
いてガス種を識別することが試みられている。しかしな
がら,1個のガスセンサのみを用いた場合,そのガス種
選択性の限界から正確なガス種識別が難しいという問題
に遭遇しているかかる問題を解決する方法として,複数
のガスセンサを組み合わせてガス種識別をすることが提
案されている。これらは,においなどに優れた識別能力
を示す生体嗅覚機構の原理をガス種識別に応用しようと
するものである。
たとえば.第1の方法としては,特性の異なる複数の半
導体ガスセンサを集積化し,検出しようとする複数のガ
ス種に対する各ガスセンサの出力パターンを予め作或し
ておき,未知のガスに対するガスセンサの出力パターン
を上記事前に作或した出力パターンと比較して,最も類
似度の高いものを対応するガス種として識別しようとす
るものである(参考費料1)。この方法において,混合
臭気の識別を行おうとする場合,異なる種類の混合臭気
で出力パターンが類似することがあり.識別出来なくな
ることがある。そこで.ガスセンサの温度を変えてガス
センサの特性を変化させ,温度変化に基づくガスセンサ
の特性変化におけるガスセンサの出力を入手し,情報量
を増加させて混合臭気の混合比の推定などを行って,精
度を向上させようとするものである。
第2の方法としては.同一のアルミナ基板上に多数のセ
ンサを配置し.アルミナ基板の裏面に設けたヒーターに
よってアルミナ基板内に温度勾配をつけて各センサの動
作温度を異ならせ,ガス種識別に対するセンサの特性を
変え,この特性の違いを利用して複数のガス種のうちの
対応するガス種を識別しようとするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記いずれの方法も複数のセンサを用い.センサの温度
を変化させてセンサの特性を変化させるという概念を導
入している。しかしながら,第1の方法において温度を
変化させるといっても,混合臭気比の推定のために2段
階程度切り換えるだけである。また.いずれの方法も,
温度をガス種識別のパターン認識に必要な情報量を増加
させるという目的で用いて識別能力を向上させようとす
るものであり,各対象ガス種に対する出力パターンその
ものの分離度(ガス選択度)を向上させるものではない
。したがって,生体嗅覚機構を模倣しようと試みてはい
るが.生体の持つ「可塑性(後述)」を充分に模倣する
に至っていないというのが実情である。
以上に述べたように,従来技術においては.まず,ガス
種識別そのものの向上が図られず,依然としてガス種識
別精度の限界に遭遇している。次いで.出力パターンの
決定が面倒であり,識別可能なガスの種類に制限がある
。また.識別しまうとするガス種の変更,追加などをし
ようとした場合.迅速かつ柔軟な対応がとれないという
問題がある。さらに,センサの特性が時間とともに変化
したような場合に,センサの出力特性も変化するが.か
かる経年変化に柔軟に対応出来ないという問題がある。
本発明は,上記した問題点を克服し,ガス種識別の精度
(ガス選択度)の向上を図り,識別ガス種の拡大化を図
り.ガス種の追加,変更に対して迅速かつ柔軟に対応可
能とし,経年変化にも対応可能なガス識別方法およびそ
れを用いたガス識別シ.ステムを提供することを目的と
する。
(課題を解決するための手段,および.作用〕一般に.
前述した嗅覚機構に代表されるような生体の情報処理系
においては,においなどの測定対象に適応するような受
容器や神経系の特性を逐次,自律的に変化させていくこ
とができる。この性質を「可塑性」と呼ぶ。本願発明は
,この生体の持つ可塑性を人工的なガス識別システムに
おける受容器.すなわち,ガスセンサに付与することに
より,上記した問題を解決し,前述した目的を達或する
すなわち,その基本構想は,ガス種識別に対して温度依
存性を有する複数のガスセンサの温度を測定しようとす
るガスおよび測定環境に適応するように人工的に逐次変
更することにより,受容器(ガスセンサ)レベルでの可
塑性を実現しようとするものである。これによって,ガ
ス種識別能力を向上させるとともに,測定しようとする
ガスの変更,測定環境の変化に対しても柔軟な対応が容
易にとれるようになる。
さらに詳述すると,本願の発明者は,特性の異なるガス
センサを組み合わせた場合,これらガスセンサの出力特
性の組合せが識別しようとするガス種に対応しているこ
とを見出した。たとえば,第2図に示したように,特性
の異なるガスセンサ2個を用い,ガスセンサの読みXi
,X2を軸としてその交点をプロットした場合.複数の
プロット点が得られるが,これらのプロット点はそれぞ
れ群をなし,異なるガス種.ガスA,ガスB.ガスCに
対応して群分離されることが判った。第2図から明らか
なように.2次元空間を各ガス群の領域に区分けするこ
とにより,ガス種識別ができることになる。ガスセンサ
が3個以上の場合,上述したものを多次元に拡張するが
,その原理は上述したものと同様である。
ガスセンサの動作特性を変化させることは.温度依存性
を有するガスセンサの温度を変えることによって実現で
きる。また,ガス種を識別するためには.測定対象ガス
種間の分離度が高まるように,適切なガスセンサの動作
温度を予測し,この予測温度でガスセンサを動作させ,
予測温度におけるガスセンサの読みを解析してパターン
分離指標を算出し,この温度予測とパターン分離指標の
解析とを反復してガス種間のパターン分離が最も良くな
るようにした後.ガス種判別を行えばよい本発明はこの
ように,複数のガス種(においについても同様,以下.
ガス種で代表する)を識別するにあたり,温度依存性を
有する複数のガスセンサを用い,しかも,これらガスセ
ンサの温度依存性を積極的に利用して識別すべきガス種
の選択度そのものを向上させるという構想番こ基づく。
したがって.本発明によれば,第1図に示したように.
ガス種識別に対して温度依存性を有する複数のガスセン
サを用い, (イ)複数のガスセンサの検出値から特定
のガス種識別を可能とするガスセンサの動作温度の組を
予測する段階(ステップ001),(0)該予測動作温
度の指令に基づいて前記ガスセンサをそれぞれの予測動
作温度で動作させるように制御する段階(ステップ00
2),(ハ)該動作温度における前記ガスセンサの検出
値からパターン分離指標を算出し.該パターン分離指標
が所定の値以下になるまで上記予測段階および温度制御
段階を反復させる段階(ステップ003,004),お
よび.(二)以上の処理からガス種を同定する段階(ス
テップ005)を具備するガス識別方法が提供される。
上記温度の予測としては.たとえば,曲面解析の手法を
とりいれることができる。つまり,複数のガスセンサの
温度の交点におけるパターン分離指標を接続すると曲面
状になるので,ガス種識別上の分離度がガスセンサの最
適な動作温度に対応する曲面の最小の点を見出し,そこ
から,予測温度を逆算する。これについては実施例で詳
述するまた,パターン分離指標としては,多群の判別関
数として用いられるWilksのA統計量,その他を用
いることができる。
また本発明においては,上記ガス種識別を利用したガス
識別システムが提供される。第3図に本発明のガス識別
システムの構或を示す。
第3図のガス識別システムは,温度依存性を有する複数
のガスセンサ11〜19からなるガスセンサアレイ10
.該ガスセンサ11〜19のそれぞれに設けられたヒー
ター(図示せず)を加熱するための印加電圧HVII〜
HV19を提供する温度制御出力手段40,ガスセンサ
11〜19からの出力Xll−X19を検出する検出手
段2oおよび,識別手段30からなる。ガス種を識別し
た場合,識別信号DSCRがそれぞれ対応するガス種に
応じて出力される。識別手段30については後述する。
本発明のガス識別システムは.下記のいずれかのモード
で動作可能である。
(1)初期動作モード 初期ガス種判別時.初期導入時.識別すべきガス種の追
加.変更などが生じたときなど,ガス種に対するガスセ
ンサ群の動作温度およびパターン分離指標が不明な場合
に,第1図を参照して上記したガス識別方法で,ガス種
に対するガスセンサの動作温度を予測していき,ガス種
同定の動作温度およびパターン分離指標を見出すととも
に,識別すべきガス種を同定する。
この初期動作モードにおいて,識別手段30は,検出手
段20からの検出信号に基づいて曲面解析などの手法に
よりガス種の識別が最適.換言すれば.ガス間相互の分
離度が最適になるようなガスセンサ11〜19の動作温
度を予測し.温度制御出力手段40を介してガスセンサ
11〜19をそれらの予測温度で動作させるとともに.
それらの動作温度におけるガスセンサ11〜19からの
検出値に基づくパターン分離指標,たとえば旧lksの
A統計量を計算し,このパターン分離指標が特定のガス
種を識別するに充分な値になったときガス種の同定を行
う。したがって.識別手段30は.この初期動作モード
においては,第1図に示した温度予測と.パターン分離
指標算出と,ガス種識別とを行う。
(2)通常動作モード 識別手段30は,初期動作モードで得られた各ガスに対
する動作温度およびパターン分離指標を順次適用してい
き,対象となるガス種を識別する。
この通常動作モードでは,初期動作モードで得られた動
作温度を用いるので,前述した温度予測が不要となり,
迅速なガス種識別が可能となる(3)調整モード ガスセンサが経年変化したような場合,ガス種に対する
ガスセンサの動作温度および同定パターン分離指標を更
新(調整)する。この調整モードは初期動作モードのl
態様である。
〔実施例〕
本発明の実施例のガス識別方法のフローチャートを第4
図に,そして,このガス識別方法を適用した本発明の1
実施例としてのガス識別システムの構或図を第5図に示
す。
第3図の検出手段20は,第5図において,アナログ/
ディジタル変換部(ADC)2 1,第3図の識別手段
30はマイクロプロセッサユニット(MPU)31およ
びメモリ32,そして,第3図の温度制御出力手段40
がディジタル/アナログ変換部(DAC)4 1で実現
されている。また.ガス識別出力はディジタル出力部(
DO)33を介して出力される。
第5図のガスセンサ11.12は共にS.O.センサで
あり,識別対象ガスとしてアセトンおよびヘキサンに対
する動作温度(表面素子温度)とその時の出力(N−(
ガス導入時の抵抗値/空気の時の抵抗値〉jとして表し
たもの)を第6図に示す。S,O.センサとしては薄膜
形センサまたは焼結体センサが適用され,基板裏面また
は焼結体の内部に図示しないヒーターが設けられ,その
ヒーターで動作温度に加熱されるようになっている。
第7図に,本発明の実施に使用した実験設備のフローシ
ートを示す。第1のサンプル101には空気が導入され
.第2のサンプル102にはアセトン,第3のサンプル
103にはヘキサンが導入される。電磁弁111〜12
4が適宜選択開閉されて,空気,アセトン,ヘキサンの
導入,排出を行う。ガスセンサ11〜12はセンサセル
131に挿入される。なお,以下に述べる実験では,サ
ンプル101〜102には,5秒間だけ試料が導入され
,ガスセンサ11〜12がこれを検出したピーク値を用
いた。
以下,第4図を参照して.第5図のガス識別システムに
よる初期動作モードについて述べる。
スー プ011   4   Soil識別手段30と
してのMPU31は,予め定められている仮想的な初期
温度に対応するヒーター印加電圧値をメモリ32から続
出し,予測温度指令S30としてDAC41に出力する
。ガスセンサ11.12のヒーター印加電圧(直流電圧
■)を下記の表−1に示す。
表−1 第6図に示したように, SL102センサのヒータ 一に5.50Vの電圧を与えると,その時のガスセンサ
の表面温度はほぼ4256Cになる。ヒーターの印加電
圧が6.50Vの場合はガスセンサの表面温度はほぼ5
00’ Cになる。
本発明の実施例においては,初期値を複数回,すなわち
,3回出力することにしている。これは,後述するよう
に,ガス種識別について最も分離度の良い温度を予測す
るために逐次近似法を適用して最適解を見出すためであ
る。
ガスセンサ11〜12に設けられたヒーター(図示せず
)がDAC4 1からの出力される印加電圧HVII,
HV12に応答してガスセンサ11〜12を対応する動
作温度に加熱する。
スー・・プ012 MPU3 1は,ADC21を介して,上記動作温度に
おけるガスセンサ1l〜12の出力をADC21を介し
て検出信号S20として取り込み,上記初期動作温度に
おけるパターン分離指標を計算する。このパターン分離
指標として,本発明の実施例では, WilksのA統
計量を用いた。
WilksのA統計量は,一般的には,多群の判別分析
において,q変量を用いてg個の群がどの程度判別され
るかを表す1つの指標として知られている(たとえば,
田中他編.「パソコン統計解析ハンドブック,■ 多変
量解析編.共立出版,参照)。
本発明に関連づけてより具体的に述べると,旧lksの
A統計量は以下のように説明できる。第2図に示したよ
うに.ガス種間の分離が良くなる方向に軸AXSをとり
,各標本についてこの軸に対する射影を求める。そして
.その射影について群内分散と全分散との比を求めると
,その値が小さいほどパターン分離がよいことになる。
この考え方を多次元空間に拡張したものがA統計量であ
り下記式(1)で与えられる。
A=  IWI  /  ITI      ・ ・ 
・(1)式(1)におけるTは全体の平方和積和行列.
Wは群内の平方和積和行列を示し.それぞれ.下記の式
(2) (3)で定義される。
ただし, gは群の数. x(k) は群kの平均ベクトル, nk は群内標本数を示す。
負:1   (二1 ( x, (k) 一X(k) ) ・(3) Aは0に近いほどよくガス種間が識別されることを表す
MPU3 1は,(1)式に基づいて.上記第1回目の
温度初期値におけるガスセンサ11.12の読みからW
ilksのA統計量を計算する。第1回目の初期温度に
おけるA統計量A1の結果を表−1に示す。
去±ヱ1上上主 この第1回目の初期動作温度におけるA統計量A1が所
定値以下,たとえば,ほぼO(零)であるか否かを判別
する。この場合,Alはほぼ0ではなく相当大きいので
,ステップ014の処理に移行する。
五iL1立上土 上記したように.本実施例においては,初期温度設定を
3回行うようにしているので.上記ステップ011〜ス
テップ013を3回繰り返す。
第2回,第3回のヒーター電圧と.そのヒーター電圧で
動作したガスセンサの温度に基づくA統計量A2,A3
を表−1に示す。
去至上エ立上i MPU3 1は上記計算したA統計量から,ガスセンサ
11.12の動作温度を予測する。
この予測には以下に述べる最急降下法を適用した。この
最急降下法の要旨は,ガス種間を識別する出力パターン
の分離度の良さを表すA統計量が小さくなるようにガス
センサの温度を予測するものであり,逐次近似法に基づ
く曲面解析である。
また.曲面解析を行うのは,第8図に示したように,ガ
スセンサ11の温度Tl1とガスセンサ12の温度T1
2とを直交するX軸,Y軸上にとりこのX,Y平面に対
して直交する方向にZ軸をとって各人統計量をZ軸に沿
ってプロットするとA統計量を結ぶ面が曲面になるので
,この曲面の最小値,すなわち.A統計量の最小値,好
ましくはO.を見つけるためである。
上記したA統計量は,一般的に記述すると,n個の複数
のガスセンサの動作温度Tl,T2,・・Tnの関数と
して下記の式で表される。
A=f(T1,T2,・・・Tn)・・・(4)(4)
式を温度TI’ T2’ ・Tn の近傍で展開すると, 下記(5)式が得られる。
θf + 各温度に対する関数fの微係数を決定するためには,n
個の温度の組合せに対するA統計量,At,A2,  
・・・Anが必要となる。したがう゜ζ,上記したよう
に,複数の初期動作温度におけるガスセンサの読みでA
統計量を求めるようにしている。
+ ・(6) + + ・(7) ・ ・ ・(8) これらの線形1次方程式を解くと,ガスセンサ温度空間
における関数fの勾配が得られる。そして 関数fの勾
配が最も急峻な方向に各ガスセンサの温度を変更する(
第8図参照)。その温度変更量ΔTiは,下記の式で与
えられる。
θ f ΔTi=a ・ ・ ・  (9) θTi aは経験的に決めるパラメータであり,たとえば,a=
100である。
表−1には,上記の方法を適用して求めた予測温度に対
応するヒーターの動作温度を設定するヒーター印加電圧
が第4回目〜第6回目として示されている。
zj」弓と01足 このようにして予測した温度に対するヒーター電圧値に
対する指令S30が,MPU31からDAC41に出力
される。DAC4 1はガスセンサl1〜12のヒータ
ーを介して,指令に対応する電圧をヒーターに印加し.
ガスセンサを対応するその予測動作温度で動作させる。
スー・・プ017 MPU31は,上記ステップ012で示したと同様に,
上記予測した温度におけるガスセンサ11,l2の読み
についてA統計量を計算する。第4回目のA統計量A4
を表−1に示す。
五±ヱエl上1 MPU3 1は,計算されたA統計量が所定の植以下,
好ましくは,最小値(0)に近いか否かを判断する。
もし.A統計量が最小値に近い値の場合.ガス種間の分
離がよいのでガス種同定の処理ステップ2lに移行する
, スー・・プ021 MPtJ31は対応するガス種,たとえば,アセトンに
ついて,D033を介して識別信号DSCR,を出力す
るとともに,その時のガスセンサの動作温度およびパタ
ーン分離指標としてのA統計量を記憶する。
スー プ019  015〜01B もしA統計量が上記した特定値0に近くない場合,適切
にガス種間が分離されず,ガス種が特定されていないこ
とになる。したがって,MPU3lは,上記したステッ
プ015〜ステップ018を反復していく。
この反復のなかで.ガス種間の分離度が大きく,対象と
するガスに対するガスセンサ11〜12の動作温度とパ
ターン分離指標,すなわち,A統計量が同定されること
になる。
表−1は,反復するに従って,A4からA6に向かって
順次A統計量が小さくなっていき,反復を繰り返してい
くと.ガス種間の出力パターンの分離度のよい温度条件
が得られることを示している。
スー プ019〜020 適切なガス種識別条件がえられない場合は,エンドレス
ループを防止するため,一定の反復回数で一旦打切り.
ii去の中で最も近似したものを出力するようにするこ
ともできる。
以上の処理を,識別対象とするガス種について繰り返し
て行う。
第9図は,表−1に示した第1回と第6回の実験におけ
るアセトンとヘキサンについての,ガスセンサ11の出
力Xllとガスセンサ12の出力X12とをプロットし
たものである。点AIX (x=1.2),点A6Xは
それぞれアセトンについての第1回,第6回目のプロッ
ト値を示している。ヘキサンについても同様である。こ
の図から,前述したように,ガスセンサの読みを変数と
してプロットすると,アセトンとへキサンとが明瞭に分
離されるとともに.第l回目より反復回数が進んだ第6
回目,即ちA統計量が小さいときのほうが出力パターン
の分離度がよいことが判る。
初期動作処理も含めて,動作温度設定.八統計量計算.
判別処理は複数回行うことが好ましい。
これは,逐次近似法に基づく曲面解析において.最適な
解を見出すためである。
上記処理において,ガスセンサ11〜12の動作温度と
その時のパターン分離指標,すなわち.A統計量が得ら
れれば,MPU31はその値をメモリ32に記憶してお
く。そして,この記憶したデータを,通常動作モードに
用いる。
以上に述べたように.識別対象とするガス種について.
初期動作モードを適用していけば,自動的にガス種間の
分離度が高く.ガス種特定に高い選択性を有するガスセ
ンサの動作温度.及びそのときのパターン分離指標,す
なわち.A統計量を得ることができる。
第10図に通常動作モードの処理を示すフローチャート
を示す。
ステ・・プ031   10” まず,ガスセンサの出力レベルが有効レベルを越えてい
るか否かを判断する。もし検出レベルが小さい場合,検
出(識別)すべきガスが存在しないものとして,以下の
識別処理はバイパスする。
検出レベルが有効な場合,何らかのガスが存在す?から
,以下に述べる処理を行う。
スー・・ブ032 上述した初期動作モードにおいて得られた温度を用いて
ガスセンサを加熱する。すなわち, MPU31はメモ
リ3■・2に記憶したガスセンサの動作温度に対応する
電圧指令S30をDAC41に出力する。DAC41は
与えられた電圧指令に基づき,ガスセンサ11.12の
ヒーターを加熱するスー・・プ033 MPU31は,上記温度条件におけるガスセンサ11.
12の読みを入力し.前述したA統計量を計算する。
スー ブ034  035 MPU3 1は,計算したA統計量が所定の値,好まし
くは.ほぼOか否かを判断する。もし,ほぼ0であれば
上記温度条件により最適なガス種のパターン分離が行わ
れたものとして,ステップ035において,その対応す
るガス種を同定し,D033を介してその結果を出力す
る。
もし.A統計量がほぼOでなければ,次のガス種判別の
ため,次の温度条件のものについて.ステップ032以
降の処理を行う。この処理は対象とするガス種が識別さ
れるまで,メモリ32に記憶した温度条件について行う
なお.上記ステップ034による分岐は,初期動作モー
ドにおいて得られた各ガスについてのA統計量とほぼ同
じか否かを比較して判断してもよい。
この通常動作モードにおいては,動作温度予測処理が不
要であるから,初期動作モードのときよりガス識別処理
スピードが速くなる。
通常動作モードにおいて,事前に得られたガス種に対す
るガスセンサへの動作温度を適用しても対象とするガス
種が識別できない場合は,その未知のガス種に対しては
,第4図に示した初期動作モードの処理を行う。これに
より.未知のガス種に対しても識別が可能となる。この
処理の要求は操作者の要求で行うことができる。
また,調整モードにおいては.現在の動作温度?第4図
の初期動作モードにおける初期値として,上記したと同
様の処理を行い.既存の動作温度の近傍はずれた動作温
度においてA統計量が最小値になる動作温度を見出す。
調整モードは操作者の要求に応じて行う。
ガス種識別対象を減少させる場合は,メモリ32に記憶
してある温度条件などを使用しないようにすればよい。
本発明の実施にあたっては,以上に述べたものの他.種
々の変形形態をとることができる。
たとえば,上記実施例においては,ガスセンサとしてS
fiO2センサを2個用い,動作温度を異ならせて異な
る特性で動作させる場合について述べたが,ガスセンサ
はS,lO■センサに限らず,その他の温度依存性を有
するセンサを適宜用いることができる。そのようなセン
サとしては,金属酸化物系統のものとしてはZ。○セン
サ,WO.センサなど,あるいは水晶振動子の振動面や
.表面弾性波素子の導波路上にガス感応膜を装着したも
のなど,種々の温度依存性を有するものが適用できる。
また,これらのセンサを組み合わせて,たとえば13+
102センサとZ70センサとの組み合せて使用するこ
ともできる。さらに,センサの数は2個に限定されるも
のではなく,適宜3個以上用いることができる。
上記実施例においては,パターン分離指標として, W
ilksOA統計量を用いたが,A統計量を用いること
に限定されず,群間(ガス種間)の分離を有効に行う他
の,種々の数学モデルを適用することが可能である。そ
のようなものとしては,たとえば,2群の線形判別関数
として,群間平方和S8と総平方和S1とを求めて,そ
の相関比η2を用いるものがある。
η2 =SR /ST    ・ ・ ・ (10)相
関比η2が大きい程,群間の分離度が高いことを示す。
温度を予測する方法も,上記した最急降下法に限定され
ず,他の方法を適用することができる。
その例としては,A統計量統計量の増大をある確率で許
す”simulated annealing法′゛が
ある(参考資料3)。この方法はA統計量が温度変化に
対して単調な関数になっていない場合に.上記した最急
降下法を改善するという利点がある。
第10図のステップ035においては,複数のセンサの
出力をパターン認識し,ガス種の同定を行う。
パターン認識には種々の方法が可能であり,たとえば.
線形,2次判別関数を用いた判別分析正準判別,ニュー
ラルネットワーク,ファジィ理論を用いる方法など適用
可能であるが.本発明はパターン認識の方法まで規定す
るものではない。
〔発明の効果] 以上に述べたように,本発明によれば,ガスセンサに人
工的な可塑性を持たせるという構想により,ガス種間の
分離度を大き<シ,ガス種識別の精度(ガス選択度)を
向上させることができる。
また,本発明によれば,同じアルゴリズムの適用により
,容易に任意のガス種識別の条件を得ることができるか
ら.容易に識別ガス種の拡大化を図ることができ,ガス
種の追加.変更に対して迅速かつ柔軟に対応可能である
さらに,本発明によれば,ガス識別システム導入後の経
年変化にも容易に対応可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のガス識別方法を示すフローチャート, 第2図は本発明のガス識別方法の原理を示す特性図, 第3図は本発明のガス識別システムの原理ブロック図, 第4図は本発明の実施例のガス識別方法のフローチャー
ト, 第5図は本発明の実施例のガス識別システムの構戒図, 第6図は本発明の実施例で用いたS702センサの特性
図, 第7図は本発明の実施に使用した実験設備のフローシ一
ト, 第8図は本発明の実施例の最急降下法を説明する図, 第9図は本発明の゛実施例のガス識別特性図,第10図
は本発明の実施例のガス識別システムにおける通常動作
モードのフローチャート,である。 (符号の説明) 10・・・ガスセンサアレイ, 11〜l9・・・ガスセンサ, 20・・・検出手段, 30・・・識別手段, 40・・・温度制御出力手段, 2l・・・ADC, 31・・・MPU, 32・・二メモリ. 33・・・D0, 41・・・DAC. 特許出願代理人

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ガス種識別に対して温度依存性を有する複数のガス
    センサを用い、該ガスセンサに人工的な可塑性を持たせ
    るようにガスセンサの温度を逐次変更し、パターン分離
    指標が所定に値になったときガス識別するガス識別方法
    。 2、ガス種識別に対して温度依存性を有する複数のガス
    センサを用いるガス識別方法であって、複数のガスセン
    サの検出値から特定のガス種識別を可能とするガスセン
    サの動作温度の組を予測する段階と、 該予測動作温度の指令に基づいて前記ガスセンサをそれ
    ぞれを対応する予測動作温度で動作させるように制御す
    る段階と、 該予測動作温度における前記ガスセンサの検出値に基づ
    くパターン分離指標を算出し、該パターン分離指標が所
    定の値以下になるまで上記温度予測段階および温度制御
    段階を反復させる段階とを具備する、ガス識別方法。 3、ガス種識別に対して温度依存性を有する複数のガス
    センサ(11〜19)と、 該ガスセンサのそれぞれを指示された温度で動作させる
    温度制御手段(40)と、 ガス種識別のためガス種に応じた複数のガスセンサの動
    作温度の組を指令として前記温度制御手段に送出し、該
    送出した指令に対応する動作温度における前記ガスセン
    サの検出値からパターン分離指標を算出し、該パターン
    分離指標をもとにして、ガス種識別をする識別手段(3
    0)と を備えたガス識別システム。
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